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金魚すくいにテレビゲームが「仕事」? “虚業”化した障害者雇用をどう変える (4/5)


http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1812/14/news063_4.html

効率化へのインセンティブなき「異常」:

金魚すくいにテレビゲームが「仕事」? “虚業”化した障害者雇用をどう変える (4/5)


2018年12月14日 08時42分 公開


[今野大一,ITmedia]



「ウナギ養殖」は金魚すくい 「ITの仕事」はテレビゲーム

 雇用率引き上げの弊害としてもう一つ挙げられるのが「雇用の請負」です。自社に障害者がやる仕事がないとき、障害者に作業場を提供する見返りとして手数料を稼ぐエスプールプラス(東京都千代田区)という会社があります。障害者は給与をもらっている会社で働くのではなく、千葉県の農園でハウスの野菜を作る仕事をします。そしてその野菜は、一部を社内で使うほかは原則本人がもらうのです。野菜は市場で販売しないので収益に貢献しませんが、これで法定雇用率が達成できますからクライアントの企業としては「よかった」となるのです。

 こういうビジネスが成り立つ理由は、「納付金+未達成の悪評」の方が「障害者の給与+手数料」より大きいからです。このビジネスモデルは、「障害者雇用の先進事例」として報道されたこともあったのですが、私は違和感を覚えていました。障害者が働いた成果が、市場で評価されていないからです。

 最近、地方で「就労継続支援A型事業所(A型事業所)」がバタバタと閉鎖されています。岡山では200人以上の障害者がA型事業所を解雇されました。何でそうなってしまったかというと、もともと最初からそこに仕事はなく、意味のない作業をさせていたのです。障害者が通うことで支給される補助金と、事業所を作ったときに行政から支給される特開金を目当てに、経営者は事業所を作っていました。それで何年か経てばつぶし、また新しい事業所を作っては特開金をもらう。そしてまたつぶしということを繰り返していたのです。

 障害者の仕事はどうだったか。ウナギの養殖をやっているといいながら実は金魚すくいをしていました。ITの仕事をしているといいながら実はテレビゲームをやっていたのです。これが実態です。もちろんこれとエスプールプラスを一緒にはできません。しかし、共通点があるとするならば、「市場で仕事が評価されていない」ということだと考えています。これが、われわれの目指すべき障害者雇用の姿なのでしょうか。

 一定のルールの中で合法的に活動している企業を責めることはできません。むしろこういう結果を招いた制度に問題があると考えています。なぜ企業はこんなことをやらざるを得なくなってしまったのか。私はエスプールプラスに障害者を送り出している企業が、本当に喜んでこういうビジネスに頼っているとは思いたくはありません。本来であれば、障害者を戦力にしたいと思っているはずなのです。でも雇用率を達成しないと企業名が公表されてしまうから仕方なく駆け込んでいるのだと思います。だからエスプールプラスは人助けをしているのであって、責めることは難しい。しかし、この状態は決して望ましい姿ではありません。

 実態が見えないので分かりませんが、架空発注を使った「補助金ビジネス」が行われている可能性もあります(「障害者雇用の水増し」で露呈する“法定雇用率制度の限界”を参照)。この補助金ビジネスも、今の制度の上でやろうと思えばできるし、厚労省はこうしたスキームで雇った障害者を雇用率にカウントすることも黙認しています。つまり意味のない仕事を障害者にやらせて、合法的に雇用義務を達成できるのです。このまま雇用率を上げ続ければ、このようなひずみはもっと生まれると思います。何も悪いことはしていないのですから。



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【参考情報】
『はじめて障がい者雇用に取り組む方へ』

http://company.fvp.co.jp/information/first/





私も、意味もなさそうな雑用ばかりをいっぱいやりましたよ。
パチンコ店最大手の『マルハン』で。
毎日、新宿・歌舞伎町周辺でのゴミ拾いの時間が2時間近くもやっていました。

マルハンは従業員数が1万人を超す、超巨大企業です。
年商売上高も2兆円を超えたこともあるほど、儲かっている会社です。
伸び始めてからは右肩上がりの業績で、赤字を出したことがありません。
それでは当然、障害者を雇用しなければ、
違法の事実が公表されてしまいます。
生活保護受給者や障害年金を持った障害者
(特に「ろう者」が多い、という)が入り浸る場所として、
パチンコ業界への社会からの批判も強まっています。
違反で払う罰金額も、バカにならなくなります。


·障害者雇用 - 株式会社マルハン
[ 2017-12 -26 10:30 ]
https://bunbun6610.exblog.jp/238117711/


http://www.mynewsjapan.com/reports/displayimage?file=ReportsIMG_J20100228181213.jpg


結局、こうしたリスクを抑えるために、
いやいや障害者を雇わざるを得なくなったのでしょう。
マネージャーの話によると、ゴミ拾いをやっていても、

「■■さんは何をやっているの?」

と、周囲の健常者従業員の間では囁かれていたそうです。
(あるマネージャーから当時、実際に聞いた話)

売上に貢献しない、ただの社会貢献なのですから、

「そんなことやってるのなら、こっちを手伝って欲しい」

というのが本音だったのでしょうね。

ちなみに、こうなったのは、本社からの指示だそう。
だからマネージャーも何も言えない。
こんな板挟み状態が辞めるまで続いた。

そのくせ、毎月1回ぐらい、他の従業員は合同で
ゴミ拾い運動をしていました。
こちらは、社会にもホームページでPRしていました。
おかしいでしょう。
だから、

「障害者の仕事は評価されない」は、本当だと思う。

障害者には一人でやらせ、健常者は皆で一緒に、
マルハンのジャケットを着て、
みんなでゴミ拾い運動をしてたものですから、
あれってやっぱり、社会貢献を〝世間に見せびらかす”
ためだったのだと思います。

こんな差別で、職場内では、こういう板ばさみにも遭っていて、
結局は嫌になって辞めました。

ただ、私はゴミ拾いのお陰で、社会勉強も出来た、と思っています。
企業活動にとっては意味のないことでしたが、かといって一日中、
バックヤードの中に閉じ込められて清掃ばかりやらされるのも、
もう嫌になっていました。

社会勉強とは、新宿歌舞伎町の風景を見て歩いたことで、
自分も初めて知った、地域の実態でした。
ホームレスの生活と、その死体。
犯罪と事件発生、歌舞伎町のあまりのゴミの多さ、
徘徊する障害者(その車椅子障害者〔多分、脳性麻痺障害〕は風俗客引きに昼間から誘われていた)、
覚醒剤密売所らしき場所があったこと、など。
マルハンには、覚醒剤使用者も遊技客として出入りしていたのです。
そして、マル暴による、まさかの店内逮捕・連行劇も。

そういえば、釘曲げ行為も直に見ましたね。
最初は当たり前のことだと思って見ていたのですが、
あれがマスコミに騒がれてからは、
倉庫にずっと隠れてやるようになったものです。

そして、ろう者が経営していた『ふさお』という居酒屋も、
たまたま見つけました。
それからは、仕事が終わってから何度か、
『ふさお』にも食事に行くようになりました。
ろう者がお店をやるのは、大変かもしれませんし、
私もほとんど聞いたことがなかったので、
驚きと嬉しさを感じました。
ちょっと、勇気をもらいましたね。





【関連記事】


·日本の「障害者雇用政策」は問題が多すぎる(中島隆信)
[ 2018-11 -15 22:42 ]
https://bunbun6610.exblog.jp/238860124/



(2020年12月7日追記)


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【追記;『エスプールプラス』に関する記事】(2021628日)

「障害者雇用「外注」に賛否 さいたま市「農園」と協力・・・」 ~ニュースより~

2019 10 14

「障害者雇用「外注」に賛否 さいたま市「農園」と協力・・・」 ~ニュースより~ : 蒼穹 -そうきゅう- (exblog.jp)

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by bunbun6610 | 2019-01-28 22:11 | 障害者問題・差別

ある障害者から見た世界


by bunbun6610