花燃ゆ - 第16話 『最後の食卓』
2015年 04月 20日
花燃ゆ - 第16話 『最後の食卓』
NHK大河ドラマ
『花燃ゆ』
http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
〔参考情報〕
日本の歴史をわかりやすく解説
『安政の大獄とは?』
『吉田松陰とは?』
百合之助;
「標(しるべ)やったんじゃ。」
亀;
「標?」
百合之助;
「文にとって寅次郎は、道を照らす掛けがえのない
明かりじゃった。」
亀;
「塾のお世話も賄いも、文さん、それは楽しそう
じゃったもんねぇ。」
百合之助;
「今、文は何より、己のよりどころを見失うとるん
かもしれんな。」
標。
道を照らす、掛けがえのない明かり。
それが、光のことではないだろうか。
証しではないだろうか。
文が寅兄に
「ならば、証しを見せてつかぁさい!」
『花燃ゆ - 第5話 『志の果て』』
〔2015-02-08 10:25〕
と叫び、求めていたものではなかったか。
それがいつの間に、すぐそこにあったではないか。
それを思えば、松下村塾は教会にも似ている。
聖書の中にも、似たようなことが記されている。
神の栄光を見たいと、しきりに民が神に求めていた。
それに対し
「私の栄光は、それで十分である」
と、むしろ民に満足させられない部分があった。
そういう、目立たない、目には見えない何か
なのだと思う。
だから寅次郎は
「花が・・・、花の香りがする・・・」
と、しきりに言っていたのではないか。
高須は
「その花は、高いところで咲いているので、
隠れて見えない。
けれども、香りを感じることはできる」
と語っている。
あの物語には、そういう意味があるように思う。
この物語は、極めて聖書的だ。
江戸奉公所から召喚状が来たことを知らされた
寅次郎は、自分の意見をぶつけるチャンスと考え、
進んで受け入れた。
百合之助;
(文に)「お前の叫びごときで揺らぐ兄ではない。
寅次郎はとうに覚悟を決めておる。
この上、お前が背負うことではない。」
文;
「ですが・・・。」
百合之助;
「お前は、兄ではない!
我らは、我らを生きねばならん。
たとえ、寅次郎をなくしたとしても。」
梅太郎;
「できんと言うた兄を恨むか?」
文;
(「いいえ」と、首を横に振る)
梅太郎;
「己を偽り、思うところを語れん寅など、
それはもう寅ではない。」
高須 久子;
「至誠 而 不動 者 未 之有也
二十一回猛士」
(至誠にして動かざるは、いまだ、これ、あらざるなり
孟子)
至誠を尽くせば、人は必ず動く。
変わることができる。
あのお方(寅次郎)は、何も揺らいでいないのです。
獄にあっても、家にあっても、あの人の魂は、何も。」
文;
「そのために、身を滅ぼす事になっても?」
高須;
「誰も、あの方を滅ぼす事なんて、できませんよ。
己の志を、江戸のほかならぬ、ご公儀の面前で、
思いの丈、述べることができるのです。
あのお方にとって、それ以上の幸せがありますか?」
NHK大河ドラマ
『花燃ゆ』
http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
〔参考情報〕
日本の歴史をわかりやすく解説
『安政の大獄とは?』
『吉田松陰とは?』
百合之助;
「標(しるべ)やったんじゃ。」
亀;
「標?」
百合之助;
「文にとって寅次郎は、道を照らす掛けがえのない
明かりじゃった。」
亀;
「塾のお世話も賄いも、文さん、それは楽しそう
じゃったもんねぇ。」
百合之助;
「今、文は何より、己のよりどころを見失うとるん
かもしれんな。」
標。
道を照らす、掛けがえのない明かり。
それが、光のことではないだろうか。
証しではないだろうか。
文が寅兄に
「ならば、証しを見せてつかぁさい!」
『花燃ゆ - 第5話 『志の果て』』
〔2015-02-08 10:25〕
と叫び、求めていたものではなかったか。
それがいつの間に、すぐそこにあったではないか。
それを思えば、松下村塾は教会にも似ている。
聖書の中にも、似たようなことが記されている。
神の栄光を見たいと、しきりに民が神に求めていた。
それに対し
「私の栄光は、それで十分である」
と、むしろ民に満足させられない部分があった。
そういう、目立たない、目には見えない何か
なのだと思う。
だから寅次郎は
「花が・・・、花の香りがする・・・」
と、しきりに言っていたのではないか。
高須は
「その花は、高いところで咲いているので、
隠れて見えない。
けれども、香りを感じることはできる」
と語っている。
あの物語には、そういう意味があるように思う。
この物語は、極めて聖書的だ。
江戸奉公所から召喚状が来たことを知らされた
寅次郎は、自分の意見をぶつけるチャンスと考え、
進んで受け入れた。
百合之助;
(文に)「お前の叫びごときで揺らぐ兄ではない。
寅次郎はとうに覚悟を決めておる。
この上、お前が背負うことではない。」
文;
「ですが・・・。」
百合之助;
「お前は、兄ではない!
我らは、我らを生きねばならん。
たとえ、寅次郎をなくしたとしても。」
梅太郎;
「できんと言うた兄を恨むか?」
文;
(「いいえ」と、首を横に振る)
梅太郎;
「己を偽り、思うところを語れん寅など、
それはもう寅ではない。」
高須 久子;
「至誠 而 不動 者 未 之有也
二十一回猛士」
(至誠にして動かざるは、いまだ、これ、あらざるなり
孟子)
至誠を尽くせば、人は必ず動く。
変わることができる。
あのお方(寅次郎)は、何も揺らいでいないのです。
獄にあっても、家にあっても、あの人の魂は、何も。」
文;
「そのために、身を滅ぼす事になっても?」
高須;
「誰も、あの方を滅ぼす事なんて、できませんよ。
己の志を、江戸のほかならぬ、ご公儀の面前で、
思いの丈、述べることができるのです。
あのお方にとって、それ以上の幸せがありますか?」
by bunbun6610
| 2015-04-20 18:30
| 大河ドラマ『花燃ゆ』