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『「耳の不調」が脳までダメにする』(中川雅文/著)

『「耳の不調」が脳までダメにする』
(中川雅文/著 株式会社講談社/発行
2009年9月20日/第一刷発行)


中川雅文…創進会みつわ台総合病院副院長

読者メーター




「聴覚障害者はバカで、視野が狭い」

は、本当か?

健聴者から見れば、本当だと思われても仕方がない。

だが、それを言う前に、是非、読んでみてほしい本だ。

あるいは、中途失聴者が著した体験本もあるので、
そうした本も、読んでみてほしい。


岩波新書『音から隔てられて - 難聴者の声 -』
(入谷仙介、林瓢介/編者 1975年7月21日/第1刷発行
 株式会社岩波書店/発行所)


『朝礼での、聴覚障害者の語音明瞭度は0%』
〔2014-07-26 18:30〕


とあわせて読んで、理解してもらえたら、と思う。


以下は、私が勝手にサブタイトルを考えたりして、
各ページの内容を紹介した。

聴覚障害者への誤解も解けると思う。
聴覚障害者は勿論、聴覚障害者への通訳者、
支援者も読んでおいてほしい一冊だと思う。

過去のことだが、佐村河内氏問題での誤解も、
正しい知識によって、解けるのではないかと思う。



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聴覚障害は、脳にも悪影響を及ぼしている。


使わないとどんどんダメになる耳と脳(廃用)。
重大な病気の合併症として起こる難聴。


日本の医療技術は世界最先端と言われるのに、
耳のことは後進国である。



日本の難聴者人口も1400万人?(P4~6)

うつや認知症の原因にもなる難聴(P8~11)

耳が原因じゃなかった耳鳴り(P24~26)

糖尿病と耳鳴り・難聴・めまい(P27~28)

耳も臓器(P36~37)

「命とひきかえの聴力」 - 抗がん剤と難聴(P38)

耳の中でダンスをする細胞 - 有毛細胞
音が聞こえることと、言葉が正しく聞き取れることが、
イコールとは限らない。(P46~48)


「目と耳で覚える日本語」
日本人は、目と耳で日本語を覚えている。(P63~67)


ろう者と健聴者の違い。
健聴者に非常に近い難聴者、中途失聴者という存在。
(P63~64)

スマホ族の母親が、赤ん坊に与えかねない悪影響とは?
(P63~64)(後述の〔関連情報〕も参照)


(P73)

耳鳴り・難聴には「ケア」が大切(P74~76)

「上手に寄り添って生きていく」病気(P79)

聴覚のフォーカス能力 - 健聴者はできるが、
感音性難聴障害の人には難しい。(P81~82)

音の聞き分け能力を理解するために
 - 音のボリュームとチューニング機能
(P83~84)

認知症の原因ともなる難聴(P91~92)

語音明瞭度と冗長性の話。(P93)

日本の補聴器装用者の潜在ニーズは600万人?!
世界初のデジタル補聴器を開発したのは日本。
それなのに、補聴器の普及率は後進国。
その原因は、国の難聴者支援の貧しさにある。
(P95~96)

補聴器は外国製を買え。(P100)

「老人性難聴」ではなく「加齢性難聴」
老人だけになるとは限らない「スーパー聴覚高齢者」
4%の衝撃。(P104)

有毛細胞の一生?(P105~106)

ウォークマン世代で難聴になるのが早まった?
(P107~108)

難聴の原因、難聴にならないためには、
どうすればいいのか?(P112)

難聴が原因で、夫婦間の誤解に発展(P114)

難聴が原因で、再婚話の失敗に(P115)

難聴が原因で始まった嫁姑の関係悪化
(P116~117)

国民を難聴から守るには(P119)

ダンス細胞も疲れるし、傷ついたり、死んでいって
しまうこともある - 頭髪と同じ?
(P48~51)(P106)(P120~122)

聴神経や聴力、脳の持つ冗長性 - 難聴をカバーする能力。
だから「聴覚障害者ではない」とするのは間違い。
(P123~124)

特殊な環境における難聴(P125)

佐村河内氏のケース?(P126)(P136)

難聴と耳鳴りの関係(P131)

突発性難聴は、症状が出始めた一週間が勝負
(P135~138)

無責任な医者に遭遇した患者さんは不幸(P156)

耳鳴りの原因 ある種のPTSD(ストレス性)
(P165~167)

有毛細胞の再生だけでは、言葉を理解できるように
はならない。(人工内耳と同じ)(P171~172)

人工内耳手術をするなら、失聴後早いほうがよい理由。
(172)

「難聴の早期発見、補聴器の早期装用」を勧める理由。
(P174)

聴覚情報処理障害はなぜ起きる?


聞こえなくても、言葉が推測できる聴覚障害者がいる理由。
聞こえなくなっても言葉を話し続ける聴覚障害者の不思議。
(P174~175)


日本の難聴対策の遅れ - 日本とヨーロッパの違い(P176)

「音韻修復」という能力
 - ろう者と難聴者、中途失聴者との違い。
聴覚障害者の“言葉の推測力”
 - 音韻修復とは(P178)

補聴器の正しい使い方。
補聴器の両耳装用は、欧米では常識
片耳装用で我慢させる日本の福祉制度のほうが、
非常識だった。(P95~96)(P181~182)


日本人はなぜ、英会話学習が苦手なのか?
補聴器で英会話勉強?(P182~183)




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〔関連情報〕


スマホで子守り 良くないのか

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140714-00012883-president-bus_all#!bfqIJt



なぜスマホに子守りを
させてはダメなのか


プレジデント 7月14日(月)11時15分配信

■子どもを「鬼から電話」に叱ってもらう親

 イクメンという言葉もあるが、共稼ぎで交互に子どもの世話を
しているとき、忙しさにかまけて、ついスマートフォンの子育て
アプリに頼るケースも増えているようである。

 たとえば、「おにから電話」というアプリがある。
子どもが言うことをきかないとき、寝ないとき、歯磨きをしない
とき、片づけをしないとき、薬を飲まないとき、これを起動すると、
着信があり画面に鬼が出てくる。

これを子どもに見せて効果があれば「拒否」、効果なしなら
「通話」ボタンを押す。
すると鬼が電話口から

「また言うことをきかないんですか」

とおそろしい顔をこちらに見せて、

「こら!  言うことをきかないと、からいからい鍋に入れて
食べちゃうぞ」

などと脅す。
小さな子は怖がって、泣き出したり、親に謝ったりする。

 それで「効果抜群」と重宝したり、「躾に使える」とありがた
がったりする親もいるらしい。
子どもが「恐い、恐い」「やめて、やめて」と泣き叫ぶ様子を、
笑いながら見ている自分もいっしょに動画におさめて、
ユーチューブに投稿した母親や父親もいる。

 昔はおっぱいを飲ませたり、子守唄を歌ったり、おとぎ話
を聞かせたりする際に、肌を通じて赤ん坊に伝わる母親の
あたたかい鼓動が子育ての重要な要素だったし、もちろん
いまでもこれが子育ての本流だろう。

しかし、テレビが登場したとき、テレビを子守に使わない
ようにとの忠告が出されたように、いまや

「スマホに子守をさせないで」

という警告が発せられるようになった。


■言語の発達の遅れ、親子の会話がなくなる

 一般社団法人日本小児科医会は昨年12月、文字通り
そう呼びかけるポスター
(http://jpa.umin.jp/download/update/sumaho.pdf)
5万枚を全国の医院や保育園などに配った。
ポスターでは、子育てアプリが赤ちゃんの育ちをゆがめる
可能性や、親子ともにメディア機器漬けになって相互の
会話や体験を共有する時間が奪われるおそれなどが
指摘されている。

 同医会の「子どもとメディア」対策委員の一人である
小児科かずえキッズクリニック(渋谷区)の川上一恵院長
はこう語っている。

 「生後8カ月ほどの乳児でもタブレットを与えると、
すぐに指で画面を動かすことを覚えます。
しかし、そればかり与えていると、本をめくる動作もできなく
なり、紙の雑誌で同じような操作ができないのでかんしゃく
を起こします。

スマホやタブレットばかり見ていると、子どもの目は近視に
なりやすく、言語発達も遅れ、親子で会話をしなくなったり、
親と目を合わせなったりするといった弊害も出ています。

しかし、1週間、テレビを含めてメディア機器から遠ざけると
回復し、笑顔も出て、親と関わり合いを持つようになるのです。
だから、親がスマホを使うなとはいいませんが、子どもに
勝手に使わせて、スマホ漬けにすることは避けるべきだと
思います」


 同院長は渋谷区の小学校の校医も務め、10年以上前から
メディアが子どもに悪影響を与えないように指導をしてきた。
その小学校の保護者に対して2013年7月にアンケート調査を
行ったところ、スマホを持つ親は6割以上おり、その大半が
子ども向けアプリを使っていた。


■スマホ子守りが幼児に与える悪影響

 ネット上で幼児・子ども向けアプリを検索すると、無料のアプリ
が驚くほどあふれている。
お絵かき、塗り絵、パズル、絵本、数や言葉遊びなど、
いわゆる学習型アプリが多く、子どもを遊ばせるタイプは
3割だったと、同院長は言う。


 「絵本の読み聞かせアプリを使っていたお母さんは

『なぜ子どもにスマホを与えてはいけないのか』

と私に質問しました。
タブレットで絵本を見ながらお母さんが読み聞かせるならば
いいですが、画面の小さなスマホを与えて、子どもがじっと
見ていたら目にも悪いし、弊害が多いですよと説明しましたが、

『与えておくと子どもが静かにしているのでいい』

というお母さんも多い。
子どもはスマホではなく親に遊んでほしいと思っているのです」

 さらにこう警鐘を鳴らす。

 「子どもとの関わり方を変えないと、子どもは親の言うことを
聞きません。
いつもネガティブな言葉で叱ってばかりいるので、次第に叱る
のが苦痛になり、自分が怒らないで済むようにスマホを与えたり、
鬼のアプリを使うのでしょう。
そうではなく、子どもを認め、こまめにほめるように育て方を
変えると、すぐに子どもも変わります。

当クリニックにいらっしゃるお母さんたちにちょっとしたコツを
教えるだけで、変わります。
私達はもっと育児について親御さんに教える機会を作らないと
いけないと思っています」


 スマートフォンは便利な道具である。
よくできたおもちゃとして、たまに遊ばせる(遊ぶ)のはいいだろう
が、それに子育てをゆだねてしまうとなると、幼児に与える影響は
大きい。

 最近では、電車や路上で母親がスマホに夢中になり、ベビーカー
で泣いている子どもを無視したり、「うるさい! 」と怒鳴りつけたり
している光景も見られる。
そのように育てられた子どもの将来はどうなるのか、ここはよく
考えてみるべきだろう。

サイバーリテラシー研究所(代表 矢野直明)=文



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私も、幼稚園の先生から

「言葉を話し始めるのが遅かった」

と言われたのを、母が記憶している、という。

私の場合は聴覚障害が原因だが、
周囲の環境が原因でも言語の発達の遅れが
起きる可能性があるかもしれない。


安全面でも勿論怖い。
ある妊婦は、駅の階段を降りる時もスマホを見ていて、
突然、つまづいて転びそうになっていた。

もしも、転倒事故になって、お腹の胎児に悪影響が
あったら、どうするというのだろうか。
そう考えて、ゾッとした。




>「コンビニやスーパーでの買い物の時、釣り銭の計算が出来なくなってきた(間違える)ことが増えてきた。軽度の認知症なのかもしれない。

手も震えて、字もかなり下手になってきており、他人が読めない字をよく書いて筆談するようになった。知的障害者でもできるような単純労働ばかりをさせられているためだろうか? そういうことを考えれば、このブログを書く作業は相当いい作用に違いない。このことはつまり、国が障害者雇用よって障害者の認知症の発症を早めている遠因になっているとも言えないだろうか? かなり疑問である。

だとすると、「耳の不健康が脳までダメにする」のではなく、「人(健常者、国家、政治家)が人(障害者などの社会的弱者)をダメにしている事例もある」と思う。」(2021年1月13日追記 元記事







by bunbun6610 | 2014-07-29 18:30 | 耳の不調

ある障害者から見た世界


by bunbun6610