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『難聴者対象手話講習会の意義』『なぜ難聴者は、手話サークルを辞めていってしまうのか?』

難聴者対象手話講習会の意義


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http://blog.goo.ne.jp/hearingrabbit


『中途失聴・難聴者手話講習会の位置づけと講師の役割。』

東京都中途失聴・難聴者協会は35年間、中途失聴・難聴者対象の
手話講習会を開催してきた。
この講習会は、手話を学習するだけでなく、同じ中途失聴・難聴者との
学習を通じて社会的に自立する力を獲得する場として位置づけている。
これは中途失聴・難聴者を単に手話を知らない聞こえない人ではなく、
聴覚障害(機能障害)のために様々な心理的、社会的困難を持って、
解決を求めている人としてとらえている。

自らのコミュニケーション姿勢の見直し(改善)、コミュニケーション方法
の幅を広げ(多角化)、障害の自己理解を深めること(障害受容)、
様々な社会資源、制度の活用(主体性の意識化)まで、
受講生を支援するのが講師・助手の役割になっている。

このため、健聴者に対する手話学習の指導とは講習会の到達目標が異なる。
従って、指導方法や指導技術にはコーチング、ティーチングも工夫が
必要になる。
また手話の言語とする考え方との整理も必要になってくる。

ラビット 記


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なるほど。

私もこの手話講習会の修了生だが

「あれが手話講習会だなんて、おかしい」

と思っていた。
でもこの説明ならば、納得がいく。

おそらく、第二言語としての手話の獲得と、
聴覚障害からの精神的リハビリ(特に、障害の受容など)
を兼ねているのだろう。

同じ障害を持つ仲間がいれば、障害も受容しやすくなり、
未知の道へと共に進んでゆけるということは、
見ていても確かだと思う。

手話講習会も確かに、どちらかといえば中途聴覚障害者に多い、
中高年難聴者に対応できるような学習法に工夫されている、
と思う。

この手話を習得して、日常的に使用していても、
難聴者の母語(言語)はあくまでも日本語だと思う。

音声日本語の代用としての手話なら、ろう者の手話とは
明らかに異なる、と思うのが自然だろう。

他の手話講習会と違っていて、当たり前なのだ。





『なぜ難聴者は手話サークルを辞めていってしまうのか?』

理由があるみたいだ。

声禁止の手話サークル、手話講演会、手話勉強会といったものがある。

私も、手話取得には、そういった考えに基本的に賛成である。

しかし、手話を習い始めた頃は、とてもそういう気にはなれなくて、疑問が幾つも出ていた。

たとえば、

「日本語で説明してくれなかったら、手話だって覚えられません」

「誰だって歳をとってゆけば、日本手話を覚えるのは難しくなります」

といった疑問。

他にも、疑問に思ったことがあった。

「なぜろう者は無料なのに、難聴者は有料なのですか?」

「ろう者は、ろう者の手話を教えてくれるから」が、その会長の答えだった。
指導料がタダになるから、ろう者は歓迎、というのが無料の理由だった。
手話を習う難聴者は、同じ聴覚障害者なのに自分は有料、
に納得がいかないのか、その難聴者はしばらくすると、
その手話サークルを辞めていった。

ろう者と難聴者の関係は当時から、難しいものだった。
もう25年ほど前の話であるが、進んでいると言われる
東京でもこんなふうなのであった。


(2020年11月27日追記)



by bunbun6610 | 2013-01-22 19:48 | 日本語対応手話

ある障害者から見た世界


by bunbun6610