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『長いものには巻かれろ』

『元記事』
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by bunbun6610 | 2017-07-30 19:30 | 就労後の聴覚障害者問題H

就労後の聴覚障害者問題H

2017年7月29日(土)

能力もやる気もない若者の面倒を見るのは大変だ。ブラック企業で働く障害者は大変だ。
正社員の主任、店長は、自分がサービス残業をしたくないから、私に彼らの仕事の手伝いをすることを命じているのだろう。別に障害者はいなくてもいいが、彼らに辞められたら困る。だから、彼らには甘い職場環境にしているのだ。
主任が「Iさんが辞めたので、当分は部屋締めを中心に仕事を行って下さい」と言っていたが、そもそもIさんはフロント中心の仕事を担当していたので、彼女が抜けたところで、部屋締めの人員が不足する、ということはない。だから、「Iさんが辞めたから部屋締めもやって下さい」と言うのは、口実をつくったに過ぎない。「当分の間」ではなく、このままずっと、私にやらせる気だ。
1時50分。部屋締めから戻ると、TさんとINさんが厨房で何もしないで、話をしていた。洗い物がたくさん溜まっていたが、誰もやらない。これも、障害者だけの仕事だからだ。

B1Fと9F女性用トイレのチェックが、珍しくOさんとなっていた(21時、22時、23時)。しかし、隣の9F男性用トイレはなぜか、Nさんのサインになっていた(20時、21時)。

こんなに大きな店舗なのに、毎日清掃する人は誰もいない。また遠くないうちに、汚くなってゆくのは目に見えている。
「ウチは売り上げが悪いから、人件費を上げてもらえない(人をこれ以上雇えない)。だから、しようがない」というのが、主任の話だった。しかしそれだからといって店舗品質が劣るのでは、チェーン店である以上、ブランド力のダウンになりかねない。他店にも影響するのは必至なのである。「それでも構わない」というのが、この店の方針になってしまっているのだ。他店舗で真面目に働いている人が、気の毒だ。

『長いものには巻かれろ』
やっぱり、この店で働き続けるには「長いものには巻かれろ」だ。ここで働く者にとって、この言葉ほどピッタリくるものはない。そう妥協すると、「世の中が腐ろうが何だろうが、自分には関係ない」と思えてくる。こういう職場があるから、社会もこのようになるのだ。

4時になって急に、主任から「来月の本部のクリーンチェックに、階段があるんですよ。特に、7階から2階が汚れている」と言われた。それで、「そこは、もう落ちなくなってしまっています。暗いので、昼間にやったほうがいいです」と言うと、「昼間はできないんですよ」と言ってきた。予想通りだ。何でも「できない」と言って、汚くて大変な仕事は何でも、障害者一人に押し付けてくる。そして、私がやらないと自分で、暇になったINさんをこき使って、やらせ始めた。5階の前後階を清掃していた。そこは以前、私が清掃した箇所なので、それほど汚くはない。

部屋締め; 10階、9階、8階、地下1階
ルーム清掃; 地下1階シャンデリア照明(1/2進捗)
厨房清掃; グリストラップ、床流し

日報に「目標100万」と書いてあった。しかし、1日100万を売り上げるには、約100組(100室ぐらい)の客を入れなければならないと思う。今日の21時~5時の時間帯で、一番多く入ったのが30数室だった。昨日の最高は43室だったので、今日はそれよりずっと落ちている。だから、そんなに来店があったとは思えない。

『交換ノート』記入
「ほぼ毎日、私が出勤(21時)するまで、ノンフライヤーのバスケットが汚れたままになっている場合が多いです。油汚れがひどくなってもそのまま使っていると、こびり付いてくるので、昼間もそうなる前に清掃するよう心掛けて下さい。
新しいスポンジが、すぐなくなっています。(今日2個一気にです)モノを大切にするように心掛けて下さい。」
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by bunbun6610 | 2017-07-30 08:00 | 就労後の聴覚障害者問題H

『信じられぬほどダメな店』

『元記事』
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by bunbun6610 | 2017-07-29 19:30 | 就労後の聴覚障害者問題H

就労後の聴覚障害者問題H

2017年7月28日(金)

■■■■■(ヒント;歌を歌う個室がある店)のドリンクに入っているレモンが、一度冷凍したものだということをご存知だろうか? 仕入れ時は生のレモンだが、それをレモンカルチェにし、1個分ずつビニール袋に入れて、冷凍保存しているのだ。ライムも冷凍保存しているので、茶色に変色していた。こうすることで、食材の廃棄ロスを最小限にすることができる、というわけだ。
ただし、凍ったままで冷たいドリンクの中に入れるため、果汁がすぐに溶け出さない場合もある。その状態でお客様が飲んだら、レモンの味があまりしない、というわけだ。反対に、オーダーが来なくて完全解凍されて、果汁が溶け出してしまったレモンを入れている場合もある。こうなると今度は、解凍ドリップで果汁がある程度出てしまったレモンを使用していることになるので、新鮮なレモンを入れた場合とはやはり違う。
要するに、ドリンクの味が一定しない原因にもなってしまうのだ。
そういうやり方で商売をしているのだから、やっぱり素人商売と言うんだろうなぁ。だから、雇う従業員(アルバイト)も素人(主に大学生、フリーター)ばかりで、レベルが低い労働者の集団になってしまっているのだ。

2時50分。部屋締め作業を終えて厨房に戻ると、YGさん、YDさん、Tさんが仕事もしなくて、話をしていた。私が部屋締めを全部やっていたら、彼らは仕事がなくなり、働かなくなってしまう。D主任の指示が原因で、店全体の労働生産性が大幅に落ちてしまった(特に、■■時間帯)。
ソファ拭き清掃を2ヶ月以上やっていない。本部の清掃シート改定で、定期清掃から外したからだ。それで今では汚れたソファに、お客様を座らせている。でも、ほとんどのソファが暗色系なので、汚れなど誰にもわからない。だからこそ、定期清掃にしていたのに、本部はそれに気が付かず、定期清掃から外してしまったのだ。それで、管理責任者の正社員(店長、主任)も気が付かないのだろう。また清掃をしなくなってきたことで、次第に店全体が汚れてくるだろう。

『信じられぬほどダメな店』
ミックスナッツの「納品日付」が「6月29日」になっていた。袋はマジックチャックが付いているが、開いたままだった。誰も正しく管理していない。しかも、最初は6月29日付けの袋が2袋もあったのだ。それがやっと、1袋に減ってきた。もともとは、1キログラムぐらいの缶入りミックスナッツを70gに小分けして、ビニール袋に入れていただけだ。密閉保存はしていない。それが1ヵ月経っても使っている。かなりの量だ。いやもう、やり過ぎなのだろう。洗い場にはほとんど食べられていないミックスナッツがよく戻ってくるので、なぜだろうと思っていた。食べてみると、完全には湿気を吸っていないものの、香りがなく、ナッツの脂肪分が酸化し、表面がカサカサになっていたり、変色している。質の悪い、中国産なのだろう。これをずっと、お客様に提供しているのだから驚く。しかも、これからもだ。クルーにも言ってみたが、「ダメだね」と言うだけだった。責任は店、会社が持つから、自分は関係ないというわけだ。
食べ残したお客様は絶対、「これって、いつ仕入れたミックスナッツなのか?」と思っているはず。

ラストまでの部屋締め担当はYGさんとYDさんだった。2人での話し合い時間が長過ぎ、早く終わらせるためのやり方がまだわかっていないようだった。
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by bunbun6610 | 2017-07-29 08:00 | 就労後の聴覚障害者問題H

就労後の聴覚障害者問題H

2017年7月27日(木)

『客は、知らずに離れてゆくものである』
接客サービスの仕事というものは、たとえその仕事レベルが悪かったとしても、基本的にはその証拠が残らないものらしい。なぜなら、そうした仕事の評価方法は一定でないし、お客様の主観的評価に委ねられるものだから。接客への評価は見えにくいものだし、日本人の多くはそれを直接に口にするのは苦手だ。サイレント・クレーマーも少なくないという。
それに対して、清掃という仕事の場合は、きちんと証拠が残る。やったかやっていないか、どれだけ真剣にやったかどうかも。だから、清掃では清掃者の人格がストレートに表れるのだ。「モノは正直である」「人は嘘をつけるが、モノはウソをつけない」と言われるのである。
日本人が不満等の感情をなかなかストレートに表さない以上、接客サービスはいい加減にやっても、客は二度と来なくなるだけだ。しかも、後でその理由を店が知りたいと思っていても、知るのは困難である。

世の中で障害者が生きていくために必要なことは何なのかが、わかった。それは、健常者の悪には目をつぶり、静かに生きることだ。健常者の「目の上のコブ」になっては、障害者は生きてゆけなくなるのだ。

なぜこの店は、年々売上高が落ち続けているのか? 従業員がびしょ濡れのメニュー、POPをテーブルの上に置いてお客様を迎えている体制を聞いても、それを放置し続けている本部長、マネージャー、店長の怠慢対応に、根本原因はある。

真面目に働いているのがバカバカしくなってくる。無能上司に、こう言ってやりたい!

Yさんはもう新人ではないはずなのに、厨房に戻って来ると、何もしない。同じ人数でも、Yさんのような働かないスタッフが入って来ると当然だが、労働生産性が落ちてしまうことがわかった。真面目に一生懸命やっている者は、何の為に働いているのだろうか。
今日は8階、7階、地下1階の部屋締め、地下1階、9階のトイレ清掃を行った。他にルーム清掃の残務作業。
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by bunbun6610 | 2017-07-28 08:00 | 就労後の聴覚障害者問題H

就労後の聴覚障害者問題H

2017年7月26日(水)
21時。エレベーターの床が汚なかった。今日もまた誰も清掃しないのか? 従業員は見ても見ぬフリ、知らんぷり。

21時30分。Oさんを叱った。マイペース過ぎて仕事が他の人に比べて異常に遅いだけでなく、仕事がないと何もしていなかったからだ。勤務時間中だというのに、厨房内に戻るとブラブラしていた。だから、洗い場は溜まっていたし、調理場の片付けもしておらず、汚かった。それを見て、Oさんには「何でブラブラしているの?」と言ってみたら。「ブラブラしていません」とか言うだけで、何もしようとしない。だから「ブラブラしているじゃない? 何もしていないで、そこにいるでしょ」「常識的か?」「子供じゃないんだろ?」「他の人なら、自分で使った物は自分で片付けるなど、ちゃんとやっているのに、今日の厨房はひどい状態だよ。あそこにある物とやゴミは、誰にやらせる気なの?」と言い、叱るようになった。そうしたら、やっと理解したのか、厨房をきれいにするようになった。この会社の教育がダメだから、こうなる。もう一人、TAさんがいたが、TAさんは整理整頓などの仕事をしていた。(ディナー時間帯はOさん、TAさんだけだった)

「■■■■店だから、こんなもんです」だと?
違うよ! そこで働いている大学生アルバイトがそんなレベルだから、ダメなんだよ!
自分の無能を棚に上げて、他人のせいにしてんじゃねーよ!!
そして、お前らの今の姿こそ、この日本の将来の姿になるんだ!!!

21時40分。地下1階障害者用トイレ。いつからかわからないが、手すりに深い傷が出来ていた。最近(昨日?)だと思う。

Wさん、Yさんが交替でフロントを担当。

3時30分。44号室。マイクのスィッチの向きが前向きになっていなかった。先日、出勤前に読ませるノートで、主任が注意していることだ。たたノートに書いても教育的効果なし?! 主任は「全員に伝えたつもり」になっている。

営業時間中でお客様が来るのを待機中だったにもかかわらず、今日もPOPやメニューの裏がびしょ濡れになっているものが、かなり多かった。

ヘルプや新人、通常は他の勤務時間帯の人に深夜時間帯の勤務を依頼すると、労働生産性が落ちてしまう結果となっている。
まるで職場見学に来たお客様のような扱われ方をしているヘルプ。オーダーが入ればするが、それ以外はほとんど何もしていない。同じ人数では、ヘルプがいる時のほうがヘルプがいない時に比べて、労働生産性が大幅に下がってしまっている。特に、ウィークリー&マンスリー清掃、厨房&その他清掃がほとんどできなくなった。仕方がないとはいえ、なぜこんなヘルプに頼るのだろうか?
今日は10、9、8、7、4階、地下1階の部屋閉め清掃と、地下1階、3階、6階、9階のトイレ清掃を担当した。ここまで仕事が増えれば、清掃ができる時間は大幅に減ってしまう。

『交換ノート』記入
「今日も9階男性トイレで、エアタオルの下皿をセットし忘れていました。チェックシートの記録では、
10:00 Iさん
12:00 Iさん
14:00 Hさん
16:00 Iさん
18:00 Iさん
(この後はなし)
全員見ていないでサインしていたことになりますね。
再度の指導が必要なのかと思われます。
過去にも3回は見ています。
かなり多くの人に当てはまります。」
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by bunbun6610 | 2017-07-27 08:00 | 就労後の聴覚障害者問題H

就労後の聴覚障害者問題H

2017年7月25日(火)
採用担当 Nさんへメール送信。
〔2017/07/25/13:46〕
「N様


お世話になっております。
相談させていただきたいことがあります。
相談内容は「厳秘で」お願いします。
Nさん以外には知られたくありません。
理由はありますが、それもできれば話したくないことです。

相談は、

「店舗の従業員(正社員、クルー)が、厨房の食材を使って調理し、飲食するようなことはあるのですか?」

ファミリーレストランでは従業員食事制度というのがあるのですが、K店ではそういうものがあるのでしょうか?

以上です。

もし質問にお答えしかねるのでしたら、ご返信不要です。

なお、重ねて伝えますが、このことは絶対に秘密でお願い致します。
I本部長、Nマネージャーにもです。

I店
■■」


Nさんからメール返信あり。
〔2017/07/25/15:28〕
■■様

ご連絡有難う御座います。

暑い日が続きますが、体調はいかがでしょうか?

さて、お問い合わせの件ですが、K店でも従業員割引にて休憩中に食事を取ることは可能です。
調理をする前に、フロントにて購入(支払い)をし、厨房で調理します。

ルールガイドにも記載されておりますので、もし宜しければご確認下さい。

また何か心配事がありましたら、ご連絡下さい。
よろしくお願い致します。


*****************
株式会社■■■
■■■■■本部
管理本部 人事課

TEL:
FAX:



Nさんから、訂正メールあり。
〔2017/07/25/15:48〕

■■様

先ほどの返信で、「ルールガイドに記載がある」となっておりますが、
「ルールガイド」ではなく、「ハウスルール」の誤りでした。
申し訳御座いません。
よろしくお願い致します。

*****************
株式会社■■■
■■■■■本部
管理本部 人事課

TEL:
FAX:



Nさんへメール返信。
〔2017/07/25/18:11〕
N様

お疲れさんです。

ありがとうございました。
本日出勤したら、ハウスルールを確認してみます。


■■


Nさんへ訂正メール送信。
〔2017/07/25/18:20〕
N様

訂正させていただきます。

「お疲れさんです。」
  →「お疲れ様です」

大変失礼致しました。
今日も暑いですが、給料日なのでいつもより混むかと思います。
頑張ります。

■■





『ハウスルール』を見た。従業員食事割引制度については、利用上、次のような注意点がある。
①フードは50%割引。フロントで申し込み、現金で払う。
②調理マニュアルを覚えるためにも、自分で調理してみる。
③消耗品(おしぼり、ナプキンなど)を使わない。
④調理マニュアル外にある食材を追加したり、量増しをしたりしない。
⑤使った調理道具は、自分で片付ける。
主任が焼きそばを自分で作って食べるのを見たことがあったが、それは明らかに「量増し」だった。調理道具も片付けないで、行ってしまったのを、過去に見ている。12号室で食べているのだから、見えない。12号室は曇りガラスのドア採用になっていて、外からは見えないからだ。それでも先日、たまたま清掃のために12号室に入ったら、焼きそば?の皿がテーブルに置いてあったのを見た。それを店長にも話した。量増しも調理道具を洗わない、なども、本当はマニュアルを守っていないが、まぁ、大目に見ているという。また、無銭飲食の疑いが以前からあったが、D主任とWさんは確かに記録上に従食(従業員食事割引)を利用しているので、無銭飲食ではない。無銭飲食は早番の人に疑いがある、という。

12号室だけは、ドア全面に曇りガラスがあって、外側からは中が全く見えない構造になっている。その部屋を利用して、いつも休憩・食事を取っているのが、D主任とWさんだ。前(2017年5月19日(金))に「本部に報告する」と詰め寄った時も、12号室にはD主任とWさんの二人だけがいて、飲食していた。

23時30分。営業時間中にもかかわらず、POPの裏がびしょ濡れになっている部屋が多かった。メニューにも、時々見かける。これを入店早々、お客様に触らせるの?! とビックリ発見!!! これだけあるのに、お客様からクレームが1件も来ないというのは、おかしい。日本人はやはり、サイレント・クレーマーが多いのだろうか。

『交換ノート』記入
「9階男性トイレの壁付けシルバープレートですが、お客様がズボンや足を引っ掛けてしまう可能性があります。」
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by bunbun6610 | 2017-07-26 08:00 | 就労後の聴覚障害者問題H

手話学習のコツとは?

手話学習のコツとは?

当ブログで近年、下の記事がよく人気記事のランキングに入っている。

『手話サークルを辞めていく健聴者』
〔2015-07-03 19:40〕



『日本人健聴者が手話を覚えられない理由』
〔2014-07-14 18:30〕



『なぜ手話ができない聴覚障害者が多いのか?』
〔2014-07-19 18:30〕




「検索キーワード」でも、

「手話覚えたいが難しい」

などといったワードが挙がってくる。

このことについては結論から言うと、
健聴者が手話を覚えるのは難しいと言える。
聴こえる耳がある以上、音声情報に頼って学習してしまうのは、
無理もないからだ。
特に、年齢が高くなってから手話を初めて学ぶ人ほど、
その困難度は高くなるのは、仕方がないことだ。

そういう言語(手話)を法制度化しようというのだから当然、
摩擦も起こる。
聴覚障害者協会(ろう協)も、

「(手話言語法は)逆差別になるのではないか?」

という、一部の声が社会の中にあるということも、把握している。
聴覚障害者新聞に載っていたからだ。

聴覚障害者の立場として、私が言うとすると、
聴覚障害者が手話通訳者を充分に利用できない以上、
もう手話言語法制定しか、バリアフリーの道は
拓けないように思う。

特に、労働の分野では、手話通訳者の派遣は無理
なのであるから。
この実質的差別的状況を変えてゆくには、
今までの情報保障制度だけでは無理なのである。

というわけで、その手話を言語として広めてゆくには、
法制度化と、それともう一つ、聴覚障害者(ろう者や、
手話を知っている難聴者・中途失聴者など)の、
手話を広めようとする努力が必要となってくる。

更なる問題点もないわけではない。
「日本手話」と「日本語対応手話」の位置付けである。
同じ「手話」と呼ばれるものでも、ろう者が教える手話は
「日本手話」で、難聴者・中途失聴者が教える手話は
「日本語対応手話」である場合が多い。
つまり、異なる手話言語である。
手話は、このように分類されるものなのか、
あるいは一部のろう者が主張するような「日本手話」
だけを「手話」と認めるべきものなのか。


下の資料は興味深い。

『[PDF]日本手話 : 書きことばを持たない少数言語の近代 URL』
一橋大学機関リポジトリ
『日本手話 : 書きことばを持たない少数言語の近代』
(岡, 典栄)
〔2012-03-23〕

http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/22860/3/0201102602.pdf


日本手話は書きことばを持たない、という。
とうことなのだから、その通訳・翻訳は、
あくまでも同質的な置き換えではなく、
近似値的に日本語で表した言葉、
ということになるのだろう。
日本手話は日本手話としてでしか理解できない。
実際に

「今の日本手話は、日本語にするとすれば、どういう意味になるの?」

と、ろう者に聞くと、

「う~~ん・・・・」

と、考え込んでしまうことも、よくあるのだ。

つまり、日本手話は日本手話を知らない人に、
正確な意味を伝えることは困難だということにもなろう。
これは、言語としての閉鎖性、脆弱性にもつながりかねない。

一方、日本語対応手話では、書き言葉にして表せるのが、
特徴である。
誰にでも教えられ、誰にでも学習が可能になり、
誰にでも広められる可能性がある。
社会福祉がこの側面に関心を持ったのは、当然である。
各地で手話講習会が開かれ、テレビ字幕がまだ普及して
いない時代から字幕付きテレビドラマが放映され話題になり、
日本語対応手話は急速に広まった。
しかし、ろう者からは「私たちの手話と違う!!」といった
反感も、ひそかに湧いていた。

前文が本当に長くなってしまったが、その理由は、
手話には「大きく異なる、二つの手話」が混在して
使われている、ということを、
理解していただきたかったからである。

場所や人によっては、一括りにして「中間型手話」とか
「手話サークル型手話」などとも呼ばれている。
本当は二つどころか、他にも「ホームサイン」(家族だけで
使う手話)とか「スクールサイン」(大学の聴覚障害者学生
支援で考案された手話)とか「職場サイン」とかもあるらしい。
若者だけが使い、若者だけにしか通じない手話もある、という。
日本語同様、無限にあるそうだ。

こういう実情なのだから、手話は決して脆弱な言語などと
断じることはできないだろう。
型にはめようとする何ものかがいるから、
問題視も起こるのだろう。

ともかく、混在する手話を学んでいるとよく、
ろう者には「あなたの手話は手話じゃないよ」とか、
難聴者からは「あなたの手話はわからないから」と
言われたりすることもあるだろう。
私は気にしないで、相手に合わせて使い分けるように
しています。
つまり、できるだけ両方を覚え、場面に応じて使い分ける
ということ。
ろう者も、本当に自分が困っている時は、
日本語対応手話にスイッチ(切り替え)することはある。
自分が困っていなければ、相手にしなくなるろう者も
いるが、それも気にしなくていい。
人間、誰とでも気が合うわけではないのだから。


さて、ここまで書いたところで、日本手話と日本語対応手話
の長短が、わかっていただけたと思う。
手話といっても最初は誰でも、日本語対応手話から
学ぶのがほとんどだ。
ただ、日本語対応手話にこだわりすぎてしまうと、
必ず限界がすぐに見えてきてしまう。
多くの手話学習者がこれにつまづいて、手話をやめていっている。

そうならないようにするためには、日本語対応手話で
単語や簡単な短文を覚えた段階になったら、
もうすぐにでも日本手話の学習にもチャレンジしたほうがいい。
頭を柔かくして、出来るだけ幅広く手話学習を続けることが
コツになる。
いろいろな聴覚障害者の手話を見ることは、
とても大切なことである。

私の場合は、簡単な単語や短文を100ほど覚えたところで、
それは手話学習を始めて約半年で、
ろう者が直接指導している手話サークルにも飛び込んだ。
本当なら、3ヵ月したところで飛び込んでも良かったが、
何しろ、どこの手話サークルを選んだらよいのか、
探すのにも時間がかかっていたのでしようがない。

今回はここまでにするが、私の手元には昔の手話サークルで
学習した頃のメモ書きが残っているので、
次回はその内容を書いてみたいと思います。
いろいろな学習法がありました。

日本語対応手話を教えることを得意とする難聴者
・中途失聴者は、単語や文法を体系化して指導していたので、
覚えやすかったと思います。
講習では予習・復讐を必ずやります。

日本手話の指導を得意とするろう者は、
型にはまらない教え方で、面白く楽しくやろうとしていました。
いつも、「今日は何をやるのかな?」という感じで、
予習復習はしませんでした。
遊びの要素を取り入れています。
しかし、「このやり方が合わない」という手話学習者も
わりといましたが。
それでもやっぱり、受講生の日本手話の力を向上させるには、
こういう自由形のスタイルが、重要だと思います。

健聴者(手話通訳者など)が指導すると、
日本語対応手話がベースでしたが、日本手話ではこうやって
表す人もいる、という幅広さ、応用術も教えてくれました。
これならば両方の手話を覚えられるし、両方の違いも分かって、
受講生も整理して理解しやすいと思います。
とはいっても、受講生に覚える気がなかったらムダに
なりますが。
難聴者や中途失聴者は、同障者(ろう者を除く)と話したい
ために日本語対応手話を学ぶ人が多かったので、
日本手話にはそっぽを向く人も少なくありませんでしたが、
これは良くないと思います。

ですから、この中でバランスがいいといえるのは、
手話通訳者や手話通訳士の方になると思います。
ご参考になれば幸いです。
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by bunbun6610 | 2017-07-25 14:53 | 手話

「愛の反対は憎しみではなく、無関心」

「愛の反対は憎しみではなく、無関心」


有名な、マザー・テレサの言葉だ。
誰よりも平和と慈しみの世界を望んでいた彼女が、

「愛の反対は憎しみではなく、無関心」

と言ったのである。
憎しみよりも無関心のほうが、愛からはるかに
遠く離れている、というのだ。

では、今いる多くの、無関心になっている人々には、
愛がないのだろうか。
彼女のこの言葉はまるで、無関心な人たちだけでなく、
憎しみを持っている人たちにも、
何らかの温かいメッセージを送っているように思えてならない。

というのは先日、犬養道子氏が亡くなられた。
私は昔、氏の『旧約聖書物語』『新約聖書物語』を読んで、
非常に感動した記憶がある。
旧約ではとにかく神の、イスラエルの民への聾愛ぶりが
強烈であった一方、民が神を裏切るような行為があれば、
神の怒りも物凄かった。
神との契約とは、そういうものだと知った。
だから愛と憎しみは、表裏一体のようにも思えた。

ところが、無関心は違う。
旧約に登場する神はイスラエル以外の人々に対しては、
無関心だったかもしれない。
無関心は恩恵も怒りも買うことがないが、果たしていいことなのか。
それは、大人が子どもを教育しないのと同じではないか。


昨日、植松聖容疑者の姿が、テレビに映っていた。
内容はわからない。

障害者に無関心な人々には愛も罪もないとされる一方、
障害者に関心を持ち、自分なりに考えた結果、
障害者を憎んで惨殺した植松のほうは、
何でああいうことになったのか。

植松の行為を容認することはできない。
だが私自身、障害者であり、自殺を考えたことは
何度もある。
安楽死を望んでいる障害者だ。
誰も恐怖を味わい、苦しんで死にたいとは思わない。
だが、死にたいとは思っている。

「死んだほうがマシだ」

というのは、ひどい考えかもしれないが、
それでも障害者の心を見た結果なのかもしれない。
そう思うと、植松は決して、障害者の「真の敵」だとは
思えない。
植松には、マザー・テレサの言葉の意味を是非、
よく考えて欲しい。

こんなことを言ったら、殺された障害者やその仲間、
遺族に申し訳ないかもしれない。
だが、植松だけが悪いのではないとわかるのである。
この事件の背景にあるのは、植松という人間を
つくり出した、日本社会の闇、障害者福祉の闇だろう。

憎しみを振りかざす人は裁かれ、無関心な人は
裁かれない。
こんなことが許されているのが、今の人間社会だと思った。

「知らぬが仏」という言葉もあるが、職場でもまさに、
こういう状態であるのだから、企業の腐敗も止まらないのだ。
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by bunbun6610 | 2017-07-25 14:34 | 社会

【追記】『バカがいつまでも聴覚障害者差別をしている時代に』

『バカがいつまでも聴覚障害者差別をしている時代に』
〔2013-04-03 18:00〕




【追記】(2017年4月16日)
〔関連記事〕

『週刊文春の佐村河内氏批判について』
〔2014-03 -14 21:31〕




『「残酷なるかな、森達也」- 神山典士(ノンフィクション作家)』
〔2017-03 -18 18:20〕






『DVD『FAKE』(ディレクターズ・カット版)鑑賞後の感想(1/2)』
〔2017-03 -19 18:00〕




『DVD『FAKE』(ディレクターズ・カット版)鑑賞後の感想(2/2)』
〔2017-03 -19 18:01〕






『『障害とは何か?』(木島英登バリアフリー研究所)』
〔2017-04 -06 20:00〕






『日本人は差別が大好き』
〔2016-05-28 21:45〕

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by bunbun6610 | 2017-07-24 23:22 | 難聴・中途失聴
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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610
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