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蒼穹 -そうきゅう-

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職場内障害者授産施設 ―「“障害者雇用”だからクビにならない」に甘える障害者


ゴールデンウィークが終わっても、さらに一週間休んで
いた、障害者のAさん。
そのAさんが、やっと職場復帰した。

初日は、出勤しただけで何もしなかった。

二日目も、何もしなかった。

とにかく、いつものように新聞を読んだり、居眠りをしていた。


Aさんには

「再始動で、いきなり通常通り仕事をするのは
大変だろうから」

という会社の配慮があったのだろう。

精神疾患もある身体障害者なので、特別なのだ。
だからこの間、障害者の仕事は全て、私がこなしていた。

そして三日目から、Aさんも通常通りの仕事をした。

いつも通り、会社から出たら、そのまま出張の仕事をして、
終わり次第、そのまま直帰となった。
他には何も仕事はしなかった。

本当は、仕事はたくさんあったのだが、やはりAさんは“特別”
だからだ。

そして四日目は、Aさんはまた休んでしまった。

それで、障害者の仕事は私が全部引き受けることになったので、
私はとうとう、サービス残業になってしまった。

二人しかいない障害者の仕事だが、
それを一人でやるのは大変なことなのだ。

はっきり言って、このように休みがちなAさんは迷惑である。
私にとって迷惑でしかないだけだから、会社はそんなことまで、
わざわざ気にしないだけのことだ。

月曜日というと、前週の残務整理や、週の初めの仕事があり、
いつも忙しい。
そのときにも、ほぼ必ず、Aさんは休んでいるのだ。
信じられるだろうか。

天候や体調、精神状態などによっても、突然休む場合が少なくない。
そのしわ寄せは、いつも私のところにくる。
他には誰も、引き受ける人がいないのだ。

まるで、Aさんの尻拭いが仕事のようだ。

こんな状態の障害者配属職場って、他社にもきっとあると思う。
私も、もう何回目だろうか。

どういう障害者が、ということでなく、
いろいろな障害者が“職場放棄”をする。

ところが、会社はそれを、大目に見ることにしているようだ。

しかし、そんなワガママ(としか、他の人は思っていない)
が通っているのは、大企業だけである。

小さなお店で働くならば、そんなことは当然、通用しない。

少なくとも、大企業の場合

「障害者はクビにできない」

は、本当の話である。
(ただし、別の方法で“辞めさせられる”というのは実際にある)

だから、大企業に就職したがる、甘ったれた障害者が多いのだろうか。




〔関連記事〕


『『(就労支援)売り手市場が問題を見えなくする』』
〔2014-01-28 00:06〕



『聴覚障害者の職場放棄』
〔2012-09-08 18:33〕

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by bunbun6610 | 2014-05-17 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E

人権侵害の問題については法務省に相談すると、
場合によっては法務省が加害者へ勧告することもある。

私も、以前に職場のパワハラ上司がいる問題で、
法務省に相談したことがある。
ただ、勧告は会社の対応を変えるには有効だが、
それも無視するという、個人の悪意まで変える
保障はできない。

やはり、性悪者は直らない(※)のであるから、
日本にも『障害者差別禁止法』は必要だと思う。



(※)参考記事

『性悪者は直らない - 職場での聴覚障害者差別問題』
〔2014-04-09 18:30〕




法務省『平成22年中に法務省の人権擁護機関が救済措置を講じた具体的事例(別添1)』
〔平成23年3月11日〕
 より。



>「(暴行・虐待事案)
事例1 夫による妻に対する暴行事案
  聴覚障害のある妻から被害の申告があり,調査を開始した事案である。
申告内容は,夫から再三暴力を受けているというもの。
 人権擁護委員が,妻の求めに応じ,同人と夫との関係の調整を試みたが,
夫が反省の態度を示さなかったことから,妻は,夫から離れて生活することを
希望した。
そこで,法務局において自治体の福祉相談センターに妻の一時保護を要請
する一方,人権擁護委員が妻の避難先を探していたところ,避難に適した
借家があることが判明したことから,同人権擁護委員が当該借家の借用手続
にも協力し,妻は当該借家に避難するに至った。(措置:「援助」)」




>「(差別待遇事案)
事例6 聴覚障害者に対する宿泊拒否事案
  聴覚障害を有する被害者から被害の申告があり,調査を開始した事案である。
申告内容は,旅館へ宿泊の申込みをしたところ,聴覚障害を有することを
理由に宿泊を拒否されたというもの。
  調査の結果,同旅館は,被害者からの申込みについて,火災や地震など
の緊急事態の際,聴覚障害を有する被害者が安全に宿泊するための体制が
整っていないことからこれを断ったが,被害者に対し十分な説明がなされて
いなかったことが認められた。
そこで,被害者と旅館の話し合う場を設けて旅館から本件経緯について説明
したところ,被害者は旅館の説明に理解を示すに至った。(措置:「調整」)」

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by bunbun6610 | 2014-05-16 18:30 | 聴覚障害


http://mainichi.jp/select/news/20140515k0000e040256000c.html


<金子みすゞ>英・中国語訳の詩集、
評判広がり増刷検討


毎日新聞 2014年05月15日 15時27分
(最終更新 05月15日 16時30分)

山口県長門市出身の童謡詩人、金子みすゞ(1903〜30年)の作品
21編を英訳、中国語訳した詩集「Misuzu World」(ミスズ・ワールド)
が静かな人気を呼んでいる。

みすゞの母校、県立大津緑洋高(同市東深川)の英語部員が訳し、
今年3月末に120部が完成した。
地元図書館などへ寄贈するうちに評判が広がり、同校は増刷を検討
している。

【田中理知】


 All are different All are wonderful−−。

みすゞの代表作「わたしと小鳥とすずと」の末尾
「みんなちがって、みんないい」の英訳だ。

訳したのは当時、副部長だった九州大文学部1年の
下村昂平さん(18)。
最初は「Everyone is the best」と訳したが、響きが硬かった
ため、顧問の中野充代教諭や他の部員らに添削してもらい

「読みやすく、小中学生も分かる簡単な表現に」

と心がけ、完成させたという。

 訳詩のきっかけは、部が学校のホームページの英語版を
担当したこと。
その際、みすゞの作品を10編ほど紹介。中野教諭が3年生
部員に

「訳詩の数を増やし高校生活の集大成として形に残そう」

と製本を提案した。

 3年生5人が英訳を手がけ、中野教諭と外国語指導助手が
表現の自然さ、音の流れや一文の長さも考えながら添削。
中国語訳は、中国で生まれ育った女性部員の楊茜(ようあかね)
さんが担当した。

約1年かけて何度も表現を練り直し、3月末にようやく、日本語
の詩に、英語訳と中国語訳を付けたB5判44ページの詩集が
完成した。

「みすゞのふるさとで育ち、幼少期から作品に触れてきた生徒
だから、気持ちのこもった訳ができた」

と中野教諭は振り返る。

 4月以降、部長の末永大貴(だいき)さんや吉村咲都(さと)さん
が清水利宏校長とともに県教委や市教委、市立図書館などを
回り詩集を寄贈。
希望者に配布しているうちに評判が口コミで広がった。

「外国語教育にも役立てたい」

などと他校などから問い合わせがあり、120部は残りわずかだ。

 今後は同高で教材として使うことも検討中だ。
下村さんは

「詩集を通して世界の人にみすゞの作品や長門に興味を持って
ほしい」

と話している。


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by bunbun6610 | 2014-05-16 01:15 | 聴覚障害

〔関連記事〕

『<漫画「美味しんぼ」>原発取材後の鼻血の描写で物議』
〔2014-05-11 12:36〕




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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140514-00000001-jct-soci


小泉進次郎氏「美味しんぼ」
描写に反論
 「あれだけ行ってるのに
鼻血流したことない」
「行くたびに元気に」


J-CASTニュース 5月14日(水)15時28分配信


 漫画「美味しんぼ」で東京電力福島第一原発を訪れた主人公
らが鼻血を出すなどの描写が波紋を広げる中、小泉進次郎復興
大臣政務官(33)が内容に反論した。

 小泉氏は何度も被災地を訪問しているが健康被害は出ておらず、

「到底信じられません」

と主張した。


■「私、到底信じられません」

 小泉氏は2014年5月13日、東京青年会議所の例会に出席して
講演を行った。
その中で

「震災から3年を超えた今の段階で、風化が心配だなと思っていた
ところ、いちばん話題になっているのが『美味しんぼ』だ」

と、作品に言及した。

 2011年3月当時、自民党青年局長だった小泉氏は、毎月11日に
被災地に足を運び続ける活動を開始。
復興大臣政務官となった今も度々訪問し、復興のために力を注いで
いる。
その上で、

  「私、不思議なことがあるんですよね。
あの『美味しんぼ』の中には福島に行った人が鼻血は出るし、疲労感
が襲ってくると書いてある。
私あれだけ行ってるのにね、鼻血流したこともないし、毎回行くたびに
元気になって帰ってくるんですよ」

と、これまでに健康被害を受けたことがないことを強調した。

 先日も福島を訪れた小泉氏は、少しの時間立ち寄った郡山駅近くの
イタリアンチェーン「サイゼリヤ」でたくさんの中高生らと交流し、
「元気をもらった」という。
小泉氏の後に登壇する福島の人々も「元気」で、自身が見聞きした
経験から考えても問題となっている描写には納得がいかないようだ。

「私、到底信じられません」

と主張した。
その上で、

「むしろ『美味しんぼ』の件をきっかけに、ますます頑張ろうという気が
沸いてきました」

として、今後も福島の復興のために力を尽くしていくと宣言した。


「科学的な見地に基づいて」閣僚も続々コメント
 「週刊ビッグコミックスピリッツ」5月12日発売号に掲載された最新話
には、井戸川克隆・前双葉町長が

「私が思うに、福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢
いるのは、被ばくしたからですよ」

と語ったり、福島大学行政政策学科類准教授の荒木田岳氏が

「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと私は
思います」

と語ったりする様子が描かれている。

 こうした内容について原作者の雁屋哲氏は、2年間の取材ですくい
取った「真実」だとブログで主張しているが、閣僚からは批判が相次い
でいる。
菅義偉官房長官が12日に

「科学的な見地に基づいて正確な知識をしっかりと伝えていくことが
大事だ」

と述べたのをはじめ、報道によると、根本匠復興相、森雅子消費者相、
太田昭宏国土交通相、下村博文文部科学相、石原伸晃環境相らも
コメント。
風評被害への懸念を示すなど、これを問題視した。



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http://www.j-cast.com/2014/05/12204481.html


元双葉町長、血つき「鼻血写真」を公開
 Facebookにはなぜか応援コメント続々


2014/5/12 19:23


漫画「美味しんぼ」の「鼻血描写」が福島県における風評被害を
助長するとして問題視される中、本人役で作中に登場する井戸川
克隆・前福島県双葉町長が2014年5月10日、自身の「鼻血写真」
をFacebook上に投稿した。

「『美味しんぼ』で話題となっておりますが、ここ最近の鼻血の様子
を撮った写真を掲載いたします」

井戸川氏がFacebookに公開した写真は全部で5枚。
鼻にティッシュを詰めながら写ったものや、血がついたティッシュを
クローズアップした写真などあり、5月1日から10日までに4度鼻血
が出たことを示している。
同日には

「夕べから今朝にかけて鼻血がいつもより多いですね」

ともコメントしている。
井戸川氏は放射性廃棄物の中間貯蔵施設の受け入れを巡り、
不信任決議を受けて町長職を辞任した人物だ。
「美味しんぼ」作中では、鼻血や強い疲労感に悩まされていることを
打ち明け、

「私が思うに、福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が
大勢いるのは、被ばくしたからですよ」

などと語る様子が描かれている。
Facebookの鼻血写真は12日19時時点で600回以上「シェア」
され、コメント欄には

「そんなことなさらないでも信じてます。
何より鼻血は原発事故後、米国のニュースも警告してました」

「ご本人が、ここまで公開されていますので、私もきちんと受け止め
たいと思っています」

「切なく、胸が詰まります。
今の日本の将来を、井戸川さんが身をもって、伝えて下さっているの
でしょうね」

「ええっー まだこんなですか?
何もないという人はどこ見ているんでしょう」

などと応援コメントや同調の声が相次いだ。
書き込みは海外からもあり、

「早く良くなることを願っています。
真実を伝えるために立ち上がる井戸川さんを大いに尊敬します」

などとエールが送られている。


環境省は美味しんぼ描写内容を否定
福島原発事故を巡る被ばくと鼻血については、これまでにも
専門家が科学的知見に基づき因果関係を否定している。
また、鼻血の原因はさまざまあるため、鼻血が頻繁に出ている
ことが被ばくの影響を示す証拠にはならないが、Facebookの
コメント欄に反論はほぼなく

「鼻血の方はこうして証拠を掲載すべきです」

「鼻血証拠写真、井戸川前双葉町長が公表!!」

といったコメントがいくつも散見された。

美味しんぼの「鼻血騒動」の影響は大きく、今月8日には
環境省も

「東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが
原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません」

との見解をホームページに掲載するに至った。

ホームページでは、国連の報告書を引用し、福島住民の
健康影響について、鼻血が出るといった「急性障害」などの
影響は認められないとしているほか、県民健康調査でも被ばく
量は

「放射線による健康影響があるとは考えにくい」

と評価される範囲にとどまっていることなどを挙げている。
同日には、環境省の浮島智子政務官も

「非常に残念で悲しいことだ」

と記者会見で述べ、風評被害の影響を考慮するよう求めた。

だが、井戸川氏は環境省のこうした動きの「裏」を読み、
「美味しんぼの漫画に環境省が異常なほど反応していますが
これは彼らが福島で安心キャンペーンの嘘がバレるために
躍起になって否定をしているからです、
嘘をついていなければ漫画がどうしたと平静でいられるもの
です。
如何に福島は危ないかを証明しているのは今の環境省です」

などとFacebook上で主張している。


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http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=98287&from=ytop_ymag


美味しんぼ問題に波紋
…風評被害か、過剰反応か


(2014年5月15日 読売新聞)

 人気漫画『美味(おい)しんぼ』(作・雁屋哲、画・花咲アキラ)の
原発事故後の健康への影響に関する描写が、

「科学的根拠が乏しく、風評被害を招きかねない」

と強い批判を浴びている。
波紋は今も収まる気配がない。

◆前双葉町長も登場
 問題になったのは、小学館の『ビッグコミックスピリッツ』誌
4月28日発売号に掲載された「福島の真実」編22回と5月12日
発売号の23回。

東京電力福島第一原発の取材後、主人公の新聞記者・山岡ら
登場人物が原因不明の鼻血を出したり疲労感を訴えたりし、
同原発のある福島県双葉町の井戸川克隆・前町長が、

「福島では同じ症状の人が大勢いますよ」

「(そうした症状は)被ばくしたから」

と作中でコメントした。

 また、被災地のガレキ処理をした大阪の焼却場では、近隣
住民の目や呼吸器に症状が出ている、と岐阜県の医師が語り、
福島大学の准教授が

「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できない」

と述べる場面もあった。

◆電話やメール300件
 双葉町は7日、「風評被害を生じさせている」とする抗議文を発表。
12日には、福島県も

「作中に登場する特定の個人の見解が、福島の現状である印象を
読者にあたえかねない」

と表明した。
大阪府と大阪市も抗議を行い、石原環境相ら閣僚からの批判も
相次いだ。

 地元住民も反発する。
双葉町からいわき市に避難している無職男性(73)は

「せっかく落ち着いてきた風評被害が広がってほしくない。
漫画の作者は謝罪してほしい」

と語った。

 福島県には14日までに約300件の意見が電話やメールで
寄せられた。
6割が「県の反論は当然」「漫画の内容はおかしい」など、美味しんぼ
に批判的な内容だったが、「県の対応はやり過ぎ」などの意見も少なく
なかったという。

(2014年5月15日 読売新聞)


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週刊ビッグコミックスピリッツ『美味しんぼ』問題で、
小学館の編集部がアンケート調査を実施している。
川内村村長のブログにも、その質問内容と回答が載せられている。

川内村村長 遠藤雄幸のBlog
『週刊ビッグコミックスピリッツ「美味しんぼ」』
〔2014-05-12 18:23〕



『「美味しんぼ」に抗議文』
〔2014-05-13 17:24〕




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http://www.excite.co.jp/News/society_g/20140517/Jiji_20140517X898.html


「美味しんぼ」休載へ
=19日発売の最新号で釈明―小学館


時事通信社 2014年5月17日 13時16分
(2014年5月17日 21時42分 更新)

東京電力福島第1原発事故の健康影響に関する描写が波紋を
広げている「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)連載の漫画
「美味しんぼ」が、26日発売号から休載することが17日、分かった。
小学館が19日発売の最新号で明らかにする。

 最新号では、村山広編集長名で

「多くの方々が不快な思いをされたことについて、編集長としての
責任を痛感しております」

とした上で、漫画の今後の方向性について、

「批判を受け止め表現のあり方を見直していく」

と釈明。
10ページにわたり賛否両論を併記する形で、自治体や有識者らの
見解をまとめた特集も掲載している。

 これまで問題となった表現は、主人公が福島第1原発を訪問後
に鼻血が出たとの描写や、他の実在する登場人物が

「福島に住んではいけない」

と述べる場面。
震災のがれき処理を受け入れた大阪でも影響が出ていると描かれた。
これに対し、閣僚や福島県など地元自治体、大阪府・大阪市から批判
や抗議が相次いだ。

 最新号では、「福島の真実」編の最終話を掲載。
主人公らが、福島県飯舘村から北海道に移住して畜産を行う男性を
訪問する内容となっている。


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http://www.excite.co.jp/News/society_g/20140520/Cyzo_201405_post_17204.html


国からの“圧力”も!?
 強気から一転『美味しんぼ』が弱気に
なったワケとは――


日刊サイゾー 2014年5月20日 11時00分
(2014年5月22日 23時41分 更新)


 「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中の人気漫画『美味しんぼ』
で描かれた福島県の放射能汚染の様子が波紋を呼んでいる。
 問題となったのは、同漫画の主人公の新聞記者が福島第一原発を
取材後、原因不明の鼻血を出す場面。

12日発売号では描写がより過激になり、前双葉町長だった井戸川克隆
氏が実名登場し、福島の住民で鼻血や倦怠感を訴える人が出ているのは
「被ばくしたから」と明言している。

 さらに、大阪で受け入れた震災がれきを処理する焼却場近くの住民約
800人にも同様の症状が出ていると訴えている。

 これに対し、福島県12日、ホームページ上で

「本県への風評被害を助長するものとして断固容認できず、極めて遺憾」

と非難。

大阪市の橋下徹市長も

「フィクションという漫画の世界でも、ちょっとやりすぎ。
作者が取材に基づいていると言っているようなので、事実というなら根拠
を示してほしい」

と批判した。

 国も敏感に反応した。
菅義偉官房長官は

「被ばくと鼻血に、まったく因果関係はない」。

安倍晋三首相に至っては福島に乗り込み、風評被害に毅然と対応する
ことを表明した。

 当初、強気だった出版元の小学館も、ここまでのハレーションは想定外。
内部関係者によると

「物議を醸すことは織り込み済みで、編集部内ではどんなに叩かれようが
絶対謝罪しないと決めていた。
ところが、最近になって上層部から『やりすぎるな』と“天の声”が入ったそうだ。
国が動いているからだろう」

と話す。

 結果、19日発売号の特集記事では「編集部の見解」として村山広編集長名


「多くの方々が不快な思いをされたことについて、編集長としての責任を痛感
しております」

と反省の弁を掲載。
同号をもって、いったん『美味しんぼ』が休載となることも発表した。

「休載は以前から決まっていたことですが、編集部内ではこのまま突っぱねて
いたら国を敵に回すことになるので、安堵の声も聞かれます」(前出関係者)

 とはいえ、本当に『美味しんぼ』だけが“悪”なのか?
原発問題に詳しい中部大学教授の武田邦彦氏は、自身のブログで同作を擁護。
「公害の立証責任は誰にあるのか?」と題し「本来は『鼻血が出た』ことを心配
しなければならない環境大臣までが、『不快だ』というような事態である」と断罪。

続けて、1960年代に四日市で起こったぜんそくの例を挙げ

「数人のゼンソクがみられる時に、テレビ局がゼンソクを発症していない人を
数人取材して、それを放映するという手段は犯罪に近い。

今回でも『私は鼻血を出さなかった』という取材をして放送していたところもあった。
(中略)今日のテレビを見ていたらある首長が『鼻血が出たというならデータを示せ』
とか『多くの人が鼻血が出ているかどうかわからないのにいい加減のことを言うな』
と言い、それをテレビが放映していた。
これまでの公害では全く見られなかったことで、このようなことが起こったのは、
マスコミが『権威に従う』ということ、つまりNHKの会長が言ったように『政府が右と
言ったのだから、右と放送せざるを得ないじゃないか』という現代のマスコミの倫理観
を示している」

と報道機関にも注文つけている。
 「どちらが悪い」という論点ではなく、この機会に福島県の“今”を国民全体で議論
することが重要なのだが……。



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http://spi-net.jp/spi20140519/index.html


『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見、
編集部の見解『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられた
ご批判とご意見、編集部の見解


『美味しんぼ』福島の真実編(全24話)の内容について、皆様から多くのご批判、
ご意見を頂戴いたしました。

原作者・雁屋哲氏が作品で提起された福島第一原子力発電所事故による
放射能汚染の現状や、低線量被曝による健康への影響などについての
問題は、私たちひとりひとりが将来にわたって真剣に考えていかなければ
ならない重要なテーマであると考えます。

作品が取り上げたテーマについての様々なお考えを、特集記事としてご紹介
することで、これまでにいただいたご抗議やご批判へのお答えに代えさせて
いただくとともに、今後の誌面作りに活かして参りたいと存じます。
(ビッグコミックスピリッツ編集部)

『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見、編集部の見解
[pdfファイル/約2MB]


※この記事は、弊誌25号(5月19日発売号)に掲載された記事と同一です。



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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140524-00000004-asahi-soci


美味しんぼ
「鼻血、医学的根拠ある」
 専門家ら反論会見


朝日新聞デジタル 5月24日(土)0時14分配信

 人気漫画「美味しんぼ」で東京電力福島第一原発事故後の鼻血の頻発など
が描かれたことをめぐり、専門家や健康被害を訴える当事者が23日、
国会内で記者会見を開いた。

政府や福島県が「風評被害を助長する」などとして事故と鼻血の関連を
否定していることに対し、「因果関係は否定できない」と反論した。

 住民の自主的な甲状腺検査に協力してきた北海道がんセンターの西尾
正道名誉院長は

「高線量被曝(ひばく)による急性障害に論理をすり替え、鼻血(との因果関係)
を否定する『専門家』がいる」と批判。
「放射性物質が付着した微粒子が鼻腔(びくう)内に入って低線量でも鼻血が
出る現象はあり、医学的根拠がある」

と指摘した。

 記者会見に電話で参加した福島県内の母親は

「漫画全体を読み、福島への愛情を感じた。
子どもに鼻血が出ても、話を聞く前から因果関係を否定するような人たちに
私たちは本当のことは言わない。
国の責任で鼻血を含めた健康調査をしてほしい」

と訴えた。

 崎山比早子・元国会事故調査委員会委員(がん生物学)は

「汚染地域は広範にあり、健康障害への懸念は鼻血どころでない。
正確な情報を」

と説いた。
主催の市民団体代表は

「鼻血の表現ばかりに焦点を当てて攻撃し、健康障害を訴える声を
抑えつけている」

と非難した。

朝日新聞社


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【追記】(5月27日)


南相馬市議 大山こういちのブログ
『被ばく者が語る「鼻血の事実と原因」について』
〔2014-05-23 08:15〕




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コラム

憂楽帳:「美味しんぼ」騒動


2014年05月26日 14時30分
(毎日新聞)

 鼻血は被ばくが原因だ、と登場人物に語らせた漫画を、非科学的だと
切り捨てるのはたやすい。
しかし、科学に不案内な人びとが多数、不安を抱えつつ福島に暮らして
いる現実まで、一緒に葬り去るわけにはいかない。

 低線量被ばくの影響は未解明で、国際基準は「確率的影響」があるとの
立場だ。
がんになる確率は限りなく低いがゼロにはならない、とする。
我が子を「確率」にさらす親たちの不安をゼロにするのは難しいに違いない。

 ところが、福島で気になる声を何度か聞いた。

「不安を口にできない空気がある」

「相談する相手がいない」。

福島の知事は

「復興に県民で一丸となっているときに……」

と不快感を示したが、

「復興」の御旗(みはた)が本音の表明を抑圧していないのか、
不安解消への国や県の努力は十分か、と問いたい。

 福井・大飯原発運転差し止め訴訟(1審原告勝訴)に参加する海渡
(かいど)雄一弁護士に騒動への感想を聞くと、こう返ってきた。

「過去の公害もそうだったが、住民が自由に物を言えなければ政策に
ゆがみが生じる」

【井上英介】


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by bunbun6610 | 2014-05-15 21:07 | 原発問題

『聴覚障害者もテレビで日本映画やドラマ、
バラエティ番組を楽しめるようになった今』



昔は、日本映画も、テレビドラマやバラエティ番組にも、
全く興味がなかった。

その私が、これらのテレビ番組を観るようになったのは、
テレビ字幕がだいぶ普及してきてからだった。
それも、じっくりと観るようになったのは、まだ数年前
からでしかない。

テレビに字幕が初めて付いた頃なんて、いつのことなのか
わからないほど昔だろう。
つまり、聴覚障害者でも知らない人が多いのではないだろうか。

字幕のことを知って、障害者手帳で『アイドラゴン』
という聴覚障害者福祉用の字幕デコーダの交付を受けると、
早速字幕放送も観れるようにはなった。
だが、当時の字幕は今のものとは大きく違い、見づらく、
質が悪かった。
それに何と言っても、デコーダがあっても、肝心の字幕の
ついた番組が少なすぎた、ということが、最大にして、
どうしようもない問題点だった。

それで、字幕のついた番組を探すのも面倒になり、結局、
観ることもなくなってしまっていたのだ。

その字幕つきテレビ番組を再び観るようになったきっかけ
というのは、デジタル放送が主流になる頃、つまりアナログ
放送が終了する頃だった。

誰もが、アナログ式のテレビからデジタル式に買い換えなけ
ればならなかった。

それに伴い、テレビ字幕の普及も着々と進むようになって
いた。
このように変わっていったのは、難聴者団体の要望努力も
大きかったのではないかと思う。

デジタルテレビには字幕ボタンがあるので『アイドラゴン』
の役目も終わった。

社会でこう変わると、その分の障害者福祉予算も減るという、
社会全体でのメリットがあるのである。

おかげで、やっとテレビ字幕のつく番組を観る機会が、
私にも増えてきた、というわけなのである。

しかも、情報面、文化的にも閉ざされていた聴覚障害者の生活が、
かなり明るくなってきた。


テレビ朝日放送『日曜×芸人』(今年3月で終了)は、毎週
欠かさずに観ていた。
あの情報保障は素晴らしかったので、ものすごく笑えた。


『聴覚障害者・難聴者情報保障の最高峰番組だ!
 テレビ朝日『日曜×芸人』
〔2014-03-12 18:30〕




反対に、日本テレビの『笑点』はわざわざ生字幕がついていても、
観ないのだ。
あれは字幕の遅れ(タイムラグ)がひどいから、健聴者が幾ら
笑っていても、聴覚障害者は面白くなかったりする。
コマーシャルの都合で字幕がチョン切れるというのも、
聴覚障害を持つ視聴者にとっては、許せない感情になる。

最近よく観ているのは『ルーズヴェルト・ゲーム』である。

これはTBSで3月に放送された『リーダーズ』みたいに、
瀕死の状態になった企業の再生への道を描いたドラマで、
リストラのシーンも数多くあるあたり、働いている障害者に
とっても、身近に感じられる。

でも、実際の障害者リストラの場合は、慣れるとあんな
悲壮感はない。
障害者雇用促進法の長短というものがあって、
雇ってくれる企業は幾らでもあるから、そのうちに淡々と
受け入れるようになる。
結局、国が用意した助成金のお陰で、生活の保障はされる
ようなものだ。
健常者もそうなるといいか、それとも嫌だろうか。
障害者は、重い障害ともなれば選べないが。


この前の『日曜洋画劇場』で初めて、日本映画の
『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』も観た。


最後のシーンで大泉洋扮する探偵が弓子を救った後、弓子が

「私が兄(マサコ)を呼んで一緒に暮らすと言っていたのに、
呼ばなかった。
その私が兄を避けていたから」

というような意味のことを言っていた。
探偵は

「うぬぼれるなよ。
マサコには、素晴らしい仲間がいて、幸せ者だったんだ。
だから、弓子が呼んでも、行かなかっただろう」

というふうに言っていた。
一見、そんなに気にすることのないような会話かもしれないが、
障害者の立場から見て、この言葉には共感した。
日本映画を観て、そんな感動をするようになったのも、
テレビ字幕が普及してからだ。
日本人なのに、それまでは

「日本映画はどうせ、下らない」

とばかり、思っていた。

ただ日本映画だけは、映画館では日本語字幕のつく日に
わざわざ行かなければならないとか、映画館に予約したほう
がいいのだろうかとか、かなり大変になるので、テレビの
日曜洋画劇場とか、レンタルで古くなった映画を観るしかない。

頭にきたのは、外国映画でも日本語セリフには日本語字幕がないこと。
字幕がついているのも、聴覚障害者に配慮してではなく、
もともとは健聴者のためにつくったものだとわかった。

例として

『ウルヴァリン SAMURAI』

などがある。


最後に、もう一言。

ソフトバンクのコマーシャルに、白い犬が出ている。
最初は、人と会話しているように見えても、犬は「ワン」とか
「ワンワン」と吼えているだけなのだと思っていた。
この犬は「ホワイトワン」と言うのか? 名前はあるのだろうか?
それも私は、まだ知らない。

しかし、実はこの犬が、日本語でしゃべっているらしい。
誰か有名な人の声だそうだ。
手話サークルの健聴者から、初めて手話で知った。
多分「ホワイトワン家族」とかいうので、犬はそのパパか?

さて、ここで聴覚障害者問題だ。
私が犬の口を見ても読話は無理だ。
それなのに字幕もない。
このコマーシャルは、何とかならないのか。
ソフトバンクさん、こんなに長くやっている長寿コマーシャル
なのだから、聴覚障害者をのけ者にしないように、
聴覚障害者にも意味がわかるように、もう早く、
字幕をつけてほしい。
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by bunbun6610 | 2014-05-15 18:30 | バリア&バリアフリー

“炎のジョブコーチ”さんの

『(就労支援)雇う側と働く人の新たな関係』
〔2014/5/11(日) 午後 1:24〕


に思うこと。



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http://blogs.yahoo.co.jp/uchayamamingkun2000/35843488.html


『(就労支援)雇う側と働く人の新たな関係』
〔2014/5/11(日) 午後 1:24〕


企業の障害者雇用の動機付けとして雇用率があると思いますが、
これはコンプライアンスに関係します。
その他にCSR(企業の社会的責任corporate social responsibility)
があります。

最近ではダイバーシティマネジメント(多様性diversity management)
などを目的に上げてる企業も多くなってきました。

先日、ある方の契約更新で、契約の書面だけ封筒に入れて渡された
とのことでがっかりされていました。
その会社は障害者雇用の目的にCSRを大きくうたっており社の内外
に周知しているようです。

その方は、契約更新にもかかわらず面接もなく、結局自分はCSRの
ために雇われているんだ…とさびしくなったといいます。
「雇ってもらっている…」、そして「自分」を雇ったのでなく障害者1カウント
として雇われたのだ、そんな気持ちがトリガーになり体調を崩して
しまいました。

派遣労働の問題でも同じように自分が匿名の誰かに思え、ここで働いて
いるのは別に自分でなくてもいいんだ…なんて辛くなると聞いたことが
あります。
「自分がここにいるんだ」という感覚が希薄なっていく、これは人に
とってはちょっとしんどい感覚です。

本来の力も発揮できませんね。

周囲の社員のようにテキパキと仕事ができないけれど、難しい仕事も
こなせないけれど、仕事に向き合う姿勢は負けない。
そしてそんな自分を雇ったと言ってほしい…

障害者枠で働くということ。
雇う側と働く人の新たな関係が必要になっているように思います。
そして、橋渡し役としてのジョブコーチに出来ることとは・・・


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いや、本当に、障害者雇用で支援し、見届けている人の気持ちも
辛そうなこと・・・。


確かに、段々と面倒になっていくのか、面接は形式的になって
いったり、そのうちに更新雇用契約書を渡されるのも遅れたり、
すっぽかされてしまうこともあった。

「法律を守ればよし」とする“消極的雇用”の姿勢が見えている。
罰金逃れや、助成金目当てなのだろう。

コンプライアンス(法令遵守)という言葉が聞かれるようになって
久しいが、日本の企業は未だに、その意味をこんなふうにしか
理解していないのだろう。


障害者雇用がまだ今ほどには進んでいなかった頃のことだが、
昔は、サラリーマンやOLに「五月病」というのが流行した。
若い人、特に新人や未熟な人に多いとか、聞いたことがある。

障害者でもあるのかどうかわからないが、ゴールデンウィーク前
となる、4月下旬を最後に、未だ出社していない障害者がいる。
それで、私一人に障害者担当の仕事の負担がかかり、大変な状況
なのである。

過去を思い起こしてみると、こういうケースは、前にもあった。

長期間の休み明けには「会社に行きたくない病」が再発することも
あるらしい。
(これ自体は、別に障害者に限ったことではない)
それと、聴覚障害者が入ってくると、別の障害を持つ先輩障害者が
なぜか、いなくなっていくこともあった。

他の職場に異動になったり、あるいは、休んでいたのかわからないが、
そのうちに、いつのまにか消えていくのであった。

多分、自分で辞めたか、辞めさせられたのだろうと思う。

どうしてこうなるのだろうか。
聴覚障害者と比較されて、何か文句を言われたということも、
十分に考えられる。
ユニクロのような、“言葉でのいじめ”があったのかもしれない。

聴覚障害者は真面目に働く人であれば、健常者と変わらない
労働力がある。
それで比較されたら、他の障害者はたまらないのかもしれない。

私の職場でも、今、Aさんという人がずっと会社を休んでいる。
ひょっとしたら、彼もこれで終わるのかも・・・。
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by bunbun6610 | 2014-05-14 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E


当ブログには『就労後の聴覚障害者問題Z』というカテゴリー
記事がある。
実はこれは、私が過去に削除した聴覚障害者労働問題の
記事を、再掲載しているのである。
だから、憶えている人もいるだろう。

東京都中野区にあるQ社で実際にあった差別事例で、
私の入社からの差別的状況、そしてインターネット上に告発し、
実質的解雇されるにいたるまでの記録文書である。

有名な『アンネの日記』と同じような方法で、長く隠しておいた
記事だ。
これは、『私が聴覚障害者差別問題を書く理由』の一つであり、
非常に重要な活動なのである。

しかし、皆さんはもちろん、このようなことはしないほうがよい。

障害者は何事においても、立場を非常に弱くされている。

例えば、障害者雇用のほとんどが、期間の短い有期雇用契約
であり、会社は合法的に、いとも簡単に障害者をクビにできて
しまうからだ。
ただでさえ収入の低い障害者は、クビになるとすぐにでも、
生活に困る。
これも事業者にとっては、障害者に対し脅すだけででも抑止力
がある。


同じ聴覚障害者の弁護士に

「今度からは労働組合のある会社に入って、そこへ相談する
といい」

というアドバイスをもらったこともあった。
しかし、労働組合も健聴者(聴覚障害者以外の障害者も含めて)
しかいない組織で、聴覚障害者労働問題のことがわかる人など、
誰もいないのである。

それでも交渉もしてみたが、その反応は『就労後の聴覚障害者問題Z』
に述べるように、あまりにも遅々として進まない状況だった。
さらに、実は労働組合といえども、実体は親会社直属の組織で、
本社の執行役員との信頼関係を基礎に成り立っている組織なのである。
したがって当然、会社の人事部、役員にも相談内容は筒抜けになっていた。
相談者の私に断りもなく。

裏切られたような悔しさ、その経験から、インターネット上に公開し、
議論を活発化させるしかない、と思ったのだ。

そもそも健聴者は誰も、聴覚障害者差別の証人になるはずがない以上、
裁判にもならないのだ。
だから、今はこんなことからしか、できないのだ。

私は、ある聴覚障害者団体に入っている。
障害者団体というのは、ひねくれている点も非常に多い。
しかし、それでも皆さんも、入ってほしい。
そして是非、聴覚障害者労働問題の解決に向けた、国の法整備に向けて、
一緒に努力してほしい。

「これでは裁判をしても負ける」

と完全に分かっている、今の法案(障害者差別解消法案)ではダメだ。
弁護士だって動かない。(※)


(※)詳細理由は

『弁護士への法律相談 (1)』
〔2013-12-11 18:30〕


参照。



やはり、諸外国と同じような効力を持った『障害者差別禁止法』
なければならない、と思う。
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by bunbun6610 | 2014-05-13 19:00 | 就労後の聴覚障害者問題B

障害者差別クラッシュ!

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『バリアクラッシュ』
アメリカのバークレーに留学していたころ、現地で生まれ
育った友人と映画館に出かけた。
バークレーでは、公の施設にスロープやエレベーターを設置
することが法律で義務づけられているのに、なぜかその映画館
の入り口には5、6段の階段しかなく、車イス利用者のための
配慮が見当たらなかった。

友人は

「ここは法律に違反しているし、ほかの所へ行こう」

と言ったが、私が観たい映画はそこでしか上映されていなかった。
にもかかわらず、友人はむりやり車イスの向きを変えて外へ
出て行こうとした。

私はとっさに車イスから飛び降り、階段を這い上がって

「ボクはここでやっている映画が観たいんだ」

と、奇声を上げた。
観たい映画を観るための“バリアクラッシュ”を怠ろうとした
友人に、怒りを放ったのだ。

バリアフリーは、決して継続的な状態ではない。
ある時点で障壁がとりはらわれたと思っても、一人ひとりの
障害程度、生活環境や時代の変化とともに、否応なく次なる
バリアが頭をもたげるに違いない。

だからそのたびに、出くわした障壁を時に根気よく、時にしたたかに
“バリアクラッシュ”していく情熱と知恵の連帯が必要になる。

それこそ、自分自身が楽しめる本当の意味でのバリアフリーを
つくり出す源でもあるのだから。」


『こころの段差にスロープを』
(松兼功/著 日本経済新聞社/発行所
1997年10月7日/初版発行)


より。



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『X-MEN ファースト・ジェネレーション』は、
障害者にとっても、興味深い映画だった。

障害者の立場からすれば、あの“マグニートー”
(エリック・レーンシャー)の気持ちもよくわかる。
障害者がバリアクラッシュをしようとすれば、
健常者は反発する。
なぜか。

健常者は、自分たちが築いてきた、それまでのものを、
一部であるとはいえ、壊さなくてはならなくなるからだ。

それは彼らには損失だと考えている。
だから、それよりは自分たちを守ろうとする。
つまり、動物にも、そして人間にもある本能的な思考
というか、単純に自己防衛本能が働くのだろう。
彼らには、それが当然だと思っている。

しかし、障害者は、健常者社会を侵略しようとして、
障害者運動をしているわけではない。
健常者は、自分たちだけが「人間」だと思っていないだろうか。

「いや、障害者も人間だ」

とは、彼らも思っているだろう。
ただ、同じ人間だとは思っていないのだ。
だから“差別”があるのだ。

それを“壊す”のが、私に与えられている、天からの使命なのだ。
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by bunbun6610 | 2014-05-13 18:30 | バリア&バリアフリー

何を言っても無駄な上司

今日、仕事が終わり、終礼の前に直属上司Oさんが皆の前で話をしていた。

私は呼ばれていないので「自分は関係ない」と思っていた。
それというのも、前の人事部Mさんとの話し合いで

「関係ある場合は、bunbun(私)さんも一応呼ぶ。
しかし、関係ない場合は、呼ぶ必要はない」

というルールを決めたはずだったからだ。
ところが、ドアの外に出て、先輩の一人がたまたま

「明日から機械室の仕事へも一人、交代で手伝う、という話をしたよ。
皆交代でやるって」

と言うので、びっくりした。
これが本当ならば、私には関係のない話ではないと思う。
これは約束違反だ。
忘れたとしても、だ。幾ら言っても直らない性格の人とはいえ、
いい加減にして欲しいものだ。

こんな繰り返しにもう疲れているが、今後どうするか…。
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by bunbun6610 | 2014-05-12 19:00 | 就労後の聴覚障害者問題Z1

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140429-00000011-mai-soci


<漫画「美味しんぼ」>原発取材後の
鼻血の描写で物議


毎日新聞 4月29日(火)11時27分配信

 小学館が28日に発売した週刊誌「ビッグコミックスピリッツ」
5月12、19日合併号の人気漫画「美味(おい)しんぼ」
(雁屋哲作・花咲アキラ画)で、東京電力福島第1原発を訪れた
主人公らが鼻血を出す場面が描かれ、読者から問い合わせが
相次いでいることが分かった。

同誌編集部は

「綿密な取材に基づき、作者の表現を尊重して掲載した」

などとするコメントを発表した。

 漫画の内容は、主人公である新聞社の文化部記者の山岡
士郎らが取材のために福島第1原発を見学。
東京に戻った後に疲労感を訴えて鼻血を出し、井戸川克隆
・前福島県双葉町長も

「私も出る」

「福島では同じ症状の人が大勢いる。
言わないだけ」

などと発言している。

 一方で、山岡を診察した医師が

「福島の放射線とこの鼻血とは関連づける医学的知見が
ありません」

と答える場面もある。

 同誌編集部はホームページに掲載したコメントで

「鼻血や疲労感が放射線の影響によるものと断定する
意図はない」

「風評被害を助長する意図はない」

などとしている。

 原作者の雁屋氏は今年1月、豪州在住の日本人向け情報
サイトで2011年11月~13年5月に福島第1原発の敷地内
などを取材したことを明かし、

「帰って夕食を食べている時に、突然鼻血が出て止まらなくなった」

「同行したスタッフも鼻血と倦怠(けんたい)感に悩まされていた」

などと語っていた。

 井戸川氏は28日の毎日新聞の取材に

「雁屋さんから取材されて答えたことがそのまま描かれている。
(描写や吹き出しの文章は)本当のことで、それ以上のコメント
はない」

と話した。

 「美味しんぼ」は1983年に連載開始。
グルメブームの火付け役となったともされる。

【川口裕之、狩野智彦、黒田阿紗子】


 ◇被ばくと関連ない

 野口邦和・日本大准教授(放射線防護学)の話 急性放射線
障害になれば鼻血が出る可能性もあるが、その場合は血小板
も減り、目や耳など体中の毛細血管から出血が続くだろう。
福島第1原発を取材で見学して急性放射線障害になるほどの
放射線を浴びるとは考えられず、鼻血と被ばくを関連づけるよう
な記述があれば不正確だ。


 ◇ストレスが影響も

 立命館大の安斎育郎名誉教授(放射線防護学)の話
 放射線影響学的には一度に1シーベルト以上を浴びなければ
健康被害はないとされるが、心理的ストレスが免疫機能に影響
を与えて鼻血や倦怠感につながることはある。
福島の人たちは将来への不安感が強く、このような表現は心の
重荷になるのでは。
偏見や差別的感情を起こさない配慮が必要だ。



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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140428-00000092-it_nlab-sci


「美味しんぼ」に「風評被害を招く」と批判
 スピリッツ編集部がコメント


ねとらぼ 4月28日(月)19時51分配信

 4月28日発売の「ビッグコミックスピリッツ22・23合併号」(小学館)
に掲載された「美味しんぼ」について、福島第1原発の見学から帰って
きた主人公らが原因不明の鼻血を出したとする描写に対し、風評被害
を招いているとして批判が集まっている。


 作中では主人公らが鼻血を出したり疲労感を覚えたという描写があり、
双葉町元町長の井戸川克隆氏も登場して同様の症状があるとして

「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。
言わないだけです」

と語った。
作中では医師が

「放射線と鼻血を関連づける医学的知見はありません」

と語る場面があり、両者を直接関連づけてはいないものの、

「福島に行くようなってからひどく疲れやすくなった」

と登場人物が話すシーンなどがあり、不安をあおっているとも受け
取れる描写がネットユーザーから批判されている。
批判の声はTogetterなどにまとめられている。

 同誌の編集部は

「鼻血や疲労感の表現は、綿密な取材に基づき、作者の表現を
尊重して掲載させていただきました」

とコメントし、鼻血や疲労感が放射能の影響によるものと断定する
意図はないと説明している。

 風評被害を助長する意図はないと否定し、

「掲載済みの『美味しんぼ』作中でも、きちんと検査が行われ、
安全だと証明されている食品・食材を、無理解のせいで買わない
ことは消費者にとっても損失であると述べております」

とコメントしている。


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http://www.excite.co.jp/News/society_g/20140510/Mainichi_20140510k0000m040104000c.html


<「美味しんぼ」問題>前双葉町長が批判
 石原環境相発言



毎日新聞社 2014年5月10日 00時02分 (2014年5月10日 08時27分 更新)

 東京電力福島第1原発を訪れた主人公らが鼻血を出す漫画
「美味しんぼ」の描写で小学館に抗議が寄せられている問題を巡り、
作品に実名で登場した前福島県双葉町長の井戸川克隆さん(67)
が9日、東京都内で記者会見し、

「実際、鼻血が出る人の話を多く聞いている。
私自身、毎日鼻血が出て、特に朝がひどい。
発言の撤回はありえない」

と述べた。
石原伸晃環境相が同日作品に不快感を示したことについて

「なぜあの大臣が私の体についてうんぬんできるのか」

と批判した。

 一方、作者の雁屋哲さんは同日、自身のブログで

「書いた内容についての責任は全て私にあります」

とし、小学館の編集部に抗議しないよう求めた。

【野島康祐】



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「美味しんぼ」問題は、モノ書きの人になら誰にでもありえることで、
これはこの職業を選んだ人の宿命なのだろうか。

まるで、障害者問題みたいなところがある。
人にもよることだと思う。

風評被害というのがある。
例えば、東京でも、福島産の農産物はほとんど見かけない。
以前の新聞でも、何かの調査で

「福島産は買わない」

と答えている人が結構いたらしい。
数値としても気になるほど高かったのだ。
風評被害がある証拠だ。


モノ書きの人の宿命といえば、似たようなことがある。
脳性マヒ障害を持つ松兼功氏が、あるメディアのコラムを
担当していて、それについて言われたことがある。
これとも似た部分がある気がするが、どうだろうか。


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『こころの段差にスロープを』
(松兼功/著 日本経済新聞社/発行所
1997年10月7日/初版発行)



『思わぬ告白と思わぬ抗議』
『1.思わぬ告白』
障害がある人でも気軽に楽しめるプレイスポットを紹介する雑誌の
仕事で、編集者のMさんに車イスを押してもらって、伊豆の洋ラン
パークを体験取材した。

ひと通りの取材が終わり、昼食を食べにパーク内のレストランに
入った。
メニューを見ると、何種類かのカレーが目に飛び込んできた。
カレーならスプーンを口元に運んでもらえさえすれば、とりあえず
用は足りる。
食事介助に慣れていない彼にもさほどの負担がかからないと思い、
その中からタイカレーを注文した。

すると、取材に同行していたカメラマンと雑誌のアドバイザーも、
それぞれビーフカレーと和風カレーを頼んだ。
頭をかきながら最後まで迷っていたMさんは、仕方なさそうに

「それじゃ、僕もビーフカレーでいいです・・・」

オーダーした皿がくると、さっそくMさんが私に食べさせはじめた。
でも、私の皿が三分の一ぐらい減っても、自分のカレーには口を
つけようとしなかった。
私の介助に精一杯で、食べる余裕がないのかと

「Mさんも食べてください」

と声をかけても、

「僕はあとから食べますから大丈夫です」

そして、私の皿が半分ぐらいになると、彼は咳き込みはじめ、
テーブルの上の紙ナプキンで額の冷や汗を拭き出した。

その場にいたほかの三人が口々に

「どうかしたんですか? 大丈夫ですか?」

と心配気に尋ねると、彼は苦笑いしながら

「実は僕、肉の形が丸々わかる料理を見ると、元の牛や豚や
鳥が殺されている場面を連想してすぐに気持ち悪くなっちゃう
んですよ」

思わぬ告白に、私たち三人が

「そうなんだ・・・」

と唖然として相槌をうつと、Mさんはさらに

「これもてっきり肉はカレーや野菜にまぎれて、そのままの形
は見えないと思って注文したんだけど」

と、自分の皿の牛肉のかたまり2、3個を苦々しく眺めた。

結局、額の冷や汗を拭き拭き私に食べさせるだけで、彼は
自分のカレーには一口も手をつけなかった。

カメラマンと雑誌のアドバイザーがもう一度パーク内の写真
を撮ってくると席を立つと、今度は少々リラックスして、事の
おこりを話しはじめた。

それによると、35歳になる彼の幼稚園時代、家から持たされ
たお弁当に牛肉を使った献立があったそうだ。
食べている途中でお腹が一杯になった彼は、その脂身の部分
を残そうとした。

ところが、幼稚園の先生は

「残してはいけない」

とむりやり口を開けさせ、脂身を口の中へ押し込んだ。
そのあとすぐ、気持ちが悪くなった彼は食べたものはすべて
吐き出してしまったという。

以来、彼は30余年も“肉恐怖症”に取りつかれているわけだ。
その恐怖は私の障害と違って、目に見えない分だけ内にこもり、
より大きなストレスになっていたのではないだろうか。

実際、これまで彼は家族以外の人間とはなるべく一緒に食事
をしないようにしてきたというし、そこまでのルーツを人に話した
のも私が初めてだそうだ。
いやおうなく、障害をむき出しにして生きていく私を前に、
ちょっぴり気を楽にしてくれたのだろうか。


『2.思わぬ抗議』
前項の「思わぬ告白」が、日本経済新聞夕刊の連載コラムとして
世に出た翌日の夕方、編集担当のNさんが深刻な声で電話を
かけてきた。

「昨日のコラムを読んで、東京都食肉市場(芝浦と場)から正式な
抗議がありました」

折りしも、集団発生した病原性大腸菌O157による食中毒で、
感染した子供たちへのいじめ問題が発生して、日本中が揺れて
いた8月の下旬のことだった。

抗議を受けた箇所は、

「実は僕、肉の形が丸々わかる料理を見ると、元の牛や豚や鳥が
殺されている場面を連想してすぐに気持ち悪くなっちゃうんですよ」

という表現。
それが、と場で働く人たちへの差別につながっているというのだ。

思ってもみなかった抗議だった。
電話を切って一時間余りで、対応を話し合うため我が家に駆けつけた
Nさんは、

「なるべく早いうちに、直接先方へ行ってこちらの真意を説明するか、
コラムのスペースを割いて説明のコメントを載せるかしたほうがいい
と思います」

と、言った。

言うまでもなく、私にはと場で働く人たちを差別しようとする意識など
みじんも働いていなかった。
ただ、Mさんの「肉恐怖症」の現実と、それが彼自身の見えない障害
として心の大きな負担になってきたこと、そして原因となった幼稚園
時代の一件を引き起こした先生の横暴さを伝えようとしただけだった。
だから私には、新聞社がどう言おうと、謝罪したり、原稿の内容を
訂正するつもりは毛頭なかった。

その一方で、相手に面と向かって私の心持ちを話さなければという
思いに駆られた。
Nさんもその意向に同意してくれ、コラムが出たちょうど一週間後、
言語障害の言葉の通訳として母にも付き添ってもらい、芝浦と場
へ出向いた。

現地に向かう車の中で、Nさんが

「今日は言いたいことを存分お話しください」。

と場に着くと、新聞社の文化部長と、法務室の室長さんがすでに
到着していた。

会議室に通されると、まず経営者側にあたる都の職員3人と面談し、
その後で労働組合の役員5、6人と相対した。
それぞれ一時間半余り、合わせておよそ3時間を費やした。
法務室長さんは都職員とも組合員とも以前から面識がある様子で、
再会の挨拶を交わしていた。
面談の冒頭、Nさんが口火を切った。

「松兼さんは障害者をはじめ、一貫して社会的な弱者に対する差別
と闘うために文章を書き続けている方です。
ですから、今回のコラムでも、と場で働くみなさんを差別しようとする
意図はまったくなかったと思います」

まさにその通りだった。
それを受けて私も、問題の箇所の表現はMさんの“見えない障害”
を説明するほかの何ものでもないことを力説した。

コラムの中では字数の関係で書かなかったが、Mさんには幼稚園
での一件以前に自宅の庭で鶏が首を絞められる場面を見た経験が
あったそうだ。
Mさんにとってもそれは自分たちが生きていくためのごくごく自然な
光景だった。
ところが例の一件以来、「肉恐怖症」に陥り、仕事の席や宴席で出さ
れたステーキに吐き気をもよおして上司との関係が気まずくなるなど、
数えきれない苦労を強いられてきた。

そのあたりの事情を補足したうえで、

「私は出産時の酸素欠乏によって手足が不自由になりましたが、
それと同じようにMさんの場合、幼稚園の先生の横暴がきっかけで
肉の形が丸々わかる料理を見ると、元の牛や豚や鳥が殺されて
いる場面を思い浮かべて気分を害してしまうんです。
それは彼にとって生活のさまざまな場面でマイナスになっている
生理的な見えない障害なんです。
だから、問題の箇所は彼の障害の説明であって、そこに差別意識
があるはずもありません」

それを聞いて、組合書記長のA氏も、

「そういうことってよくあるよね・・・私も小学校の時分に同じような
経験をしたことがあります」

と、小さくうなずいた。
A氏は最初の自己紹介のなかで、と場での仕事のかたわら、長年、
障害をもつ人たちの自立生活を支援する活動に関わっていること
を話してくれていた。
そのためか、私を見つめる視線も自然で、張りつめた緊張状態の
なか、なぜか彼にはホッとさせる雰囲気が漂っていた。

その一方で、別の組合員の一人は少し声のトーンをきつくして、

「Mさんや松兼さんの中に差別意識がないことはよく分かりました。
でも、“殺されている場面を連想して”という言い方をされると、
私たちにしてみれば自分らの職業を否定されているようで黙って
いるわけにはいかない」

たしかに発信者には相手に対する差別意識や悪気がなくても、
受け手にとっては不愉快な結果を招くこともある。
以前、着替えを手伝ってもらっていた大学時代の友人に

「お前をこうやって介助していると、将来、自分の赤ん坊ができた
時も世話には困らないだろうなあ・・・」

と、笑って言われたことがあった。
友人にしてみればとても素直な気持ちだったのだろうが、

「俺は赤ん坊と同じなのか?!」

と、ちょっと不愉快な気分にもなった。
とはいえ、友人の素直な気持ちを差別意識だとは思わなかったし、
その場で声に出して怒ることもしなかった。

物を書いて世に出す立場にある者は、己の文章が他者を傷つける
恐れがあることを自覚して仕事に臨まなければならない。
ところが今回、私は思わぬ抗議を受けるまで、と場で働く人たちの
存在や彼らに対する差別が根強く残っている現実をまったく頭に
入れていなかった。
それはやはり物書きとしての私の落ち度だった。

組合員にも、私の認識不足を認めた。
そのうえで、次のように問いかけた。
恐ればかりにとらわれていたら、書き手それぞれの視点や想像力
が封殺されてしまうことだってなりかねないからだ。

「人は個々にいろいろな考えをもって生きていますから、すべての
人が納得するものを書くのは難しいと思います。
仮にそれが現実になるとしたら、戦時中の国家による言論統制と
同じ状態を意味して、むしろとても危険なことではないでしょうか?」

先の組合員は、

「それでも新聞などの大きなメディアでああいったことを書かれると、
書き手の松兼さんの意思には関係なく、一人歩きして私たちに
対する差別を助長してしまう危険性があるんですよ」

「障害とともに生きる私もこれまでたくさんの差別と遭遇してきました
し、これからもあらゆる差別と闘っていきたいです。
それにはまず、差別の状況を分かりやすく一般の人に知らせる
必要があると思います。
その際、場合によっては差別を受ける当事者にとって嫌な表現も
使わなければならない時もあります。
でも、それは決して差別を肯定しているのではなく、差別と闘う
第一歩なんです。
私は人から“かたわ者”と言われても頭にきません。
障害をもった自分にプライドをもって生きているから、言葉で攻撃
されても何ともありません。
むしろ、それを口にした人の心の貧しさと闘っていこうと思うんです。

小きざみに体を左右にゆらし、つばきをまき散らしてそう言った
私の姿に一瞬、会場全体がシーンとなった。」
(P173~180)


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何が差別になるのか?
経済的観点と人道的観点の『主張』からの対立ではないだろうか。

美味しんぼ問題も、風評被害と捉えようとするのはなぜなのか、
そして、それは誰の意図なのだろうか。
問題だというのならば、それは情報の受け手にも、責任はある
のではないだろうか。



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http://mainichi.jp/select/news/20140512k0000e040183000c.html


美味しんぼ:鼻血描写で福島県
「風評被害助長で遺憾」


毎日新聞 2014年05月12日 11時16分
(最終更新 05月12日 11時37分)

 小学館(本社・東京)の「週刊ビッグコミックスピリッツ」の連載
漫画「美味(おい)しんぼ」で、東京電力福島第1原発を訪れた
主人公らが鼻血を出す場面が描かれた問題で、福島県は12日、

「風評被害を助長するものとして断固容認できず、極めて遺憾」

との反論をホームページに掲載した。

 県は、4月28日と5月12日の両発売号で描かれた表現に
ついて、小学館に申し入れを行ったことも公表。
鼻血について

「高線量の被ばくがあった場合は起こるが、県内外に避難されて
いる方も含め一般住民は、このような被ばくはしていない」

と反論した。
その上で

「科学的知見を丁寧に取材したうえで、偏らない客観的な事実を
基にした表現とするよう強く申し入れる」

と抗議した。

【岡田英】



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http://mainichi.jp/select/news/m20140512k0000e040237000c.htm
l

美味しんぼ:鼻血描写で編集部
「因果関係断定していない」


毎日新聞 2014年05月12日 14時34分
(最終更新 05月12日 14時52分)

◇小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」ホームページに

 小学館(本社・東京)の「週刊ビッグコミックスピリッツ」の連載
漫画「美味(おい)しんぼ」で、東京電力福島第1原発を訪れた
主人公らが鼻血を出す場面などが描かれた問題で、同編集部
は12日、

「皆様からお寄せいただいたご批判とご意見は真摯(しんし)
に受け止め、今後の誌面作りに活(い)かしてまいります」

とのコメントを発表した。

 コメントは同誌のホームページ上に掲載された。

「(鼻血や疲労感の)放射線との関連性について、否定的な
意見を持つ方も多く存在します。
その因果関係について断定するものではありません」

とし、

「(表現は)議論をいま一度深める一助となることを願って
作者が採用したものであり、編集部もこれを重視して掲載」

したと説明している。

 同誌は19日の発売号で、識者の見解や意見を特集する
予定。


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こういうのを「ドロ沼」というのだろうか。
私個人の見方としては、福島県のほうが理解できない。


>「高線量の被ばくがあった場合は起こるが、県内外に避難
されている方も含め一般住民は、このような被ばくはしていない」


これって、つまりは、

「『美味しんぼ』作者や前町長がウソを言って、風評被害を
招いている」

と言いたいのだろうか?
そうならばそうだと、もっとハッキリ言うべきだ。
『美味しんぼ』の証言以上となる、証拠の科学的データを
示すべきだ。

『美味しんぼ』をそのまま受け入れるわけではないけど、
これでは福島県のホームページは、正直、信用できない。
信用できないなら、福島産の食品は買わないし、
福島へも観光などに行く気にもなれない。

そういうのを、風評被害と言うのではないだろうか。
でもそれは、福島県が自ら招いたことだろう。



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【追記】(5月14日)

『美味しんぼ』の「福島の真実」は果たして「風評被害」なのか
エキサイトレビュー 2014年5月13日 10時00分
(2014年5月13日 19時43分 更新)


>「いずれにせよ、「美味しんぼ」の意見が「風評被害」となるか
どうかは、その情報を受け取る者の行動次第である。」


やはり、こういう冷静な見方の記事も出たか。

「美味しんぼ」側の証言が事実であるならば、
「美味しんぼ」が、風評被害の原因なのではないと思う。
騒動になったのは、おそらく、漫画を読んで騒いでいる人々の中に、
風評被害を呼び起こす言動があるからだと思う。
人気漫画であるゆえに、社会への影響力は確かに大きいが、
それと風評被害の原因とを短絡的に結び付けてしまうのはどうかな、
と思う。
むしろ、さらに配慮すべきなのは読者のほうだった、と思う。
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by bunbun6610 | 2014-05-11 12:36 | 原発問題