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健康相談の通訳者派遣を断られる

Mさん(人事部)から、健康相談のときの
通訳者準備について、説明を受けた。

最初は会社に通訳者派遣を依頼しましたが、
拒否されてしまいました。

以下が本日(■月■日〔■〕)、人事部障害者担当と
相談した結果です。

私:「今度の健康相談のために、通訳者を派遣して下さい」

Mさん:「できません。
      あなたは自分で補聴器をつけて来て下さい」

私:「相手〔話し方、声質など〕にもよりますが、
   補聴器で完全な会話は難しいです」

Mさん:「健康相談は会社があなたに「受けて下さい」と
     指示したわけではないので、通訳の準備はできません」

私:「それが会社の答えですか?」

Mさん:「答えではありません。
     あなたが自分で通訳を連れてくるなら、
    ダメとは言いません」

私:「それならば、派遣センターに聞いてみます」

Mさん:「…。」

以上が、筆談での簡単な内容です。

「費用負担したくない」というのが会社の拒否理由ではないかと
見られますが、わかりません。
会社は障害者の職場環境整備のためにハローワークから
配分されている障害者雇用助成金をもらっているはずです。
それなのにダメなのが当たり前なのでしょうか?

どうにも理解できません。



【補説】(追記)

人事部のMさんは、手話が出来る方です。
ですから私は、Mさんと会話ができますし、
この会話の内容もほぼ忠実に再現できました。

けれども、健康相談の保健師は、手話ができません。

だから手話通訳か要約筆記通訳があったほうがいい、
と考えていました。
そう思っての通訳者派遣依頼でした。

それと、もう一点あります。
Mさんは入社前のハローワーク障害者面接会のときから、
私を世話してくれていた方です。
面接会のときは、私自身が通訳者を同行させていました。
ですから、私に通訳が必要なことは知っていました。
その上で採用となり、入社したのです。

しかし、入社後は

「補聴器をつけて来て下さい」

という要請ばかりするようになり、
会社の強制するいかなる相談・面談であっても、
通訳者を同行させることを認めてもらえなくなりました。

聴覚障害者であっても、会社で通訳者が使えるのは
入社前(面接段階)までです。
入社後は一人で問題を解決していかなければなりません。
(ほとんどできっこないのですが)

私は、会社に一方的にやられた感じがしましたが、
Mさんだけが悪いのではないので、
Mさんを責められません。

通訳者であっても社内に外部の者を入れることを
認めないのは、会社としてのルールなのです。

しかし、そうハッキリと言わないのは、
会社は聴覚障害者差別事件となるような
裁判を避けたいからでしょう。

会社は、万一裁判になった場合を考えて、
自社に不利となるような事実を残さないようにするから、
あのような曖昧な返答をするのだと思われます。
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by bunbun6610 | 2013-09-13 18:30 | Z1.クレジットカード会社

聴覚障害者の深層問題

M係長からテストが出された。
業務に関する知識を理解しているかのチェックだそうだが、
資料を見ながら回答すればよい、ということだから、
文章読解力があれば、誰にでも問題なくできる。

問題かなと思うのは、この問題にはやはり自動車運転免許の
筆記試験のような、引っ掛け文が多数あり、日本語が完全に
できる人でないと、やはり引っかけられるのではないか、
ということ。

心配なのは、こうした文章が苦手なろう者だと思う。
これで評価されたら損する。
できなかったときの言い訳に「私は文章が苦手です」とでも
言おうものなら、もう相手にもされなくなってしまうだろう。

初めは

「聴覚障害者は、ただ耳が聞こえないだけだ」

と思われていても、そのうちにそうではないということが、
次第にわかってくる。
聴覚障害者は、知的障害者と間違えられることもあるからだ。
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by bunbun6610 | 2013-09-11 18:30 | Z1.クレジットカード会社

職場内障害者授産施設 (5)障害者差別禁止法の必要性 保護から権利へ

実は、Bさん(脳性マヒ障害者)のような状況に
置かれた障害者の事例が、
ある本にも載っています。

それが、当ブログの過去記事にも掲載してあります。


当ブログ

『企業における聴覚障害者差別と、差別禁止法の必要性』
〔2012-10-23 18:00〕


より。


私も今までに、障害者雇用をしている、たくさんの会社を見てきましたが、
どこの会社でも似たような状況でした。

一番感じたのは、働く障害者に対する能力の評価が、
著しく不適当だと思いました。

それに起因する、著しい職域差別があると思いました。

雇用前の採用選考にも、採用後についても、
やはり差別がある、と思いました。





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『当事者がつくる障害者差別禁止法 保護から権利へ』
(「障害者差別禁止法制定」作業チーム編/現代書館)


「『地元では優良企業と言われる会社に障害者枠で入社したが、
やめるまで仕事は何もなかった。

単純作業さえさせてもらえなかった。
公共職業安定所にも会社の指導を何度も頼み、
自分でも会社に訴えたが、何の効果もなかった。

それまで持っていなかった身体障害者手帳を
就職に有利かと思い取ったのだが、
レッテルを貼られただけ。

自分は、普通学校に通い、障害者枠ではない労働も経験し、
障害を重荷に感じたことはなかったのに、
重荷に思うようになってしまった。』

職場で自分の価値を否定されることで、
彼は自信喪失となり、今も人と接するのを
避けたいと思ってしまうと言う。

会社側の

『障害者枠雇用だし、仕事をしてケガでもされては困る。
ただそこに居てくれればいい』

という『特別扱い』の結果、彼は、
職場で何もやることのない長い一日を過ごすことに
なった。

『本当にみじめで、他の人に見られるのも
屈辱的だったし、悔しかった』

と彼は言う。
雇用の対象にはされていても、職場で実際に能力を
発揮する労働者として期待される対象とは
なっていなかったのだ。

障害をもつ人に対する差別禁止・権利法の基底に
流れるのは

『障害をもつ人も社会の構成員として
他の構成員と同等であり、適切な援助や環境整備
によって自立できる』

という人間観、自立観である。
障害をもつ人は、働く上で、その人固有のニーズをもっており、
それを満たすためには支援が必要となる。
障害者雇用は“数合わせ”ではない。
職場に障害をもつ人とそうでない人とが共に居ればよい
というものではないのだ。
障害をもつ人にとって不備な職場環境が変わらなければ、
実のある新規雇用にも継続雇用にもつながらない。
逆に、周りの職場環境や労働条件をその人固有の
ニーズに合わせて改善・調整することによって、
障害をもつ人は、働く場を得、職場で能力を発揮し、
職業生活を向上させ、働き続けることが可能となる。

それは、法的に未整備な現在でさえ、情報通信環境の
発展という追い風を受け、情報機器等の支援ツールの
活用によって活躍の場を見出してきた、パイオニア的
当事者の実践が既に実証済みである。

割当雇用の対象者をとらえる際、身体障害者手帳、
療育手帳(または『愛の手帳』)によって障害の範囲と
程度を確認することからわかるように、
現在の割当雇用制は、『障害者』を限定し分類・等級化
することを連動している。

しかし、WHOの1980年国際障害分類(ICIDH)、
2001年5月採択の国際障害分類改訂版(ICF)
の流れが示すように、障害はその人に属するのではなく、
障害をもつ人と環境の間にあるもの、さらには、
障害はあらゆる人に起こりうるものとしてとらえられる
ようになってきた。

これは、人と人との間に、障害の有無に関して決定的な
境界線を引くことを否定し、カテゴリー別に分断・排除
するのではなく、あくまでも人を一個人として見ようと
いうものであり、雇用の場もそのような接触の場として
期待されている。
人を分類することで、障害をもつ人個々に固有であるはずの、
環境調整ニーズを具体的に把握することはできない。

障害をもつ人に対する差別禁止・権利法の制定に際し、
一定程度の雇用が確保されるまでの間、
時限的に法定雇用率設定による割当雇用制を設ける
という選択肢もありえようが、これまでの割当雇用制が
残してきた功罪を検証し、慎重な制度設計をしなければ
ならないことは言うまでもない。
『障害』と『雇用の場における能力』とはどのような
関係にあるのか、何を障害と定義するのか。
検証は、そこまで立ち返るものでなくてはならないだろう。」
(29~31ページ)


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【追記(10月31日)】

『仕事をさせてくれない会社…』
〔2010/2/17(水) 午後 11:57〕

http://blogs.yahoo.co.jp/uchayamamingkun2000/archive/2010/02/17

以前担当した会社のことですが、配属された集配センターの
担当者から

「(失敗すると・間違えると)怖いから、ちょっと…」

といって、なかなか仕事させてくれません。

確かに郵便物の誤配は業務に支障をきたすかもしれませんが、
ジョブコーチとしては集中支援の期間になるだけチャレンジ
させていただき失敗もしてほしいというスタンスです。
何処でつまずいているのか、どうすればいいのかなど、
職場の人と一緒に考える期間だからです。

でも、
何時までたっても本格的な仕事が始まりません。

ジョブコーチはダミー(宛名を書いた封筒)で練習し精度を
数値化し確認する方法を提案しますが、本当の郵便物と
間違えて配達されると心配、ということで却下。

終に

「このままでは支援計画通り進みません」

と申し出ると、その担当者

「リスクを考えると仕事を任せられない」

とのこと。

そう言われると、そこまでということになります。
残念ならが会社のレベルとしか言い様がありません。

ジョブコーチのモチベーションも低下、がんばる企業担当者
にはジョブコーチも影響を受けるのですが、後ろ向きの企業
担当者からはマイナスの影響を受けます。

ジョブコーチが居なかったら放置されるのではないかなど
先行きの不安も感じます。
もう一つの会社の方がよかった…。

人の才能を見つけられない職場は、当然に人も成長しません。


ジョブコーチを燃やすのは企業担当者の本気です。

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by bunbun6610 | 2013-09-10 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題B

職場内障害者授産施設 (4)過剰すぎる「特別扱い」

副題;
 『健常者の過剰過ぎる“特別扱い”が、
障害者をダメにしている』

『障害者の持つ障害への「(合理的)配慮」
と「特別扱い」は違う』



【ある日 1】
ある日、Bさん(脳性マヒ障害)が入社しました。

本当は耳の聞こえない私だけ、
後になって知ったことなのですが、
Bさんはもともとは本社で働いていましたが、
何かの理由でこっちへ転勤になりました。

転勤後は、紙文書の電子化、データ送信する
仕事をすることになりました。

その仕事は、もともとは私の仕事でしたが、
Bさんがこっちへ来てからはBさんがやる
ことになり、私はBさんに仕事を奪われる形に
なりました。

理由はすぐにわかりました。

聴覚障害以外の障害者は、耳が聴こえます。

Bさんは電話応対が出来るので、
本社人事部はBさんをここへ転勤させたほうが、
事務員の電話応対の負担軽減になる、
と思っていたようです。

ところが、電話応対をやらせてみても、
Bさんはなぜか、積極的に電話を取ろうと
しません。

見ていたら、その理由もすぐにわかりました。

Bさんは脳性マヒの障害で、手先が不自由でした。
それで電話の内容をメモ書きするにも、
ミミズが這ったような文字で読みづらかったのです。

それで結局、Bさんに電話応対をさせるのは
やめたようです。

脳性マヒといっても、様々な人がいます。
Bさんの場合は、どの程度の障害があるのかというと、
NHK『バリバラ』のレギュラーを務めている玉木さんより
軽症です。

自力で歩くこともできるし、パソコンのマウス操作も
一応できます。
比較的、軽いほうなのではないかと思えます。

しかし、電話応対が十分にこなせないのは会社に
とって期待はずれだったようですし、ほとんどの
補助業務はBさんではなく、私がやっています。

Bさんがやっているのは、パソコンを使った簡単な
データ入力と送信の仕事だけです。
たったこれだけが、Bさんの一日の仕事となっていました。


【ある日 2】
Bさんの座席は、私の目の前です。
Bさんが席を外したまま、数十分が過ぎていました。

「Bさんは、どこに行ったのだろう?」

私はトイレに行きたくなったので、トイレに行きました。
そのとき、真っ暗で誰もいなかったので、
電気を点けました。
すると、奥の隅の大便用トイレは閉まっていました。

そして40~50分ほどして、またトイレに行きました。
それで、まだ隅の大便用トイレが閉まっているのを見ました。
私は、そのトイレの前で

「おいB、いるのか?」

と言ってみました。
するとBさんが、慌てて出てきました。

どうも大便中ではなさそうでした。
トイレでタバコを吸う人もいますが、
タバコの臭いもありません。

そんなに長い時間、真っ暗なトイレの中で、
一体、何をしていたのだろうか。

気になったので

「下痢でもしているのか?」

と聞いてみました。
しかし、Bさんの返事は非常に曖昧でした。
本当のことを言いたくないような様子でした。


【ある日 3】
入社直後のBさんは、初めのうちこそは真面目に
働いていました。

ところが、だんだんと長時間トイレに行くことが
常習になりだしました。

ある日、Bさんの直属上司であるD上司が、
あまりに席を外している時間が多いBさんに、
理由を聞いていました。

D上司;「どうしたの? え? トイレ?
何でそんなに長い? 身体の調子が悪いの?」

こんなことを聞いているようでした。
しかしBさんのほうは、私のときと同じように、
曖昧にしか答えません。

普通、こんなにも度々、しかも長時間トイレに
行ったりするならば、上司には理由をきちんと
説明するものではないでしょうか。

埒が明かない会話が続いた後、D上司も

「まぁ、いいか…」

という感じで、この問い詰めは終わりました。

その後も、Bさんの長時間トイレ癖は続きましたが、

周りの人は皆、Bさんが長時間トイレに行ったままでも、
放っておいています。

その理由も知らないのです。

おそらく、他人には言いたくない障害、病気がある
と思います。
こういうのは他の障害者、例えば難聴者にも多い
ですが…。

しかし、言わなければ他者は何もわからず、
Bさんはヘンだと思われるだけでしょう。


【ある日 4】
Bさんは入社直後こそ、始業時間の5~10分前に
会社に来ていましたが、今はほとんどいつも、
ギリギリで来るか、遅刻して来ます。
この会社には、タイムカードの打刻はありません。
(パソコンで出退社時刻も自己申請するだけです)
それをいいことに、遅刻しても平気な人が一人だけ
います。
それがBさんです。
普通、遅刻したら上司や先輩に謝るはずです。
でも、Bさんはいつもしないのです。

遅刻した理由も言わないので、誰も知りません。

これだけマナーに問題があるのに、どうして誰も
注意しないのかも、不思議です。

もしかして

「障害者だから(しょうがない)」

と思われているのかもしれません。

もし、そうだとしたら、私が遅刻しても叱責される
ということはない、ということになるのですが、
遅刻など誰もしていません。

でもこれは、ヘンですよね。
障害者も、健常者も、どっちもヘンだと思います。


【ある日 5】
ある日、Bさんは電話番を任されるようになりました。
ところが、Bさんの目の前が座席の私が、
Bさんをよく観察していると、疑問点が浮かび上がって
きました。
まず、Bさんは電話が鳴っても、積極的に受話器を
取ろうとしないことです。
遅いので他の人が取って対応している時もあるほどでした。

Bさんは聴覚障害者ではないはずですから、
これは大変疑問です。

脳性マヒ障害者には、軽度難聴も併せ持っている
人もいるので

「まさかなー?」

と思ったりもしました。

受話器を取っても、話し方がもごもごしているようで、
そばに居る私にもまるっきり何をしゃべっているのか、
わかりませんでした。
これも外部の人からの電話応対なら、問題かもしれません。

さらに問題だと思ったのは脳性マヒ障害者は字を書くのが
苦手な人もいて、Bさんも“ミミズの這うような字”で伝言メモ
を書いていた、という点です。

このようなわけで、Bさんは結局、本当に他の人が忙しくて、
電話に出られない時以外は、電話番から外されていく
ようになりました。


【ある日 6】
Bさんのメインとなる仕事は、紙書類の電子化作業と、
電子データのチェックという簡単な仕事です。

その他は、イレギュラーな仕事で突発的な単純作業の
依頼があったときです。

例えば、カードに各自の名前をスタンプで押す、
ボールペンで必要事項を記入する、といった仕事です。

紙文書の電子化作業は、パソコンに既に電子フォームがあり、
それに従ってデータを入力し、確認後、送信するだけという
単純な作業です。

Bさんが配属される前までは、私もこれをやっていましたが、
私は3日で作業マニュアルをつくり、覚えました。
その後は自分でできたのです。

ところが、Bさんを見ていると、3ヶ月経っても、隣のYさんに
毎日チェックしてもらっていました。
見ていた私は

「何でこんな簡単な仕事を覚えるのに、
3ヶ月もかかっているのだろう?」

と思ったものです。

よく考えてみると、Bさんは脳性マヒ障害のため、
字を書くのが苦手です。
それでメモを取っていない、ということがわかったのです。
メモを取れないから、頭に入るまで何度も教えられなければ
ならない、ということがわかりました。
つまり、仕事を覚えるのが普通の人よりも遅い、
ということです。

そういえば以前、手話を習いたいといってやって来る
脳性マヒ障害者を何人か見たことがあります。

その人たちもやはり、ノートを取っていなかったのを
覚えています。
時間がかかっても、繰り返し繰り返し教えるしか、
方法はないのだろうか、と思いました。


【ある日 7】
Bさんと私は、普段は一緒にいないことが多いです。

しかし、たまたま、Bさんと一緒に昼食をとったことが
あります。

Bさんはいつも、昼休み時間になると近くのコンビニへ行って、
その日の昼食を購入しています。
それは、普通のサラリーマン、OLと同じです。

ただ、食事の内容と、食事時間が普通ではありませんでした。
レストランのフルコース並みの昼食でした。

生ハム、サラダ、カニ蒲鉾、オニギリ、ソバ、プリンなど、
数種類のものを買ってきて机の上に並べて、
ゆっくり食べていました。
会社のパソコンでインターネットを見ながらの
「ながら食い」です。

ほとんど動かない仕事をしているのに、
よくこんなに食べるものです。

それは本人の自由だとは思います。

しかし、食べる時間が長くなって、
昼休み時間が過ぎて、
皆は仕事を始めているのに、
まだ自分だけゆっくり食べている姿には、
呆れました。
Bさんの昼食コースの最後は、プリンやアイスクリームです。
それを昼食が終わる時間になっても食べているのです。

これは本当にヘンだ。

私が

「まだ食べているの?!」

と言うと、平気な顔をしているだけでした。

他の先輩社員はなぜか、無視しています。

健常者もヘンだ。


そのうちに、ある時、直属上司のD上司が
Bさんのそばに来て、やんわりと注意したようです。

それからはやっと、
そういうことをしなくなりました。

しかし、しばらくすると、また昼食の時間を過ぎていても、
食べているようになりました。

健常者はもう、関わろうとしません。

もう健常者も障害者も、どっちもヘンだな、
と思いました。


【ある日 8】
出張から帰ると、机の上にYさんからの
メモ書きがありました。

「○円切手を買ってきてください」

私は聴覚障害者なので、仕事の指示は
メモ書きなどにしてくれるのは助かっています。

ただ、先輩も上司も、どうしていつも私に
頼むのかが、理解できませんでした。

先輩、上司のそばには、いつもBさんがいます。
それならば、何も出張に行っている私を待って
頼まなくても、Bさんにやってもらえばいい。
私はそう思っています。

ところが、周囲の人はBさんにはほとんど
頼みません。


後になって、健常高齢者のXさんが入ってきましたが、
このような仕事はXさんがやるようになりました。

Bさんは指示に従うだけで、ごく限られた仕事しか
与えられていません。
その仕事が終わると、することがないので終業時刻
まで時間を持て余している、という状況です。

なぜだかわかりませんが、理由はBさんの障害に
配慮して、ということが考えられます。

しかし、これは本当に、国連・障害者権利条約でいう
「合理的配慮」なのでしょうか?

Bさんは、ほかに仕事があって忙しいのかというと、
そうではなく、することがないのでインターネットを
見ながら暇をつぶしています。

私が健常者のBさんに対する配慮について
疑問に思うのは、理由があります。

まず、Bさんは自力で歩行できます。
普通の人と同じ速度では歩けませんが、
できないということはありません。

現に、自宅から介助者も補助器具もなしで、
自力通勤している障害者です。

それから、Bさんは昼休み時間には、
自分で昼食をコンビニまで買いに行っています。

それができるというのに、なぜ健常者はBさんが、
郵便局に切手を買いに行くことができないと
判断するのでしょうか。

初めは

「郵便局が遠いから、私に頼むのかな?」

とも思っていましたが、Bさんは毎日の通勤で
駅から会社まで歩いています。
郵便局までの距離は、それと同じなのです。

では、他には何が考えられるだろうか?
考えられるとすれば

「交通事故や怪我でもされたら困るから」

という理由ぐらいだと思います。

しかし、これにしても

「通勤や昼食の買出しは自分で
やらせるのに、仕事はなぜやらせないのだろうか?」

と思いました。
これが、私が思った疑問でした。

健常者の考える「合理的配慮」は、おかしいと思います。

また、それに甘えていて、自分で積極的に仕事を
取っていこうとしない障害者のほうもおかしいな、
と思いました。

こんなふうに、受身になり過ぎている障害者は、
日本の会社にはまだまだ、多いのではないでしょうか。


【ある日 9】
郵便局まで切手を買いに行く仕事だけでなく、
とにかく立って動く仕事全てが、
健常者はBさんには任せられないらしい。


なぜなのかはわからないのですが、
健常者は見た感じで判断するのだと思います。

「Bさんは足が少し不自由だから、
この仕事は他の人に頼もう」

「Bさんは障害があって、
仕事が遅いから、この仕事は他の人に頼もう」

「Bさんの障害では、この仕事は無理なようだから、
この仕事は他の人に頼もう」


健常者はこれが「合理的配慮」だと思っているらしい。

しかし、それではそれらの仕事は誰に頼んでいる
のかというと、全て私がやっているのです。

それで私にばかり仕事の依頼が来てしまい、
私は大変な日もあります。

一方、仕事を頼まれないBさんは、
することがなくて暇そうにしています。

Bさんがよくやっているのが、インターネット閲覧です。
座ってする仕事だけやっているBさんは、
仕事がなくなると、自分の机の上にあるパソコンで
インターネットを見ています。

食事中もいつも、これです。
他の誰とも話をしません。

Bさんを見て、私は

「耳が聞こえる障害者でも、
こんなことがあるんだなぁ」

と思いました。

Bさんの引きこもりがちな行動は、
これだけではありません。

ある日、営業用のパンフレットを用意する仕事を、
Bさんと一緒にやることになりました。

見ると、Bさんは上司の介助を受けながら仕事を
していました。

それは、何から何まで上司に準備してもらってから、
Bさんは言われたとおりに単純作業をしているだけでした。
まるでBさんというロボットマシンを、
上司が使い心地が悪そうに使っているような感じでした。
その様子を見ていた私は

「なるほど。これだから、上司も誰も、
なかなかBさんを使おうとしなかったのだな」

と思いました。
自分でできることを

「それはできますから、自分でやります」

と言おうとしないBさんのほうも、
問題だと思いました。

何でも

「(健常者に)やってくれるほうが助かる」

とでも思っているような、Bさんの無気力感が
伝わってきました。

作業系の仕事をしていると、ゴミが出ます。
ゴミを、Bさんは他人の机の上に投げ飛ばしました。
それがだんだんと、増えていきます。
その仕事が終わると、Bさんはゴミを放置したまま、
自分の机までもどっていきます。
そしてお決まりのインターネット閲覧をしていました。
パソコンのある自分の机が、Bさんにとって一番、
居心地のよい場所なのだな、と私は思いました。
Bさんの心は外へ向いていない。
だから自分の知らない仕事に積極的に挑戦しようと
しないのだと思いました。
これでは、仕事をどんどん覚えていくことはできない。
職場でも、自分の持ち場のみに、ひきこもるわけだ。

それと、マナーの問題ですよね。
放置したゴミの片付けは誰がやるのか。
これも

「健常者がやってくれるからいい」

とでも?

いつも一人で、マイペースで仕事をしていることに
慣れているから、行動も自己中心になってしまって
いるのではないか、と思いました。

これはBさんだけに責任があるのではなく、
障害者をヘンに特別扱いする健常者のほうにも、
責任があると思います。


【ある日 10】
Bさんの座席は、私と向かい合わせです。

Bさんのこれまでの状況を見ていた私は、
Bさんについての疑問をAさんに聞きました。

私は耳から自然には情報が入らないので、
わからないことがあって、
かつそれを知りたいときには、
自分が他者へ聞く必要性を感じ取ります。


私;「Bさんって、今年の○月にここへ来ましたよね。
新人ですか?」

Aさん;「あぁ、あれか…。
本社にいたが、遣いモノにならないからって、
こっちへ飛ばされて来たんだよ」


本社に行った際にも、人事グループの人に
話を聞いてみたら、Bさんのことは言葉を濁していて、
詳しくは話そうとしませんでした。

勤務時間中に起こる、長時間のトイレ癖も
充分知っている様子でした。

Bさんはまさに会社にとって“お荷物”だから、
遠い勤務地へ転勤させられたのだろう。

オフィスは引っ越すことになったが、
その場所は健常者が歩いても
駅から片道15分はかなります。

Bさんの歩行速度はその倍以上はかかるので、
通勤はかなり大変になります。

おそらく、会社にとっては辞めてほしい障害者だから、
Bさんに対して、短期間にそういう勤務地の異動が
何回も続いているのではないか、と思われます。


【ある日 11】
事務員のWさんがうつ病になり、長期休養になりました。
残る事務員はYさん一人だけになり、大変になりました。
引越しの準備もしなければならず、仕事が増えそうです。
そこでやっと、他の人、つまり障害者も、
Wさんが担当していた仕事を手伝う番が
来たと思っていました。

ところが、会社は定年退職した高齢者Uさんを急遽、
臨時のパートタイマーとして雇いました。
Wさんがやっていた仕事は結局、すべて新人のUさんが
やることになったのです。
Uさんは健常者なので、時には残業も認められています。
しかし、障害者の場合は原則、残業禁止です。

Yさんの仕事を補佐していたBさんは、
相変わらずそれまでの仕事内容、
仕事量をするだけです。
Bさんはヒマでも、です。

これを見ていて

「障害者はどうせ仕事を与えられないのだな」

と思いました。
だから障害者は

「ゆっくりやっていて、いいですよ」

と言われるのだろう。


当ブログで紹介したEテレ放送『バリバラ』では、
障害者を雇おうとしない企業の言い訳に、
次のようなものがありました。

「障害者にしてもらう仕事がない」(※)

(※)
『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕




いや、でも現実は違うような気もするのです。
それは上に述べてきた事実が証明しているではありませんか。
健常者が障害者を“ヘン”に特別扱いしている
ことが問題なのだと思います。


一緒に働いている健常者は、このように思っている
ことでしょう。

「何であの障害者は、ウチに雇用されてきたの?」

そんな目で見られている障害者のほうだって、
いい気はしません。



【ある日 12】
Bさんは度々、遅刻して来る。
雨が降ると、その確率は一層上がる。

ある雨の日には、ずぶ濡れになって、
15分ほど遅刻してやって来た。
そして、濡れた服を着替えたり、乾かすため、
さらに30分以上もそれに費やした。
それで仕事を始める時間まで、大幅に遅れたのである。

それ以来、会社はBさんの出勤時間を
30分遅らせることにした。
Bさんの働く時間は短くなり、
時給だから給料も当然減る。

今までは10:30~16:30(休憩12:00~13:00)
の勤務時間だったのが、11:00~16:30(休憩時間同じ)
に変わった。

といっても、Bさんが頼まれる仕事はほとんどないので、
勤務時間が短くなっても大変になることはない。

これだけしか働かないようでは、
親のスネかじりは一生続くだろう。
会社にも面倒を見てもらっている立場も、
変わらない。

これではBさんは“箱入り障害者”だ。
障害者を雇う会社は、事実上、
自立できない障害者の授産施設となっている。

ともかく、出勤時間が11:00になってからは、
さすがにもう遅刻はなくなってきたようだ。
それでも、Bさんはいつも通り、ギリギリになって出勤してくる。
忙しいのは午前中の1時間だけである。
その後は朝から働いている皆と一緒に1時間の食事。
そして午後からは、眠そうな顔をしながらデータ・チェックの
仕事をして、定時になるまで時間をつぶす。
相変わらず、温室育ちのままである。
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by bunbun6610 | 2013-09-05 18:30 | E.大手カー・ディーラー

職場内障害者授産施設 (3)本当にうつ病障害者? 病前性格のワガママ障害者?

職場内障害者授産施設 (3)
中途障害者(元健常者)のAさん
(内臓障害者4級、うつ病者)

『ある日 1』
障害者雇用促進法により、私はある会社に
入社しました。
配属された部署には、障害者の先輩Aさん
がいました。

それで初めのうちは、Aさんのお世話になり、
仕事を覚えていくことになりました。

ただ、Aさんの仕事ぶりやマナー等を見ていて、
疑問に思うことが度々ありました。

真っ先に驚いたのはまず、何といっても、
Aさんは出社するとすぐに、家から持ってきた
新聞や旅行パンフレットなどを机の上に開いて、
読む習慣でした。
これは毎日のことです。

周りは皆健常者で、要するにAさんとは違います。

健常者はノルマを達成しなければならないので、
皆必死になって仕事をしています。

でも、なぜAさんだけが朝の慌しい時間帯に、
一人だけのん気に新聞等を読んでいるのか、
理解できませんでした。

時には、旅行パンフレットを読みながら
メモ書きをしていたので、私は

「何をしているのですか?」

と聞いたことがあります。

するとAさんは

「ああ。
今度の休日の、旅行プランを立てている
ところなんだ」

と言いました。
これって、私事ですよね。
当然ですが、勤務時間中にやることでは
ありません。

出勤してすぐに、私事のことを考えている
なんて、普通はあり得ないことだと思いますが、
どうやらAさんは

「自分は障害者だから、他の人とは違うんだ」

と思っている(すねている?)ような感覚です。

私のほうは、しばらくすると仕事に慣れてきた
ので、他の人からいろいろな雑用を朝から
頼まれるようになってきました。
しかし、不思議なことにAさんには誰も雑用を
頼まず、Aさんは毎日、朝から自分のしたいこと
から始めている有様でした。

これはヘンだ。



『ある日 2』
Aさんにいろいろと教わったことにも、
疑問に思うことが幾つかありました。
例えば

Aさん;「好きな日に休んでいいよ。
一緒に休んで旅行に行こうか?」

私;「は? でも、一緒に休んだら、障害者が
やっている仕事をやる人が、いなくなってしまう
ではないですか」

Aさん;「いいんだよ。営業にやらせるから」

この尊大そうな態度は一体、何なのだろうか?
と思いました。



『ある日 3』
入社してしばらくの間、Aさんにいくつか
聞いてみました。

「Aさんの障害は何なのか?」

「いつから障害者になったのか?」

などです。
Aさんは答えてくれました。

障害は

「ここを触ってみろ」

とAさんが言い、Aさんの左脇腹のあたりに
手を持っていかれました。
するとプラスチック・タンクのような感触が
ありました。
内臓に障害があるようです。
障害等級は4級です。

それから、Aさんはさらに話し始めました。
以前は、ここの店長だったが売上不振の
ときに悩み、身体を壊して手術、
そしてうつ病にもなり、
長期休養したという。

それでも会社はクビにせず、
障害者手帳を取得後は障害者として雇用
してくれた、という。

そして定年退職後も、そのまま障害者雇用
され、今に至っているという。

これは、かなりの厚遇ではないだろうか。

だが、もううつ病とは思えないような元気さ
だったので、今は内臓の障害だけだと
思っていました。



『ある日 4』
たまたま、社員の一人であるGさんが
私に話しかけました。

Gさん;「Aさん、…(「頭がパーだ」という
ジェスチャーを表す)」

私;「は? ああ、そういえばAさんは、
このところ休んでいますね」

Gさん;「Aさんから連絡がないので、
何で休んでいるのかわからない。
Aさんはダメだ」

私;「ああ…。
そういえばAさんは、以前に会社の顧客書類
が入ったカバンを抱えて、電車の中で居眠り
していたり、顧客のものを外で落として行って、
後から紛失を指摘されて、あわてて探し回って
いましたね」

Gさん;「えっ? 本当なの?!
そりゃ、もうダメだな…」



『ある日 5』
たまたま、社員のHさんと一緒に仕事をすること
になって、少し話しました。
そこでAさんのことを聞いてみました。

私;「Aさんは、このところはどうして
休んでいるのですか?」

Hさん;「…『会社に行きたくない』と言うんですよ」

私:「えっ? 突然にですか?」

Hさん;「突然です」

私;「そういえば、この前、NHKのバリバラっていう
テレビで『双極性障害』というのがあったんです
けれども、あれは症状が周期的にやってくるそう
ですね」

Hさん;「そうです。繰り返していますね。
だから、しょうがないんです」

私;「Aさんは、もしかして本当は、以前と同じ仕事に
復帰したかったのではないでしょうか?」

Hさん;「そうですね。好きみたいですね。
でも、会社がダメだと…」

私;「店長になったほどの人だし、能力はあるのに、
どうしてダメなのでしょうか?」

Hさん;「この仕事は厳しいノルマがあって、
それを達成できなければ…」

なるほど…。
能力はあっても、ノルマをこなすにはストレスにも
強くなくてはならない、というわけだろうか。



『ある日 6』
上司のFさんに仕事の説明を受けていたときです。

Fさん;「Aさんは普段は遠くへ行くのが好きなので
遠くの方へ行ってもらっています。
でも時々、遠くへ行くのがイヤだと言い出すときも
あります。
たとえば、体調や気分が良くないとき、
それと雨のときも、
イヤだと言うときがあります。
その場合は、あなたが代わってあげて下さい。
よろしくお願いします」

私;「わかりました」


あるいは、Aさんに

「仕事は、ゆっくりやればいいよ」

と言われて、Aさんと一緒に仕事をするときは、
老人のペースに合わせて仕事をしているような
感じでした。


こんなわがままそうな人は、今まで見たことが
ないのですが、うつ病って何なのか、
私もよく知らないので、
言われた通りにすることにしました。


『ある日 7』
上司Fさんに頼まれた仕事は、普段はAさんが
担当しているところでした。

ところが、その日は雨が降っていて、
その仕事は私に頼んできました。


この日は、このような依頼は初めてだったので、
不平等だとかは思わなかった。

「たまにならば、仕方がないだろう」

というふうに思っていました。
ところが…。



『ある日 8』
朝、出勤するとすぐにAさんに

「今日は君に、ここへ行ってきてほしい」

と言われました。
行き先を見ると、いつもはAさんの担当地域でした。

私は

「おかしいなぁ、どうしてだろう?」

と思ったのですが、仕事なのでどこだっていいか、
と軽く引き受けてしまいました。

出発してみると、雨が降っていました。
そして一時間後には土砂降りになってきました。

「ああ、そうか…。
Aさんはこのことを天気予報で知っていたんだな。
これがイヤだから、私に代わって欲しい、
と頼んできたのだろう」

と気づきました。
私はこの大雨のなかでも歩かなければ
ならなかったので、靴もズボンもびしょ濡れに
なりました。

出張から帰ると、Aさんは部屋の中で
気持ち良さそうに、他の人としゃべっていました。
それで私は、こう思いました。

「会社は、何でうつ病の社員へ、
ここまで配慮する必要があるのだろうか?」

「Aさんは、本当にうつ病なのだろうか?
うつ病を発症しているから、私が代わる必要が
あったのだろうか?」
(この場合、上司の命令ではなく、
Aさんが自分で私に指示をした)

「Aさんは、うつ病になった過去病歴を利用して、
自分の好きなように仕事をしているだけの
“モンスター障害者”“セレブうつ病者”ではない
だろうか?」

「これは配慮というよりも、上司がAさんのワガママ
を聞いているだけではないのか。
うつ病者への「配慮」と「特別扱い」は違うと思う
のだが。」

その後も、会社はAさんに対し、このような
不審な配慮をしていたので、
次第に疑問は大きくなっていきました。



『ある日 9』
Aさん;「猛暑の季節だから、■と▲へ行くのは、
もうイヤだ。
だから、そこへ行く仕事を頼まれても断って
きたよ」

私;「ふ~ん…。そうですか。」

雨だけでなく、暑くてもイヤだと言う。
また私に、その仕事が回ってくるのだろう。
Aさんのイヤがる仕事ばかり、私に回ってくる
ので、不満が溜まってきました。



『ある日 10』
Aさんがやらない仕事があります。
それは、本社へ行く仕事です。
なぜ本社へ行くのがイヤなのかは
わかりません。
ただ、JR東日本「大人の休日倶楽部」の
会員で、JR線で遠くへ行くほうが、
自分のポイントカードが貯まる。
それでなのかもしれません。
Aさんは定期的に旅行に行っているので、
そのときに仕事で貯めておいたポイントが
使えるようだ。

それと、本社の人の悪口をよく言うことから、
自分を店長職から降ろして、障害者雇用へ
切り替えた本社への怨みも半分くらい、
ありそうです。
本社の人にも、あまり会いたくないのでしょう。

実は、本社へ行く仕事はほぼ毎日あるのですが、
Aさんは行かないので、私が行っています。

それで、自分の仕事がない場合は、
Aさんは早めに会社を退出し、実は直帰しています。
出張したフリをして、そのまま会社には戻って
こないわけです。

また、

これが問題になるケースとして、皆さんは
個人情報保護法というのをご存知だと思います。
直帰で顧客情報の含まれる書類を自宅へ持ち帰り、
翌日に会社に持ってきている場合は

「これってマズいんじゃないの?」

「元店長でも、そんなこともわからないのだろうか?」

と思ったものです。
これは勿論、世間にバレれば会社の信用失墜
になるのでは、と思います。


『ある日 11』
Aさんは突然休むことが度々あります。
会社はそれを寛大に認めています。
おそらくAさんが元店長で会社の売上に貢献した、
そのためにうつ病や障害者になるという自己犠牲
を払ったので、それに対し、敬意を払うという意味で、
特別に寛大にしているのだろうと思われます。

ただ、突然休まれると、Aさんの仕事を私が
代わりにやらなければなりません。

それが慌ててやる状況です。

ただ、突然とはいっても、Aさんが休む場合という
のは大体予測がつきます。

外に出る仕事なので、Aさんは雨や強風、猛暑、
極寒、雪の日など、天候が悪い日が嫌いです。

Aさんが休まれた場合に慌ててしまうのは、
行き先がその日に決まる為、行き先への行き方
の記録が全くないことです。

これは、Aさんが自分の経験で仕事をしているので、
何もデータが残されていないからです。

そのため、代わってやる人は自分で調べてから
出発しなくてはなりません。
それに時間がかかってしまうのです。

Aさんは慣れているので、自分の頭の中に情報は
全て入っています。
でもそれだと、他の人にはわかりません。
多少の手書きの紙情報はあるのですが、
それを分かりやすくパソコンでつくってほしいと
思っていました。

ところがF上司の

「Aさんはパソコンが嫌いで、勉強も練習もしようと
しないからダメなんだ」

の一言を聞いて、諦めざるをえませんでした。

今時、パソコンもできないような人は仕事をする
のは難しくなっていますが、それでもAさんは、
他人の言うことは全く聞かないようです。
そういう頑固さがあるのです。


『ある日 12』
上司Dさんから、ある仕事の説明を受けました。

Dさん;「今度のこの日に、引越し準備として、
■■店へリフォームに行く。
Aさん、Iさんとあなたの三人にやってもらうから」

私;「わかりました」

その後、Aさんにもこの件を聞いてみました。

私;「●日から▲日まで、■■店に行くの、
知っていますか?」

Aさん;「え? ああ…」

そして、その日が来て、集合してみたら、
Iさんと私だけしかいませんでした。

Iさん;「Aさんは?」

私;「さぁ? 来るんでしょう?」

Iさん;「さぁ?」

私;「やっぱり、またイヤだからか…。
私たちは、誰もやりたがらない仕事を頑張って
やっているのに…。
この会社の障害者雇用って、ダメだねぇ…」

Iさん;「そうだよなぁ~」

翌日も、Aさんは来るのか、来ないのかの
話になりました。
Aさんは、やはり来ませんでした。

後から応援でやって来た上司に、

「Aさんは今、向こう(会社)にいるのですか?」

と聞いたら、そうだと答えました。
それでやはり

「Aさんはこっちの仕事はやりたくないのだな」

と理解しました。
そして、Aさんのうつ病が再発しないように、
会社が特別扱いしているのは、実はAさんが
元店長という、あれでも、かつては偉い地位に
いた人だから特別扱いにしておこう、
ということなのではないだろうか、
という疑問になっていきました。

こういうタイプの人は、実は自尊心が異常で、
心が弱いゆえに、甘えているのではないかと
思われました。

周りに対しても

「自分は元店長だったんだぞ」

という尊大な態度で、周りの悪口をよく言う。
そして、自分だけは自分のやりたいように
仕事をしてもいい、と思っているようです。

だから、周りの人は誰も、Aさんに仕事を
頼まないのだと思うようになりました。


読者のなかにも

「この障害者はヘンだ」

と思うだろうと思います。

あなたの会社にも、こういう障害者や、
「自分はうつ病だ」と言う人が
いないでしょうか。
(自称なのか、医師が過剰診断をしているのか
わかりませんが)

おそらく、いると思います。
私は、すでに他の会社でも見てきているのですから。

もちろん、昔からあるタイプのうつ病の人も、
また新型と呼ばれるタイプのうつ病者も、
どちらも見たことがあります。
両者は、やっぱり違います。

でも、それ以上に、Aさんとこんなふうに
接している会社のほうもヘンだと思うはずです。

障害者雇用は、本人の障害や病気に配慮する
ことは必要であり、それは必ずプラス効果を
もたらすと思います。

しかし、このようなヘンな特別扱いをすると、
必ずマイナスになります。
差別、不平等な扱いをすることによる、
周りの人への影響です。

そのうち『障害者、うつ病者が会社をダメにする』
といった題名の本まで、出てくるかもしれません。

しかし、こういう障害者も問題なのは事実ですが、
それを助長している会社の責任のほうが、
やはりよっぽど大きいと思います。

それを、会社組織を創ってゆく人事は、
知らなければならない。
こんなこともわからないのが、おかしいのだ。


【ある日 13】
オフィス引越しの当日、それまで引越しの準備も
手伝わずに、休み続けていたAさんは来ました。

朝礼が終わった後、みんなは早速引っ越し作業を
始めて、大忙しになりました。

ところが、Aさんは何もせず、一人だけ椅子に
座ったまま、みんなの様子を眺めているだけでした。

Aさんが休んでいた間に、隣の健常者がAさんの
荷物を全部まとめて箱に入れておいてくれたので、
Aさんは何もすることがありませんでした。

「Aさんは自分のこと以外は、何もしないのだなぁ」

と思いました。
やはり、Aさんは「特別扱い」されているのだと
思います。


【ある日 14】
昨日まで休んでいたAさんが、今日は出勤して
いました。
昨日はAさんが休んでいたから、私が代わりに
Aさんが担当している仕事をやりました。
でも今日はAさんがいるから、代わらなくて
大丈夫だと思っていました。

ところが…。

F上司が私に指示をしてきたのは、
いつもはAさんがやっている●●●へ行く仕事
でした。
「おかしいなぁ…」と思ったので

「それはAさんの仕事なのでは?
今日はAさんはどうしてですか?」

とF上司に聞きました。
すると

F上司;「Aさんは■■へ行きます」

私;「え? それはいつもならば私が行って
いるところですよ」

F上司;「そうですが、Aさんと調整し、
今日はAさんは■■へ行くことになりました。
あなたは14:00までに戻ってきて、その後、
▲▲▲へ行って下さい」

私;「…」

現実には●●●へ行ったら、14:00に戻るのは
不可能だと分かっていました。
だから、これはこういう種の差別、もしくは不平等、
もしくはパワハラなんだな、と思いました。

「Aさんと調整」という言葉の意味が、
最初は全くわかりませんでしたので、
10分くらい考えていました。
●●●というところは、どうやって行くのかを調べたら、
駅から2Kmほど離れたところにあり、
片道25分歩かなくてはなりませんでした。
でも、Aさんは以前はそこへ言っていたのですから、
それだけでは今回行かない理由の説明がつきません。
だがそのときにすぐに、【ある日 9】で聞いたことを
思い出したのです。

私は、Aさんが今日は●●●に行きたくない理由が
わかりました。

「なるほど…。
今日は暑いから、行きたくないんだな。
それで『■■に変えて』とF上司に要求したのだろう」

私は、仕方なく代わることにしました。
しかし、当然、14:00までに戻って▲▲▲へも
行くことは不可能でしたから、その指示は無視する
ことにしました。
このF上司に「無理です」とか「できません」と
言ってもムダなことは、わかっていましたから。

パワハラをする上司を見たことはあると思いますが、
こういう人に正論を言っても逆効果だということは
知っていると思います。
だから何も言わず、この指示は無視しました。



Aさんのこと(本当に病気なのか?という疑問も
ありますので)
を考えるにあたって、読んでみた本があります。

それが

『「私はうつ」と言いたがる人たち』
(香山リカ/著  株式会社PHP研究所/発行)


という本です。
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by bunbun6610 | 2013-09-04 18:30 | E.大手カー・ディーラー

カネ目当ての障害者雇用支援月間

9月は「障害者雇用支援月間」です。(※1)

(※1)
http://www.jeed.or.jp/activity/education/poster/h25_genga.html



しかし、Eテレビ『バリバラ』でも言われていたように、
そう簡単に法定雇用率が達成できるものではありません。(※2)


(※2)
『NHK『バリバラ』障害者の悩み -就労(1)』
〔2013-04-21 18:00〕




ところで

『炎のジョブコーチ』の
『予算づくりの時期に考える』〔2013/9/3(火) 午後 10:16〕



を読みました。

実は、私もダブルカウントの重度障害者なので、
会社の求めに従い、入社してから半年後に、
特定求職者雇用開発助成金の
申請用紙に署名をしました。

これに捺印をすると、会社は2年間で240万円の
助成金を国から貰えることになっています。

私の年収は、180万円未満です。
給与のかなりの部分が、国からの助成金でまかなえるので、
実際に会社が障害者に支払う給与はかなり少額で済んでいる、
ということになります。

この「低コスト労働力」という障害者雇用の魅力は、
企業にとって大きい、と思います。

このことで健常者も、なぜ企業がダブルカウントの障害者を
雇用するのか、理由がわかると思います。

幾ら健常者が

「障害者なんか邪魔になるだけだ」

と思っていても、会社は雇います。

それどころか、障害者をお客さん扱いしている
企業も多く見られるほどです。


会社がこの申請書をハローワークへ提出すると、
場合によってはハローワークの担当者が、
申請用紙にある障害者が本当にその会社で
働いているのかどうか面談し、
さらには働いている実態を調べるためにアンケート
を取りに来る場合もあります。

しかし、それだけです。

障害者が、その会社で長く働き続けられそうか
どうかまでは調べたりしません。

企業に何かアドバイスをする、
というようなこともありません。

助成金の使途も、会社の自由なので、
ハローワークが表向きに言っているような

「障害者の働く環境を整えるために助成金が
活用される」

ということは、まずありません。

制度を利用する企業に不正がない限りは、
ハローワークも淡々と事務的に、
助成金支給の手続きを進めるだけです。

これでどんどん、国のお金が企業へと流れていくのです。


では

「助成金を遣って、ジョブコーチを利用しないのか」

という質問があるかもしれません。

私は今まで、数多くの会社で働いたことがありますが、
ほとんどどこも、ジョブコーチを利用していた実績は
目にしたことがありません。

むしろ、ジョブコーチが必要な障害者は、
はじめから採用しないものです。

会社は障害者が奴隷になるのは結構なことだとしても、
経済力をアップするようなスキルは身につけて欲しくない、
と思っているでしょう。

「オーバースペックの障害者はいらない」

は、確かに言えていると思います。


驚くことかもしれませんが、聴覚障害者の場合は本来、
ジョブコーチ(通訳)をつけることによって、
大幅なスキルアップも可能です。

同時に、健常者も障害者を支える協力者として、
自立できるきっかけになるはずです。

これを健常者と障害者双方の相乗効果になると
考えないほうがおかしいのだ。

なぜ戦力にしようとしないのだろうか。

その答えが

「社会には“障害者差別”が存在するから」

だと思う。

だが残念ながら、健常者は何も理解できていない。

そのために多くの社会資源も結局、何も活用されずに
終わっているのだ。

助成金も“助成金”ではなく、実は障害者を雇用した
企業への“ご褒美”になっているのだ。


実際に『炎のジョブコーチ』にも、
それを裏付けるような記事があります。(※3)

(※3)
炎のジョブコーチ
『ジョブコーチの評判は、できる会社ほど低い?!』
http://blogs.yahoo.co.jp/uchayamamingkun2000/32308568.html



なので、結局、国からの助成金はごっそりと
会社に持っていかれます。
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by bunbun6610 | 2013-09-04 18:00 | 就労後の聴覚障害者問題B

職場内障害者授産施設 (1)役所の障害者福祉課で

だいぶ昔のことですが、役所の障害者福祉課へ
用事があって出かけたときのことです。

その頃、私は障害者手帳を取得して
あまり経っていなくて、
障害者雇用促進法のことも、
まだ知りませんでした。

当時の私の場合は、会社に障害者雇用枠で
雇用されたわけではなかったようで、
おそらく一般枠での雇用でした。

障害者が一般枠で雇用されるというのは
珍しいかもしれませんが。

別の言い方をすれば、私は障害者雇用促進法に
よる“差別”をほとんど受けていませんでした。
ですから障害者であった私でさえも、
障害者雇用促進法なんて、
名前も実態も全く知りませんでした。


「障害者雇用促進法は差別だ」

という言い方には、健常者にはかなりの抵抗感が
あるかもしれません。

「何を言っているんだ。
障害者雇用促進法は働けない障害者のために、
障害者が雇用されるように企業に義務づけた
制度だよ。
だから、それによって多くの障害者が、
恩恵が受けられるようになったのだ。
差別なんて、とんでもないことを言うな」

あるいは、こうも言われるでしょう。

「障害者って、いいよね。
能力がなくたって、
特別に雇用してもらえるんだから」

確かに、そう言われても仕方がない事実が
あると思います。

けれども「恩恵=特別扱い」は、
障害者の視点では「差別」と感じる場合も、
やはりあると思うのです。

健常者だけでなく、恩恵に甘えて生きてきた
障害者にもわからない、と思いますが。


さて、話を役所のことにもどすことにします。

その役所の障害者福祉課の窓口へ行き、
対応してくれる人を呼んだのですが、
まず非常に背が低い女性が出てきました。

ところが、ウロウロする感じで、
すぐにどこかへ行ってしまいます。

それでまた呼ぶのですが、またすぐに姿を現しても、
またすぐどこかへ行ってしまいます。

私は

「この女性は、何をしているのか」

と、少しイライラしてきました。

すぐ近くに、他の職員も何人かいましたが、
皆忙しそうにしていました。

「ははぁ・・・。これがお役所対応なのだな・・・。
それにしても、なぜここに障害者がいるのだろうか・・・?」

と素朴に、思ったものです。
後になって、つまり私も障害者雇用を経験してから

「あの人も障害者雇用だったのだな」

とわかるようになりました。

障害者雇用なんて、
どこも同じような状況ですから。

職場で大人の障害者を見ているというのに、
まるで子供のような感じでした。

何もさせてもらえない、
誰にも相手にされない、
何もすることがない障害者・・・。


私は、この異常と思える実態から、
本で読んだ、あの言葉を思い出しました。


「永遠の子どもとしてしか、私たち障害者はみられていないのです」
(障害者の権利を擁護してきた弁護士、故ティモシー・クック)
( 当ブログ『障害者は、永遠の子ども?』〔2012-03-28 00:48〕 )
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by bunbun6610 | 2013-09-02 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題B

職場内障害者授産施設 -はじめに

 「健常者も障害者も、両方ヘンだ!」(ローリー)

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( 2013年5月17日放送NHK『バリバラ ここがヘンだよ! 健常者 第2弾』 )


この広い世の中には確かに、
“ヘンな”障害者はいます。

でも、健常者のほうにだって、
“ヘン”だと思う人もいます。

番組の最後のほうにあった、ローリーさんの

「健常者も障害者も、両方ヘンだ!」

の言葉には、私も思わずうなずいていました。


テレビにある話はまだ大したことではないです。

実は、障害者雇用、つまり障害者の就労現場(会社)でも

「健常者と障害者の、このヘンなカンケイはやっぱり、
おかしいな」

と、思うことが日常的にあるのです。

皆さんは

「職場内障害者授産施設」

という言葉を、聞いたことがあるでしょうか。

その実態は“異常”で、障害者と健常者の
“ヘン”なカンケイを物語っていると思います。

障害者と健常者との間に「溝ができる」とも
言いますよね。


ここに紹介する事例には、障害者、
健常者の双方が登場します。

その個人を非難するという目的ではなく、
職場での障害者と健常者との関係について、
是非もっと詳しく知ってもらい、
そして考えてみて欲しい、
という気持ちから書き上げてみました。

私は正直

「障害者と健常者の、このカンケイはヘンだな」

と、ずっと思ってきました。
しかも、これは特別な出来事ではなく、
障害者のいる職場では、
日常茶飯事のことなのです。

ですからその思いが溜まって、
ついに爆発してしまいました。


今までずっと、こうしたことを書こうか書くまいか、
本当に迷っていました。
本来ならば、こういったものをインターネット上に
公開することは、望ましくはないとは思います。

でも、このまま我慢、放置するだけでは、
障害者の就労後問題が改善していくとは
思えません。

それならば、もう隠しておかずに、
いっそ議論の的になるようにしたほうが
よいのではないだろうか、
とも考えるようになりました。

そういう、苦渋の選択を経ての投稿となりました。

このブログは、あまり多くの方には
読まれていませんが、
関心を持っている方には根強く読んで
くださっていると思います。

ただし、今回は私を含めた聴覚障害者だけではなく、
他の障害を持つ人も登場します。

もしかしたら私自身、他の障害者の障害について、
理解できていないのかもしれません。

でも、そういう問題も含めて、こういう見方があるのだが・・・
という提言をしてみることにしました。


このシリーズを読んで

「障害者が“ヘン”だ」

「健常者のほうが“ヘン”だ」

「障害者も健常者も、どっちも“ヘン”だと思う」

と、読者により感じ方は様々だと思います。

ただ、私が公開するに至った意図は、
そうした判定を読者に委ねることより、
なぜこういうことなっていったのか、
障害者、健常者それぞれにある背景を、
推察してみていただきたいと思ったからです。


思い出してみて下さい。
当ブログで述べた、次の言葉を。


「従来から,福祉,教育,労働など各分野の支援関係者の間で
聴覚障害者の職場定着上の問題が語られるとき,
本人の問題行動ばかりがあげつらわれるきらいがあったように
感じます。
つまり,職場定着がうまくいかなかった原因を具体的に検証することなく,
安易に聴覚障害者側に責めを負わせて,表面化している問題行動を矯正し,
職場に適応させようとする傾向が,我々支援関係者の間では強かったのでは
ないかということです」


( 『聴覚障害者の勤務態度・姿勢に関する企業からの指摘』
〔2012-09-25 18:30〕
より。 )
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by bunbun6610 | 2013-09-01 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題B