<   2012年 06月 ( 8 )   > この月の画像一覧

『ハローワークの障害者就職面接会で、
手話通訳だけが用意される理由』と
『要約筆記者不要論』

ある日のハローワークのミニ面接会では、
聴覚障害者がいなくても手話通訳者は
ヒマそうに常駐していました。

手話通訳者は常駐していても、
やっぱり要約筆記者はいないのが当たり前
なのでしょうか?

手話通訳がいないと、健常者(面接会に
参加している会社側)は確かに困ります。
と言うのも、場合によっては、
ろう者とのちゃんとした面接にならないの
ですから。
手話通訳が用意されていなければ、
会社側は面接会に参加しにくいだろう。
それならば、障害者雇用を促進させる
ためにハローワークは、手話通訳者を
積極的に用意せざるをえなくなるわけです。

反面、難聴者や中途失聴者が主に用いる
要約筆記者の場合は、いなくても別に
健聴者(会社側)は困らないのですよね。
筆談はできるのですから。
それに、難聴者や中途失聴者は喋れる
のですから。

いなくて困るのは、聞こえづらい難聴者や
中途失聴者のほうだけ、なのです。

(と、健聴者は思い込んでいるだろう。
おそらくは…)

だから理解されにくい問題なのだろうと
思います。
ハローワークが面接会で要約筆記者を
常駐させない理由は、そこら辺にあると
思います。

けれどもやっぱり、ハローワークの
『要約筆記者不要論』はなぜなのか、
さっぱりわかりませんでした。
[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-26 23:45 | 情報保障・通訳(就労)

製菓道具の重要性


「料理の秘訣は材料4、道具2、技術4の割合で成り立っている」
(ホテルオークラ元総料理長・小野正吉)


昔、ホテルオークラ元総料理長・小野正吉氏の著書
『フランス料理への招待』

 →http://onakasuita.ocnk.net/product/1569

を読んだことがあります。

そのなかに、正確な文は憶えていませんが、
次のような意味の言葉がありました。

「失礼ですが、ビギナーさんは、
プロの人と比べたら、使う素材も腕前も劣ります。
そのうえ、使う道具まで劣っていたら、
美味しい料理はできません」

そんな意味の言葉から、腕だけではなく、
道具も大事なのだと学びました。

それから数年後、通称『イル・プルー』の
弓田亨氏の本とフランス菓子教室に出会います。

http://www.ilpleut.co.jp/


どうやら小野正吉氏の本で読んだ、
料理に対する考え方の影響がそのまま、
弓田氏のお菓子作りの考え方へとつながっていき、
私はすぐに共鳴しました。

「道具も秘訣のうちに入る」ということは、
当たり前のことなのです。
綺麗な料理やお菓子の写真、レシピがたくさん載った専門書は、
世の中にたくさんあります。
しかし、それらの料理・お菓子を作るのに適した道具や、
正しい使い方まで、詳細に解説している本は、
ほとんど見あたりません。
本当はそれが大事なことでありながら、
誰もそこまで教えていないのです。

どんなに高いお金を出して有名店のレシピ本を買っても、
そして材料もプロに真似ても、
不適切な道具で作っていたら、
それを自分の腕だけで完全に修正できるわけでは
ありません。

逆に言えば、良い材料(4)と適切な道具(2)が
揃いさえすればビギナーさんにでも、
もうそれだけで料理やお菓子の完成度を6割以上に
持ってゆくこともやさしくなるのではないか、
と思います。

例えば、混ぜる道具にしても、ステンレス製のボウルであれば、
どれを使っても何とかなるというわけではなく、
やはり用途や量によって、
大きさや形状にもこだわります。
ホイッパーや木ベラまでも、それに合わせて変えてゆく
のが当然です。

では、そういった道具はどこで見つけるかというと、
例えば合羽橋道具街がオススメです。

 →http://www.kappabashi.or.jp/

 →http://www.kappabashi.or.jp/map/townmap.html

ここは飲食業専門の道具、原材料、ラッピング材料等が、
何でもあるところです。
将来料理人、パティシェ、お菓子教室主宰者をめざす人は、
プロも行くところを覚えておいたほうがいい、と思います。
もちろんビギナーの人も、訪れてきます。

今回は、製菓用道具店を中心に、写真を撮ってきました。

『おかしの森』
a0196876_2355684.jpg


『(有)新井商店』
a0196876_2362459.jpg


『㈱川崎商店』
a0196876_236464.jpg


『馬嶋屋菓子道具店』
a0196876_237757.jpg


『(有)吉田菓子道具店』
a0196876_2372725.jpg


『カジワラキッチンサプライ』
a0196876_2374958.jpg


『(有)ヨコヤマ』
a0196876_2381468.jpg


『川原商店』(食品問屋)
a0196876_2385140.jpg


『㈱浅井商店』
a0196876_2393086.jpg

[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-23 23:15 | 製菓の話
健聴者の皆さんは、多くの聴覚障害者が使用している
耳掛け形補聴器のマイクはどこについているか、
ご存知でしょうか?

答えは上部のやや後方です。
実はこのマイクが、結構後ろからの音声を拾うのです。
特に後ろの騒音、雑音が少なくて、人の声だけがすると、
それを見事に拾ってくれます。

また、フォナックのFMワイヤレスシステムだと、
30メートル先ぐらいの視界から外れた位置にいても、
音声がプチプチと入る場合があります。
盗聴器と同じくらいの性能なのです。

ですから、健聴者が私をバカにしたことを喋っていて、
聞こえたことがあります。
私はこのことを上司に、具体的に報告しました。
それからは、その健聴者は少し大人しくなったような
気がします。

聴覚障害者だからと言って、聞こえないとは限って
いません。
意外にも、健聴者が自分の悪口を言っていると、
地獄耳みたいに敏感で、直感的にもわかるのです。
だから

「そういうことに限って、聞こえるのねぇ…(ため息)」

と言われたことがありますが、
まさしく、この聴覚障害って、こういうものなのです。
ですから健聴者の皆さんは、こういうことにならぬよう、
気をつけましょう。
[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-19 20:50 | 補聴器、福祉機器等
7年ほど前だろうか。
聴覚障害者のAさんと私は、
同じ手話講習会に通っていました。

Aさんは先天性の重度聴覚障害者であるにも
かかわらず、将来はフレンチ・レストランの
料理人を目指すべく、求職活動とフランス語の
勉強中でした。

そのAさんは、今はどうしているのだろうか?
料理の世界に入れて、鋭意修業中なのだろうか?
フランス語の勉強は、うまくいったのだろうか?

どちらを克服するにも、先天性の重度聴覚障害
というハンディを背負って挑戦するのは、
並みの努力では足らないだろう。

障害者が職業的自立を目指して

「手に職を」

と考える人は珍しくはありません。

若いからこそ、まだ怖れることは少ない。
そして、夢を持って挑戦できる。


だけれども一方で、私はこんな話も聞いた
ことがある。

ある聴覚障害者で調理師専門学校を卒業
したが、卒業後も就職先が決まらなかった、
という。
学校の講義は聞こえなかったので録音して、
家で母に通訳文を書いてもらい、それで
勉強を続けた、という(※)

(※)学校の聴覚障害者学生への情報保障
の整備は、専門・専修学校では大学に
比べて遅れている、と言われています。


就職の面接試験でも、そのことを会社側に
正直に話したらしい。
そうしたら、どこも採用してもらえなかったらしい。
面接で色々とほじぐられた挙句、不採用続きと
なったようだ。

やむを得ず、居酒屋での調理補助のアルバイトを
することに決まったものの、職場でイジメに遭い、
それも辞めたという。
以来、その人は再就職先を探しているものの、
まだ決まっていない、という。

健常者は未経験者でも雇用してもらえる可能性
はあるが、未経験ということに加えてハンディ
まである聴覚障害者には、この世界は非常に
難しい。

障害者雇用促進法があっても、どうやって雇用
したらよいか、会社側はわからない。
いや、考えようとしないのが現実だろう。

私も昔、料理人を志望したことがあったが、
当時は合理的配慮など全くありもしない時代だった
ので、諦めた。

何とか、聴覚障害者にも道を開いてゆけるように
できないものだろうか。

【参考記事】
 →当ブログ

  『公用語が“日本手話”と“書記日本語”のカフェ』
  〔2012-05-15 22:33〕

[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-18 20:36 | 就労前の聴覚障害者問題A
聞き取れなかったら、何度でも聞く私のことを知って、
ある手話通訳者から、こう言われたことがあります。

「あなたは、優しすぎるね」

ろう者のほうが健聴者相手に、
ストレートに言うからだそうです。
聞いてもわからなければ

「分かりません」

とハッキリ言うそうです。

私も一応は言ってみますが、
言ってみたところでどうにもなりません。
言葉が喋れるから、余計にそうなるのかもしれません。

だから結局、そのうちに「うなずき障害」も使います。
これが後に大問題を引き起こしてしまうわけですが、
それでもわかったふりをするしかありません。

傲慢な健聴者に押されて、自分で罪を被るしか
なくなるわけです。
それが「優しすぎる」と言われた理由なのでしょう。

正直、分からず屋の健聴者を「責められない」というより
「責めようがない」のです。
それと、やはり「人間関係」を恐れて、
強くは言い出せないこともあります。

強く言って相手の対応が変わったこともありますが、

「あなたはいつもこんなやり方でしか、
言えないのですか!」

「自己主張が強すぎる!」

と批判されたことも少なくありませんでした。
聴覚障害にまつわる、諸々の問題は、
やんわりと言うだけならば結局は無視されるし、
かと言って強く言うと批判されやすいものです。
どちらかしかないのです。

あるろう者は、補聴器を装用していますが、

「言葉までは聞こえない」

と健聴者に説明しています。
話の内容まではわからなくても、
音を聞きたいから、というのが
補聴器を装用する理由だと話していました。

それを聞いた健聴者は「?」の表情で、
こう話していました。

「音だけ聞くために補聴器なんか、
要らないよなぁ。
何であの人に補聴器が必要なのだろうか?」

どうも、私との比較で言っていたようです。

私の場合は、補聴器で幾らか聞き取って、
それに自分の想像力で補い、

あなたが今言ったことの意味は、要するにこうですね、
という感じで言い返しています。
それは結構当たる場合もあります。

でも、全然当たらない場合も少なくなく、
その時はかなりこっ酷く、怒られます。

「話を聞いていない!」

とか、

「黙って、人の話をちゃんと聞いて!」

と強い叱責を受けます。
私は、筆談もしない健聴者に合わせようと、
必死に理解しようとして、確認してもらう意味で
言い返しているつもりだったのですが…。

ろう者はそうではなくて、
「相手の口を見て読み取っている」
のだと説明しています。

筆談などの配慮がないのは、どちらも同じ状況です。
でも、コミュニケーション力に差があります。
明らかに私よりも、ろう者の方がコミュニケーションも
スムーズに出来ているのです。

ろう者の読話能力が優れているのは、
ろう学校から口話教育を受けてきて、
口を読み取ることにも優れた能力を
身につけてきたお陰だと思います。

昔の手話禁止による厳格な口話教育には、
ろう者から批判がありますけども、
大人になってから読話を身につけることは、
かなり難しいことだと思うので、
ろう者はこの点ではよかったのではないだろうか、
と思うことさえあるほどです。
[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-11 22:16 | 就労後の聴覚障害者問題B
『胃バリウム検査で癌になる? 』
 ―「胃バリウム検査が意外に被爆線量があることをご存知ですか。」

 →http://www.interkarte.or.jp/12doc/main99.html

健聴者でも被爆量が高いのであれば、
検査時間のかかる聴覚障害者はどうなのだろうか?

もっとビックリするのは、

『当クリニックでバリウム検査を行わない理由』
 ―「(既に内視鏡で存在が確認されている場合でもバリウム検査では
描出できない事の方が多いです。」

 →http://www.02.246.ne.jp/~clinictc/page016.html

これがもし本当なら、聴覚障害者はバリウム検査を受けても、
もはやリスクのほうが大きいのではないだろうか?

被爆量が多くなる聴覚障害者にとっては、
もしかしたらメリットよりデメリットのほうが多いかもしれない、
と心配になるかもしれません。
聴覚障害者の癌発症率が気になってきます。

参考記事
→当ブログ

 『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題 (1)』
 (2012-01-02 21:07)
[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-10 16:02 | 医療バリア&バリアフリー
【聴覚障害者の「関係障害」とは】

当ブログではこれまでに、
感音性難聴について、何回か説明してきました。
健聴者がこの障害について正しく理解することは、
なかなか難しいものだと思います。

職場ではやはり、この障害について

「理解できていない」

と思われる健聴者もたくさんいて、
そのなかで感音性難聴者は我慢して
働かなくてはなりません。

その苦しみで、私が最も心を痛めてしまう事を書きます。
聴覚障害者の「関係障害」について、です。

これは、私が普通学校で生活していたときも、
また社会に出てからも、ずっと続いている苦しみの一つです。
決して自己努力だけでは解決できない、生涯続く苦しみの一つです。


職場にAさん、Bさん、Cさんという健聴者
がいます。
AさんとBさんの声は、私は補聴器で
幾らか聞き取れる場合があります。
それで私はAさん、Bさんとは、音声会話が
出来る場合があります。

ところが、私はCさんの声を聞き取るのが
とても苦手です。
そのためにCさんとだけは、残念ながら
音声会話がほとんどできません。

そんな事情があって、次第に私は、
AさんとBさんとは話が出来る状況が
続けられますが、Cさんは次第に私から
離れていきます。

やはり、そんな状況を見ているCさんに
とっても、きっと疎外感、孤独感が出てくるからでしょう。

私はCさんに自分の聴覚障害の性質を
説明しましたが、するとやはりCさんは、
もう私に話しかけるのをやめてしまいます。
Cさんはきっと、私と話すのをあきらめたのだと
思います。

聴覚障害者にはご存知だと思いますが、
耳の障害を打ち明けると、このように、
ほとんどの健聴者は離れていきます。
その寂しさを味わうのは嫌だから、
出来ることならば耳の障害のことは、
言いたくはないものです。

しかし、言わなければ誤解は深くなってしまいます。

でも言うと今度は、Cさんは離れてゆき、
私とはコミュニケーションが
不可能な状況になってしまいます。

私にとっては、Cさんが私から離れ、
無視しているように見えてきてしまいます。

私は決して、Cさんが嫌いなわけではありません。
Cさんもきっとそうでしょう。

でも、音声会話にこだわる健聴者にとって、
音声会話が通じない相手とは話をしないのが
当たり前です。

そして、次第に人間関係がギクシャクして
いってしまうのです。
Cさんは次第に、私とは挨拶もしなくなるとか、
音声会話も強引で刺々しくなるとか。
私が聞き取れなければ、聞こえるようにと強引に、
怒声で言ったりするようになってきます。

Cさんにしてみれば、

「なぜ他の人の声は聞き取れて、
自分の声は聞き取れないのか」

が、納得できないのでしょう。
考えてみても、おかしな障害です。
でも、感音性難聴障害とは、そういう障害なのです。

私の他にも、人間関係に苦しんでいる
感音性難聴障害の方が、
きっといると思います。

聴覚障害者が最も苦しんでいるのは、
聴覚障害そのものよりも、
この人間関係の障害が起こることのほう
ではないでしょうか。
[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-10 16:00 | 就労後の聴覚障害者問題B
※手話通訳者・要約筆記者の派遣事業とは

  →http://www.city.kawaguchi.lg.jp/kbn/20100062/20100062.html

  →http://www.tokyo-shuwacenter.or.jp/

引き出しの中を整理していたら、
ある年度の手話通訳者・要約筆記者派遣事業の
派遣実績データが出てきました。

中身をよく見ると、年度が変わるとデータにも
違いが見られました。

ろう者が主に用いる手話通訳者派遣実績では、

ある年の利用目的は「生命と健康」は49%
             「働く権利」は13%
             「人権の保持」は9%

その翌年の利用実績では「生命と健康 は55.6%」
                「人権の保持」は6.7%
                「働く権利」は4.9%

です。
当然だと思いますが、命に関わることで、
病院での手話通訳利用が圧倒的に多いと
思われます。

ところが、難聴者や中途失聴者が主に用いる要約筆記だと、

ある年の利用目的は「働く権利」は36%
             「生命と健康」は15%
             「人権の保持」は2.5%

その翌年の利用実績では「働く権利」は何と53.5%
                「生命と健康」は13%
                「人権の保持」は10%

でした。

他に目立った特徴は「文化と教養」目的では、
手話通訳・要約筆記ともダウンしていました。

文化教養よりも、他のことで通訳を利用する
聴覚障害者が増えているのではないか、
と考えられます。

また、主にろう者が利用している手話通訳では、
利用実績にあまり変化はみられないようなのですが、
要約筆記だと「働く権利」の利用目的が突出して高く、
しかも増えています。
これは一体、なぜなのでしょうか?

当ブログでも聴覚障害者の就労問題のカテゴリーを
設けていますが、一日の訪問者が100人を超える
こともあります。
アクセス数の高い記事のほとんどが、
聴覚障害者の就労問題について書いたものなのです。

ということは、聴覚障害者で仕事(就労前、就労後)に
関し、悩んでいる人が増えているのかもしれません。

当ブログでも、できるだけ具体例でその問題点を
紹介していますが、社会がこうしたことについても、
対策を考えるべきではないでしょうか。

特に、障害者手帳の交付が受けられない難聴者
への対策がないのが心配だと思います。
働かせてもらえないケースも多いからです。

また、働けても職場での理解が進まなく、
最悪では本人が辞めていく、
転職を繰り返すケースも多いと
思われます。

この難聴者問題の放置は、社会にとっても痛いと思う。
なぜなら、社会がいろいろな人を生かせていないからです。

障害者手帳がない難聴者では、通訳を利用できない
地域も多いと思うので、実際に困っていて、
相談できない難聴者はどれだけいるのか、
ほとんどわかっていないのではないか、
と思われます。
[PR]
by bunbun6610 | 2012-06-04 19:22 | 就労前の聴覚障害者問題A

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610