<   2012年 05月 ( 36 )   > この月の画像一覧

たけしのTVタックルで、討論会をよくやっています。
それに字幕がついているのは有難いのですが、
速い字幕を目でずーっと追うのには、疲れますし、
タイムラグのせいで、読んでも誰の発言を読んでいるのか、
わからなくなってしまうことがあります。
正直、画像と字幕内容があまりに長い時間、不一致だと、
頭が混乱してきて、読む気がしなくなったりします。
これがもし、映画館の字幕だったら、観客は皆怒るだろう。

字幕の文字は読めても、内容がだんたんとわからなく
なってきてしまうのは残念です。

NHKの国会討論などでは、発言者が変わり、
言うまでに間があるから、混乱することは少ないです。

しかし、民放の漫才メンバーが集まって言い合う場面とか、
若者たちの早口討論会にはついてゆけなくなることがあります。
そうなると、字幕がついているという有り難さ以上に、
それでもついてゆけないと、自分が寂しささえ感じるように
なってしまいます。

自分だけは健聴者と違って、テレビ観賞を楽しめないのだ、
という疎外感を味わわされ、一緒に楽しめないからです。

「テレビは健聴者だけが楽しむためにあるのだろうか?」

と疑問に思えてくることもあります。

こういう問題点に注目され、解決するのは、
いつの日になるのだろうか。

ともかく、それにはまず今すぐに、意見を言わなくてはならない。
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by bunbun6610 | 2012-05-08 22:04 | バリア&バリアフリー

聴覚障害者の仕事探し

就職活動の苦労話は、
聴覚障害者・金 修琳氏の著書

『耳の聞こえない私が4カ国語しゃべれる理由』

にも、本人の体験談が載っていました。

本人も初めは何も知らないで健常者に混じり、
一般採用の合同会社面接会に行っていた、という。
そして、企業側に金氏の聴覚障害のことがわかると
相手にされなかった、という。

ただそこで障害者採用という、障害者には別の機会が
あることを教えてもらった、という。

障害者雇用は、障害者手帳を取得している
障害者が対象です。
手帳のない難聴者等は、おそらくは対象外でしょう。
(ただし、相談はしてくれると思います)

ハローワークに紹介状をつくってもらうとき、
紹介状には必ず、書類選考(郵送)のときに
「障害者手帳のコピーを添付して下さい」
と書いてあります。

職域はかなり限定されてしまいますが、
聴覚障害者の仕事探しとしては、
たとえば次のポイントがあります。


(1)ハローワークは健常者とは別の、
専門援助第二部門を利用すること。


クローズドは一般枠ですが、オープンでしたら当然、
障害者求人情報から仕事を探します。
ハローワークのコンピュータでも、求人票は別々に
分けられていますから、注意して下さい。


(2)求人票はコンピュータから探してもよいが、
聴覚障害者の場合、ハローワークが職域限定した
ピックアップ・ファイルからのほうが、効率がよい。


ファイル題名は例えば、

 『作業系の仕事』
 『電話応対なし』

などと、別々になっています。
このなかに、聴覚障害者も応募できやすい職種の
求人票がピックアップされている場合が多いです。


(3)紹介担当者のなかで聴覚障害者に
気にかけてくれそうな人を探し、
裏情報(※)を聞き出す。


すると、「聴覚障害者希望」の最新求人情報を
すぐに紹介してくれる場合もあります。

※ 裏情報とは、当ブログ
『聴覚障害者にできない仕事』
(2012-05-02 11:56)を参照。


非常にレアな情報なのですが、私の今までの経験でも、
こういう募集は聴覚障害者採用を真剣に考えてくれ、
応募すれば採用してもらえる確率も非常に高いです。

ですから、こういう情報は苦労してでも探す価値は
あると思います。


(4)障害者専門の仕事紹介会社に相談する。
紹介してくれる場合もある。
仕事紹介会社はインターネットで調べられます。


ジョイコンサルティング、クローバーナビ、ウェブサーナ、
など。


(5)自分でインターネットから求人票を検索してみる。

検索文字例)「求人雑誌の名前」+「聴覚障害」

これもなかなかないですが、検索してみると、
たまにどこかの会社求人票がヒットすることがあります。

これも珍しい情報ですけど、要は健聴者でも
「アンテナを張れ」と言われるように、
聴覚障害者でもちゃんと情報を受け取れるように、
自分から可能な限りのアンテナを張ることが
大切です。

何社かの選考に落ちても諦めず探し、
面接に挑戦し続ける気持ちを持っていないと、
なかなか仕事をもらう機会に巡り合えないものです。
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by bunbun6610 | 2012-05-08 21:27 | 就労前の聴覚障害者問題A

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110112/trl11011222070093-n1.htm


「障害基礎年金の不支給取り消し
 神戸地裁が異例の判決
 

2011.1.12 22:05

 20歳当時の医師の診断書がないことを理由に、国が過去にさかのぼった
障害基礎年金の支給を認めなかったのは不当として、聴覚障害のある神戸市
の女性(63)が、不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が12日、
神戸地裁であり、栂村明剛裁判長は原告の請求を認め、同処分の取り消しを
命じた。

 障害基礎年金をめぐり、診断書なしで過去の受給権を認めるのは異例といい、
原告側の代理人は

「画期的な判決。
障害者にとって大きな一歩」

と話している。

 障害基礎年金は、一定程度の障害がある人が20歳に達した時点で、年金を
受給できる制度。

 判決によると、女性は両耳の聴力が低く、6歳で障害者手帳の交付を受けた。
制度を知らなかったため、平成19年5月に初めて20歳からの支給分を申請
したが、当時の診断書がなかったため、社会保険庁に「障害の程度が不明」
として19年以前の申請を却下された。

 栂村裁判長は判決理由で

「医師の診断書以外でも、合理的な資料がある場合は障害の程度を認定できる」

と指摘。
中学時代の教師や家族らの陳述書をもとに、20歳当時の障害を認定した。

そのうえで、支給対象が拡大された26歳時点から受給権があったとして、
不支給処分を取り消した。

 厚生労働省年金局事業管理課は

「国の主張が認められず、厳しい判決」

とコメントした。



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by bunbun6610 | 2012-05-07 19:00 | 年金・無年金障害者の問題
当ブログ

『無年金障害者になってしまわないために、知っておきたいこと (1)』
(2012-05-04 23:52)


では、若い難聴者等が将来、無年金障害者になってしまう
可能性について話しました。

学校を卒業後、聴覚障害が理由で仕事に就くことができなかったり、
あるいは会社に定着できずに失業を繰り返し、
年金がきちんと払えずにいる難聴者もいます。

そして障害者採用で仕事に就こうと障害者手帳を取得した場合に、
初診日の証明ができず、障害者手帳の認定日が適用されて
しまうような場合があります。
この場合は、障害年金受給の条件には障害者手帳認定日以前の、
年金の支払状況が問われることになります。

下の記事も、関係する場合もあります。
これも、年金の納付状況の結果に関わるのです。

 →『<厚生年金>悪質加入逃れは告発、企業名公表も 厚労省方針』
(毎日新聞 5月4日(金)11時55分配信)


年金制度にきちんと加入しない企業が悪い(だから問題になっている)
のですが、障害者側も

「年金をきちんと払わなかったから」

と年金事務所に問われ、障害年金の受給失格になってしまう
障害者も出ています。
年金が払えないことがわかっている場合は、
必ず役所に行って国民年金の免除申請をしておきましょう。
忘れると大変なことになります。
「知らなかった」でも同じく、取り返しはつきません。

聴覚障害者だと、社会保険のある、ちゃんとした企業には
なかなか就職できない人もいて、3K業種に入る人もいます。

「聴覚障害者はコミュニケーションは難しいけど、
身体能力は健常者と変わらないから」

という理由で、雇用してくれるところもあるからです。
そのなかから探せば、仕事は見つかります。

最近は『グルメキャリー』という仕事情報誌もあります。

しかし、雑誌に公開されている求人条件等は、
必ずしもその通りだとは限りません。
その一つに、社会保険もあるのです。

「社会保険完備」と書いてあっても、
「研修期間有」と書いてあると、
その研修期間の間、社会保険に加入させてもらえない
ところもあります。
(そうなると、年金記録も飛び飛びになってしまう。
企業側に違法の可能性ありだが。)

あるいは、研修後、パート・アルバイト扱いで継続雇用されたが、
労働時間が所定時間に満たないために、

「あなたの場合は社会保険には入れませんよ」

と言われるケースもあります。

社会保険に加入できない理由として、よく聞かされるのが

「わが社では、一日6時間、週5日勤務、週30時間以上
の勤務実績がある場合は社会保険加入です。
それに満たない労働時間の人は、加入できない」

という説明ですが、毎日新聞の情報だけでも正しいのならば、
違法性はありそうです。
わざと短時間労働の契約にしておいて、
社会保険料の負担を逃れている可能性が濃厚です。

こういったことで、モメたりすることは、
こういった求人条件が多い3K業種には、
特によくあるものです。
社会保険に入れないで、そのまま働き続けていると、
どうなるか。

それが将来、障害者になった場合に、
あるいは難聴障害が重度化した場合に、
無年金障害者になってしまう可能性です。

労働条件は、きちんと自分で確認して働きましょう。
もしも、自分で年金が払えない状況にある場合は、
すぐに年金事務所などに相談しましょう。

年金のことは今、大問題になっています。
障害年金のことは複雑なので、自分のケースをきちんと知るには、
専門(社会保険労務士など)のところに相談して下さい。

当ブログは、あくまでも障害年金の盲点を読者に知らせ、
警笛のつもりで書いています。

筆者が知る限りの情報を伝えているだけですので、
読み手の解釈によっては多少、誤解を招いてしまう可能性も
出ないわけではありません。
それを承知で、あえて警笛を出しているつもりです。


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→http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120504-00000007-mai-pol

<厚生年金>悪質加入逃れは告発、企業名公表も 厚労省方針
毎日新聞 5月4日(金)11時55分配信

 厚生労働省は今年度から、厚生年金への加入義務があるのに加入せず、
保険料を払わない悪質な企業の事業主を、厚生年金保険法違反容疑で
警察に告発するとともに、公表することを決めた。
加入に必要な情報を確認するための立ち入り調査を拒否した回数など、
具体的基準を定めたうえで、告発に着手する。
ここ数年、未加入事業所の総数は10万前後で推移しており、
同省は3年以内に半減を目指す。【中島和哉】

 厚生年金は保険料の半分を会社側が負担するため、経営状態の悪い中小企業
などで加入を逃れるケースが後を絶たない。
従業員は、厚生年金より給付の不利な国民年金に加入することになるため、
厳罰化で従業員の待遇改善を図る。
また、政府が税と社会保障の一体改革を掲げ消費増税を目指すなか、
保険料を納めていない事業所に対する不公平感が高まっており、こうした批判を
かわす狙いもある。

 日本年金機構はこれまで未加入の事業所を訪問したり文書を送ったりして
加入を指導、従わなければ強制的に加入させてきた。
ただ、加入には従業員数や報酬などの情報が必要で、確認のための立ち入り調査
を拒否する事業所も多い。
このため、最近5年間で厚生年金に加入した事業所数は、年間3000弱~1万程度
にとどまる。
10年度末で10万7935事業所が未加入だ。

 厚生年金保険法は懲役6月以下または罰金50万円以下の罰則を規定しているが、
これまで加入逃れに対して適用された例はほとんどなかったという。
加入しているが保険料を滞納している事業所は、告発の対象としない。

 一方、加入事業所(10年度末で約175万)についても、4年に1度は調査を実施し、
従業員の報酬など加入状況が適正かどうかを確認する。

 【ことば】厚生年金

 民間サラリーマンが加入する年金制度。法人や従業員5人以上の事業所は、
従業員を加入させなければならない。
保険料は、収入に応じた標準報酬に保険料率(現在は16.412%)を掛けて決められ、
事業主と従業員が半分ずつ負担する。

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by bunbun6610 | 2012-05-07 18:11 | 年金・無年金障害者の問題
就労後の聴覚障害者問題

『職場の人たちとの、飲み会で』

補聴器は、聞こえの問題を少しでも解決しようと
してくれるアイテムだが、正直、健聴者相手には
厄介なことになってしまう場合もあると思います。
音は確かに耳に入るようにはなりますが、
感音性難聴者には、言葉がわかるとは限りません。
そのため、補聴器を使用すれば誤解され、
理解を遠ざけてしまうケースもあります。

補聴器を装用したまま、健聴者に

「私は耳が聞こえません」

とか、

「私は聴覚障害者○級です」

と説明しても、聴覚障害のことを正確に理解して
もらえないのが当然でしょう。
健聴者も自分も、チグハグになってしまうのです。


ある日の夜、勤務先の新人歓迎会に出席した。
周りは健常者で、ほぼ初対面の人が5人もいた。
「ほぼ初対面の人」と言ったのは、顔を知っているだけで、
実際には話したことがほとんどない人ばかりだったからで
ある。
私のことに関しては「耳が聞こえない」ということしか
知らなかったようだ。
私は勤務先で、一人で裏方の仕事を担当している。
でも他の人は、職場でよく会話をしている。
そういう分離が、聴覚障害者としての宿命としてあるのだ。

だが、宿命はそれだけではない。
この新人歓迎会でもそうだった。
飲み会では今後も、同様の状況が続くだろう。

AさんとBさんが話していると、私はその話の内容を
全くつかめない。
補聴器で音声だけ拾うのがやっとで、話の内容までは
つかみとれないからだ。

ところが、私とAさんという、1対1での会話シーンで
ならば、補聴器はそこそこに効果がある。
けれども、飲み会でのAさんとBさん、Cさん、Dさん
の会話を聞き取らなければならないような、
混沌とした会話環境には、補聴器は全く効果がない。

なぜかというと、私の耳に補聴器を着けただけでは、
他人同士の話の内容をつかむのは無理だからだ。

内容を理解するには、私自身が想像力を働かせられる
環境条件が絶対的に必要だ。

しかし残念なことに、そのことが大勢いる他の健常者には、
全く察知することができない。
健常者はそれを不思議に思うだけだ。
そして、この疑問について深く考えられず、
すぐに忘れ去られてしまう。

①Aさん;「い○ きこ○○よね」

私;「ん? 聞こえるよ」

②Bさん;「○○さ○ ほ○と○は きこえ○○で○○」(最後の表情は「?」)

私;「話の内容まで聞こえないけど、何て言っているかは、わかるんだ」

③Dさん;「…???」(表情が)

④Aさん;「き○○た」(最後の表情は「?」)

私;「何?」

⑤Aさん;「○○べれ○○○ ど○てきこえない○」(最後の表情は「?」)



この話しがなぜ、意味をつかめる(私が聞こえない人なのに通じている)
のか、私なりに解説してみよう。

①の最後は「?」の表情が視覚で確認できる。
「聞こえるよね」だろうと想像できる。
だから、完全に聞き取れなくても「ん? きこえるよ」と
とりあえず答えてみる。
そこで皆はその答えに驚く。
その様子を見て、自分の想像が当たっているとわかる。
しかも、次の質問でまたそのことを「どうして?」
という表情で聞いてくる。
だから彼らの質問も当然、私の想像通りになってしまう。
そうなってくると、私にとっては会話の流れ(行方)を
読み取りやすくなってくるのだ。
自分が想像しやすいように、会話の主導権を取ってしまえば、
問題は半減する。

②は「■さん、本当は、聞こえるんでしょ?」と言っていることが
想像できる。
②の文の冒頭の言葉は明らかに私の名前だろう。
聞こえなくても分かる。
Bさんは、こっちを向いて話していれば、大体想像はできるのだから。
そこで私は
「話の内容まで聞こえないけど、何て言っているかは、わかるんだ」
と答える。
すると、皆はまたもや驚いて、このことに関する質問に集中する。
ただ見ているだけのDさんは、呆然として見ている。
おかしいというような表情である。
Dさんはおそらく、納得できていない。

④はAさんが①の話をまた繰り返していることが、
表情や口型の特徴などの視覚情報から分かる。
だから「聞こえる?」なのである。
だから私は「(だから)何?」と反応している。
想像するときには、このように言葉のつながりをつくる。
全体をつながる文にすることが正解だと、自分でもわかっている。
だから、皆は信じられないように「本当は聞こえているんだ」と
思ってしまうのだろう。

話の全部の言葉を完全に聞き取れなくても、相手の話の
内容を理解できるのは、私の日本語力という経験(勘)や、
頭脳があるからである。

例えば、話し言葉に間がある。
これは補聴器で聞いていてもある程度分かるし、口を見ても
分かる。
区切れれば相手が何て言っているのか想像しやすくなり、
分かりやすくなるのである。

⑤の「しゃべれるけど、どうしてきこえないの?」が分かったのは、
最後に表情の「?」があるから、想像がつくのである。
言葉通りには言えなくて、意味はわかるのである。
だから、会話自体は成り立つ。

母が気づかなかったのも無理もないといえば、そうなるだろう。
しかし、もしも聴覚障害のことをもう少し学んでいたなら、
違っていたかもしれない。

残念ながら「聴覚障害者=重度聴覚障害者(ろうあ者)」という、
おかしな発想は、一般の健常者だけでなく、手話通訳者・士にも、
まれに見られる。
軽度や中度、中途失聴者の人もたくさんいる、ということをもっと
知ってもらうことによって
「聞こえなくても普通に会話ができる場合もある」
ということを正確に理解してくれる社会になってもらいたい、
と思う。
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by bunbun6610 | 2012-05-06 18:55 | コミュニケーション能力
 →アークヒルズ・ローズ・フェスティバル2012

今年もアークヒルズ・ローズ・フェスティバルに行ってきました。
いい天気でしたので、撮影もスムーズにいきました。
屋外で薔薇を撮ろうとしても風でぶれやすいものですが、
ここは屋根下の展示場もあり、撮影しやすいです。

(5月5日撮影)
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by bunbun6610 | 2012-05-05 19:14 | 薔薇
『職場での、聴覚障害者とのコミュニケーション対策
 ―健聴者の言い分』


以前、聴覚障害者を雇用している会社の
ハローワーク面接会に行ったことがあります。

ある会社の人事担当者の人と話す機会が
ありました。
私は質問させていただいたときに、

「貴社では聴覚障害者とは、どのような方法で
コミュニケーションをされているのですか?
私とは、どのような方法でするのでしょうか?」

と尋ねてみました。
すると次のような答えが返ってきました。

「周りの人があなたに何でも気にかけ、
コミュニケーション方法も考え、
面倒を見てくれ、と言うのですか?

それよりもあなたが、どうしたらいいのかを
言ってほしい。
あなたは今、それを言えますか?
言えないじゃないですか。

あなたが説明できないのに、私たち(健聴者)
に聞いても(その方法は)わからないに
決まっています。
だから、コミュニケーションの方法は
あなたが考えてお願いするのです。
そうすれば、私たちはその通りにしてみます。」


これは、私の質問に対する答えになっている
だろうか?

この会社は

「聴覚障害者を何人も雇っている」

と言う。
そこで、実際にどんなふうにコミュニケーション
方法を工夫しているのか、を私は質問して
いました。
そうしたら逆にこう言われたわけです。

本当のところは、この人も聴覚障害者の
配属部署では、どのようなコミュニケーション
方法がなされているのか、全く知らないから、
困ってこう言い出したのかもしれません。

あるいは、聴覚障害者とのコミュニケーション
の工夫なんて、ひょっとして特にないのかも
しれません。

それはともかく、確かにその人事担当者の
言うことは、理路整然としています。
聴覚障害者は、聴力状態や得意とする
コミュニケーション方法が一人ひとり異なる
わけですから、健聴者には分かりにくいのは
当然で、職場での実際のコミュニケーション
方法も聴覚障害者が考えて提案した方が
いいでしょう。

ところが、提案しても受け入れてもらった
ことがなかったら、健聴者にやり方を任せる
より他に、方法がありません。
今までずっとそうだったからこそ、
最近はどんな新しいコミュニケーション方法
があるのだろうか?
と興味津々でこの会社に質問したわけです。

ですから私にとっては、この答えには拍子抜け
してしまいました。
結局は、コミュニケーション方法も自分で積極的
に提案し、バリアは自分で取り除いていく努力を
するのが当然、ということでしょうか。

まだ会社として、組織的な聴覚障害者雇用への
取り組みを導入しているわけでなく、聴覚障害者
一人ひとりがそういうなかでコミュニケーションに
努力している現状なのかもしれません。

こんなやりとりがあったからと言って

「手話で話してほしい」

と考えてはいても、健聴者に手話を覚えて
もらうのは容易ではない。
この提案が無理ではないのだったら、
この問題はとっくに解決している。

現実には手話は、教えたからといって
誰でも覚えられるわけではない。
健聴者自らの、覚えようとする気持ちが
ないと、幾ら丁寧に教えたって覚えない。


→当ブログ

『健聴者の手話嫌い』〔2012-05-02 18:00〕

『健聴者の手話否定』〔2012-05-02 18:57〕


筆談も面倒がられる場合が多い。

では、他には?
一体、どうするか?

健聴者も自分たちで考えて欲しい。
そうしないと、問題解決への模索は進まないのだ。

手話が覚えられないのなら、自分たちで
覚えられるような、簡単なサインを考案し、
それを皆で使ってみて欲しい。

実際、手話にもスクール・サイン、
ホーム・サイン、ベビー・サインやシニア・サイン
など、いろいろな手話がある。
(ろう者〔Deaf〕の主張する、日本手話からは
外れてしまうが)

それなのだから、会社の中だけで使うサイン
があってもいいのではないか。
聴覚障害者の手話と違っていたって、
聴覚障害者は反対しないだろう。

ある大学の手話サークルでは、
通訳ボランティアのために、
その大学内で使う手話(スクール・サイン)
を考案して、使っているそうだ。
(ろう者と一緒に、でだが)

そんな活動を、企業もやるとよい。
社内手話講習会で、いやでも教えられた
手話など、ほとんどの健聴者はすぐ忘れて
しまうが、自分たちで考えた手話なら、
忘れないはずだ。

とにかく、まず協力しあうことが必要だし、
方法を一緒に考え、試行錯誤しながら
完成させていくにも、時間はかかるだろう。

聴覚障害者の側が一方的に考えた方法を
提案することはできても、健聴者がそれを
受け入れることは簡単ではないはずだし、
理解が難しい、と思う。
健聴者に聴覚障害のことをわかりやすく、
簡単に言っただけでは

「今度は誤解されてしまった」

という経験は、聴覚障害者にはたくさんある
のではないだろうか。



〔参考〕当ブログ

『「補聴器をすれば聞こえます」の誤解』
〔2012-04-06 18:46〕

『聴覚障害者の面接試験対策』
〔2012-03-07 20:38〕
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by bunbun6610 | 2012-05-05 18:27 | 就労後の聴覚障害者問題B
無年金障害者の会


難聴者が訪問する、ある掲示板で、

「雇用が厳しいので、
難聴の自分は障害者手帳を取得し、
障害者枠に入った方がよいのでは?
どうかアドバイスを下さい」

という内容の悩み事(相談)を見ました。

このように考えている難聴者がどのくらい
いるのかわかりませんが、
注意点が一つあります。
障害年金のことです。

これは場合によっては、障害年金受給失格
にも関わる、極めて重大な落とし穴がある
こともわかりました。

失業中で年金も払えていない人が、
雇用されやすくなるからといって、安易に

「障害者雇用枠に入れてもらいたい」

と考えるのは自然だと思います。

ただし、その為に障害者手帳を取得して
しまうなら、その後に障害年金が受給できる
ほどの障害程度になった場合でも、
障害年金をもらえなくなってしまう可能性が
出てきます。
そういう障害者が実際にいることが
わかっています。

障害年金の受給要件は、障害の程度だけ
ではありません。
ですから、そういうリスクが潜んでいるのです。


 ⇒「初診日より後の日に保険料を
さかのぼって払っても、
この場合は収めた月として数えられません」
(『年金のしおり〔障害基礎年金〕』より)



「20歳以後であれば、それ以前の年金保険料
の未納(2つの条件)のあるなしで、決定する。

(1)初診日の前々月までの年金加入期間の
2/3以上を払っている必要がある。
(2)初診日の前々月の1年間未納がないこと。
※上の(1)か(2)のどちらかをクリアする必要
がある。」



だからその掲示板で、他の難聴者が

「(障害者手帳を)取ったほうがいいよ」

と安易にアドバイスしているのは、
必ずしも

「障害年金のことは問題ない」

というわけではありません。
これは警笛ですので、
よく理解して下さい。

特に、20歳前後から障害のあった若い難聴者
で、職を転々としていて、年金保険料納付が
飛び飛びになってしまっている場合や、
離職期間が長かった場合に、要注意です。
(国民年金納付の免除申請をしていた人を除く)
若い人ほど、納付期間が足りなかったりすること
があるものです。
だから、知らないで受給資格を失ってしまう
障害者もいる、というわけです。

こういうリスクは、なかなか教えてもらえません。
大体皆、自分がそんな重い障害者になるなんて、
思ってもいないものでしょうから。

難聴者の誰もが、障害者雇用を目当てに
身体障害者6級を取得したわけではありません。
でも難聴者で不況の中、会社面接で障害を
隠せずに不採用になってしまっている人には、
就職したくてもできない状況があります。
そこで最後の切り札として、障害者雇用枠に
賭けたがっている難聴者が
少なからずいるようなのです。

でも、年金を払えない状況でもそれをしたら、
将来失聴した場合、あるいは聴覚障害が重度化
した場合も、障害年金をもらえなくなる恐れが
でてくるのです。
「事後重症の障害年金」がそれです。

『無年金障害者の会』の情報誌で調べたら、
追納しても障害年金をもらえない障害者がいる
ことがわかっています。

 ⇒事後重症なら、青字の条件(1)(2)の
どちらかをクリアできないと、
本当に聴覚障害では障害年金をもらえなく
なります(この無資格は生涯続くので、
無年金障害者になってしまう可能性が
出てきます)。


でも悲しいことに、難聴者は目先のこと、
つまり、まずは何が何でも今すぐ職に就く
ことや、補聴器での聴能向上努力に目が
いきがちで、年金のことは後回しにして
しまいがちです。
年金の勉強がおろそかになってしまって
いるものです。

初診日が証明できなくなってしまった障害者
で、身体障害者手帳しか持っていない
障害者は、通常は自動的に身体障害者手帳
の認定日が初診日として採用されるそうです。

その場合に、もし上の受給条件を満たして
いなかったら、受給は難しいと思われます。

あなたがそれ以前から難聴であっても公的
機関には、証明日がハッキリしているほうを
証拠採用するからです。
それは、その障害者のやり方に不備があって、
初診日がそうなってしまったからなのです。


本人が悪いというわけではありませんが、
初診日によって、いわゆる

「無年金障害者となってしまった障害者が
何人もいる」

と聞いています。
障害者手帳の認定日は、場合によっては、
その障害者の初診日を決めてしまう力がある、
ということです。
ですから、失業中で年金を払っていないときに
取得すると、無年金障害者になってしまう恐れ
も出てきます。
この「無年金障害者」のなかには、聴覚障害者
も含まれている、というのです。

年金に関する詳しいことは、当ブログにお気に
入り登録してある


『松浦貴広のねんきんブログ』


もありますので、参考にして下さい。
年金のことは一生の問題です。

「知らなかった」

では済まされません。
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by bunbun6610 | 2012-05-04 23:52 | 年金・無年金障害者の問題
健聴者って、聴覚障害者の持つ障害に
無関心な人が大多数だけど、それでも、
なかには理解しようとする人もいるものです。
そういうブログは、まだ発見したことはないけれど、
たとえば手話を使ってくれるのは、素直に嬉しい。
手話なら聴覚障害者の誰にでも通じる、というわけ
ではないけれども。

聴覚障害者では、難聴者や中途失聴者で、
ブログなどを開設されている方を見かけます。
下のアドレスは、新たに発見したものです。

 →http://kobuta-nantyo.blog.so-net.ne.jp/

 →http://kobuta-090315.blog.so-net.ne.jp/

(過去に発見したものは、当ブログ
『聴覚障害者問題を取り上げたブログ』〔2011-11-08 01:21〕
で紹介しています)

聴覚障害のことを、自分の障害の例で紹介しています。
(私のブログも、同じく個人的視点からのものです)

もっといろいろな聴覚障害者が、自分の障害のことを
紹介するようになると、健聴者も

「世の中には、いろんな聴覚障害者がいるんだな」

と思われるようになるかもしれませんが。

説明が難しいのはやはり、難聴者の持つ
「難聴障害」だと思います。
「感音性難聴」という声質なんかも、
説明が難しく長文になりやすい。
「音が聞こえるけど、聞き取れない」という意味が、
健聴者にはわかりづらいそうです。
なぜなら、この説明の意味が体験的に理解できるのは、
体験者だけですから。

ただ、手話を母語とするろう者は、自分や仲間のことを
「聴覚障害者」と言うことは、ほとんどないと思います。

ろう者のことをもっと知りたければ、検索欄に「ろう者」とか
「聾(ろう)」「聾唖(ろうあ)」などという言葉を入れて
探したほうが、詳しい情報が見つかると思います。

私は、補聴器をすると難聴者状態。
補聴器を外すと何も聞こえず、
まるでサイレント映画でも観ているような外界。

聴力的には、ろう状態にもなれるし、
難聴状態にもなれます。
この「ろう」と「難聴」の言葉は、
文化的な意味ではありません。
医学的な意味です。
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by bunbun6610 | 2012-05-04 19:48 | 聴覚障害
飲食業界の話ですが、昔は就職面接でよく、

「あなたの耳が、よく聞こえないことは分かった。
だがウチは、耳が聞こえないからといって、配慮はしない。
「それでもやりたい」という気があるか。
やりたいのならば、ウチに入れてもかまわない」

と言われたりしました。
私は、他に働けるところがなかったから、
何が何でも我慢して、働きました。

聞こえないことでミスをしてしまっても、
誤解されても我慢しました。

言い訳をすると

「障害者はすぐ障害のせいにするのか」

と思われていたようだったこともありました。
だから

「障害を理由にして(言って)はいけない」

という意味だと思いました。

「働きたい」の意思表示は、健常者も障害者も関係なく、
こういうものだったのかもしれません。
会社の人は、その人に障害があろうとなかろうと、
まず「ここで働きたい」という意思を確認しようとしていました。

「私は耳が聞こえないから、職場の皆はどうするのか」

ということは、その聴覚障害者が入ってから起きる問題なので、
入ってこないと健聴者は何も分かりませんでした。
それまで聴覚障害者など入ってきたこともないものだから、
誰も考えたことありませんでした。
だから入ってくるといろいろな問題が起きて、大変でした。
毎日、私には

「迷惑をかけてしまっている」

という気持ちが重くのしかかっていました。
それは、私が頑張ったからといって解消するわけでは
ありませんでした。
聞こえないことによる仕事のミスは、他のことで埋め合わせ
をしようと、一生懸命やりました。
健聴者はそれを期待していたし、周囲からそれだけしか方法はない、
と思われていました。
しかし、それは聴覚障害者問題の、そしてミスをなくすことへの、
本当の問題解決にはならないと、自分自身で気づくようになりました。
(今思えば、それこそ間違った考え方だったとわかります。)
周りの人が

「それが当たり前」

だと思うようになっていたことも、
問題だと考えるようになりました。
そして、解決方法を提案したこともありました。

けれども、皆がそれを理解しなければ、
どうにもなりませんでした。
結局、いつも孤独で、健聴者のやり方で我慢するしか
ありませんでした。
健聴者にはどうしてもわからないことでした。

今も、健聴者の考え方は、そのときと少しも変わって
いないのだろうか。


分離教育や特例子会社、職場内障害者授産施設という、
今のやり方では、社会の本当の聴覚障害者理解は
進まないのかもしれません。
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by bunbun6610 | 2012-05-04 12:53 | 就労後の聴覚障害者問題B

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610