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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

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市街地再開発事業の怖さ

「第一種市街地再開発事業」というのをご存知でしょうか?
森ビルが手がけた、アークヒルズや六本木ヒルズも、
その代表的な例です。

 →http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/seido/06sigaichisai.html

 →http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=101&agent=1&partner=Excite&name=%BF%B9%A5%D3%A5%EB&lang=euc&prop=780&bypass=0&dispconfig=&tblattr=1


これは大都市の古くなった街の再開発プロジェクトで、
民間企業(大手ディベロッパー)が国から莫大な
補助金をもらったり、その仕事を進めやすくするために
資金援助している政治家から、
都合のよい法律をつくってもらったりして、
可能になった民間事業でもあります。

結論から言うと、私がここで最も言いたいのは、
このプロジェクトは庶民のための事業ではありません。

ほとんどが大手ディベロッパー(森ビルなど)と外資系企業、
そしてそこいらが出どころの政治資金に群がる、
政治家の利益にしかならないかもしれません。

それは、東国原英夫氏の言う

「官僚、族議員、業界のシガラミ三兄弟
(利権のトライアングル)」

と酷似しています。

 →当ブログ

『税金の遣われ方に疑問』
〔2011-04-27 21:26〕

参照。


森ビルが手がけたアークヒルズや六本木ヒルズを
例にしてみましょう。
森ビルと政治資金関係のあった政治家は全員、
自民党の大物議員でした。
他の政党では、民主党の小沢一郎ぐらいでした。
あと、東京都知事の石原慎太郎も、です。

彼らの政治資金パーティー会場は、
ある自民党議員は赤坂プリンスホテルとかが
多かった。
石原都知事は、いつも京王プラザホテルと
決まっていました。
政治資金パーティー法という、政治資金集めを
合法にした法律があり、それはこういうところだけが
利用してる法律だったのです。
一口ウン万円という、パーティ券自体は大した額では
ありませんでしたが、
パーティーは毎月あります。

その政治家と癒着関係にある企業ならば
「招待券を買って下さい」
という文書が政治家事務所から社長秘書室に毎月届き、
その度に出席しないパーティーでも、
パーティー券を購入していました。
これが自民党大物議員たちの政治資金源となっていたのです。

 →http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51632738.html

石原都知事の東京オリンピック招致のバックに
ついていた巨額資金援助企業の一つも、
森ビルです。
オリンピックを東京でやれば、森ビルには、
おいしい仕事がたくさん来ますからね。
それで儲けが来る計算なのでしょう。

ところで、六本木ヒルズやアークヒルズに、
庶民が住めるでしょうか?
また、日本の零細企業が、そこでテナントを借りて、
商売ができるでしょうか?

できません。
潰れたお店もあります。

賃料がものすごく高いからです。

そこで何らかの営みができるのは、
それなりのお金を持っている人、
ビッグビジネスができる人だけです。

テレビドラマの『家政婦は見た』じゃないですが、
私も森ビル在職中は、重要文書管理の仕事を
していて、アークヒルズや六本木ヒルズなどの
再開発プロジェクトの古い資料を随分見ました。

タイトルがない手書き文書とか、
プロジェクト文書とはわかっても、
どこの開発のものだとか、
手がかりを見つけてプロジェクト別に整理する
必要があったからです。

障害者は、そういう簡単な仕事をしています。

六本木ヒルズ地域(六本木六丁目)の再開発前は、
庶民の古い街で、当時は金魚屋さんやお蕎麦屋さん
などがありました。

そこら辺の土地を全部、森ビルがまとめ上げ
(「借り上げ」と言うらしい)
土地を整理してから、着工させたわけです。
その期間が確か、約20年かかったと聞きました。
アークヒルズの場合は、もっとかかったそうです。

今の六本木ヒルズの隣地も、
通称「第二六本木ヒルズ」というプロジェクト名で、
土地の整理を進めているのですから、
もっと大規模にするつもりです。

本気ならば、その範囲内にある六本木中学校も
買収されるでしょう。

六本木ヒルズというのは、最終的にはそういう
計画なのです。

だから、あそこら辺に住んでいる人は、
いずれ出ていかないと、自分の土地を売るに
売れない状況になってしまう場合もありえます。

ある小売業を営んでいる知人が
あるプロジェクトの開発地域圏内に入ってしまった
のですが、私にこう話していました。

「もう自分の家の周りはビルや、
売却済みの土地建物ばかりになってしまったので、
自分も売ろうと思い始めたんだけど、
価格がどんどん落ちていってしまい、
今では売るに売れなくなって困っている」

やっぱり、大企業のプロジェクトの話が出てきたら、
いずれはその船に乗って出て行かないと、
取り残されてしまうようです。
ささやかな地主であっても、庶民は弱いわけです。

NHK総合テレビで、いつだったか正確には
憶えていませんが、3.11大震災・津波前の放送で、
諫早湾開門の特集を放送していました。

それは開門のことよりも過去のこと、
公共事業を実施するまでのプロセスの
裏側を暴露していました。

利権に群がる政治家、官僚、業者が動いて、
干拓事業を実施した場合の、
環境への影響に関する意見書を学識者に依頼した
官僚が、その資料を裏工作したそうです。

つまり、行政も環境調査の結論を初めから無視し、
この事業は初めからやると決めていたわけです。

地域の反対派で、最も激しく抵抗していた漁協組合
へも手が伸び、組合の理事長は一千万円の金に
釣られて、反対者の説得に回ったという。
そうした活動があって、
諫早湾の公共事業は成立したらしいです。

その理事長は、受け取ったお金で、
諫早湾で獲れる海産物の加工業を始めたらしいの
ですが失敗し、現在は失業しているという。

肝心の海産物を生み出す海がダメになって
しまったから、海の仕事はできなくなり、
転職先を探している身だという。

自分で自分の首を絞める結果を、
受け入れるしかありませんでした。
彼は騙されて、自分の、いやその地域皆の
仕事場であった大事な海をダメにしてしまった。

森ビルの再開発事業のやり方も、似たようなものです。
反対者たちを賛成派に回らせる方法は、
カネで釣る他にも、方法があります。
それを編み出すのが、企画開発本部という部署の
仕事です。

賛成派の人々と一緒に、市街地再開発準備組合
をつくり、それを核にし、再開発推進活動の輪を広げ、
住民(地権者)同士の心理戦に持ち込むのです。

反対派の人々の名簿には、集会での言動の他に、
性格などについても書かれていました。

カネで落ちなければ、時間をかけて心を落とそうとした
のだろう。
出ていかざるを得ない、出ないと損失が大きくなることを、
じわじわと悟らせていく心理戦で。


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by bunbun6610 | 2011-12-12 23:22 | 社会
『哀れみはいらない―全米障害者運動の軌跡』(著者: ジョセフ・P. シャピロ /現代書館) 

 →http://booklog.jp/users/miyamatsuoka/archives/4768434185

(参考)臼井久実子
 →http://www.yuki-enishi.com/guest/guest-020529-1.html

「この時期には、ポリオだけでなくあらゆる障害を持つ人たちが、障害を「乗り越える」ことを期待された。けれども、今にしてみると、特にポリオの人たちにとって非常に皮肉な経験となってしまった。というのも、当時「素晴らしい」と評価されたポリオの障害者は、自分の体の中でまだ動く筋肉を鍛えられるいわば「優等生ポリオ患者」で、非常に重い杖や添え木を使って自分にむち打ってがんばり、へとへとになりながら歩いた。一方、車椅子に乗ったままで足を鍛えなかったポリオの人たちは「怠け者」のレッテルを貼られ、非難された。
ところが、1970年代になって発表されたポリオの後遺症研究では、もともと動いていた筋肉も年をとるにしたがって萎縮することが明らかにされた。こうなると、かつての「素晴らしい」ポリオ障害者は、今や筋肉萎縮に最も悩まされる存在となってしまった。かつて杖でがんばったポリオ障害者は車椅子を利用しなければならなくなり、かつて手動の車椅子を使っていたポリオ障害者は電動に鞍替えした。皮肉にも、かつての「優等生ポリオ患者」の筋肉は最も速い速度で弱まってしまうようになった。
自分で杖を使って歩いていたほうが車椅子よりもよい。かつて医師たちはこう助言していたが、一見専門的な意見が、決して生理学的な根拠にもとづいたものではなかったと後でわかった。医師の助言は、むしろ社会が作り出した通念の反映にすぎなかった。」


「障害」とは何か? もう一度考えてみて下さい。

例えば、難聴も、治らないだけでなく、
歳をとれば老化のため、
さらに進行して重度になってゆく人もいる、
と言われています。

「障害者」と呼ばれる人たちだけが、
障害を持っているのではありません。

「衰えることは『障害』ではない」のでしょうか?
聴覚障害だと先天性障害者と実質的には同じか、
あるいは環境条件によっては、
それより困ってしまっている老人性難聴者がたくさんいるのに、
老人性難聴者は「しょうがない」という扱いが当たり前になっています。

しかしこれは、実は国連・障害者権利条約とは矛盾しているように思います。
そのため、条約を勉強し始めた人たちの間で、
日本政府の「障害の定義」が疑問視されるようになってきています。

先日、長瀬修氏の講演会でも、質問者がこのことを聞いていました。

国連・障害者権利条約では、大きな枠組みでしか定義できないそうです。
つまり、その実質的内容は、今後も各国の取り組み次第になると言えそうです。

日本の場合ですと、次の資料は参考になると思います。

 →http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/rehab/r083/r083_005.html

「聴覚障害が重度に限定されているため、福祉法による補聴器の交付率(一定人口あたり)がヨーロッパの10分の1以下で、文字放送アダプターの普及台数は「聴覚障害者数」の2~3倍にもなっている。」

日本の身体障害者に関する制度は、こういう矛盾を生み出ししているのです。
こうした障害等級から漏れてしまう難聴者や老人性難聴者の放置は、
分かりやすく言うなら「人災」であり、「間接差別」なのです。
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by bunbun6610 | 2011-12-11 23:45 | 哀れみはいらない
「フワフワのスポンジを作りたい」という方も多いですが、
近年のコンビニのプチ・ケーキはフワフワで申し分ないですよね。

だから自分で作るより、それを買ったほうがラクというものです。(笑)

お菓子やパン作り教室のブログは増えていますが、
作り方のコツを紹介しているところは、さすがにないですね。

商売なので、タダで教えるわけにはいかないのと、
紹介しても期待通りにできなければ、
ブログもお店も評判が悪くなってしまうことも有り得ます。
だから、やらないほうが無難、ということもあるでしょうね。

【ソース・フランボワーズ】
 ・フランボワーズ・ピュレ(フランス・シコリー社)    100g
 ・グラニュー糖                         80g
 ・ペクチン・ゼリーmix(愛国)                 2g
 ・冷凍ホール・フランボワーズ(フランス・シコリー社)   75g
 ・水                              100g

【プロが使う製菓用材料を使うなら…】
 ★フランス・シコリー社 製菓材料のホームページ
   →http://www.frenchfb.com/pastry.htm

 ★愛国ペクチンゼリー・ミックス
   →http://item.rakuten.co.jp/souffle/10001380/

 ①フランボワーズ・ピュレは常温にしておく。
  冷凍ホール・フランボワーズは、凍ったままで使う。

 ②グラニュー糖とペクチンをよく混ぜ合わせておく。

 ③ ①のピュレだけを鍋に入れて、②を入れ、
  ホイッパーでよく混ぜ合わせてから、火にかける。
  分量が少ないので、火加減は強くないほうがいい。

 ④沸騰したら、すぐ火を止め、ボウルに移す。
  漉し器に通す必要はない。
  そして、すぐホール・フランボワーズを入れる。

 ⑤氷水に当てて、すぐ冷ます。
  ホール・フランボワーズは生で食べられるので、火を通す必要はない。


一度に大量につくり、ビニール袋に小分けして冷凍し、
使うときに解凍して使っても良い。

ただ失敗すると材料代が損するので、
初めは上の分量でつくってみることをオススメします。
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by bunbun6610 | 2011-12-09 23:35 | 製菓の話
ソースの作り方に入ります。

ソースの前に、ベースとなる、
基本の「クレーム・アングレーズ」から作ります。
カスタード・ソースの他、
アイスクリームやババロア、ムースづくりの基本
ともなるので、作り方はマスターしましょう。

【ソース・アングレーズ】
 ・牛乳           100g
 ・バニラ・ビーンズ    0.1本
 ・卵黄            30g
 ・グラニュー糖       30g


①牛乳を鍋に入れ、バニラ・ビーンズ(なくても可)
を包丁で切り開き、中の黒い粒を包丁でよくしごいて、
サヤとともに入れる。


②ボウルに卵黄を入れ、グラニュー糖を加えたら
すぐに、ホイッパーでブランシール(※1)する。
白っぽくなればよい。

(※1)「ブランシール」(フランス製菓用語)
=ホイッパーで混ぜ合わせて、
適度に空気を含ませる。
これにより卵黄の粒子を細かく分散させ、
滑らかなクレームをつくるため。
泡立てるのとは違う目的がある。
卵黄の中にグラニュー糖を入れたら、
すぐにホイッパーで混ぜないと、
卵黄が凝固してしまい、失敗するので
注意する。



③ ①を軽く沸騰させたらすぐ火を止め、
②に少しずつ加えながら、ホイッパーで
混ぜる。
ここでも卵黄は熱で凝固しやすいので、
この失敗をしないように、最初は少しずつ
加える。
1/5程度を入れれば、残りはサーッと、
全部入れて混ぜる。
(混ぜる手は休めないように)


④ ③を茶漉しなどに通しながら(※2)
鍋に戻し入れる。

(※2)このときのパッセ(漉すこと)の目的は、
玉子の殻やクラザ、凝固しやすい粗い粒
などをすぐに取り除くため。



⑤ 木ベラで鍋底全体を絶えずこすりながら、
弱火で加熱する。


木ベラにすくって見て、指先でサッと
線を引いて見る。
このときに跡がすぐに消えなければ(残れば)
OK。

火から降ろし、もう一度漉して(※3)、ステンレス
・ボウルに移す。
初めはカスタード・プリンのタネのようにシャバ
シャバですが、出来上がりはコーン・ポタージュ
のようにとろみがついてきます。
沸騰させたら失敗で、ブツブツができてしまいます。

(※3)加熱による凝固成分などを取り除くため。
また、ソースをより滑らかに仕上げるため。
茶漉しでは、漉せないと思うので、
できればプロが使うような裏ごし器がいいと
思います。
やっぱり、結局は家庭であろうとも、道具も大事
なのです。



⑦ ボウルの底を氷水に当て、ゴムベラで軽く
混ぜながら冷ます。
混ぜながら冷まさないと、クレームの表面が
乾燥して膜ができてしまう。
膜は、クレームの食感を確実に悪くします。
バニラ・ビーンズがなかった場合は、ここで
バニラ・エッセンスを加えてもいいでしょう。


以上で、出来上がりです。
保存は冷蔵庫で2日間が理想でしょう。
保存容器には、ラップも忘れずに。



【ソース・アングレーズ・オ・キルシュ】
 ・ソース・アングレーズ      15g
 ・ヨーグルト            30g
 ・牛乳               15g
 ・キルシュ・オ・ドゥ・ヴィ      1g

上の材料を混ぜ合わせるだけです。
ヨーグルトは、溶けやすいように、ホイッパーで
よく溶いてから牛乳で溶き伸ばし、
さらにソース・アングレーズと混ぜるのがプロの
やり方です。
キルシュは最後に加えます。
ヨーグルトを生クリーム(泡立てない)に変えると、
濃厚な味のソースがつくれます。

上のレシピは基本ですので、各材料の分量は好み
で調節して下さい。
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by bunbun6610 | 2011-12-09 00:05 | 製菓の話
聴覚障害者の積極的雇用事例(合理的配慮を含む好事例)
として、次の記事があります。


===============================



http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111129k0000e040065000c.html




『聴覚障害者:洋菓子店やユニクロ…生き生き接客』

会話によるコミュニケーションが難しく、接客業は不向きと
されてきた聴覚障害者。
だが工夫を凝らし、生き生きと働く人たちが増えている。
音の無い世界での接客の工夫とは。

 「耳のきこえないスタッフが担当しております」。

JR東京駅地下1階、丸ビルに通じる通路の一角にある
洋菓子店「ラポート」は、そう壁に掲示している。
人気の「雪苺娘(ゆきいちご)」など8品目を販売。
店頭にタッチパネルがあり、客が買いたい品と個数を
入力する。
店内のスタッフが入力情報を見て、注文を受ける仕組みだ。

 店員の大杉聡美さん(29)は注文を受けると手際よく
商品を箱詰めし、保冷剤を手に

「入れますか?」

と言うように小首をかしげた。
客が

「いらない」

と手を横に振ると大きくうなずき、紙袋を手渡した。
手刀を切るしぐさで

「ありがとう」

の手話をし、笑顔で客を見送った。

 ラポートはJR東日本リテールネットが03年、聴覚障害者
の職域を広げようと開店した。
現在は東京駅と有楽町駅の2店で、女性スタッフ計8人が働く。
店名はもともとフランス語で「心の通い合い」を意味するという。

 大杉さんは、ろう学校を卒業後に服飾工場で働いたが、
同僚とうまくコミュニケーションをとれずに退職。
ラポートはスタッフ全員が聴覚障害者のため「働きやすい」という。

客に道案内を求められ、応じられず怒らせてしまったこともあるが、

「いろいろな人がいますから気にしません」

とノートに力強く書いてくれた。


 衣料大手「ユニクロ」は、「1店舗1人以上」の障害者雇用を
掲げている。
全国約850店の9割以上で障害者が働き、身体障害者の
約3割が聴覚の障害。
業務は他の店員と変わらず、清掃や商品管理のほか接客も
こなす。

 JR茅ケ崎駅(神奈川県)に隣接するビル内の店舗で働く
塩田知弘さん(24)は耳が不自由だが、話し言葉はよどみない。
相手の唇を読んで会話ができる。
マスクをした客など口の動きが読めない場合は、他のスタッフ
がさりげなく近づき、接客を引き継ぐ。

「聞こえないなら他の店員に代わって」

と心ない言葉を投げられることもあるが、

「手話ができるから」

と聴覚障害の客が塩田さんを指名することも。

 接客を通じ、自身も積極的になった。

「健常の友人の会話に入れなかったが、今では自分から
話し掛けるようになった」。

「ろう者サッカー」日本代表メンバーでもある塩田さんは、
さわやかな笑顔で応対している。


 コーヒーチェーン「スターバックス」の一部店舗でも、
聴覚障害者が店頭に立つ。
また、福祉グループが地域で開いた喫茶店などで接客して
いる例もある。

 ただ、一般企業全体ではまだ少数。
障害者雇用促進法では、従業員56人以上の企業に
1.8%以上の障害者雇用を課している。
厚生労働省の調査では、実際の雇用率は年々上がって
いるが、6月現在で平均1.65%。
聴覚障害者は、生産工程などの労務職が多いとされる。

 第一生命経済研究所の06年の調査では、上場企業
132社のうち「サービス」「販売」に携わる聴覚障害者が
いる企業はそれぞれ6.8%、5.3%。
限られた職種が、雇用率の伸びを抑えているともいえる。

 同研究所の主任研究員、水野映子さんは

「聴覚障害者はお客様とのコミュニケーションが難しいと
思われがちだが意欲のある人には職域を
限定せず、職場環境を整えることが望ましい。
企業だけでなく、消費者を含めて社会全体が、障害者への
理解を深めることが大切


と話す。

【木村葉子】

毎日新聞 2011年11月29日 14時37分
(最終更新 11月29日 14時57分)



===============================





ここで言う合理的配慮というのは、洋菓子店の場合は、

①雇用への理解

②雇用後のサポート(聴覚障害者の後方にボードが設置されている)

がありますが、それだけでなく、
聴覚障害者自らがコミュニケーション方法を選択し、
お客様に使うことが認められている、
という点もあります。

これが、①②の合理的配慮よりも重要な「理解」だと思います。
理解がなければ、合理的配慮があるうえで雇用しても、
「難しい」と言われてしまうのですから。

一旦、ちょっと別の話になってしまいますが、
私は昔、自動車運転免許を取得したとき、
免許の条件に補聴器はつかなかった時期がありました。

そのときは、当時の検査官は法律に定められたとおりの
検査方法を実施し、その結果、

「補聴器は条件には付きませんが、つけたほうがいいですよ」

とだけ言われました。
これは勿論、私も納得できました。

ところが、それから5年後くらいだったと思います。
免許証更新試験のときに、法定検査ではなく、
検査官が指示したやり方で検査を受けました。

それは、私の後ろの10メートルほど離れた位置から、
声で呼んだというのです。
それで反応しなかったので、

「今日から補聴器の条件をつけます」

と言われました。
でも、車のクラクションの音は常に、
ちゃんと聴こえていましたので、
自分は納得できませんでした。

人の声とクラクションの音とは、
幾らなんでも違い過ぎないでしょうか?

これはどうも、きちんとした客観的判断が
なされた結果ではなかったように思います。

それを差別と言うのではないでしょうか。

このような健聴者の個人的な先入観で
何事も決めつけられてしまうのは、
納得がゆきません。

検査官は手抜きして自分勝手な判定をせず、
法定検査をやるべきだったと思っています。

聴覚障害者の運転が心配だというのなら、
それは自分たちのつくった法律にこそ、
問題があるのです。

屁理屈で私たちの心を傷つけるのは、
本当にもうやめてほしい。

健聴者も、自分たちのそういうところに気づき、
変えるべきところは変えていってほしい、
と思います。

聴覚障害者雇用のときも、
やはりそうしたことに留意してほしい、
と思います。
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by bunbun6610 | 2011-12-07 20:48 | 就労前の聴覚障害者問題A
まず、平皿に盛るものは何にするのか、
決める必要があります。
皿の前後2点盛りにするか、3点盛りにするかが、
基本パターンだと思います。

例えば、2点ならA点(平皿の手前側)をケーキ、
B点(後方)をアイスクリームorソルベ(シャーベット)
にするとか、決めます。

3点ならA点をケーキ、B点(後方左)をフルーツ、
C点(後方右)をアイスクリームorソルベとかにしてみます。

でも、実際問題として、アイスクリームやシャーベットは
すぐ溶けてしまうので、
これは他のものに代えたほうがいいと思います。
コンビニのケーキは安いので、
2種類にしてみてはどうでしょうか?

デコラスィオン(デコレーション)には、
粉糖、カカオ・プードル(ココア)、各種ソースや、
ホイップクリームなどを使います。
ミントの葉があれば、使っても構いません。

材料を決めたら、後は自分で好きなように
デコレしてやればいいわけです。

粉糖、ココアは茶漉しを使い、
さらに星型に切抜きした画用紙などを使って、
皿の上に振ると、見栄えが良くなります。

肝心なのはソースです。
ソースは、平皿の描画に使うだけでなく、
ケーキの味を補い、
グレードアップさせるためにあるのですから、
これだけは手抜きせず手作りにします。

また、このソースは、ケーキとの相性を考えて
選択しなければなりません。
ここは大事なポイントなので、
例を詳細に挙げておきます。

なお、子供にはお酒は合わないので、
入れないほうがよいでしょう。

ソースで皿に絵柄などを描く前に、
デッサンもやっておきましょう。
きれいにできれば、それも味のうちになり、
喜ばれると思います。

【ケーキ】        【相性の良いソース】
               〔 〕内は、ソースに加えてもよい洋酒
              ※LQはリキュール。OVはオ・ドゥ・ヴィ(ブランデー)。                  

(1)レアチーズケーキ   ①フランボアーズ・ソース
                 (ラズベリー)
                ②アングレーズ・ソース〔キルシュOV,オレンジキュラソーOV〕
                 (カスタード)

 (2)モンブラン       ①アングレーズ〔ラム〕

 (3)栗のムース      ①ショコラ・ソース

 (4)シュークリーム,エクレア ①アングレーズ〔グランマルニエLQ〕

 (5)フルーツ・タルト   ①アングレーズ〔キルシュ,そのフルーツのLQ〕

 (6)苺ショートケーキ   ①アングレーズ〔キルシュ,オレンジキュラソーOV〕
               ②フランボアーズ・ソース
 
(7)チョコレートケーキ  ①アングレーズ〔グランマルニエLQ〕

 (8)がトー・ショコラ     ①ホイップクリーム
                  ②アングレーズ

 (9)アップルパイ      ①アングレーズ〔カルバドス〕

 (10)バナナ(フルーツ)  ①マンゴー・ソース

以上を参考にしてみて下さい。

決まりましたら、次に必要最低限の道具と製菓材料を揃えなくてはなりません。
ソース作りの道具も材料も、かっぱ橋道具街へ行けば、見つかります。

 →http://www.kappabashi.or.jp/map/townmap.html

【必要な道具】
 ・ステンレス製ボウル(作る量に合った、幾つかのサイズを数)
 ・ホイッパー(作る量に合った、幾つかのサイズを数)
 ・小鍋
 ・木べら(先端が丸いものは避ける)
 ・マリーズ(柄付きゴムベラ)
 ・漉し器(茶漉しでも代用可)
 ・計り(0.1グラム単位まで計測できる電子計り)
   ※ 基本的には10~1Kg計りと、0.1~100g計りの2つがあればよい。
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by bunbun6610 | 2011-12-07 20:16 | 製菓の話
都内の私鉄電車では、
こういう広々としたスペースは
他に見たことがない気もしますが。

これを見て、どう思うでしょうか?
人によっては、否定的に見るかもしれません。

「滅多に乗ってこない車椅子障害者のために、
わざわざこんなムダなスペースをつくるなんて。
普段は誰も使わないじゃないか。

それに、我々が座れる座席が減ったんだぞ」

と思う人もいるかもしれません。

しかし、このスペースは、何も車椅子障害者だけが使える、
と決まっているわけではありません。

サーフボードやスノーボードを持ち込む人にも、
ここなら他の乗客へ気を遣うこともありません。
赤ちゃんを乗せた乳母車も留められます。

通勤ラッシュの時間帯は、
車内で立っている場合は、
ここのほうがむしろ落ちつきます。
折り畳み自転車を運搬する人、
大きな買い物荷物を運ぶ人も助かります。
力士さんも「ここなら」と、余裕で立っています。
家族で、子供用三輪車も持ち込んで置いています。

というふうに、意外といろんな人たちが、
このスペースを利用しています。

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by bunbun6610 | 2011-12-07 20:01 | バリア&バリアフリー
12月は「師走(しわす)」とも呼ばれているように、
何かと忙しい時期です。
でも、クリスマスはやっぱりちゃんと準備して、
家で楽しく祝いたいと思いませんか?
フランスなんか、日本のクリスマスのような外食店・商売繁盛とは違い、
皆仕事を早く終えて家で祝う、と聞いたことがあります。

今年も震災不況の影響もあり、
クリスマスを家庭で過ごす人々は多いかもしれません。

クリスマスに絶対外せないアイテムは何かと言うと、
プレゼントとケーキではないでしょうか?

そこで、元パティシェの私が、
ケーキ部門で何かアドバイスになりそうなことを書いてみようと思います。

おいしいケーキを自宅で作るには、
良い材料、良い道具、腕前の三拍子が揃わないと難しいです。

高い材料費を出して、道具まで揃えて、さんざん時間をかけて作っても

「こんなものか」

という味ではガッカリします。
だから、ケーキ本体は、コンビニで買うとして、
それをフレンチ・レストランの皿盛りデザート風に変えると、
家族みんなが喜ぶのではないでしょうか?

次回から、その作り方のポイントを幾つか述べたいと思います。

(下の写真のデセールは、私の作品ではありません。)
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by bunbun6610 | 2011-12-06 22:57 | 製菓の話
2007年頃は、都営線車輌内で、
「筆談します」という掲示物を見かけたものです。
しかし今は、このような掲示は、全く見かけなくなりました。

もしかしたら、

「駅員に『私は聴覚障害者ですので、筆談して下さい』と言っても、
してくれないのではないだろうか?」

と不安に思っている難聴者もいるかもしれないので、
そういう心理を和らげ、気軽に言ってもらえるように、
こういうポスターは意味があったのかもしれません。

都営線の駅職員には、

「私は耳が聞こえませんので、筆談して下さい」

と伝えれば、何でも筆談してくれます。
だから安心です。

こういったポスターを掲示するだけでなく、
駅員教育もしっかりとしていたからに違いありません。
私鉄では未だに、聴覚障害者への筆談対応は個人差があるように思うのですから。

でもその前に、困っている聴覚障害者ならば、まず自分でそれを言わなければ、
駅員も筆談はしてくれません。
当たり前ですが。

そう言えば、(社)全難聴が普及に努めている耳マークは、ここでは見かけないです。

 →http://www.zennancho.or.jp/distribution/mimimark.html

クローバーの身体障害者マークでは、聴覚障害者対応なんて誰もしないから、
「聴覚障害者対応をします」ということを示す公的なマークが、
何かほしいものです(※)。

(※)(社)全難聴が著作権を持つ「耳マーク」は、
公的な聴覚障害者マークではありません。


ところで、自動車運転免許には蝶マークがありますが、
あれはなぜ蝶なのでしょうかね?
聴覚障害者から「洒落にもなんないぞ!」「おちょくっているのか?」
という批判的な疑問の声を聞いたこともあります。

 資料(A)→http://www.police.pref.saitama.lg.jp/kenkei/menkyo/osirase/tyoukakusyougai/tyoukakusyougai.html

 資料(B)→http://toyonokuni.exblog.jp/8879409/

 資料(C)→http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1026630435

警視庁のパブリックコメントのときは、
多くの聴覚障害者協会が採用している龍マークや、
全難聴の耳マークなどが挙がっていましたが、
実際に決まったのは蝶とあって、皆驚いていたようでしたが。

とにかく、これを付けなければならない車のドライバーは、
よほど重度の聴覚障害者なので、
実際は目にすることは少ないと思います。

本当のところ、重度聴覚障害者にとっての運転免許バリアは、
他にもあると言われているのですけれども…。

それでも、蝶マークは公的なマークです。
健聴者は、無視すると罰金ですよ。

これは、水戸黄門様の印籠並みの効果があるのでしょうか。
そんな強力な?(かどうかは知りませんが)マークが、
聴覚障害者バリアフリー推進策があったらいいと思いますが。
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by bunbun6610 | 2011-12-06 22:39 | バリア&バリアフリー
聴覚障害者にとってユニバーサルデザインでなく、
困った物の典型的な例が、AEDではないでしょうか。

 →http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=101&agent=1&partner=Excite&name=AED%B9%D6%BD%AC%B2%F1&lang=euc&prop=1&bypass=0&dispconfig=&tblattr=1

防災訓練に手話通訳付きで参加する聴覚障害者も、
AEDの操作説明のときは皆、尻込みしてしまいます。

そんな非常時に使う大事なものだからこそ、
マニュアルも何もなくても、
すぐに誰でも使えるものが絶対に必要なのに…。

「一体何やってんだろうな、これを設計した人は」

と思ったくらいでした。

本当に「誰でも使えるように」という発想が
あったならば、聴覚障害者にも使えるAEDが
つくれたはず、だと思います。

「わざわざ」がつくユニバーサルデザインであろうと
なかろうと、関係なく必要なのが、この発想で
つくられるべきAEDだったのではないでしょうか。

AEDは、音声説明にしたがってやれば、
誰でも使えるようにできているようです。
しかし、聴覚障害者には、何が何だかさっぱり
分からないので、

「自分たちでは使えない」

と思われています。
ある消防士は、こう言いました。

「聴覚障害者の方は、健聴者を呼んできて下さい」

これを聞いた聴覚障害者の心理とはどんなもの
なのか、健聴者にはわかるまい。
疎外感と劣等感の気持ちでいっぱいだろう。
健聴者にはわからないことを証明しています。

夫婦で聴覚障害者である場合も多く、
もし連れにAEDをしなければならなくなっても、
それしかできないというのだろうか。

きっと、連れのそばを離れられないはずである。
連れだからこそ、自分が何とかしたいと思うに
違いない、と思う。

聴覚障害者はそんなことを考えながら、
その防災訓練の場で、疎外感を感じてしまいます。
やりきれない気持ちになるのです。

他には

「聴覚障害者は、やり方を覚えておくしか、
方法はありません」

と言われたこともあります。

しかし…です。
AEDのような、人の命を救う大事な道具なら、
音声ではなく手動式紙芝居
(勿論、防水加工品で、破れたりしないもの)
でも何でもいいから、
そんな誰にでもわかる誘導方法が採用されて
いれば、そんな問題なんて起きなかったと
思うのですが。

だから当ブログ
『六本木ヒルズ回転ドア事故』
でも同様のことを述べているような、
要するに設計者の聴覚障害者のことを考えて
いない想像力の欠如というか、
発想力が問題なのだと思います。

視覚障害者も使えるようにするためだという
のなら、音声も残せば、ユニバーサルデザイン
になると思うのですが。

もしも、聴覚障害者夫婦が、次のようなことに
なったとします。


妻;「あっ!」

夫;「ん! どうした?」

妻;「何か、急に胸が…苦しくなってきて」
(そして倒れこむ)

夫;「おい、どうした? しっかりしろ!」
(妻は倒れたまま、意識があるのかどうかも
わからない。
しかし、呼吸は今止まったばかりだ)

そこで、近くにあったAEDを見て、
これをやってみようとするが、
自分は耳が聞こえないので不安になる。
それでも、その機械を開けて、何度もボタン
を押してみた。
しかし、やり方がどうしてもわからず、
使えなかった。

近くにも人がいなくて、どうしたらよいのか
わからず、仕方なく妻を背負い、
病院まで運んだ。
しかし、間に合わず、妻は死んでしまった。)

病院は

「すぐにAEDで対処していれば、
助かった可能性はあったかも」

と話した。
それを後から知った夫は、ますます自分を
責めたくなった。

「耳が聞こえなくても、もっと早く、
自分がAEDの勉強をしておくべきだったんだ」

この後悔は生涯続くことになり、
耳が聞こえない人間に生まれたという運命も
呪うようになった。


もちろんこれは、私の勝手な創作です。
私もAEDの使い方を知らないまま書いている
ので、これはいい加減なのかもしれませんが。

でもまあ、(財)全日本ろうあ連盟創立60周年
記念映画

『ゆずり葉』

のAEDバージョンのようなストーリーです。
こういうことは実際に、起こる可能性は有り得る、
と思います。
「仕方がない」とは思わないでほしいです。
映画『ゆずり葉』の物語は昔、実際にあったこと
なのですから。





【追記】(2015年9月11日)

『聴覚障害者にも使用可能になったAED』
〔2015-03-30 07:57〕

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by bunbun6610 | 2011-12-05 21:03 | 医療バリア&バリアフリー