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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

カテゴリ:就労後の聴覚障害者問題G( 1 )


2017年2月7日(火)

『知的障害者には、聴覚障害を理解できるのか?』

ある日、知的障害者のMさんが言った。

Mさん;
「自分の声は聞こえるの?」

私;
「聞こえない」

Mさん;
「どうしてしゃべれるの?」

私;
「子どもの頃からしゃべっていたから、しゃべれるよ」

Mさん;
「自分の声がわからないのに、何でしゃべれるの?」

私;
(もう、うんざりしながらも)
「慣れだな。
ろうあ者はしゃべれないかもしれないけど、
子どもの頃から毎日しゃべっていれば、
聞こえなくなったって、
すぐにしゃべれなくなる、ということはないさ」


こんな感じの会話になった。
Mさんが納得できたのかどうかは、わからない。

聴覚障害者以外の話になるが、
「銀鈴会」という、喉頭摘出者のリハビリ(発声訓練)
をお手伝いする会がある。

https://www.ginreikai.net/

有名人では音楽プロデューサーのつんくさんや、
元衆議院議員・元自民党の重鎮的存在だった
与謝野馨氏も手術後、ここで発声訓練を積み、
声を取り戻したそうだ。

結局、声を出すために必要な身体気管を失っても、
あるいは聴覚障害のように自分の声が聞こえなく
なっても、それは声を出すのに致命的な損失ではない、
ということなのかもしれない。

重要なのは、「音のイメージ力」を保持する脳、
「音の記憶」なのではないかと思う。
これは、脳の問題だと言っているのではない。
正常な脳があっても、それに音の記憶が入って
いなければ、しゃべることは不可能なのではないか、
ということだ。

つまり、脳はパソコンで言うOS、
音の記憶がソフトというわけだ。

ステレオで言えば、脳がアンプ、
記憶がレコード、
耳はマイク、
発声器官がスピーカーに例えられるのかもしれない。

ろう者と中途失聴者は、その点が違うのではないか。
なぜなら、ろう者の場合は手で(あるいは身体全体で)
しゃべるから。
また、言葉(手話)も視覚情報で理解するので、
目は耳のような役割もする。

そうしたことが理解できない人には、

「聞こえないのに、どうしてしゃべれるの?」

という疑問が生じるのだろう。
一極的な考え方だ。
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by bunbun6610 | 2017-02-07 21:00 | 就労後の聴覚障害者問題G