カテゴリ:就労前の聴覚障害者問題A( 108 )

難聴者の会社面接対策(3) 「オープン」と「クローズ」

ハローワークには聴覚障害に詳しくない職員でも、
聴覚障害者からの相談に対応できるようにするため、
難聴者カウンセリング・マニュアルを用意しています。

これは、日本障害者雇用促進協会の
『聴覚障害者の職場定着推進マニュアル』


http://www.jeed.or.jp/data/disability/occupation/list.html

のことではありません。

大体、こういうものは会社の人は忙しくて誰も読まない
ものです。
実際、私も森ビルでお願いしてみたことがありましたが、
誰もほとんど読まずたらい回しにされ、すぐに私のところ
へ戻ってきてしまいました。

ものすごく腹が立ちましたが、やっぱりガマンするだけです。


ハローワークのカウンセリング用マニュアルの場合は、
難聴者向けです。
それも、身体障害者手帳の認定を受けられない軽度難聴者
や、中度難聴者向けだと思います。

そうした難聴者の相談では、採用試験(面接)に望む場合、
自分の障害をどう説明すればいいか、という悩みを持って
くるようです。


そこでハローワークは難聴者に対して、

  (1)「オープン(障害者であることを面接で知らせる)」
  (2)「クローズ(障害を持っていることを隠す)」

の2種類の方法があると説明します。


                【オープン】

メリット    ・障害に対する配慮が得られやすい。

デメリット   ・採用が難しい場合も。
         ・健常者と平等ではなくなる。


                【クローズ】

メリット    ・採用されやすい。
         ・健常者と平等に扱ってくれる。

デメリット   ・入社後、障害に対する配慮が得られなくなる。


ハローワークがどちらかを選んで強制するのでなく、
2種類の方法があることを、
アドバイスとして難聴者に紹介するだけです。

こんなマニュアルがあったなんて、信じられます?
私は、実際に見せてもらったことがあります。
どちらにするかは本人、家族とも相談して、決めます。

結局、ハローワークがアドバイスできることといえば、
このくらいです。
他には

「障害者手帳認定を受けたほうがいい」

と強く勧められる場合もあると聞いていますが、
これは基準に達していない人には、どう頑張っても
無理です。


でも私は、クローズもオープンも、昔やったことが
ありますよ。
障害があっても、どうしてもという目的があって、
健聴者と一緒に働きたい、という理由があるのなら、
私はクローズを選択した時期もありました。

要は、自分の目的に合わせて、使い分けることです。
私は軽・中度難聴者の人なら、クローズでのチャレンジ
を完全否定はしません。
デメリットは勿論、覚悟しなければなりませんが。

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by bunbun6610 | 2011-07-07 20:55 | 就労前の聴覚障害者問題A

難聴者の会社面接対策(2) サーナの面接アドバイス

サーナの会社面接アドバイス

 →http://www.web-sana.com/

昔はハローワークしか知らなかったのが、
今では『ジョイ・コンサルティング』『サーナ』など、
いろいろな障害者就職を支援する会社があります。

サーナのアドバイス例は私は正直、
良いものとは思っていませんが、
世の中の考え方としては、
まだまだこんなところがあると思います。

これを、どういった意味で参考にするかは、
ご自身でお決めになって下さい。

私も昔の難聴時代は、
難聴を隠して就職できていたし、
その方が一般就労枠で働けて、
待遇や給与も健聴者と同じ、
というメリットがありました。

しかし、それでは入った後になってから
悩むことも、デメリットとして必ずつきます。
そのことは、次回にハローワークの
アドバイス例で紹介します。

※色字部分は、私が思ったことです。


(私)
「ほとんどの会社から「障害について説明してください」
という質問があるが、聴覚障害の説明は難しく、
説明しても、なかなか理解してくれないようだ。」

(サーナ)
「障害については、あまり詳しく説明する必要はない。
むしろ、障害があっても、私はこのようなことができるという、
プラス面のアピールを、会社の人は期待している。」

(私)
「ほとんどの会社から
「あなたの障害で、会社から配慮して欲しいことは何ですか?」
という質問がある。」

(サーナ)
「障害者を雇用するわけだから、会社は当然、聞いてくる。
しかし、配慮をあまり言わない方がよい。
実際に聞き取れないことがあったら、
「はっ? 今何とおっしゃいましたか?
すみませんが、もう一度お願いいたします」
と言うと良い。

あなたのように「筆談をお願いします」と頼むと、
会社はそれを「要求」と受け止める場合が多い
と思う。
「お願いします」という頼み方でも、健聴者は
「全部書かなくちゃいけないのか」と受け取る人もいる。
そういう場合、書くのが面倒だと思うのは当たり前。
会社は仕事をする場なのだから、そのような面倒な
ことはできない。
したがって、補聴器で聞こえる人が雇用されやすい。
補聴器装用でも会話が無理だと、雇用されにくいので、
次のように答えると良い。
「私は、補聴器でほとんど聞き取れますので、大丈夫です。
ただ、後ろから呼びかけられても、聞こえない場合もあります」と。」

→これはおかしなアドバイスだと思う。
「はっ? 今何とおっしゃいましたか?
すみませんが、もう一度お願いいたします」
では、迷惑ではないのか?
もう一度言っていただくことは確かに配慮にはなるが、
繰り返し言われても分からない状況だと自分でも
わかるから「筆談でお願いします」と頼むのである。
それを、この人はなぜ分からないのだろうか?

それに、後ろからの呼びかけが聞こえない場合、
どうすればいいのかを説明しないと、
配慮にも問題解決にもならない。
「肩を軽く叩く合図でお願いします」が正解だと思う。

サーナさんは、聴覚障害者のことをまるでわかっていないで
アドバイスをしていると思う。
「補聴器でほとんど聞き取れます」というウソをつくのも、
間違っていると思う。
現実にそうでもしないと、面接に受からないことは、
私も経験上、わかるような気はする。
けれども、サーナさんの言っていることは、
間違ったアドバイスだと思う。
仮にそれで運良く仕事にありつけたとしても、
聴覚障害者を一層、苦しめるだろう。


(私)
「7月の産経新聞で読んだのですが、厚生労働省が
「筆談や通訳などの配慮をお願いします」
というお願いを企業へ通達したことはご存知ですか?」

(サーナ)
「なぜ、そのような通達を厚生労働省が出したのか、
ご存知ですか?
ほとんどの企業がそのような配慮をしていない、
という実態だからです。
今は経済状況が非常に厳しい時代なので、
筆談や通訳の配慮は、障害者も我慢しなくては
なりません。」

(私)
「経済状況と筆談の配慮をするかしないかの
問題は、別だと思います。」

(サーナ)
「それはそうでうけれども、…」


サーナさんの意見は男性に多く、中でも高年者に多い意見だと思う。
そのような世代の男性が、障害者でも健聴者に合わせろ、
という考え方が当たり前だと思っている人が多い。

サーナさん自身、この面談で、筆談はほとんどしていない。
私は、状況によるが、この時は3割ぐらいしか聞こえていなく、
それでも分かる範囲で聞いて、後は自分の想像で理解している。

理由は、サーナさんに自分の耳の障害のことを
何度言っても分からない人だからだ。

サーナさんは補聴器で聞こえなければダメだ、
と言いたいのだろう。

しかし、それを言えば差別になるとわかっているのだろう。
しかしだからと言って、筆談をするのも面倒だと
思っているのではないだろうか。

残念だが、これが通訳のいない状況での、
お互いの心理状態だと思う。

結局、サーナだけでなく、ハローワークも企業も、
通訳費用を払いたくない、また手配するのも面倒だから、
障害者に全部やってもらえるならいいよ、
でもそうでなければ(通訳は)ダメだ、
というのが本音なのだろう。


その後、A社との面接で、人事部の担当者一人と
1時間弱、話し合った。
ここでもやはり「障害について配慮して欲しいことは?」
という質問があった。

私は「先ほどサーナで「あまり言わないほうがいい」
と言われていて、どうしようかと悩んでいるのですが…」
と正直に話すと、先方は「障害について、
またその配慮について、きちんと話していただいたほうが、
こちらも対応できて、お互いのためになる」
という意味のことを言われたので、正直に話した。

私も、入社後も我慢し悩み続けるより、
たとえ落ちてもこのほうがいいと思ったからである。

先方はまだ30歳代の女性だが、考え方がグローバルなのか、
サーナさんとは随分違う。
サーナさんから
「筆談でお願いします、と言わず、補聴器で聞くようにして」
というアドバイスを受けていたので、
私はずっと迷っていたが、先方はすぐに
「筆談のほうがよろしいでしょうか?」
と言い、用意していた紙とペンでスラスラと
書き始めたのにも驚いた。

この姿勢を見ると、同様の聴覚障害者が在籍しており、
職場でも実際にこのような配慮をしている可能性が
濃厚だと思う。

実際、この会社では手話サークルを立ち上げており、
現在30人ほどメンバーがいて、教える人も5人以上いる
と聞き、びっくりした。


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by bunbun6610 | 2011-07-06 20:37 | 就労前の聴覚障害者問題A

難聴者の会社面接対策(1)

障害者の中途採用の募集・面接は8月のお盆に入る1週間ほど前までと、
お盆明け後に集中すると思います。
それを過ぎると、会社の人事部は新卒対応で忙しくなるので、
それまでに書類選考と一次面接をやっておくところがあります。
そして、9月に二次面接を行い、採否決定をする、という流れもあります。

障害者の場合、面接対策で悩む人もいます。
特に難聴者の場合は、かなり悩んでいる人もいるのではないか、
と思います。

会社から必ずといっていいほど出る質問と、難聴者が悩む理由、
それからアドバイスの例を紹介します。
今回のアドバイスは、私の考えですが、後日、別の人のアドバイスも
紹介します。


『1.あなたの障害について、説明して下さい』
これは一見、簡単な質問に見えますが、実は、ただ説明するだけ
ではいけません。
自分の難聴について自覚していない人と、自覚している人とでは、
答え方が違ってきます。
自覚があったほうがよいと思いますが、ない人には、どうしょうもない
かもしれません。
面接の失敗を繰り返して、気付く難聴者も多いのではないでしょうか。

会社の面接官が、どの程度、聴覚障害についての知識を有しているか、
難聴者との面接経験なども含めて、理解度は違うと思います。
ともかく、難聴者は初対面の相手にいきなり話すわけですから、
そういったことまで推測するのも難しいです。
したがって、ここは思い切って、子供でもわかりそうなくらいに具体例で
説明し、難しそうな専門用語は使わないようにします。
その方が確実に伝わり、好印象を持たれる、というのが私の経験です。

この説明の仕方は、時間も長くなり過ぎないように、予め練習しておく
ことが重要な対策だと思います。
もし人事の人は、説明を聞いてもさっぱりわからなかったら、
黙っている(あなたを落とす)と思います。


『2.障害について、どんな配慮をしてほしいですか?(配慮が必要ですか?)』
この質問に答えるには、サジ加減が非常に難しいところです。
配慮を求めすぎると、会社は負担を感じるし、逆に「特に必要はありません」
などと答えると、
「障害者なのに、それはおかしいんじゃないか?」と怪しまれると思います。
もしこう思われたら、面接官はやはり黙っている(あなたを落とす)と思います。

もし、本当にいらないのなら、なぜそう言えるのか、説明したほうがいいのでは
ないでしょうか?
それが上手くできて、相手も納得すれば、あなたの評価は上がるのではないか、
と思います。

難聴者の場合、読話ができる人もいるので、「話すときは、少しゆっくりと、
口型をハッキリ見せていただければ、読み取れます」などと伝えると、
プラス評価になると思います。
私の経験では、読話技術は歓迎されているようです。
筆談対応を求めた場合は、会社によって反応は様々でした。
「手話通訳をつけてほしい」は、まず無理だと思ったほうがいいと思います。

他には、補聴器の使用環境に配慮してもらうかどうか、があると思います。

こうした説明も、相手に「本当にそれで大丈夫なのかな?」と不安に
思われないよう、聞いて納得できる説明力が必要なので、
練習しておくことが大切です。

上の2点は、しつこく聞いてくる会社もあるので、慌ててしまわないように、
いろんな質問パターンを想定して練習すると、自信を持って答えられるように
なります。
「前の会社では、どのようにしていましたか?」と聞いてくる会社もあります。

ウソをついても、ほじぐられてバレたら、それまでの努力も水の泡になります
から、過去は過去と割り切り、今の自分はどうしたいのかを、きちんと話す
ことのほうが大切です。

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by bunbun6610 | 2011-07-04 20:37 | 就労前の聴覚障害者問題A

障害者団体のILOへの提訴文書について、思うこと

(※A)(※B)(※C) →私の思ったことです。

日本は先進各国と比較して、障害認定基準が非常に厳しく(※A)、
難聴者の多くの人は障害者としての認定がされていません。

〔※A〕当ブログ
『自民党政権がつくった『デタラメ障害者福祉』の犠牲者』
〔2011-06-13 22:46〕
参照。

厚生労働省は2009年7月、病院や企業などに対し
「筆談などによる対応を」求める通達を出しました。
つまり、厚生労働省の見方は、難聴者の場合には
周囲の配慮があれば、どうにかなる障害だという
ことであろう。
周囲の理解促進とサポートがあれば、
何も国が支援までしなくとも解決できる問題ではないか、
と考えているのではないでしょうか。

聴覚障害者に認定を受けている難聴者でも、
ハローワークの会社面接会会場に要約筆記通訳が
準備されないのは、このようなことが理由だと考えられます。

併せて要約筆記通訳事業が遅れたのも、
社会全体がそういう状況だったからではないでしょうか。

とにかく、難聴者への障害克服は、自力で可能とか、
周囲の人々のちょっとした理解促進とボランティア支援で
可能、と今まで長く考えられてきました。
それが当たり前とされてきました。


『障害者の就労支援と国際基準
 -ILO 159号条約違反の提訴への回答と今後の対応-』
(発行・全国福祉保育労働組合,2009年6月25日発行)には、
次のような記述があります。

〔ILO(国際労働機関)とは〕
 →http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/about/ilo.htm

「重度身体障害者は、障害者雇用促進法第2条第3号において、
身体障害者のうち、身体障害の程度が重い者であって
労働省令で定めるものをいう…」(P104)

「重度身体障害者については、その雇用を促進する観点から、

(ⅰ)障害者雇用促進法に基づく実雇用率の算定上及び
納付金制度における対象人数の算定上重度身体障害者
1人は身体障害者2人に相当するものとみなすこと、

(ⅱ)重度障害者を雇い入れ、そのために一定の措置を
講じた事業主に対する各種の助成金
(前述した重度障害者職場適応助成金)の支給、

(ⅲ)雇用保険の適用事業主であって障害者、高年齢者
等就職が困難な者を雇い入れる者に対して支給する
特定求職者雇用開発助成金の助成率の引上げ及び
支給期間の延長に関する特例等特別の配慮が行われて
いる。」(P104)

「重度身体障害者の範囲の見直しは、現行の定義に
おいて重度身体障害者とされている者にとって、
職業能力上の重度の身体障害者とならない場合が生じ、
不利益となる側面も考えられるが、
障害等級が3級以下の「中・軽度」ではあっても職業能力上
は「重度」と認められる障害者をも重度障害者の中に含め、
重度障害者の雇用促進対策の中に取り込んでいくことを
趣旨としており、このことにより、職業能力上は「重度」と
認められる障害者に対するより手厚い支援が可能となり、
その雇用機会を拡大する効果が期待できるものである。」
(P105)

「身体障害者福祉法における身体障害者は職業能力の
観点からとらえられておらず、障害の判定が機能・形態障害
を中心としたものとなっており、障害等級表上の障害の程度
と職業能力の低下の度合いとの間には必ずしも対応関係が
ない場合もあるとされている。」(P105)

「「聴覚又は平衡、音声、言語若しくはそしゃくの機能の障害」
(以下「聴覚障害等」という。)は重度の障害者であっても
就業率が81.1%と相対的に高く、…」(P106)

「また、就業率を障害の程度に着目してみると、「聴覚障害等」
及び「視覚障害」の身体障害者にあっては、中・軽度の者の
方が重度の者より就業率は低くなっている(※B)。」(P106)


(※B)中・軽度の聴覚障害者を雇用しても、ポイントが低く、
助成金もなく、企業には雇用してもメリットがないから
なのではないか?
国は未調査であるが。
企業が障害者を雇用するのは、助成金の受給条件を
満たすため、法令遵守を第一目的として雇用しているに
過ぎない、という可能性が濃厚だろう。
障害者団体は、重度身体障害者のダブルカウント制を
止めるように求めています。

しかし、やめたら今度は、重度身体障害者の雇用が
減るのではないか、という懸念もあります。
障害者に対する見方が、日本と欧米各国とでは違うため、
日本企業は、鎖国政策のような態度なのだと思います。



「「聴覚障害等」又は「視覚障害」の身体障害者については、
重度の者であっても61.8パーセントないし108.9パーセント
(離転職を繰り返している場合があり、就職延べ人数が
有効求職者数を上回っている。)
又は37.5パーセントないし63.9パーセントと比較的高い
ものとなっている(※C)。

…その就業率や就職率には障害の種類や程度によって
相当の差や逆転現象が見られ、障害等級表上の障害の
程度と就職困難度や職業能力からみた障害の程度とは
必ずしも対応していない。」(P106)


(※C)重度聴覚障害者の場合、法定雇用率にカウント
されるポイントが高い。
しかし、聴覚障害の重度障害者の場合は、
特別に会社施設を改善したりする必要がないため、
特に雇用する上で費用はかからない。
にもかかわらず、企業にとっては助成金までもらえるメリット
がある。
法定雇用率遵守のために、同じ障害者を雇用するなら、
聴覚障害者のほうが断然得ではないか、と考えるのは
自然だろう。
しかし、雇用された聴覚障害者は職場に具体的配慮
がないために辞める人も多く、結果的に転職率が高く
なってしまっている。

ところが、これが企業にとっては実は好都合で、
聴覚障害者が辞めた後も、新規にまた聴覚障害者を
再雇用するだけで、特定求職者雇用開発助成金が
また入る。
これを繰り返すことにより、結果的に長期的に低賃金で
雇用できる聴覚障害者を、もっぱら単純労働に専従させる
者として雇用する(事実、嘱託,契約社員という雇用形態
が多い)
という戦略が生まれたのではないか、と考えられる。

つまり、現行の国の障害者雇用に関する各種制度は、
企業側のそうした温床になっている、と考えられるのです。


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by bunbun6610 | 2011-07-04 00:50 | 就労前の聴覚障害者問題A

遅れている、聴覚障害者への就労支援

Aさんは耳が全く聴こえない、そして日本語を話すことも難しい聴覚障害者です。
それでも、ハローワーク紹介の障害者雇用枠で、有名ホテルへ就職することができました。

会社は「手話のできる人はいません。しかし、仕事は筆談で丁寧に指導します」とAさんに予め説明した
上での入社でした。
会社側も選考面接で「Aさんは口を読み取ることができる」と判断し、聴こえなくても大丈夫だ、
と採用を決めていました。

ところが、入社日のAさんは、先輩の筆談を交えての説明をいくら見ても、仕事をやろうとしません。
会社は「最初は先輩と一緒にやりながら、仕事を覚え、慣れてもらう」という段取りでした。
しかし2日目もAさんの様子は同じでした。
そして3日目以降は無断欠勤のまま、来なくなってしまいました。

Aさんの非常識に呆れた会社は「もう聴覚障害者は雇いたくない」と言い、その次からは他の障害者を
雇用するようになりました。


【原因究明と聴覚障害者対処法】
よく病院でも「聴覚障害者は口を見て読み取るのが上手な人が多い」といいます。
私の場合はどちらかというと下手な方なので、読話技術のことはよくわかりません。

その立場でこの問題を考えた結果ですが、会社面接では、聴覚障害者のほうも面接対策をしておくし、
何度も場数を経験し、相手が何を話すか、その会話パターンも大体わかっています。
そういう場合は、口の動きをいくらか見ただけでも、相手が何を言いたいのか、想像が可能です。

けれども、全く知らない仕事の説明を、口だけ見て読み取るなんて、できるのかな? という疑問は
あると思います。
また、この聴覚障害者の場合、もしも筆談の日本語文章を読んで理解するのも苦手だったとしたら、
手話通訳か聴覚障害者専門のジョブコーチ員(→http://www.ikuseikai-tky.or.jp/~iku-tokyo-jc/)
が必要ということになる、と思います。

会社が手話通訳を頼むなら、費用は全額会社負担になってしまうので実現は難しいですが、
ジョブコーチの場合は、東京都の支援で企業側に負担は無いので、会社も積極的に利用してほしい、
その方が聴覚障害者にとってもよい、と思います。

単にミスマッチだったといって、簡単に雇う障害者を取り替えてしまうのでなく、双方が信頼に向けて
努力して、雇用・就労ができるように、公的支援を最大限に利用することが、大切だと思います。

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by bunbun6610 | 2011-05-26 22:14 | 就労前の聴覚障害者問題A

中途失聴・難聴者の求職活動での問題点

ハローワーク主催の面接会での、
聴覚障害者対応の実例です。

ろう者対応の場合は、面接会に申し込むだけで
手話通訳は準備してくれます。

しかし中途失聴・難聴者の場合は、

「要約筆記通訳が必要なら自分で頼んで
連れて来て下さい」

と言われるのが常です。

要約筆記者の設置をハローワークに要望しても、
職員はまるっきり相手にしてくれません。

これは、中途失聴・難聴者は補聴器に頼ったり、
自分のコミュニケーション力として、
読話力を面接の場で示す場合が多いため、
と思われます。

障害者対象のハローワークは一般人とは
別の建物で静かなところが多いので、
難聴者なら補聴器で充分に聞き取れているようです。

実際にそのような聴覚障害者を、
私はハローワークで随分見てきています。

しかし、合同面接会のような会場では、
周囲の雑音も大きいので、
面接官の話が聞き取るのが難しい
聴覚障害者もいます。

ある日の、東京都内のハローワーク
合同面接会はひどかったです。

手話通訳のワッペン装着者は見かけましたが、
要約筆記者を探してもいない様子でした。

私は念のため、近くのスタッフに

「要約筆記者はいますか?」

と尋ねました。
するとすぐに

「はい、います」

という返事だったので、

「それならここで待っていますから、
私の順番がきたら要約筆記者を
連れてきて下さい」

と頼みました。

それから1時間半ほど待ち、ようやく自分の番がきたのですが、
肝心の要約筆記者が来ませんでした。

「要約筆記者は来ないの?」

と、急いでスタッフに聞きました。

「もう少し待って下さい」

と言われたので、私は順番をずらして待つことにしました。
しかし更に30分ほど待っても来ないので

「もう手話通訳でいいから、手話通訳者を連れてきて」

と伝え、手話通訳で面接を行いました。
面接会の終了時間も近づいていたので簡単なやり取りだけにし、
問題もありませんでした。

しかし、要約筆記者がいなかったのなら、
なぜスタッフは最初から

「いません」

と言わなかったのだろう?

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by bunbun6610 | 2011-05-18 21:26 | 就労前の聴覚障害者問題A

狭き門のろう者雇用

東京のハローワークでの手話通訳派遣は、
毎月3回(毎週ではない)、1ヶ所に2時間まで、
という設置状況が多いです。
時間を過ぎると、まだ相談中でも打ち切られてしまう、
というろう者からの苦情も聞いたことがあります。

それでも、このわずかな設置時間だけ、
ろう者が大勢来所し、相談にも熱が入ります。
しかし、手話通訳の設置時間帯を過ぎると、
広いハローワークは急にガラガラに
なってしまいます。

一方、車椅子等の障害者は来所するのも
大変だからなのか、あまり来ません。
あるいは、就職率が高くて求職者が少ないことも、
考えられるかも知れません。
その上、職探しで苦労しているろう者が来ないとなると、
障害者ハローワーク(専門援助第二部門)はヒマそうになります。

重度聴覚障害者を受け入れようとする企業が少ない、
相談員や通訳者設置時間が少ない、
聴覚障害者就労支援機関がない、
他の障害者も法定雇用率にカウントされるようになってから、
ろう者の雇用は次第に減っていった、
採用側のニーズと合致しない、
などという条件が重なって、
ろう者の雇用はここ数年、厳しい状況が続いています。

障害者枠の求人票は800票以上ありました。
しかし、そのなかで聴覚障害者が応募可能だとわかる
求人票を探すには大抵、

「電話応対等は考慮いたします」

という条件が必要で、このファイルまで探すと、
わずか数票だけになってしまいました。

しかも、たったこれだけの求人票が、聴覚障害者だけを
特別に対象しているわけではありません。

「聴覚に障害がある方でも、応募は構いません」

という意味に過ぎないのです。
すごい狭き門なのです。

仕事探しを諦めた40代、50代、60代のろう者は
少なくないようです。

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by bunbun6610 | 2011-05-13 21:52 | 就労前の聴覚障害者問題A

会社の障害者雇用はやる気、能力よりも安定志向?

就労前の聴覚障害者問題

『会社の障害者雇用はやる気、能力よりも安定志向?』

2010年4月27日(火)


K社の面接に行った。
自分で要約筆記を頼み、同行した。

合否結果は一週間後にFAXで連絡するという。
落ちるだろう。
面接で言わない方がよいことがたくさんあることが
分かった。
それを守ることが、面接に合格するコツなのだ。
とにかく面接では、企業に負担になりそうなことは
一切言わないほうがいい。

例えば、転職理由として、

(1)「将来、両親の介護があるので心配している」
  と言うこと。
  本当のことでも、これは言わないほうがいい。
  面接官の顔色が曇ってくるのがわかった。

(2)「会社の中で聴覚障害者だけ孤立し、
  人間的にも能力的にも向上できない。
  ステップアップが難しい」
  と言うこと。
  これも、職場の悪口を言っているわけではないのだが、
  今回の会社の人からは
  「障害者ステップアップの制度はない」
  とハッキリと言われた。
  それでもやりたい、という障害者のみの雇用方針
  だというのだ。

(3)過去に会社を退職した理由として
  「契約期間満了のため」としている場合も、
  採用側は必ずその理由を聞くが、
  こちら側のその説明は納得するものでなければならない。
  このやりとりがうまくいかなかった。
  会社側は
  「契約終了のとき、説明(理由)は聞かされなかった?」
  と訊いていた。
  私は「聞いていない」と答えたので、ますます疑問に
  思っていたようだ。
  そこで採用側は理由を探ろうと、
  いろいろな質問をしてきた。

  「健康状態はどうですか?」
 
 「持病はありますか?」

  「耳以外の健康面は?」

  「高血圧とは、どのくらい?」

  「それ以外の心配は?」

  健康面を理由に採用しないことはありえるから、
  やっぱりほじぐられないようにしたほうがいい。
  その為には、こういう質問をされるような話の流れを
  つくらないことだと思う。

質問はその他にも

「障害者手帳はいつ取った?」

「身体障害者手帳2級になったのはいつ?」

「これ以上悪くならないか?」

などがあった。
こういったことを綿密に聞き出して、
障害が重症化する心配はないか、
ということを十分に考慮するつもりだ。

少しでも心配な障害者と思えるなら、雇用しない。

こちらからは

「雇用形態の記載にある準社員についての説明」

を求めた。
簡単に言うと

「月給であるだけで、パートタイマーとほぼ同じ」

だという。

退職金なし。

ボーナス計算式も正社員と異なる。

労働組合はあるが、準社員は加入できない。

60歳定年か、65歳までの再雇用(これは正社員と同じ)。
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by bunbun6610 | 2010-04-27 18:00 | 就労前の聴覚障害者問題A


ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

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