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蒼穹 -そうきゅう-

『風営法の遵守が賭博との一線を画す』Green Belt(2017年1月号)

『Green Belt』2017年1月号(vol.611)
質問主意書
『風営法の遵守が賭博との一線を画す』

11月に民進党の緒方林太郎衆院議員から提出された質問主意書に対する政府答弁が注目を集めた。業界関係者の中には3店方式が認められた、と受け止める向きもみられた。今回の質問主意書と答弁の内容を掘り下げてみたい。

民進党の緒方議員は11月8日付で「風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する質問主意書」を国会に提出し、風営法に記されている「射幸心」の意味をはじめ7点について質問した。
この中で注目されたのが次の2点。
①ぱちんこ屋で景品を得た後、その景品を金銭に交換している現実を政府として把握しているか。
②風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定されるぱちんこ屋は、刑法第二編第二十三章における罪の違法性を阻却する必要はないのか。
これに対し、政府側では11月18日付で次のように答弁した。
①客がぱちんこ屋の営業者からその営業に関し賞品の提供を受けた後、ぱちんこ屋の営業者以外の第三者に当該賞品を売却することもあると承知している。
②ぱちんこ屋については、客の射幸心をそそるおそれがあることから、風営法に基づき必要な規制が行われているところであり、当該規制の範囲内で行われる営業については、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八十五条に規定する罪に該当しないと考えている。
この答弁を受けて、インターネット上では「パチンコの3店方式が認められた」「換金は合法」などの意見が多くみられた。ホール関係者からも「これで国内上場ができるようになる」といった受け止め方が聞かれた。
しかし、①の答弁では、「客が賞品を第三者に売却することを承知している」と述べているだけであり、法的な解釈については一切触れていない。
②に関しても、パチンコホールが風営法に基づく規制の範囲内で営業する分には賭博に当たらない、と極めて当然のことを示しているに過ぎない。そう考えると、この答弁をもって「3店方式が認められた」などとみるのは早まった認識といえるだろう。
緒方議員はこの答弁を受けて11月21日に再質問を提出した。この中では、遊技客が第三者に賞品を売却した際の罪について問うており、これに対する政府答弁は2003年の「警視庁見解」と同じで、「ぱちんこ屋の営業者以外の第三者が、ぱちんこ屋の営業者がその営業に関し客に提供した賞品を買い取ることは、直ちに風営法第二十三条第一項第二号違反となるものではないと考えている」と、その見解を変えていない。
今回の質問主意書では、風営法の規制内で行われるパチンコ営業については賭博に当たらないことが示されたが、言い換えると関係法令の規定の範囲を逸脱すれば、それは「賭博」とみなされる可能性があるということだ。賞品流通の問題だけでなく、遊技機の射幸性の問題も含まれると再認識する必要がある。(P35)




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by bunbun6610 | 2017-01-07 22:05 | 就労後の聴覚障害者問題F