風適法の「なぜ?」 ―― 特殊賞品の交換率変更について

『風適法の「なぜ?」 ―― 特殊賞品の交換率変更について』

2015年11月初旬に、東京では東京都公安委員会の指導により、パチンコ店での特殊賞品(キーパー)の交換率が変更になった。それまでは等価交換だったが、現在では等価交換は違法になった。「等価交換」と表示することすらも当然、禁止である。
その交換率変更についてだが、パチンコ店では当時、だいたい次のように説明していた。

「パチンコ店では従来、特殊賞品原価(=実際に客と交換所で売買されている価格と同額だった)に、手数料まで払って、キーパー業者から仕入れていた。それを出玉と等価で交換していた。

(例えば、20円スロットの場合なら、当時は貸メダル料千円=50枚であり、パチンコ店カウンターでの賞品交換時も等価だった。交換所での交換も、勿論等価交換のままだ)

しかし、これだとパチンコ店は損をしてしまう。その不公平を是正する意味でも、交換率を下げることになった」

というものだった。

ところが、警察(つまり、公安委員会)の言い分は違う。

「射幸心を著しくそそる恐れがある為。また、近年の経済状況を鑑み、抑制するため」

とか何とか、詳しくは覚えていないけれども、とにかくその辺りの説明をした文書を見たことがある(公的文書かどうかは、これも憶えていない)。とにかく、パチンコ店とは全然違う説明なのである。
なぜ、こうも食い違うのかはわからないが、どちらも本音と建前があり、上手く使い分けていることは明らかだ。
では、その本音と建前とは一体、どういうものなのだろうか。

私は警察とは一切関係がない人間なので、公安委員会の腹の底まではわからない。
だがパチンコ店となると、私も業界の人間だから、全く推測できないわけではない。ある程度の根拠もある。だから今回は、それについて書いてみようと思う。

交換率が下がったことについて、パチンコ店が喜んでいるのか、それとも悲観しているのかは、これも私にはわからない。ただパチンコ店は、従業員がお客様から変更理由を尋ねられた場合を想定して、「当局の指導によるため」とだけ説明していた。一方で従業員向けには「交換率が下がった分、今までより遊びやすい店にすることができる」と説明していた。しかし客のほうは勝った負けたの話しかしないので、「今までよりも儲けが減るな。これじゃ、つまらないな」としか思っていなかったかもしれない。

警察の本音はおそらく、国の経済状況を鑑み、ギャンブルを抑制するように操作した、と見ていいだろう。
警察に生殺与奪権を握られているパチンコ店は、それにも黙って従うしかない。パチンコ店の客離れは、以前より進んだ。するとパチンコ店の本音は、「等価交換のままが良かった」と思っているに決まっている。


※ パチンコ人口は全盛期で3000万人いたが、現在は約1000万人になるまで激減している。


警察のパチンコ店抑制施策は今や、交換率だけではない。パチンコ店の販促活動にも、かなりのメスを入れられているのである。それは、また別のところで話そう。



【おまけ話】
現在の標準的な交換率は、パチンコ・パチスロ店によって違うと聞いているが、例えば、貸メダル料千円で貸メダル50枚のところでは、賞品交換時に56枚で千円と、レートが下がってしまう。貸メダル料千円で貸メダル47枚のパチンコ・パチスロ店もある。つまり、等価交換時代とは違い、お金をサンド(貸メダル機)に投入した時点で、客の損が発生してしまうことになる。遊技前からこうなることについて、客は「おかしい」と思わないのだろうか? 普通の人から見れば、これは間違いなく、ヘンではないか? まぁ確かに、交換率変更は公安委員会が決めたことで、パチンコ店が悪いのではないのだが・・・・・。
実際には、ヘンだと思う客はいない。それはやはり、客の頭がもうパチンコ中毒の思考回路にされてしまっているからだろう。つまり、「勝って儲かればいいんだ。そのための投資なんだ」と思わされているのである。
それだけならまだいい。最悪だと、なぜか出玉を遣わずにジェットに流してしまい(流した時点で、実質は交換と同じである)、また現金をサンドに投入してプレイしている遊技者が、かなりたくさんいる。なぜわざわざ損をする金の遣い方をするのだろうか。これをやればやるだけ、店の得になるという事が、全く理解できていない。
考えられるのが、「遠隔操作を信じている人が、未だに多くいるのではないだろうか」ということ。一度プレイを止めて、またお金を投入すると、また当たる。たまたまというか、遊技機の設計者(メーカー)が、簡単にやめさせないようにするために、わざとそういうプログラムを遊技機に仕込んだだけに過ぎないと、私は思っているが。実際のところ、パチンコ店が遠隔操作をしているとは思えなかった。
でも、それでもしつこい客(クレーマー)からはよく、パチンコ店事務所にクレーム電話や伝言メモがくることが多い。「遠隔操作」を信じている人が多い証拠だろう。
でも、負けて損をしているのは、客自身の頭がおかしいからというのも、一つは今説明したように言える。たとえ勝てる台を打っていたとしても、こんな打ち方では負けになってしまうこともあるからだ。


『パチンコ店の「遠隔操作」は本当にあるのか?』
〔2016-07 -09 23:21〕

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by bunbun6610 | 2016-12-12 20:00 | 就労後の聴覚障害者問題F


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