外国語獲得と手話獲得との共通点

ある日、職場にいるアメリカ・日本人(ハーフで
二重国籍)のNさんと話す機会があった。

私;
「さっき、障害者のハローワークへ行って来たよ。
そうしたら、その建物に外国人の就労相談窓口も
一緒にあったんだ。
外国人も、日本人健常者とは別なんだね。

しばらく中の様子を見てみたら、今日は相談に
来ている外国人がいつもより少なかった。
通訳者が同行していると見える外国人相談者も
来ていたよ。
ついでにだから、ハローワークの担当官にも、
少し聞いてみた」


私;(ハローワークでの話に入る)
「日本には、外国人を雇用する義務はあるのですか?」

ハローワーク;
「いえ、義務となっていることは、特にありません」

私;
「近年、いろんなお店などで、外国人労働者を
見かけるようになりました。
外国人の雇用が進んできているように見えますが。

私は聴覚障害者(日本人)です。
私は日本語を話すことができます。
しかし、聞くことはできません」

ハローワーク;
「障害のある方なら、企業は法定雇用率を守る
義務があります。
障害者の相談窓口はあちらです。

外国人の雇用が進んでいるように見えるかも
しれませんが、日本語が話せないと、
採用には至らない場合が多いです」

私;
「でも、外国人でも耳が聞こえるなら、
日本語を勉強して覚えれば、
その問題点は解消しますよね。
聴覚障害者の場合は、耳を治すことができません。
ハンディは聴覚障害者のほうが重いと
思います。
それで、外国人のほうが雇用が進んでいる
のではないでしょうか?」

ハローワーク;
「外国人には言葉の問題だけでなく、例えば、
肌の色でも差別を受けることがあります。
日本政府はそうした就職差別をしないよう、
ハローワークを通して事業所に指導をするように
しています」

私;
「そうでしたね。
文化の違いも大きいですよね。
日本では、異文化に対して、まだまだ理解が
足りないと思います。
特に、イスラム教の方に対する理解がまだまだ
だと思いますね。

時間がなくなってきたので、今日はこれまでにします。
ありがとうございました」

ハローワーク;
「健康が一番大切です。
身体に気をつけて、頑張ってください。
ハローワークも応援していますよ」


ハローワークでの話が終わり、今度はNさんと話した。


私;
「今日、ハローワークに行ったんだ。
そうしたら、障害者の相談窓口と、外国人の
相談窓口は、同じ建物だったんだ。
それで、外国人の就労事情の事も聞いてきたんだよ。
そうしたら、外国人も日本語が話せないからとか、
肌の色で差別されて働けない事情を知ったんだ。
アメリカでもそういうことはあるの?」

Nさん;
「ありますよ」

私;
「日本語は、どうやって覚えたの?」

Nさん;
「私はある日本人から、マンツーマンで日本語
指導を受けました。
まず、自分の目指すべきゴール(目標)から、
自分で決める(イメージングする)。

そして、それに向けて自分から練習する。
それを日本語でしか教えない日本人先生の
前でしゃべって見せて、チェックしてもらって
いました」

私;
「その日本人先生って、分かりにくい日本語の
場合でも、英語で説明したりしなかったの?」

Nさん;
「しませんでした」

私;
「えーっ?
でもこれは、ネイティブのろう者が、ろう語(日本手話)
でしか教えないのと同じだな。

日本の学校(国語の授業)の教え方とは逆だね。
日本では基本的に、まず先生が教えてから、
練習問題、確認テストなどをやる、というような勉強
スタイルが多い。
つまり、まずマネさせる。
生徒は受け身になりがちになる。

あなたの教わり方は違うね。
生徒が主体的にやらなかったら、前へ進めないのか」

Nさん;
「勿論。
自分からやらなかったら進歩しない。
勉強方法も自分で見つけたり、工夫してやる。
初めに必要なのは教わること、教わり方ではなく、
自分自身のやる気だ」

私;
「やる気がなければ、自分で練習しないし、
覚えられるわけがないよね。
手話習得と同じだね。
ところで、外国人は日本語を覚えるのに、
どれぐらいの期間を要するのですか?」

Nさん;
「う~~ん・・・。
人によりますね」

私;
「でも、中には幾ら日本語を勉強しても、
話せるようにならない外国人もいるんでしょう?」

Nさん;
「そういう人も、いますね・・・・」




>「まず、自分の目指すべきゴール(目標)から、
自分で決める(イメージングする)。


Nさんのこの話、あの名著
『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー/著者)
にある

「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」

と同じではないだろうか。
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by bunbun6610 | 2016-11-29 20:00 | 手話
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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610
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