ろう者の前にあるバリア(障壁)の正体



まずは、当ブログ

『聴覚障害者への合理的配慮を行わない企業』
〔2016-03-28 19:30〕


をご参照下さい。
この話の後に続くことです。


20■■年■月■日

△月×日に、人事部課長のMさんへ、
再度のメール問い合わせを送信しました。

前回は、cc に組合メンバー3名、人事部部長も
入れて送信しました。
しかし、これが無視されているようなので、
今度は代表取締役社長、常務取締役3名、
コンプライアンス部2名、
現場社員2名もcc に入れて送信しました。

これだけの人たちに見られたら、
相手も簡単には無視できないだろうと思う。
しかし、それでもM課長は回答しませんでした。

ということはおそらく、この問題には最初から
無視すると、会社と組合の双方で決定済み
なのか?

無視すれば、差別的実態の証拠が何も
残らないので、原告側の聴覚障害者は
裁判を起こすこと
(つまり、まず訴状の証拠を示す文書作成
なのだが)
自体が難しくなる。

以前に、障害者問題を担当している弁護士
に相談しましたが、

「あなたの場合は、一年契約だし、
契約の更新回数もまだ少ないので、
裁判所からの常用雇用に等しい、
とは見なされないだろう。
だから、何らかの理由をつけて『雇止め』に
する可能性もありうる」

と話していました。

労働組合からも、

「もし裁判を起こせば、会社はあなたとの
雇用契約を更新しないこともありえる」

という回答でした。

この労働組合は事実上、会社組織に
組み込まれている可能性が濃厚だ。

いずれにしても、会社が裁判に使える
証拠を残そうとしなくても、
何か裁判所に証拠として出せるものを
見つけ出さなくてはならない。

会社が聴覚障害者を雇用するのは、
健常者の命令に忠実な労働マシンを
獲得することが目的であり、
そういう障害者を欲している、ということだ。
それも、障害者雇用助成金という、
オマケ付きのヤツが、だ。

聴覚障害者を人間扱いなんかしていない
のだ。
もし、気に入らないのを雇ってしまったら、
交換すれば済むことだ。
だから、会社には問題はないと思っている。

ところで、さらにもう一つ、新しい事実が
明らかになりました。
他のろう者の置かれている状況です。
わかりやすいように、古い情報の順番に
述べてゆきます。

(約3ヶ月前)労働組合
「聴覚障害者にとっての職場環境改善(※1)
は、新しい期に入ってから、初めて取り
組んでいくことに決めた。
ただ、まだ情報収集もしていないので、
何から初めていいかわからないので、
聴覚障害者にヒアリングをしていく予定
である」

(※1)私からの視点では、本当は「差別」と
見なしているが、労働組合と会社のほうは
「職場環境がまだまだ」
という表現を用いている。
詳細は、当ブログ

『会社の職域差別は、なぜ「職場環境が悪いため」だと言うのか?』
〔2014-10-17 18:30 〕

を参照。


Bさん(ろう者)
「労働組合が手話通訳者を伴い、
会社の聴覚障害者にヒアリングを実施する
話は知っています。
(なぜ、Cさんがこの話を知っているのかは
不明)

でも、それはまだ実施されていません。
あなたが話している、全社員必須受講と
なっている■対策セミナーのことも、
私はまだ聞いていません。
セミナーは△月×日に手話通訳が付く、
という話も知らなかったです。(※2)

(※2)■対策セミナーはすでに実施中で、
参加メンバーの出席予定日も、すでに
決定している。
手話通訳派遣日も一日のみしかないので、
決まっている。
ところが、AさんもBさんも知らないでいた。


一方、本来、要約筆記通訳が必要な私には、
会社は手話通訳で対応する、
というおかしな合理的配慮になっている。
手話通訳付きと言いながら、だまされたり、
またA社の手話サークル員が来て、
通訳サポートをするなんていう、
バカなことをしでかす可能性もありえる。


(事例は、当ブログ

『健聴者にだまされたこと(1)』
〔2014-08-20 18:30〕


『健聴者にだまされたこと(2)』
〔2011-08-04 00:41〕

を参照)


Aさん(ろう者)
「この前に突然、部署の人から
『■対策セミナーがあり、あなたの席を予約
済みだから、出席して』と言われました。
でも『私は聞こえないので手話通訳がないと、
理解できません。
通訳が付かないのなら、出席しません』と、
その人に伝えました。
だから結局、セミナーには参加しませんでした。

労働組合の手話通訳付きの聴覚障害者対象
ヒアリングの話は、全然知りませんでした。
労働組合の人とは、まだ直接話したことも
ありません」

以上のように、各人が情報共有の不完全さを
示した状況だということがわかりました。

私だけがなぜ、情報を多く知っているのかと
いうと、私はこの件について労働組合と話し合い
をしてきたからだろう。
しかし、ろう者はこれに加わっていませんでした。
理由をろう者たちに聞くと、次のような答が
返ってきました。

「私たちは、しゃべることができないし、
文章を書くことも苦手で、労働組合の人と
直接話すには、どうしても手話通訳が必要です。

でも、あなたならしゃべることも文章を書くことも
できるのだから、あなたが代理になって、
会社に手話通訳をつけてもらうことを
お願いしてほしいのです」

これは、理屈は確かにわかります。
けれども、全ての障害者は、これからは
国連・障害者権利条約の批准に向けて、
一人ひとりが自立の道を歩まなくてはならない、
と私は思っています。
そのためには、自分で主張することが大事だと
思います。
難聴者でも、中途失聴者でも、ろう者でも、
盲ろう者でも、重複聴覚障害者でも、です。
誰でも力強く、そうすべきだと思います。
これを伝えるために、どう言うべきか、
今考えているところです。
道筋をつけるサポートはしたい、
と自分も考えています。

ついでに、人事部課長Mさんの過去の発言
についても、ここで述べていきます。
これも併せて考慮すると、会社のろう者への
差別的状況が一層、よくわかるのではないか、
と思われます。

【聴覚障害者への情報保障・通訳、
ジョブコーチを派遣してもらう配慮についての、
会社の考え方とは…。】
以下が、人事部M課長の話。

(1)「聴覚障害者は困っていないから大丈夫」

(2)「会社が必要だという判断はしていない
(だから、不要です)」

(3)「筆談するから、大丈夫」

これらについても、ろう者に確認してみたところ、
次のことが明らかになりました。

(1)について。
AさんもBさんも

「自分はそんなことは言っていない」

と証言した。

とすれば、不要だと言ったのは、
休職中のCさんか退職したDさんだと
考えられるが、もしかしたらM課長のウソなのかも…?

(2)について。
ろう者は「手話通訳が必要」と答えているのだから、
これはM課長の独断に基づく発言と見て、
間違いないと思われる。

(3)について。
実際は、仕事の命令のときに必要とされる筆談しか
しない場合がほとんど。
そんな場合でも、全くしない人もいる。
とにかく、この会社は社員教育が全然ダメ。


読者の皆さんには、

「ろう者も自分で手話通訳を依頼して、
会社の人と相談すれば良いのに」

と思う人も少なくないのでは、と思います。
ところが、それはこの会社では不可能だと思います。
なぜなら、ろう者が会社との手話通訳による会談を
求めても、会社はそれを「必要ない」とし、
結局は拒否するからです。

仮にろう者が自分の権利として手話通訳者を
依頼したとしても、会社が拒否するならば、
やはり手話通訳者は社内に入ることはできません。
話し合いを始めるには、まず合意が必要です。

会社には、こういう自己防衛手段もあるわけで、
聴覚障害者の人権は簡単に侵害されたままに
なってしまいます。

これでは、どうしようもないのです。
まさにこれが、健聴者がつくったバリアなのです。
これは、聴覚障害が原因で起きたのではありません。
健聴者がつくる差別が根本原因なのです。
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by bunbun6610 | 2016-03-30 19:30 | Z1.クレジットカード会社


ある聴覚障害者から見た世界


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