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蒼穹 -そうきゅう-

ろう者のうつ病 -職場復帰できても、再発の可能性

当ブログ

『ろう者のうつ病』
〔2015-10-30 18:30〕

で述べているろう者
(以下、「Cさん」としておきます)
が、その後どうなっているのかというと、
ずっと会社を休み続けています。

実を言うと、Cさんがうつ病なのかどうかは、
わかっていません。

会社の健聴者に聞いてみても
「体調不良が続いているらしい」
という情報ぐらいしか、わかりません。

本人も休んでいる理由については、
他の親しいろう者にでさえ、
なぜか口を閉ざしているようです。

もう一つハッキリしていることは、
Cさんは遠く離れた実家に帰っていて、
いつ職場復帰するかも全くわからない、という。

それと、身体の病気やケガが原因ではない、
ということでした。

私は、これと全く同じパターンでろう者が会社を
休み続ける、という状況を、
他の会社でも何人も見てきました。

ろう者同士の噂でもよく聞くことで、他の人の話では、
最終的にはクビになっている、という。

しかし、重度身体障害者であるろう者を解雇することは、
会社にとって損失になる可能性があるので、
表向きは「自主退職」か「雇用契約期間満了」に
させられている(※)、と思われます。

(※詳しくは、当ブログ

『障害者雇用助成金は、雇用する企業へのご褒美?』
〔2011-08-20 23:54〕


参照)



他の会社では、ろう者が長期欠勤を続けている場合は、
会社の保健師の人も

「○○さんは今、“心の風邪”を引いています」

などと言っていました。

おそらく、うつ病になっていても、
健聴者はその病名で言わず、
「心の風邪」とか「体調不良」という言い方を
するのだろう。

私は、健聴者のうつ病の人も見たことがあります。
人によって症状、見た目は違うのかもしれませんが、
うつ病でも健聴者とろう者の場合とでは、
見た感じが違うように思いました。

健聴者の場合は、もう無口になったり、
挨拶も会話もなくなり、何事にも無表情になる、
といった、大きな変化が人目でわかりました。

でも、ろう者の場合は、本人だけ無音の世界で、
コミュニケーションだって、もともと全くなく、
仕事も一日中、同じ単純作業を一人で続ける
だけなので、近くにどんなに健聴者がたくさんいても、
うつ病になっていることは気がつかないらしい。

「こういう単純な仕事ばかりだから、
やる気がなくなっているんだな。
まぁ、いいだろう。
障害者だから」

というぐらいにしか、
健聴者は思っていなかったようでした。

私はM社で働いていたとき、
ろう者が次々と入社しては、
すぐ辞めていく状況を見たことがあります。

1~2週間とか、長くても6ヶ月契約で辞めるろう者
がほとんどでした。

「ろう者が暴力沙汰を起こして、クビになった」

という話も聞いたことがあります。

それだけではなく、ガマンして長く働くろう者の
なかには、うつ病になる場合もありました。

「うつ病は、ほとんどの場合、5年以内で治る」

という話を、専門医から聞いたことがあります。

しかし、治るとは言っても、仕事を続けられず、
会社を辞めるケースもあります。

M社でうつ病になったろう者は、2人いました。
2人とも再発を繰り返したので、
結局、会社を辞めることになりました。

今の私の会社にいるCさんも、
そうなる可能性がありそうです。
ハインリッヒの法則がある通り、
実際にはより多くの聴覚障害者が、
職場での悩みを抱えていると推測されます。

ですから、聴覚障害者の労働問題を、
もっと真剣に考えてほしい、と思います。
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by bunbun6610 | 2016-03-18 19:30 | 就労後の聴覚障害者問題Z1