「聴覚障害者はマナーができない?」

MIRAIROスタッフブログ
『聴覚障害者はマナーができない?
研修でショックを受けた話』

(岸田 奈美)
〔2015年1月29日〕





聴覚障害者と関わりのない健聴者が、
上の情報を読んだら、中には

「聴覚障害者って、みんなこうなの?」

と思ってしまう人もいるかもしれない。

でも実際は、その聴覚障害者が受けてきた
教育によっても、かなりの差がある。
つまりは、社会に教育上の問題点があるから
なのだ。

一言で「教育」と言っても、
学校教育や家庭教育などがある。
それ以外の場でも、例えば恩師がいたか、
いたとすれば、その人からはどういうことを
受け取ってきたか、にもよる。
友人関係も重要だ。
ろう者の手話で話す友人とばかり接してきたら、
そういう文化の影響を強く受けるかもしれないし、
反対にそういう文化を一切受けつけない環境で
育ってきた聴覚障害者もいる。
だから、社会の中には、様々な聴覚障害者が
いるのが普通だ。
ものすごく個人差がある、と思ったほうがいい
だろう。

それと、個人的にどうしても一言言わせて
もらいたいのは

「マナーと言っても、相手にもよりますよ。
そもそも、相手のマナーが悪かったら、
こちらだってマナー良く接しようとは
思わなくなりますよ」

ということ。
またまた挑発的な書き込みだが、
本音を言えばこうなる。
マナーができない人がいるのは、
何も聴覚障害者に限ったことではないのだ。



〔関連記事〕

『就労後の聴覚障害者問題F』
〔2015-08-22 18:30〕
『『これって差別? 障害者には挨拶をしない
健常者が多い職場』』




ミライロというと、私の職場にも、
従業員の聴覚障害者対応の接客教育として、
会社との共著『ユニバーサルマナーテキスト』
が、事務所に置いてある。

それによると、

「聴覚障害者のお客様がお店で困ること
ランキングTOP6

1位 後ろから声をかけられても気づかない

2位 賞品の説明をされてもわからない

3位 キャンペーンなどの口頭による
音声情報がわからない

4位 金額の表示がないと、支払う金額が
わからない

5位 火災報知機のサイレンの音がわからない

6位 「会員カードを作りますか?」などの、
想定外のコミュニケーションが難しい」




「呼びかける時、親切のつもりで背後から
肩を叩くと、お客様を驚かせてしまいます。
正面に回って、お客様から口元がはっきりと
見える位置と距離でお声掛けしましょう。」


というアドバイスが載っている。
でも私は、後ろからでも構わないので、
肩を軽く叩いてくれるほうが馴染みがあって
いい、と思っている。
ろう者社会ではこれが多いし、当たり前だろう。



「何かお手伝いしましょうか?」の手話表現文
を紹介したつもりが、「お名前は何でしょうか?」
になっていた。

(手話の間違い。
このマニュアルをつくった時に、
手話通訳者や聴覚障害者に監修して
もらったのだろうか?)



このマニュアル作成に関わったのは、
健聴者(車椅子障害者)だった。
聴覚障害者ではない。

このテキストは残念ながら、
マガジンラックに、ただのお飾りになっているだけで、
誰にも読まれないでいる。
そのためもあってか、誰もそれを実践している人は
いなかった。
これで健聴者は、聴覚障害者に対してのマナーが、
きちんとできていると言えるだろうか?
皆さんの職場でも、同様のことがないだろうか?

この話を聞いて、まず聴覚障害者は
どう思うだろうか?
あなたが、最も困っていることと、
上のランキングは大体一致しているだろうか?
もし、当事者がこういうマニュアルをつくったら、
どこがどう違ってくるのだろうか?
それから、健聴者もこれを読んだら、
どう思うだろうか?


もっともっと当事者側からも、こういったことに
ついて議論が起こるといい、と思うのだが。
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by bunbun6610 | 2016-02-26 21:37 | F.最大手パチンコ店
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ある聴覚障害者から見た世界


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