人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『合理的配慮・合意形成は日頃から』

http://blogs.yahoo.co.jp/uchayamamingkun2000/37038806.html



炎のジョブコーチ
『合理的配慮・合意形成は日頃から』
〔2016/2/4(木) 午前 0:16〕

先日訪問した企業のご担当から教えられたこと
なのですが、その職場は日頃から何でも気軽に
話せる身近な面談を持ってくれています。
上司が、

「ちょっと話そうか」

としょっちゅう声をかけては、5~15分くらい角の
来客用のスペースで話すとのことでした。
特に話すこともないことが多いのだそうですが、
稀に困りごとを伝えることもあるとのこと。

なるほど。
合理的配慮とは、特にあらたまって配慮を申し出たり、
合意形成の場を設けるものでなく、こういう場で日々、
行われるのかも・・・なんて考えさせられました。

企業によっては、なんだかリスク管理の視点で障害
のある人に配慮事項をヒアリングするシートを作ったり
しているとも聞きますが、ちょっと過剰な反応かもしれ
ません。
「合意形成」が何だか大がかりで形ばかりのものに
ならないように願いたいと思います。
日頃からしっかりと話を聴く場があること、でしょうか。



==========================






>「合理的配慮とは、特にあらたまって配慮を申し出たり、
合意形成の場を設けるものでなく、こういう場で日々、
行われるのかも・・・なんて考えさせられました。」


>「企業によっては、なんだかリスク管理の視点で障害
のある人に配慮事項をヒアリングするシートを作ったり
しているとも聞きますが、ちょっと過剰な反応かもしれ
ません。
「合意形成」が何だか大がかりで形ばかりのものになら
ないように願いたいと思います。
日頃からしっかりと話を聴く場があること、でしょうか。」





この点は全く同感です。

しかし、ある会社の場合は、
残念ながら違います。
上司と障害者は、話し合うことすら、ない。
障害者にとって上司とは、
言ってみれば、「雲の上の人」のような存在なのです。

「なるべく雑音を立てるな」

とでも言われているような、
障害者からは近づきがたい
状況(態度)になっています。
そこで一緒に働いている障害者にとっては、
風通しが非常に悪い職場です。

「合理的配慮に相当することなど、全くない」

と言っても、過言ではないくらいです。
口先だけの障害者雇用率達成でしか、ありません。

職場では今まで、障害者は私一人だけでしたが、
最近、知的障害者Kさんも加わりました。
その障害者がここに来てからは、
まだ少ししか経っていないのですが、
実はここに異動して来るまでは、同じ会社の他店舗
に10年以上もいました。
だから、知的障害があっても、それなりには仕事が
出来るだろう、とばかり思っていました。

しかしKさんが実際に来て、その仕事ぶりを
見てみたら、唖然としてしまうほど、未熟でした。
異動日は、以前からの職場の上司など二人も、
付き添いとしてやって来たのですが、
特に何もすることはなく、
ただ見守りに一緒について来た、
という感じでした。
話を聞くと「心配だから一緒に来た」と言うのです。
私は

「え? それだけ?
何もサポートしなくていいの?
障害や配慮についても、皆に説明しなくても
いいの?」

と、驚きと落胆の気持ちになりました。
内心

「心配ばかりして、何になるのか?
付き添いに来た二人の健常者は、
おかしいんじゃないの?」

とも思いました。

最もがっかりしたのは、私と同様に、
この障害者に対しても、本当の意味での
合理的配慮なんか、ないように思えた点でした。


このひどい有様を見た私は後日、
店長に提案しました。

私;
「Kさんには、以前の職場に入った時、
ジョブコーチは付きましたか?」

店長;
「いいえ」

私;
「そうでしたらこの際に一度、暫くの間、
ジョブコーチを付けてみてはどうでしょうか?
私は、知っている人がいますので、
紹介しましょうか?」



社会福祉法人 東京都知的障害者育成会
東京ジョブコーチ支援室
http://ns2.ikuseikai-tky.or.jp/~iku-tokyo-jc/


公益社団法人 東京聴覚障害者総合支援機構
東京都聴覚障害者自立支援センター
東京ジョブコーチ職場定着支援事業
http://tjs.deaf.tokyo/



店長;
「結構です」

私;
「では私が、Kさんが仕事を覚えるようにするため、
相談してみましょうか?」

店長;
「誰に?」

私;
「専門のジョブコーチに、です。
そうすれば、今よりも良くなるかもしれません」

店長;
「いや、結構です」

私;
「しかし、Kさんはこちらへ来て、
また新しく仕事を覚えたりしなければ
なりませんよね。
それが大丈夫なのかどうか・・・。

私も知的障害者と一緒に働くのは初めてなので、
どうしていいか、わかりません。
相談して何かアドバイスを受けたほうが早く馴染めるし、
何か新しい方法もわかって、メリットがあるのでは?」

店長;
「外部からの人を入れたりすることはできませんので」

私;
「え?
障害者職場定着のためのジョブコーチでも、
ですか?」

店長;
「そうです」


こういうバリアがあるのは、
実は聴覚障害者だけではなかった。


さらにこのところを、もう少し掘り下げるので、
もう少しだけ付き合っていただきたい。
ここは障害者の権利よりも、会社の利益追求が
優先されている証拠を示す、重要な部分だ。


店長が

「外部の人を入れることはできません」

と言ったのは、なぜだと思いますか?

それは確かに

「会社の機密情報が漏れてしまう恐れがあるから」

だということは、誰でも知っているでしょう。

では、その機密情報には、どういうものがあるのか?

これが、実はいろいろなものがある。
その一つの事例を、次の記事で紹介しよう。


『●●●●●●●●問題は、本当に●●●●責任
なのか?』
〔2016-01-23 23:38〕


もし、これが表に出たら、どうなるだろうか。
私には、これが不正行為なのかどうかまでは
知らない。
だがこれは、普通なら誰がどう見たって

「どうも様子がおかしいな」

と思うだろう。

ここの部分は皆さんも興味あると思うが、
私の身の安全もあることなので、
今これ以上、詳しいことを話すことはできない。
だからこの辺で、話を変えさせていただきたい。


結局、Kさんに与えられた仕事内容は、
例えばポケット・ティッシュに広告紙を挿入する
作業だけを何時間も、午前中から定時の夕方まで、
一人でしている、という有様だった。
Kさんにだけは他の誰とも違う、
ごく単純な仕事しか、与えられなかった。

上司は

「Kさんは目を離すと、何を起こしてしまうか、
わからないから」

と言っていたが。

「よくあれで10年以上もやって来れたものだなぁ」

という感心もするのだが、やはり見ている
私としては、納得がいかなかった。

会社の企業憲章「倫理規程」には
「依存ではなく自立」とある。
働く従業員全員に与えられている使命の一つだ。
しかし、これではKさんは、
真の「自立」なんてできるわけがない。

会社が自立への「障害」を設けて、
一体どうするというのか。
会社は、その障害者を定年退職日まで、
ずっと面倒を見るつもりなのだろう。
それをいいことではないか、有り難いことだ、
と思っているバカな健常者も障害者も、
たくさんいることは事実だ。

だが、その後は?
その人たちは、それを真剣に考えたことが
あるのだろうか?
結局は、そうした隔離や過保護施策は、
その障害者自身にも、家族のためにも、
そして社会全体のためにもならないのでは
ないだろうか。
(これが『障害者の経済学』を考える意味
でもある)

このままでは、Kさんは将来、早い時期に、
痴呆症になってしまう恐れがあるのではないか。
コミュニケーションもなく、頭も使わなければ、
脳の廃用が速く進行してしまう、と思われる
からだ。
もしそんな事にでもなれば、泣き寝入りして
しまうのは、障害者と親だ。
就業中の様子を知ることができないなら、
親も誰も、障害者の働く実態を知ることが
出来ないのが当たり前だ。
知的障害者には、わからない。
障害を持っていれば、親子で知らずに、
泣き寝入りするしかないのだ。

そもそも、民間企業に就労しているのに、
作業所と同じような仕事しか与えられない、
というのが理解しがたい。
それ以上に「教育しない者の罪」を思い出した。


『「教育をしない者の罪」
 教育に捧げた人生
―古河太四郎 生誕170年―』
〔2015-05-21 19:30〕




障害者も一緒に働く現場を預かる店長は、
今年4月からは障害者関連の新法が施行される、
という事すらも、知らないようだ。

さて、ここで読者にも質問したい。
上の店長のような対応は、「合理的配慮」に
なりますか?
それとも、「間接差別」に該当しますか?

私は店長に

「もし、(Kさんが)自分の子どもだったら、
自分のしている事を、どう思いますか?」

と言ってみたくなったが、当然言えるわけがない。
もし私が店長の立場だったら、やはり同じだからだ。

Kさんのような重い知的障害者がフルタイム
就労でいられるのは、かなり珍しいケースだろう。
どうも、マネージャーの知り合いの紹介で、
入社できたようだ。
つまりは、たまたま、コネがあったということだ。

支援員が来て見てもらって、何かアドバイスを
貰う事もできない?
じゃあ何で、警察官や業者、メディア関係者
(雑誌取材者)、イベントコンパニオンなんかには、
出入りや使用の許可が下りるのだろうか?

それらは利益になる事だが

「障害者支援は何の利益にもならない」

と考えているからではないだろうか。

=============================

【追記(参考情報)】(2024年2月6日)

いのちの糧に 聴覚障害者として生きての通販/大石 忠 - 紙の本:honto本の通販ストア

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『いのちの糧に -聴覚障害者として生きて-』
(大石 忠・著/㈱近代文藝社・発行)

「この本の作者は聴覚に障害がある。
読者はその声に耳を傾けて欲しい。
もし、その言葉を理解できなければ、
その人は生理的な聴覚が完全でも、
その心の聴覚に異常があると言えよう。

われわれの社会には様々な人がいて、
その多様さの故に、複雑で興味のある世界を
作りだしている。
いわゆる障害者の障害なるものが、
人々の多様さの一つとして受け止められるようになる時、
日本の障害者の問題は解決することになろう。

そのためにわれわれは社会資本の中に、
障害者でも活躍できるようなハードを整備することは
必要ではあるが、それ以上に、
われわれの障害者の能力を引き出し、
それを利用できるソフトを心の中に作りださねばならない

のである。」
(『序文』〔三浦朱門氏〕より)

=============================


by bunbun6610 | 2016-02-05 22:11 | F.マルハン

ある障害者から見た世界


by bunbun6610