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蒼穹 -そうきゅう-

民主主義と法律と差別


朝礼の後、M係長から、Nさんの様子が
変わった理由を説明してもらいました。

Nさんはつまり、

「■■日のことを特に気にしているわけ
でもなく、もともとそういう性格(素っ気
無い)だから」

という。
それをM係長から聞いた私は、

「また変な(ウソ)理由でごまかしている
んだな」

と思いました。
誰(NさんorM係長)が誤魔化している
のかは知りませんが。

M係長も

「Nさんのことは苦手で、あまり気にしない
ことにしている。
だから、あなたもそうして」

と言いました。
世の中には、どうしても性格が合わない
人とかいるものなので、しょうがないと。
■■日からは私に対して、Nさんが仕事の
指示をすることは一切無くなり、
他の人がすることになったので、
もう私もNさんから差別的な業務指示を
されることもなくなりました。

M係長と私がそんな話をしているときに、
またNさんが今日も20分ほど遅刻して
出勤してきました。
しかし、Nさんはそれでも、あいさつも
「すみません」もなく、そのまますぐに
自分の席について、皆と喋り始めました。

なるほど、確かに素っ気ない人だ。
若いからか、自由奔放過ぎて、
周囲への気配りがないのが、
Nさんの性格なのか。

こんな人間のする差別に一年もガマンして
きたなんて、笑えない話だが、
それを放置してきたこの会社のほうも、
どうかしている。

まあ、過ぎたことはもうしょうがないし、
このNさんが私に仕事を指示することは
なくなったので、これからは職場環境も
少しずつ変わるかもしれません。

この聴覚障害者への職域差別撤廃を
求める行動は、50%ほどは目標達成した
といえるのではないか。


しかし、成功したといえない理由もあります。
それは、組合も上司も、職場で一緒に
働く周りの人も、私の行動を誤解している
ようで、以前よりも人間関係が悪くなって
しまったことが、私自身にとってはマイナス
になっています。

職域は少し改善しましたが、それと引き換え
に次の問題が生じたのは、仕方がないの
かもしれません。

とにかく、聴覚障害者問題は、
完璧には解決していかない。

会社はこれでホッとしたと思いますが、
私としては、残念に思います。
私の望んだことでない結果になってしまい
ました。

おそらく、世の中の多くの聴覚障害者が、
こういう結末になってしまうことを恐れて、
差別を訴える行動を起こせないのだと
思います。

しかし、やはり社会のなかには
いろいろな人間がいて、
聴覚障害者に対して差別的状況が
起こっても、それを放置していたり、
差別する者を見ても、誰もとがめたり
しない状況があったりします。

その場合には聴覚障害者を、誰が、
何が護るのだろうか?

その問題を解決するためにも、
(仮称)情報・コミュニケーション法は
必要だと思います。

当事者側でさえも

「仮にそういう法律があっても、
健聴者が守らなければムダ」

と言う人は多い。

しかし、法があっても、それを使って
やめさせないならば、それはその
聴覚障害者の努力不足だと思います。
法がないからといって、健聴者のする
人権侵害を見過ごすことだって、
聴覚障害者も努力不足だからなのです。

被害者ヅラをしてばかりで、いつまでも
人任せにするほうが、どうかしていると
思う。

差別は、しているほうだけの責任ではなく、
皆でなくしていかなければならない問題
なのですから。
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by bunbun6610 | 2016-01-12 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題Z1