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日本映画は聴覚障害者差別映画

Eテレ『オイコノミア』
毎週月曜 午後10時~10時45分
毎週金曜 午前0時30分~1時15分(再)(木曜深夜)

http://www4.nhk.or.jp/oikonomia/



7月13日(月)放送
午後10時00分~午後10時45分
オイコノミア
「どう選ぶ?お酒の経済学」

http://www4.nhk.or.jp/oikonomia/x/2015-07-13/31/10710/




コトバンク
『情報の非対称性』
(じょうほうのひたいしょうせい)

https://kotobank.jp/word/%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%81%AE%E9%9D%9E%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7-178907




取引を行う際、商品等に関して当事者がもっている
情報に当事者間で格差があ
ること。

例えば、新品の商品が取引される場合、品質や
性能がカタログ等によって示されており、価格を決定
する情報は、売り手と買い手との間で「対称」であると
いえる。

それに対し、中古品の場合は、個体ごとに使用年数、
摩耗や損傷の有無・程度などの情報が異なるため、
価格を決定する品質情報に関して、売り手と買い手
との間に「非対称性」が生じるといえる。

後者の場合、買い手は価値の低い中古品を、
そうとは知らずに高い価格で買ってしまうおそれがある。
しかし、後になって自分が損な取引をしたことに買い手
が気づき、他の買い手も購入に対して慎重になると、
中古品が売れなくなる可能性が出てくる。
そこで売り手は、情報公開や何らかの品質保証を
求められることになる。

このように、市場に情報の非対称性が存在する場合、
その市場ではさまざまな問題が生ずる。
逆選択やモラル・ハザードなどはその代表例とされて
いる。」






健聴者と、次のような会話をした。

私;
「今は暑いから、仕事が終わっても、
すぐ家に帰りたくなくなってきた」

健聴者;
「そうだね」

私;
「そんな時期だから、勤務時間は早番のほうが
いいよ。
家に帰ると暑いから、クーラーをつけっぱなしに
しなきゃならない。
早番なら、仕事が終わってからも真っ直ぐ帰らず、
涼しい映画館に行く余裕がある。
障害者は割引があるから千円で観れる」

健聴者;
「それはいいですね」

私;
「でも、千円でも日本映画は観ない。
字幕がない
からね。
字幕付きの上映日・劇場もあるけど、
フィルムが少なくて、それを全国の映画館で
使い回ししている。
だから、そのフィルムがある時しか、字幕付き
で上映されないんだよ。
その都合に合わせるのが面倒なので、
結局観ない。
寅さんや、山田洋次監督の良さも、
僕は全く知らない。
ゴジラなら、字幕がなくても観るかもしれない
けれども
ね。」

健聴者;
「・・・・(笑う)」

私;
「この前、あるテレビ(オイコノミア「どう選ぶ?
お酒の経済学」
)を観て、『情報の非対称性
という話を聞いた。
経済学も、いろんな応用が出来て、いろいろな
物事を考えるのに役立つことがある。
そのテレビ番組ではワインに付くべき情報と
市場価値の関連性ついて、語っていた。

例えば、5500円のワインと3500円のワイン
とが、それぞれの生産者側から持ってこられた
とする。
買い手は、値段の違いがなぜなのかが分からない。
分からないままでは、最初はとにかく安い3500円
のワインにしてみようかと、皆考えたとする。
そうすると、5500円のワインは売れなくなる。
その結果、5500円のワインの生産者も

『売れないから、もうつくるのをやめよう』

と決めてしまう。
市場には二度と、そのワインが出回ることはなく
なってしまう。
しかし、もしもそのワインが、実は良質で美味しい
ワインだったとしたら・・・。
その価値を知らないまま消えてしまうのは惜しい
ことだ。
それが情報の持つ価値だという。

品質の差は「差別化」になるが、それは別の視点
で見れば、多様性を生み出す。
多様性は自然界には当たり前に存在するが、
人間社会にとっても、非常に重要だと思う。
そういうことを、テレビで話されていた。」

健聴者;
「ふ~ん・・・」

私;
「映画にも、そんな面がないだろうか?
日本では日本映画に字幕はつけていない。
しかし、日本語がまだ十分に理解できないまま、
日本で暮らす外国人が増えているとしたら、
どうなるだろうか?
聴覚障害者と同様に

日本映画を観たくても、英語字幕がないから
わからない


と言い出す人が増えてこないのだろうか。

日本ではアメリカ映画に日本語字幕がついていて、
楽しめる。
なのに、外国でもし、英語字幕のない日本映画が
上映されたら、外国人は不満を言わないだろうか。
日本で上映するアメリカ映画に日本語字幕が
付いているのは、多くの日本人も観るからだが。
それがたまたま、聴覚障害者にも対応していた
からだとも言えなくもない。


だが、聴覚障害者の場合は、それに比べたら、
はるかに少ない人たちなのであろうから、その人
たちのためだけに、わざわざ日本語字幕を製作
するのは割に合わない。
つまり、コストバランスの問題だと映画製作会社
は思っている
のだろう。
しかし、私は(一部 の消費者側からすれば)

『同額のお金を払って鑑賞券を買っているのに、
なぜ聴覚障害者にだけ、字幕のない不便な
日本映画になっているのだろうか』

と思った。
聴覚障害者以外の障害者にも、不便はない。

(しかし、障害者手帳のない難聴者にも、
もしかすると聞こえづらい人はいるかもしれない。
ギリギリ6級未満の人なら、間違いなくいるはずだ。
それと、感音性難聴障害の人には、聴力に関係
なく、言葉の聞き取りづらさはあるものだ。)

これはどうもヘンだと思うのは、私だけだろうか。」


この辺は、聴覚障害者向けの字幕を付ける運動を
積極的に推進している松森果林氏に、是非とも
意見を聞いてみたいものだ。

http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/


同額の料金を払って観るのに、なぜ日本映画には
字幕が常時付けられないのか。
そして、私ならばこう言いたい。
聴覚障害者の立場から言えばコストバランスうんぬん
の問題ではない。
字幕がない日本映画は、あくまでも聴覚障害者差別
映画なのだと。
それがわからないのは、制作会社が鈍感だからである。





【追記】(2015年9月11日)
〔関連情報〕

松森果林UD劇場~聞こえない世界に移住して~
『視聴覚障がい者も一緒に楽しめる
バリアフリー上映のお知らせ 』
〔2015-09-06〕

by bunbun6610 | 2015-08-11 18:30 | 『障害者差別禁止法』の制定へ

ある障害者から見た世界


by bunbun6610