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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

会社の朝礼でさせられる「聞いているフリ」の辛さ



20■■年■月■日

いつもの9:00の朝礼に、見慣れない男の人が、
15分くらいも何か話していました。

でも相変わらず会社側の配慮が欠けており、
誰なのかもさっぱりわかりませんでした。

ただ、Oさん、Yさん、それにS課長もいたので、
これはきっと、大事な話だと思いました。

それでも、この男の人は、
私が聴覚障害者だということは知らされていない
かもしれません。

あるいは

「あいつはどうせ聞こえないからしょうがない」

「あいつのことはほっとけばよい」

と伝えていたかもしれません。

どちらにせよ、私はいつも通り

「そのまま聞いているふりをしていればよい」

ということになるだろう。

私は会社に立ってる「案山子(かかし)」なのだ。
あるいは「透明人間」なのだ。

よくあるのが

「わからないことがあったら聞いて下さい」

ということ。

一見したところ親切な言葉ではあるのだが、
無責任にもほどがあるだろう。

健聴者にとって、こんなに便利で都合のいい、
合理的配慮からの「言い逃れになる言葉」は
ありません。

果たして、その一言で本当に
「合理的配慮」をしたことになるのだろうか?
どうせ国連・障害者権利条約なんか、
すぐに丸潰れです。

「わからないことがあったら聞いて下さい」

と言われても、元から何も聞こえないのだから

「何をどう聞いたらよいのかもわからない」

というのが、こちらの本音なのです。

この状況で「自分で聞け」と言われても、
無理なのです。
皆に話し終わった後、担当者に毎日毎日
聞かなくてはならない。
それに、聞いたら聞いたで、この人たちは
どうせまた、まともに書かずに決まっている
のです。
どういう伝え方をしたらよいか、
この人たちには幾ら言ってもわからないの
だから。

思えば私は、子供のころから「聞いているふり」
をして、その後取り返しがつかないことに
なりました。
これは自分が招いた失敗だったのですが、
今さらどうしようもないことでした。

コロッケさんの話の通りで、
言ってみたところでどうにか変わるわけでも
ありませんでした。(※)

(※)当ブログ

  『ものまねタレントのコロッケさんも、難聴(2)』
  〔2011-09-10 23:50〕


参照。



こんなことをしたために、周囲の大人は皆、
私は本当は聞こえないが

「聞こえている」

と思い込んでしまっていたのです。
今思えば、本当に取り返しの付かない失敗でした。

一体なぜ、聞こえるフリをしている聴覚障害者は
褒められるのか。

聞こえないと正直に言ったら、なぜ皆は迷惑なの
だろうか。
聞こえないとわかっていて雇用しているのに、
会社はなぜ理解がないのだろうか。
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by bunbun6610 | 2015-06-26 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題Z1