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蒼穹 -そうきゅう-

健聴者の「聞こえない人に向かって喋る癖」



20■■年■月■日

会社では、健聴者社員
(なぜか、この中にヒラ社員は一人もいません)
と聴覚障害者の私が話し合っても、
解決しない問題がたくさんあります。

例えば、この話し合いという第一歩でも、
健聴者のなかには、筆談を何度も頼んでいて、
それが必要だとわかっている(はずの)人でも、
ついつい筆談を忘れ、口でしゃべってしまう
癖が出たりします。

そこで自分も

「何だよ、またか? 本当にしょうがない人だな!」

と思いながら見ていると、そのまま最期まで
突っ走ってしまいます。

自分も正直にその不快な気持ちが顔に出て
しまうので、相手も

「何で自分だけ筆談しなくちゃならないんだ!」

と、ますます苛立ち、筆談する気などなくなる
のだろうと思います。

それにしても、健聴者のこの行動は一体、
何なのだろう?

昔の私は、それでもガマンしていましたが、
それでは

「聴こえている」

と勘違いされてきたので、
もうガマンはなるべくやめることにしています。
場合によっては、ケンカもするようになりました。

ガマンしても結局、健聴者が一生懸命に話し
終わった後に

「聞こえないので、筆談して下さい」

と頼みます。

本当は相手が話している最中に、
それを言えばいいのですが、
頭に血が上った相手には、
何を言っても無駄なときだってあります。

それに、相手はどうしてもすぐに言いたいのでしょう。
その気持ちは見ていてわかるのです。
相手の高ぶった気持ちがおさまってから言うほうが、
いいようです。(多分ですが…)

だから、まず自分は聞こえなくても、
相手の気持ちだけは最初に聞くという意味で、
口でしゃべりたい人には思う存分にしゃべらせます。

そして、相手が言い終わった後に、

「聞こえないので、筆談でお願いします」

と伝えるのです。

この方法は、意外と相手も静かになりますよ。
時間の無駄ですけれどもね、
これもコミュニケーションっていうやつでしょうか。

理解ある対話がコミュニケーションであって、
理解のない人の話を聞いてもコミュニケーション
ではありません。
そういうことは身をもって、わかってもらうしか
ありませんからね。


「話す」

「言葉を交わす」

から、コミュニケーションが
成立したとは限りません。
          
『戦略と実行』(清水勝彦/著)
  →http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/P48450.html


そう言うと、嫌な顔をする健聴者もいます。
でもこれは、健聴者が相手に無理解なまま、
自分勝手に話す癖が原因なのです。

そういう人を見ると私も、その先のコミュニケーションに
不安を感じます。
そして“お得意”の

「黙って聞いているフリ」

をしているのが、
おそらくほとんどの難聴者のやっていること
なのでしょう。(※)

(※)このような難聴者行動心理は、中途半端に
聞こえるため、そうなってしまいやすいのです。
以下のサイトにある記述(『聞こえたふり』)も、
参考になると思います。
 →http://home.att.ne.jp/grape/take3/zakkan/005.html


読者の皆さんもここで、この問題は何が原因なのか、
考えてみて下さい。

話を戻しますが、私のこの不安は、ほぼ的中します。
相手はようやく書いてくれるのですが、
今度は怒りに震えたペンで書くので、
字が汚くて読みにくかったり、
何を言いたいのかよくわからない文章になっていたり、
あるいは、またも喋りながら途切れ途切れにしか
書いてくれない人も結構います。

だから、それを読む自分の立場からは、
説明を読んでもよくわからないなど、
不利な結果になります。

このように、健聴者を怒らせると、
もっと筆談してくれなくなるものです。

こういうタイプの健聴者と一緒に仕事をするのは
難しいものです。
いっそのこと、そういう人とはお互いにコミュニケーション
を取らない仕事をしているほうが、
お互いにラクなのかもしれません。
しかしそれでは、モチベーションの低下はバンバン
いってしまいます。

職場の活性化を考えるなら、この対策はマイナス
なのです。
まさに健聴者のコミュニケーションの取り方が問題で、
会社はこんなにマイナスになるのです。

「それなら聴覚障害者なんて、
いないほうがいいじゃないか」

――そういう考え方も世の中には確かにあり、
そういう考え方が、私が今働いている会社の上司たち
なのです。

お互い、自分の持ち場の仕事しかしなくなってしまう
(というより「できなくなってしまう」)わけです。
これではお互いに成長できるわけがありません。

これは勿論、上司たちの考え方の結果です。
聴覚障害者は勿論、会社全体としてもマイナスな
はずです。

でも、会社の本質は営利極大目的ですから、
今の会社のほとんどは

「聴覚障害者を奴隷雇用にすればいい」
「罰金が免除されて助成金がもらえればいいのだ」

と考えているのだと思います。

そして

「奴隷には税金投入で救済させてやればいいのだ」

という社会構造にしているのだと思います。
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by bunbun6610 | 2015-06-10 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題Z1