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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

相手(ろう者)から目を逸らすこと



日本手話を楽しもう
『視線をそらす・・・』
〔2015-03-15 10:00:00〕






>ろう講師
静かに「視線逸らすのは、見たくない証拠ね?」

Aさん「違います・・・メモしようと。すみません」





マナー(常識)の違いというのがある。

例えば、ペルー人と日本人とは、違うだろう。
インド人と日本人も違う。
インド人が毎日、カレーを手づかみで食べていた。
日本人の中には

「汚らしい」

「手には雑菌がいっぱいついていることを
知らないのか。
洗っても洗っても、完全には落ちないんだぞ。
不衛生だ」

と思う人もいるだろう。
しかし、インドでは神聖な右手で食す事が
当たり前になっている。


同じ日本人同士でも、ろう者と健聴者も違う。
文化の違いがある。

その一つに、「見つめ合う」ことから始まる
コミュニケーション方法がある。
それが手話の鉄則であり、
上に取り上げたブログ記事だ。


私も健聴者育ちだったから、初めは
知らないで誤解されたことがあった。

首痛で、真っ直ぐばかりを向いていられない
時期があった。
それをろう者に「見ていない」と思われてしまった。

ろう者にしてみれば、怒りたくなったのは
当然だろう。
だが当時、私はろう者のマナーを知らなかった。

それで、後で、そのろう者が、そのことを仲間の
ろう者に

「あの人ったら、私の話をちゃんと聞いていないのよ。
もう、イヤになってしまうわ」

と話していて、非常に怒っていた。
それが別人を通して私の耳(目に)入ってきた時、
ようやく

「誤解されてしまったな」

と気づき

「実は、首痛で通院していて、まだ治っていないのです。
真っ直ぐばかり見ていることができませんので、
ご理解をお願いします」

と釈明したことがあった。

それで、誤解は解けたのだが、本当にヒヤヒヤ
したものだった。
それが、文化の違いによる摩擦(この場合は誤解)
の経験だった。


健聴者も、初めのうちはやはり、
ろう者のマナーは知らないと思うので、
こういう誤解を受けてしまうこともあると思う。
だから、このマナーには十分配慮したほうがいい。


実際、本当に、よくあることだ。

あるろう者イベントに、手話サークル員の健聴者
ボランティアがいた。
その人は、資料を見たり、隣の人と音声で話ばかり
していたので、説明者のろう者が

「おい! こっち向いて! 説明できないから!」

と、それは物凄く怒っていた。

ところが健聴者のほうは、その意味がわからないのか、
全然無視していた。
それで、嫌悪なムードで説明会が続いたのを憶えている。
そんな例があったのだ。


他にも、高齢ろう者がよくこぼしている話がある。
ろう者が手話でしゃべっていても、
どこかで音声が聞こえると、
健聴者はすぐそっちを向いてしまう、
という話だ。

聞こえる人、聞こえない人とでは、
違いがあるので仕方がないといえばそうだ。

しかし、ろう者がこのことに不快感を持つのは

「私が今、話をしているというのに、
何でちゃんと見ていないんだ?」

という理由からだ。
それには「聞こえるかどうか」は関係ない。
特に、高齢ろう者と話していると、
よく、こういう話が出てくる。

ろう者が難聴者に手話を教えている場合にも、
よくこういうことがあり、トラブルになりやすい
ようだ。

難聴者も聞こえの程度こそ違いはあっても、
健聴者と同じ文化で育っているので、
音を気にする、という点は、
健聴者とあまり変わらないのである。
手話でも、よく対立するものだ。
文化、常識が違うから。
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by bunbun6610 | 2015-03-28 18:30 | 手話