NHK大河ドラマ『花燃ゆ』 ろう者・杉 敏三郎

NHK大河ドラマ
 『花燃ゆ』

http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/


NHK大河ドラマ『花燃ゆ』が始まった。

その初回放送の直前、Eテレ『子ども手話ウィークリー』

http://www.nhk.or.jp/shuwa/kodomo/


で、このドラマにはろう者の登場人物がいることが
紹介された。
主人公・杉 文(すぎ ふみ)の弟・敏三郎である。

敏三郎役は健聴者だが、手話指導に米内山明宏氏
(ろう者)が担当しているという。
今から160年前では、きちんとした手話というものは
使われていなかったらしい。



〔参考情報〕

『聾教育の功罪 ~手話VS口話~』

http://www12.tok2.com/home2/airtax04/rouk.htm


それで米内山氏も、身ぶりなどで伝える方法を
取り入れて、当時のろう者のコミュニケーション
方法を再現させているようだ。


敏三郎が使っていた身ぶりとは、
どのようなものだったのだろうか。

参考となりそうな情報がある。
ヘレン・ケラーのケースだ。

『『ヘレン=ケラー自伝』
(ヘレン=ケラー/著 今西祐行/訳)(1/5)三重苦』
〔2014-05-01 20:00〕



この激動の時代に敏三郎は、どんな社会的
役割を果たすのだろうか。

今年一年間、この番組を観るのが楽しみに
なりそうだ。

手話が今ほど発達していなかった時代は「身ぶり」
が多かったそうだが、米内山氏が「(これは何?)」
を身振りで表すと、日本手話の源流を垣間見る
ことができるような気がする。

(手を顎に添えて)首をひねる、

目を少し細める、

眉間や眉が動く、

などのN.M.S(ノン・マニュアル・シグナルス)が、
身体に自然に表出される。
気持ちがよく現れている表現だ。


(※)N.M.S

『「手まね(手真似)」とは何か?』
〔2013-04-08 18:00〕



『誰でもできる 難聴者、中途失聴者とのコミュニケーション方法』
〔2014-03-27 19:00〕




今日のような手話を知らなくても、身体全部を使って
表すのが「身ぶり」だ。
その存在感はすでに、時代を超越していたのではないか、
と思われる。
そして、それを受け止めた主人公・文は、
そうした気持ちを読み取るのが上手な、
心の優しい女の子だったのだろう。

資料を読むと、敏三郎を気にかけていた兄・松陰もまた、
敏三郎から精神的影響を受けている感じがする。

このあたりを理解することは重要で、
手話通訳者のタマゴさんたちも勉強になるのかもしれない。





〔関連情報〕

『聾史を探る』
http://ameblo.jp/ooinarukibou/theme-10032415166.html


棚田茂氏の資料より。
 →http://www.asahi-net.or.jp/~ai2s-tnd/risho_univ/2006/risho_20060415-20060702




【追記】(2015年1月11日)


 副題;『聴覚障害者と本との出会い』


『杉敏三郎が字をかけるようになった経緯の考察』
〔2014-02-18 19:20:29〕

より、引用。

>「私個人の経験を話します。
杉敏三郎と同じく生まれつきの聾唖の身でもあった
幼い頃の私は文字だけの本を読むよりも絵本・漫画
を読んだ方が言葉を覚えやすかったでした。

なぜなら、文字のみだとどういう状況でどんな言葉を
使うのかなかなか把握できなかったからです。
絵本・漫画だとどういう状況でどんな言葉を使うのか、
絵本・漫画に登場する人物がどんな表情でどんな言葉を
使うのか、どういう状況にはどんな言葉が使われたのか、
理解しやすかったのでした。

谷三山はこの事を吉田松陰に伝えた可能性があり得ますね。」





私は幼稚園児の時に、交通事故に遭って、
入院生活を送っていたことがあった。

六本木ヒルズ回転ドア事故と同じように、
母が肉屋で買い物のため、お金の支払いを
しようとした隙に、私は反対側にある
駄菓子屋さんの方へいきなり飛び出した。
それで清掃車(トラック)に轢かれてしまったのだ。

幸い、膝などの打撲だけで済んだらしい。
本当なのかどうかは、私にはわからないが。
強烈な耳鳴りがしていたのは憶えている。
しかし、聴覚の検査はしなかった。
多分、その交通事故より前から耳は悪かったと
思うが、事故でさらに悪くなったのかもしれない。
二週間ぐらいの入院生活をすることに
なってしまった。
ひょっとすると、頭に熱が出ていたのかも
しれない。

病院へお見舞いに来た先生は、
私に2冊の絵本をプレゼントしてくれた。


絵本『ちびくろ・さんぼ』
http://www.amazon.co.jp/s/?ie=UTF8&keywords=%E7%B5%B5%E6%9C%AC+%E3%81%A1%E3%81%B3%E3%81%8F%E3%82%8D%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%BC&tag=yahhyd-22&index=aps&jp-ad-ap=0&hvadid=68278452505&hvdev=c&ref=pd_sl_9e16kg6h5i_e




絵本『ピーターラビットのぼうけん』
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E3%81%BC%E3%81%86%E3%81%91%E3%82%93%EF%BC%88%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88%EF%BC%89-%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%88%E3%81%BB%E3%82%93-%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%83%9D%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/4499284007




それまでも絵本を手にしたことはあったが、
この2冊が、初めて真摯に本を読んだ経験だった。


私は、退屈な入院生活にストレスを感じながらも、
絵本しかない状況の中で、それだけを繰り返し読んだ。
それが今でも自分の記憶に、なぜか強烈に残っている。
この体験が、自己形成の第一歩になっていたことは
間違いない。

聴覚障害者であるにもかかわらず、
私がこれほどブログに文字を書き込むことが
できるのは、おそらくこの体験があったからだろう。


小学生の時、ある博物館のコンピュータ診断でも

「適した職業はジャーナリスト」

とあったのを憶えている。

残念ながら、このコンピュータでさえも、
私が聴覚障害者として生まれた運命を予測
できなかったが、字を書くことが好きな性格
だけは読み取っていたようである。


そして、中学二年の時も、担任の先生が、
よく本を選んで貸してくれた。
それからまた、私の読書熱に火が点いた。
その人が、私の魂を育てた、恩師である。

耳は不自由でも、本の中の作者が、
私の魂に語りかけていた。

そしてさらに、異端宗教と呼ばれる宗教団体を
通しての、聖書との出会いがやって来る。

「本は人なり」――。
本は、ただ文字を記しただけの物ではない。
私も、吉田松陰と同じように感じていた。




〔参考情報〕

『聴覚障害者が著したホームページ』
〔2012-10-03 18:30〕

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by bunbun6610 | 2015-01-11 22:03 | NHK大河ドラマ『花燃ゆ』


ある聴覚障害者から見た世界


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