職場内障害者授産施設 第二篇 (22)“障害者枠”という温室のなかで、障害者は育つか?

2014年12月25日(木)


私が厳しく指導するものだから、
Kさんは前よりも仕事を積極的に
やるようになった。

本当は、もうKさんにも、
指導も何もやりたくはないのだが。

反対に、Yさんのほうは、完全に諦めている。
完全な差別教育だ。


しかし、前に教えたことをまたすっかり
忘れているので、私はKさんに、
またさらに厳しく叱ってしまった。

それを見ているYさんは、
ただニンマリとしている。

私;「Kさん。
あのですね、私が前に教えたことを
覚えていますか?」

Kさん;「は?」

私;「この前に私があげたリストを
出してみて下さい。」

Kさん;「はい。」

(Kさんは商品カタログのリストを出す。)

私;「この表に、本カタログとナビ・カタログと
価格表ってあるでしょう。
これを自分で在庫チェックしてから、
それぞれの発注量を決めるのですよ。
それをあなたは、やっていないじゃないですか。」

Kさん;「・・・・・。」

私;「理解していますか。
それが、あなたの仕事なのですよ。
カタログのことはあなたに任せているのだから、
あなたが一人でできないと。
あなたの今の仕事では、あそこに余っている
在庫はどうするのですか?」

Kさん;「・・・・。」


その辺りまで言うと、Fさん(健常者)が
また割り込んできて

「まだ初めてだから、わからないんです。
私が教えますから・・・」

と言う。
こんな簡単なことでも、何度も何度も教えなければ
ならないKさんって、一体何の障害を持っている
のだろうか。


このことを、後で人事総務部のKさんに相談してみた。
だが、KさんもFさんと同じように考えていた。
状況を説明すると、Kさんも

Kさん;「教えている時、Kさんはメモを取っている?」

私;「取っていないです。」

Kさん;「・・・・」(考え込む)

私:「やる気があるのかどうかは、
見ればすぐにわかりますよ。」

Kさん;「でも、まだ3ヵ月だろ。
もう少し様子を見てみないと・・・。」

人事総務部・Kさんも、Kさん(障害者)をかばう意見だ。
どうも

「本人が少しずつでもやっているのならば、
それでいい」

と思っているらしい。

のんびりし過ぎではないか。
これでは「健常者と対等に」なんて、
とても無理だ。

そういえば、過去にBさんという、
軽度の脳性マヒ障害者がいた。

彼も最後は雇止めだったが、
助成金が出る2年間だけは
好きに居られたようだ。

やはり“職場内障害者授産施設”のつもりで、
会社はその範囲で雇っているのだろうな。

最後にKさんに

「では私は障害者に見えますか?」

と聞いてみた。
Kさんはハッキリと

「見えない」

と言う。
私は

「それはそうでしょうね。
私はもともとは健常者と一緒に働いてきたので、
厳しいところでやってきました。」

と言った。
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by bunbun6610 | 2014-12-25 21:11 | E.大手カー・ディーラー
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ある聴覚障害者から見た世界


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