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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

聴覚障害者は職場で - 理解されない、聴覚障害の苦しみ

「目が見えないということは、あなたを物から孤立させます。
耳が聞こえないということは、あなたを人々から孤立させます」
      (イマニュエル・カント〔18世紀ドイツの哲学者〕)





『幸せ過ぎる障害者配属部署でも、
聴覚障害者は・・・』


障害者には幸せ過ぎる職場でも、
聴覚障害者の私には合わない。
本当はもう、こんな会社は辞めたい。



職場では仕事がない。
仕事がないと、健聴者(健常者と、
耳の聴こえる障害者)は皆集まって、
何かおしゃべりをしている。
見ていて、楽しそうだ。

だが、私の心は苦痛で苦しみ始める。
その苦しみから逃れたいがため、
自分だけおしゃべりの輪から遠ざかる。
そして一人でパソコンに向かい、
インターネットでも見る。

そんなことが、もうだいぶ前からある。

そういえば、ガネーシャさんとインターネットで
再会したのも、そういういきさつからだった。(※1)



(※1)

『インターネットと私(聴覚障害者)
 - 聴覚障害者ピア・カウンセリングの重要性』
〔2014-11-13 18:30〕





皮肉だが、当時もこのような職場環境でなかった
ならば、私とガネーシャさんは、ネットでも再開しな
かったに違いない。
しかし再会してから、自分にやることができた。

でも、職場でのこの寂しさは変わらない。


私はもう、この世界に一人で耐えるのが疲れた。

できることならば、自分を早く安楽死させてほしい。
聴覚障害者にも安楽死を認めてほしい。
それが願いだ。

私はもう、生きることよりも死にたい。
どんなに頑張って、仕事ができる障害者でも、
耳が聞こえないという理由だけで、
後輩の障害者にもどんどん追い越されてゆく。

今日も、会社の説明会に、通訳・情報保障もなく
出席し、D上司からは

「(後輩の)●●君に教えてもらって」

と言われた。
D上司は、親切のつもりで言ったのだろう。
でも、私から見れば、先輩はどっちだと思って
いるのか?

私はそれがイヤだから、説明会では説明者の
顔も話も、最初から無視して、資料だけを
ひたすら読んだ。
そして、読んでもわからないところだけをメモして、
説明会の最後に、皆の質問も終わって帰りかけ
てから、説明者の一人を呼び止めて

「すみません。
私は耳が聞こえないので、今わからないところ
だけ、質問させてください」

とお願いした。
このため、他の人よりも時間がかかっていた。
それが、私なりの努力でもある。
そうすると一対一になるので、「オウム返し」で
確認する程度になる。
それでコミュニケーションの精度を高めているのだ。
これでどうにか理解できた、と思っている。

ただ、このやり方では、多くの人の様々な視点
からの質問会には参加できていないので、
それは全く知る機会も持てない。
これが聴覚障害者の大きな不利なのだ。


「なぜ後輩に教えてもらうのがイヤなのか?」

と言う人もいるだろう。
私は、それが悪いとか、気に食わない、
とかは思っていない。
私のプライドからでもない。

理由は、後輩はプロの通訳者ではなく、
素人だからだ。
素人に本物の情報保障なんて、
できるわけがない。

そもそも、後輩は仕事が“できない”障害者だ。
教えられたことも、すぐに忘れてしまう、
記憶障害のある障害者だ。
そんな人が、私に教えることはできるのか?
客観的な分析力もなく指示をしたD上司の頭も、
どうかしているではないか。

そういう怒りを理解できるのは、通訳者と
素人との、呆れるほどの情報質量差を
知っている、同じ聴覚障害者だけだろう。(※2)
健聴者に理解できはしない。



(※2)〔参考情報〕

『健聴者にだまされたこと (1)』
〔2011-08-04 00:39〕



『これでいいのか?
 健聴者が一方的に考えた聴覚障害者
情報保障の実例から』
〔2011-09-12 22:17〕



『筆記通訳?』
〔2011-10-29 22:36〕


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by bunbun6610 | 2014-11-28 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E