富士ゼロでパワハラの嵐 「障害者は用済み」宣告で解雇の内幕

『障害者雇用助成金が、障害者雇用をダメにする
 - その功罪』



障害者雇用は、障害者の視点から見ると

「はじめに企業の法定雇用率遵守ありき」

のものだと見られている。

しかし、企業の視点からは

「罰金逃れと助成金受給ありき」
(企業側の経済的観点)

からだと言われている。

障害者のためではないし、社会のためでもない。
企業は利益追求をする場なのであるから、
社会的責任、社会貢献なんていうのは、
実はどうでもいいことなのである。

もし、助成金や罰金というメリット、
デメリット(アメとムチ)がなくなれば、
企業はどこも、この法律を守らなくなる。

これが今の障害者雇用を維持する“生命線”
だということは、誰も疑わないだろう。

このお陰で、障害者は手帳があれば
就職できるようになった。
そして、企業のつくった“職場内障害者授産施設”
で甘えていられる。
(ただし、保障できそうなのは雇用主に助成金が
支給される“2年間”だけである)

一方、企業のほうも、助成金の繰り返し受給を
していられる。
なかには、不正受給まで絶えない。

つまりこれが、どっちもダメにしたのだ。


障害者であろうとなくなろうと、もし成績優秀な
人だったら、雇い続ければいいではないか。

ところが、この話は一体何だろう?


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http://www.mynewsjapan.com/reports/1465


富士ゼロでパワハラの嵐
 「障害者は用済み」宣告で
解雇の内幕

佐々木奎一〔09:41 07/15 2011〕


富士ゼロックスに2009年、障がい者雇用で入社した
D氏は、営業で成果を上げていたにもかかわらず、

「社外でセクハラをした」

などという嫌疑を根拠も示さずにかけられ営業禁止に
なり、以後、プライベートで会った人の個人情報を
一カ月間に渡って徹底的に調べ上げられた。
その後、フレックス勤務での採用にもかかわらず突然、
フレックス禁止を命じられ、挙句、植木の水やりやゴミ箱
管理などの雑用を命じられ、最後には人事部に
“障がい者は用済み”と罵倒されて、昨年、解雇された。

現在は解雇撤回などを求める訴訟準備を進めている。
「障がい者に優しい」という美辞麗句を売りにしている
ブラック企業・富士ゼロの内幕を詳細にレポートする。


【Digest】
◇“障害者は用済み”音源公開
◇ゴミ箱の中身をチェックする上司
◇「プライベート情報を全て報告せよ」
◇フレックスタイムを突然禁止
◇障害者を罵倒する人事部


→富士ゼロ「リストラ支店」の実態

◇“障害者は用済み”音源公開
 この音源は、D氏(30代後半男性、本人希望により
名前・写真は伏せる)が富士ゼロックスから解雇通告
を受けた後、同社人事部T氏と交わした話し合った際の、
会話の一部分である。

Tは、D氏のことを“障害者として用済み”と断定し、
机をバンバン叩いて

「悪いけどあなた理解力がないんだよ」

などと罵倒。
“用済み”発言を謝罪してほしい、と訴えるD氏に対し

「こちらが謝罪してもらいたいくらいだ」

との暴言も吐いた。

 →音源ファイル
 (説明テキスト


人事部T氏 会社は4で採用したんだよと言ってるだけよ。
それが何で6に変わったのかを言ってるだけよ。

D氏 変わったというのが間違いですね。
4がなくなって新たな・・・

T だから、何度も同じこと言わせんなよ。
会社は4の資格でとったんですと。

D なくなったら用済みだってことですか。

T そうだよ。

D 障害がなくなったら…それというのは、労働者としては
喜ばしいことであの…

T いや、だけど、会社は身障者でとったんだから、
その基準がなくなったんだから、どうしようかっていうだけの
話よ。
(以下つづく)




【音声の説明】

 D氏は以前、交通事故に遭った影響で足を患っており、
近年、足の動きが悪いといった症状がひどくなって きた。
そのため、その障がいの認定をした。
身体障害者手帳の6級だった。

一方、同4級だった障害の再認定は行わなかった。
再認定しなかった理由は認定 までに時間がかかるため
だった、とD氏は説明している。



 障害の認定は、国の指定する医師の診断によるもの
なので、D氏が足の障害を新たに認定したこと自体に、
なんら不正はない。
それに障がい者の中には、様々な障害が重複している
ケースも多い。



しかし、富士ゼロは、障害の内容が変わったのは認められ
ないといい、D氏を解雇した。
そのことに関するD氏と富士ゼロ人事部T氏とのやり取りの
うち、Tが「障がい者としては用済み」として机をバンバン叩き、
激怒している部分の音源を公開する。



 なお、D氏の声の箇所は、本人の希望により音声を変換
している。
そのため聞き取りずらい部分がある。
以下に公開音源を文字で起こした。

---

人事部T氏 会社は4で採用したんだよと言ってるだけよ。
それが何で6に変わったのかを言ってるだけよ



D氏 変わったというのが間違いですね。
4がなくなって新たな・・・



T だから、何度も同じこと言わせんなよ。
会社は4の資格でとったんですと。



D なくなったら用済みだってことですか



T そうだよ。



D 障害がなくなったら…それというのは、労働者としては
喜ばしいことであの…



T いや、だけど、会社は身障者でとったんだから
その基準がなくなったんだから、どうしようかっていう
だけの話よ。

 

D あ、そうですか、だから辞めてほしいってことですか? 



T え?



D それで今、辞めてほしいと…



T そんなこと言っていないよ。



D いま、用済みっていう話をしたじゃないですか?



T そりゃそうだよ。
少なくとも申告したことと実態が違っているというのは
はっきりとした事実でしょ。



D いや同じですけれども。



T それ以上話をしてもしょうがない。



D そこを言われると私は不愉快なんですけど。



T あ? こっちの方がよっぽど不愉快だよ。
何度も何度も何度も同じことを言わされてさ。
こっちがいくら説明してもまた話が元へ戻ってぐるぐる
ぐるぐるしてる。(机をたたき出す)
本当にそれね、悪いけどあなた自分自身の理解力が
ないんだよ。
理解力がないと認めなさいよ。



D 誤解してるんだと思いますよ。



T してません。同じこと何度こうやって繰り返してます?



D 何も悪いことないじゃないですか?
 私は別に普通にやってるんですけども。



T 普通にやってないよ。こんだけ同じこと何度も何度も
繰り返して。



D だってあの4級の手帳は。



T いいだから(机を大きくたたく)その話はしません。



D いや、あの、そこで…失礼だと思いますよ。
それ障害者に対して非常に失礼な言葉ですよね。



T 関係ないよ。



D 関係なくないですよ。



T そんなこと言ってないよ。



D 謝罪した方がいいですよ。
失礼ですよ。



T そんなこと言ってませんよ。



D 今言ったじゃないですか?



T なんで。





D 言ったでしょ。
級がなんだかんだといって。



T 4級と6級の級を言って何が悪いの?



D 失礼ですよね。



T なんで。



D 失礼じゃないんですか!? それ。



T 失礼じゃないですよ。
等級認定の基準の話をしてるんだから。



D はい。



T 別に何も失礼じゃないじゃない。



D それであの4級がなくなれば用済みだとかなんなん
ですかそれ。
とても不愉快ですよね。
謝罪してほしいです。



T こちらが謝罪してもらいたいですよ。



D はあ? 何でですか?



T え? 同じことを何度も何度も。



D 私は…



T もういいです。



D いいですじゃないですよ…





◇ゴミ箱の中身をチェックする上司
 D氏は2009年夏に富士ゼロに入社した。
D氏は内臓の病気を患っており、はた目からは分からないが、
障がい者雇用での入社だった。
 富士ゼロは障がい者に優しいということで有名だったことと、
フレックスタイム制度での採用だったことが、D氏が富士ゼロ
に入社を決めた最大の理由だった。

 「東京ミッドタウンの本社を見たときは、こんなきれいな
ところで働けるのかと思いました」

とD氏は回想する。
 だが、そんな淡い期待は、ほどなくして崩壊することになる。
 D氏の配属先は、中央区にある支店だった。
その支店には約50人の社員がいて、D氏は大手企業に
対するコピー機の営業を担当した。
 はじめの三カ月間は試用期間で、50歳前後の先輩の
上司(以下、先輩)が教えることなった。
D氏はこう語る。

 「その先輩は、オフィス内でわたしが先輩の後ろを通った
だけで、『うしろを通るな!』と怒鳴りつけたり、わたしの
ゴミ箱の中身をチェックして『こんなもの捨てるんじゃねえ!』
と突然怒りだしたこともあります。
自宅で印刷した書類を捨てただけなんですけど、『仕事と関係
ないだろ!!』と激怒するんです。
ふつうゴミ箱はチェックしないですよね…他の社員が同じことを
しても何も言わないんですよ。
わたしにだけ、怒るんです」

 しかも、その様子を、ほかの社員たちは見て見ぬふりを
していた。
だがそれは、後述する〝パワハラの嵐〟に比べれば、
嵐の前の静けさに等しい。

 そんな試用期間を経て、秋ごろ、D氏は正式な社員となり、
一人で営業を回り始めた。
実はD氏は、前職で営業に関連する仕事に従事していたため、
営業には自信があった。
実際、当初は順調だったという。

 「10日で40件の契約を結びました。
数字がおもしろいように出て、すごいやりがいを感じました」

 無論、ほかの社員は10日で40件も契約は取れない。
D氏は突出して目立っていた。
災いが押し寄せてきたのは、そのさなかだった。


◇「プライベート情報を全て報告せよ」
 正社員となり約10日後の朝、D氏は出勤すると、突然、
上司から呼び出しを受け、

「本社の人事部に行け」

と言われた。
本社に着くと、会議室に呼ばれた。
そこには人事部の三人が待ち構えていて、D氏が席に
着くと、Hという男性が、こう切り出した。

 「社外の女性からクレームが入りました。
つきましては、入社後、社外で二人きりで会った女性の、
名前、所属、住所を全て、会社に提出して下さい」

 D氏は

「何の事ですか? クレームを受けるようなことをして
いません」

というと

「よく考えて下さい」。

Hによると、クレームというのは通報した女性に対する
セクハラ行為に関するものだというのだが、身に覚えの
ないD氏は

「さっぱりわかりません」

と反論した。
すると、Hは

「とりあえず調査するので、全部、教えてください」

と言い、こう要求してきた。

 「どこで知り合ったか、いつ、どこで会ったのか、
どこの店に入り、何をしゃべったのか、いくらお金を
払ったのか、二次会はどこへ行ったのか、全部教えて
ください」

 それを聞いたD氏は

「わたしはクレーム処理には全面的に協力しますが、
クレームと関係ないことは聞かれたくありません」

というと、

「ダメです。
社員は会社に、プライベートのことを全て伝えなくては
いけません。
これは業務命令です」

という。



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富士ゼロックス株式会社



富士ゼロックス株式会社
障がい者採用



これは、十分ありえる話だ。
会社としては、もともと障害者採用のつもりで雇った
のだから、もし治って障害者手帳を返納した(?)
となると、本人は喜ばしいことでも、会社は喜ばない。
実際は障害がどれほど残っているのかわからないが、
ともかく再認定には時間がかかるため、障害の認定
を放棄した、とある。
それでは会社がDさんを障害者雇用することでアテ
にしていた、障害者雇用率カウントと、助成金まで
出なくなってしまう場合もあるからだろう。

(音源テキスト(説明ファイル)にある、
T氏とD氏とのやりとりで、4とか6とかという話は、
障害者手帳の等級ではないかと思うのだが、
4級か6級かで、そんなに違うのだろうか?

そうではなくて、この事情が辞めさせるのに
会社が利用したケース、とも考えられる)

精神障害者も、治る場合があると言われるので、
このような目に遭う恐れはある。
このリスクを避けるためにはやはり、
就職活動は初めからクローズでした方がいいの
だろうか。

精神障害者の場合、2年ごとに再検査を
受けなければならない人もいる、という。
その検査次第だから、振り回されるおそれもある。

障害そのものより、こうした不利益のほうが怖い。

それにしても、ひどい『密室の中での罵倒事件』だ。



ちなみに、聴覚障害者に対しては、
こういう場合に限って、
密室で親切にオール筆談対応してくれるのだ。
しかも、この時に限って、自分の紙とペンで、
ていねいに書く。

そして、会社役員や人事部長の隣りには、
書記までついている。
それがなぜだかわかるだろうか?
この時の言動を全て、記録して残しておくため
である。
万一、裁判になった場合の用意なのである。

そして、“ある約束事”を一方的に要求される
だけの会話になるのが常だ。

それは、受諾しても拒否しても、
辞めさせられるという結果は同じだが。

ただし、なかには口止め料をもらえる条件が
付加される場合もあるので、どうせならば
粘ってみたほうがトクになる場合もある。


筆談なら、何も密室へ連れ込むことはないと思うが、
やはり会社側にとって、外部の人に見られたくない
会談をする場合は、そうなる。
特に要求を労働者が呑まなかった場合には、
会社側は怒り出したりするのだから、
なおさらだろう。

これが“辞めさせ工作”だ。

そんな場合は、録音はできないが、
自分がその筆談を記録しておく、
という方法はある。

下の記事も、その方法での“実録”である。


『無期限自宅待機中の、会社(人事部)との第1回面談』
〔2012-02-22 18:00〕



会社が辞めさせる社員に、どんなに社内で知りえた
事実を秘密にしようと、それが外部に一切漏れなくする
方法なんてない。

会社が密室で工作をしても不正だったら、
その時点で障害者にも暴露される運命が始まる。




〔関連情報〕

『ユニクロの障害者雇用いじめ・パワハラ問題について』
〔2014-04-27 18:30〕



『『エグすぎる“リストラ追い出し工作”実例集』』
〔2013-05-03 22:47〕



『会社が障害者解雇するときの極秘面談』
〔2010-01-18 18:00〕

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by bunbun6610 | 2014-11-30 18:30 | ブラック企業と障害者雇用
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