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蒼穹 -そうきゅう-

職場内障害者授産施設 第二篇 (7)グレーに見える障害

『本当は、何の障害者? それとも何の病気?』

グレーな障害だと、対処法もわからず、
打たれにくいために、周囲からの対処が
遅れてしまうのではないだろうか。

それは、軽度難聴障害とも似ている。


Yさんと一緒に、ロッカーの清掃をした時の
ことである。
ロッカーに付いた汚れを拭き取るため、
スプレー式洗剤を噴霧した。
それから、ぬるま湯に浸けてかたく絞った雑巾
で拭いた。

「このようにやって下さい」

というふうに、まず私がやって見せて、教えた。
それから二人で手分けして、30分ほどやったら、
一応全部のロッカーを拭いたので

「今日はこれで終わりにしましょう」

と伝えた。

しかし翌日、私の拭いたロッカーと、Yさんの
拭いたロッカーとでは、見た目も違うことに
気づいた。
私が拭いたロッカーはツルピカになっていたが、
Yさんの拭いたロッカーは油汚れが落ちていない
ところもあり、表面がベタベタしていたのだった。

水で濡らした雑巾で拭いた後は、ピカピカに見える
から、拭いたことはわかるのだが、汚れが完全に
落ちたかどうかはわかりにくくなっていた。
それで乾くまでは気づきにくかった、ということもある。

Yさんは洗剤をつけるのを忘れて拭いただけなの
だろうか。
そういう単純ミスが常にあるのだとしたら、Yさんには
もうこれから、片時も目を離せない、ということになる
だろう。

そういえば、使い終わった雑巾を洗うときも、
Yさんは水洗いだけだったので、気になった。
私は洗剤をつけて、タワシでこすって洗ったのだが。
それを後から言って、教えたのである。
手がかかる人なんてものではない。

Yさんに家でのことを聞いたら、実家で暮らして
いて、結婚はしていない、という。
親に面倒を見てもらっているから、掃除や洗濯も
ろくに出来ない、というわけなのだろう。
これでも、もう50代の人間なのである。
障害者雇用促進法で働かせてもらえるように
なっても、まだ自立できていない障害者だ。
それだからといって、そういう障害者の社会参加を
させないでいたら、社会の将来も大変なことに
なってしまう。



そしてその後に、人事部の障害者担当の人(以下
「障担当」と略記する)に、Yさんのことを聞いてみた。
内容は、大雑把に書くと、次のようになる。


私;「ちょっとお話させていただいてもよろしいで
しょうか?」

障担当;「何ですか?」

私;「実は、Yさんについてです。
Yさんは何の障害者ですか?」

障担当;「わかりません」

私;「わからないのですか?
心の障害とかは聞いていますが、それだけではない
ような気がします。
見た目は普通の人なのですが」

障担当;「あなたの障害について、わからないのと
同じように、Yさんの障害だって、我々にはわかりません。
それに、障害は個人的なことなので」

私;「実は、Yさんと一緒に仕事をしていて、非常に
気になることがあります。
Yさんには、教えてもすぐ忘れてしまうところがあります」

障担当;「人間だから、いろいろな人がいます。
なかには、いくら教えてもわからない人だっています。
それでも、先輩として根気良く教えてほしい」

私;「でも、Yさんは普通じゃないです。
どんな簡単なことでも、すぐ忘れてしまうんです」

障担当;「ノートを取るとか、協力してやって下さい」

私;「私が、ノートを取るのですか?」

障担当;「いえ、Yさんにノートを取るように指導して下さい」

私;「指導しています。
でも、Yさんのノートは、何を書いたのかよくわかりません。
「これでわかるの?」と思うほどです。
私が「この前、ノートを取っていたでしょ。持って来て」と言うと、
やっとノートを持って来ます。
しかし今度は、何ページに何を書いたのかも思い出せない。
これでは何の為にノートを取っているのかもわからなくなります」

障担当;「・・・・。
それでも、障害者にも働き続けてもらいます」

私;「それでは、根気良く指導を続けていくしか、ありませんね」

障担当;「そうです。
よろしくお願いします」

私;「わかりました」



『(消極的)障害者雇用促進法』・・・全ての原因は、
日本政府が押しつけた、この法律ではないか。
会社の人も、これには参ってしまっていることは、
目に見えている。

Yさんは精神障害3級だというが、そうは思えない。
おそらく、本当は精神障害ではないだろう。
もしそれもあるとしても、それは3級に該当する
ほどの重さではないと思える。
その認定等級になったのは、おそらく障害者認定医
のオマケ付き認定だからだろう。

精神障害は3級以上でないと障害者手帳がもらえず、
障害者枠での就職もできない。
だから、それを考慮しての3級認定だったのでは
ないだろうか。

ひどいのは精神状態よりも、記憶障害のほうだ。
だから、これも医者の誤診である可能性が極めて
濃厚だと思う。
考えられるのが「高次脳機能障害」「若年性アルツ
ハイマー病」「発達障害」「知的障害」などの複合
障害があるのではないか、と思う。

若年性アルツハイマー病といえば、テレビドラマでも
あった。


『ビューティフルレイン 第9話』
〔2012-08-26 22:44〕




Yさんの病気の特徴を言うと

・とにかく、すぐ忘れること。
他の人が一回で覚えるようなことでも、
Yさんには覚えられないような気がする。

・それを改善するにも、他の人のアドバイスを聞かない。
そこは意外に頑固なので、難しい。
「馬耳東風」「耳があっても聞かない」的なところ
がある。
だから周囲の人も無視するようになる。
本人はそれで「問題解決」だと思っているのかも
しれないが。

・「精神の障害者には全く見えない」というか、
精神的にはいつも安定している。

・とにかくタバコ依存症で、何かストレスや、
不快感を覚えればタバコを吸いに行く。
仕事中でも、である。

・周囲の状況を気にする時もあるが、基本的には
とにかくマイペース。
仕事でも、ちょっとした自己努力でも嫌がる。
向上心がない。
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by bunbun6610 | 2014-10-02 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E