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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

職場内障害者授産施設 第二篇 (6)働く障害者の“消極性”が目につく

『やる気のない態度を平気で見せる障害者』

『消極的障害者雇用促進法に慣れてしまった障害者たち』



ある日、新人のKさんに

「この票は、どこにありますか?」

と尋ねられた。
私がそれを教えたら

「●●さんが「どこにあるのか?」と、探していました。
すみませんが、みんなに伝えておいて下さいますか?」

と言った。
しかし、私は事務所にいることがほとんどないし、第一

「事務所内のことを管理したり、営業社員のサポートを
することが、事務補助員としてのKさんの仕事なのでは
ないかな?」

と思った。
だから私も

「私はここにほとんどいないので、もし聞かれたら、
あなたが代わって伝えてくれますか?」

と頼んだ。
するとKさんは

「私も忘れっぽいので、できるかどうかは
わからないのですが・・・」

と言って(筆談して)、笑った。

断っておくが、私は

「自分だと忘れるので・・・」

などとは一言も言っていない。
この返答は、一体何なのだ?

前にいた先輩社員のMさん(健常者)だったら、
決してそんなことは言わなかったのに。

この差は一体何だろうか、と考えてしまった。


他方、Kさんと同期入社のYさんのほうも、

「本当は今日は、別の仕事が入っていたのですが、
中止になったため、先輩の業務に同行しろと指示を
受けました」

と言ってきた。
もう一ヵ月になったというのに、まだこんな簡単な仕事
も覚えられないというのか。

仕方がないので同行させ、途中からテストのつもりで
必要書類を渡し

「やってみて下さい」

と言った。
すると、Yさんは手順通りに出来た。

ただ、単純とはいえ、この仕事の重要性をきちんと
認識できているのか、不安に思った。

例えば、約10分おきに

「タバコを吸いたいので、ちょっと待っていて下さい」

と言って、重要書類の入った自分のカバンを、
私に預けて外へ行ってしまうとか。

どうもニコチン中毒というのか、あるいはタバコ依存症
のように思えた。
そういう人は、きっと、精神力が弱いのだろう。
これでは、忙しい時に、それだけの仕事を任せるのは
無理だ。

時間にルーズなのか、のんびりしていて、自発的な
行動力が見られない点も気になった。

「今日の仕事は、これだけのようですね・・・」

と、先輩に対して言うのも、感心しないと思った。


事務所に帰ってからも、Yさんは一人でボーッと
坐っているだけで、何もしない。
時間があるというのに、今朝ミスしたことの反省も、
勉強も復習も練習もしない。
私が掃除をしているのをしばらく見てから

「私もやりましょうか?」

と言ってきた。
やること全てがコバンザメ的行動で、後手後手なの
である。


書いた順序が逆になってしまったが、一番良くなかった
のが、その日の朝だったのである。

以前にも書いているが、これはYさんの悪い癖、
というよりは“重大な障害”なのか、何回教えても
数秒後にはすっかり忘れてしまうところである。
そのせいで、私も何回も同じことを教えているのだけれ
ども、やはりYさんは次の瞬間にはもう、何もしない。

「今教えたこと、もう一度やってみて」

と言っても、それをすでに思い出せなくなっている。
それだから結局、私が全部一人でやってしまっていた
のだが、その日は何を思ったのか、また珍しく、
Yさんもやりたがっていたので、助手代わりに
やらせてみた。

すると、やはり途中からはできなかったり、間違えたり
する。
そこをまた教えるのだが、教えたその場でまた忘れたり、
間違えたりの繰り返しになった。
もう、教えてもムダなんだろうな、と思ったが。

実はこれは、手話を教えても教えても覚えられない
健聴者と、全く同じ現象なのである。
だから、障害者だけに限ったことではない。

教えるほうが「どうすればいいのか?」と悩むより、
教わるほうが真剣に考えるべき問題だ。

笑い話に思われてしまうだろうが、会社としては、
時間を要して忍耐するしかない。
だが、Yさんはそれでも、ケロッとしている。
彼は日々のメシを食うことさえ出来れば、
それでいいと思っているのだろう。
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by bunbun6610 | 2014-10-01 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E