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鴨川シーワールド:イルカ「しゃべった」 8種類をまねる

http://mainichi.jp/select/news/20140818k0000e040209000c.html


鴨川シーワールド:イルカ「しゃべった」
 8種類をまねる


毎日新聞 2014年08月18日 14時45分(最終更新 08月18日 17時23分)

 イルカが言葉をしゃべった−−。

村山司(つかさ)・東海大教授(54)らの研究チームは、イルカが
人の言葉をまねられることを世界で初めて証明し今月、国際
心理学誌電子版に発表した。

「しゃべった」言葉は「ピヨピヨ」「おはよう」など8種類。
イルカとの会話を夢見て研究者になった村山さんは「あと一歩」
と胸を躍らせる。

【永山悦子】


 ◇「次は会話」夢見て

“話し手”は、鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)で飼育されて
いるシロイルカの「ナック」(推定29歳)。
飼育員が「ピヨピヨ」と声をかけると、上手に「ピヨピヨ」と返し、
他に「ほう?」「ハハハ……」もまねてみせる。

 イルカは、口ではなく、頭の上にある小さな呼吸孔(鼻)から
鳴き声を出し、仲間同士のコミュニケーションに利用している。
ナックも呼吸孔を使ってまねをする。
抑揚が少ない言葉はまねにくいようで、「つかさ」という村山
さんの名は明瞭に聞き取れないこともあるが、村山さんは録音
を再生しながら「ほら言ってる」と興奮。

実際、ナックの声の周波数(音の高さ)やリズムを分析すると、
飼育員が「つかさ」と話す声と同じパターンだった。
「自分の名を言ってくれたのは、最高の感動」と声を弾ませる。

 村山さんは高校1年のとき、人の言葉を理解するイルカが
出てくる米映画を見て、「自分もイルカと話したい」と研究者を
志した。
イルカの認知機能を扱う研究室はどこにもなかったが、東京大
の研究者が受け入れてくれた。
今も国内で同分野を専門にしているのは村山さんだけで、
手探りで研究を重ねてきた。

 ナックとの付き合いは20年以上で、言葉の訓練は2003年
から始めた。
これまでにナックにフィン(足ひれ)を見せると短い高音、
バケツは低音、ゴーグルは長い高音と、見せた物に応じて違う
鳴き声を出させることに成功した。
さらに記号を見せて「AならばB」「BならばC」と覚えさせ、
「A」を示しただけで「C」を選ぶ三段論法的な思考ができること
も確認している。

 今回は、人の発した言葉をナックが自らまねていることを、
音波や周波数の丹念な分析から証明した。
まだ「オウム返し」の段階だが、村山さんは「物に合わせた
鳴き声を発することができるので、言葉の意味を理解して発音
することができるはずだ」と期待する。
最終的には、村山さんらが「何がしたい」と聞けば、「エサを
食べる」「遊びたい」と会話できるようにしたいという。


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イルカも「オウム返し」を使うのか。
オウム返しと言ったら、私の得意技だ。
言い返してみて、合っているかどうか、確認する。
もし違ったら、また別の言葉を頭の中の引き出し
から探し出し、言ってみる。
視覚で相手の表情、反応などを見て、そのすり
合わせ作業を詰めて行く。

イルカもおそらく、ただのマネではない。
相手との双方向コミュニケーション方法を学習する、
高等技術ではないか、と思う。
イルカのナック氏も、それができるみたいだが。



>「バケツは低音、ゴーグルは長い高音と、
見せた物に応じて違う鳴き声を出させることに
成功した。」


これって、まさに言語獲得が難しいものに対して、
言葉の訓練をする場合、有効な方法だと思える
のだが。
ろう学校の教育にも使える方法ではないだろうか。

動物と同じ扱いにするわけではないのだが、
言いたいことはつまり、聴こえない子どもに、
言葉を音声言葉だけで教えてもムダ。

ならば、手話も含めた視覚情報と文字で日本語を
教えたら、意味を正確に伝えられる文章を書ける
ようになるし、逆の文章読解力だって身につくのでは
ないだろうか。
社会に入ったら、筆談でも困らないことになるが。
もちろん、手話も広めていく。

これが成功すれば、今までのろう学校の教育は
間違っていた、ということになるのだが。


発声訓練に重点を置く、今のろう学校の子どもが
書いた文章力は、下の資料を見てみればわかる。


『教科指導と日本語 -日本語指導が必要な聴覚障害生徒のために-』
〔河野美沙子〕

by bunbun6610 | 2014-08-18 21:16 | コミュニケーション能力

ある障害者から見た世界


by bunbun6610