健聴者の「今のは通訳しなくていい」を、どう思うか?

聴覚障害者が会社やハローワークとの話し合い
などで、手話・要約筆記通訳者がいても

「今のは通訳しなくていい」

と言われたことはないだろうか。
私は、過去に何度かある。


(通訳者は「通訳の良心」に従って、
健聴者の要求を無視してでも通訳をする。
だから、この事実が私にもわかったのである。)


聴覚障害者は「聞こえない」あるいは「聞き取れない」
といった障害を持つ。
それで、相手の話を手話や要約筆記という方法の
通訳を介して理解する場合がある。

そうした通訳場面では、次のような事例もある。



『手話・要約筆記通訳とは何か?』
〔2012-10-26 18:00〕




>「しかし、交渉が進んでいくにつれ、会社が返事に窮する
場面が出てきた。
すると役員たちが小さい声で雑談を始めた。
しかし、派遣された手話通訳者が、雑談の内容を私たちに
手話で説明することはなかった。

その時の様子は、ろうあ者側の手話通訳者が説明してくれた。
後で会社側の手話通訳者に尋ねてみると、「会社がやばいと
思う場面では手話通訳をしない」と答えが返ってきた。

明らかに会社の味方をしているのが分かり、憤慨した。」


聴覚障害者が依頼し、派遣センターから派遣された
通訳者ならば、公正な通訳を行うのが当然だと思うだろう。

ところが、上の事例では事情が違っている。

では、会社が費用負担、依頼手続きも行って呼んだ
通訳者なら

「(通訳業務は)会社の思い通りにやっていい」

というものだろうか。

残念ながら、それがまかり通っているのが現状だ。

通訳者は、お金を出している会社の指示を飲まざるを
えないかもしれない。
しかし、それでも、その通訳者は派遣先での通訳業務
を終えてセンターに戻ったら、報告書を書いて提出して
いると思う。
その時の通訳業務での問題点、疑問点などとして、
このことを書くのではないだろうか。
そして、手話通訳問題研究会とかでも、議題として取り
上げられているかもしれない。


一般社団法人 手話通訳問題研究会




特定非営利活動法人 全国要約筆記問題研究会




確かなことは私もわからないのだが、少なくとも、その時には
どういう対応を取るべきかは、話し合っているに違いない、
と思う。

聴覚障害者が聞こえない、わからないことをいいことに、
会社やハローワークが好き勝手なふるまいをすることは、
許しがたい。

状況を見れば、起こっていることの意味は推測可能だ。
だから、そんなことがあったら、インターネット上に詳しく
書いてやろう。
会社の名称も一緒に添えて、だ。
これが差別禁止に、一番効果があるんじゃないかな。
国が一向に罰則の付く禁止法をやりたがらないんだったら、
自分でやってやる。

仮に、多少の誤解はあったとしても、障害者が不快な思い
をしたことは事実なのであり、それを“差別”と言うのでは
ないだろうか。

差別をしているという事実が公になったら、その会社には
もう障害者が来なくなり、罰金ばかり払わされるハメになる
んじゃないかな。

そればかりか、社会的信用も下がり、最悪になれば経営
圧迫というシナリオになるかもしれない。

仮に、会社が怒って、たかが貧乏障害者一人を相手に
裁判なんかやって勝訴したところで、障害者から何が
取れる?
会社のほうが、カネと時間と労力の無駄になるほうが、
大きいのではないだろうか。
となると、会社側のリスクのほうが断然大きい。

これから就職先を探す障害者も、こういう情報を知って
おくことによって、そういう悪い会社に引っかからなくて
済み、一石二鳥なんじゃないかな。

それならば、なおのこと、聴覚障害者同士で情報を
集めてみて『聴覚障害者版ブラック企業』のリストでも
つくってみたいものだ。





【追記】

こういうことを読んで、何かを思い出さないだろうか。
8月のニュースで報じられた、あの盲導犬への
傷害事件である。


『何者かが盲導犬を刺す 被害男性「これは自分の“傷”」
〔2014-08-25 23:29〕



それは、視覚障害者の見えない障害につけ込んで
行われた犯罪行為である。

同様に聴覚障害者も、聴こえないという障害の弱点に
つけ込まれて、健聴者同士で言いたい放題に言われて
いる場面もあったりする。
聴覚障害者だって、相手の顔を見れば、どういうことを
言っているのかわかる場合もある。
見抜かれた健聴者は

「こういうときに限って、聴こえるのね・・・」

とこぼす。

こういうことは、聴覚障害者でも実際、よくわかるのだ。
証拠は出せないけれども。

「何話しているの?」

と聞けば、驚いて振り向いて

「いや、何でもない」

とか言う。
そこでも、前にどういうことを言っていたのか、わかる。
言葉がしゃべれる聴覚障害者は、意外と手ごわい。

それに、全ての通訳者に良心があるとは限らないが、
通訳してくれる人もいることはいる。
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by bunbun6610 | 2014-10-06 18:30 | 情報保障・通訳


ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

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