蒼穹 -そうきゅう- bunbun6610.exblog.jp

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

聴覚過敏(聴覚障害)

聴覚過敏(聴覚障害)の話


7月4日(金)9:00~ 放送のEテレ『バリバラ』
は「お悩み相談室Vol.3」というテーマ。




番組では、いろいろな障害者の、いろいろな悩みが
紹介されていたが、そのなかに「聴覚過敏」というの
があった。
聴覚障害者ではなくて、発達障害の人の悩みだという。

ちょうどこれと同じような記事が、他にもある。



炎のジョブコーチさんの
『ヘッドホン許可する会社しない会社』
〔2014/6/4(水) 午後 10:19〕




〔参考情報〕

調べてみたら『聴覚過敏と僕』というブロガーさんが
いらっしゃいます。


『聴覚過敏に対する工夫』
〔2014年07月08日〕



「イヤーマフ」という、専用の防音用具が紹介されて
いますが、やっぱり知らない人がこれを見たら、
ヘッドフォンと勘違いしてしまう、と思う。

学校などでは先生の許可と説明で理解が得られても、
職場では誤解を防止しきれなかったりして、
許可してもらえない会社もあるだろうな、
と容易に想像できると思う。




私も以前に

「聴覚にこのような症状がある、珍しい病気」

だと聞いたことがある。

難聴者対象手話講習会で知ったAさんは、
その障害を持つ人なのだ。

手話講習会の途中から入ってきたAさんは、
受講中に、なぜかヘッドフォンを装着していた。

それを見た私は

「あの野郎、手話講習会の最中に、講師の説明も
聞かないで、音楽なんか聞いていやがる。
ふざけやがって!」

と思っていたものだ。
ただ、不思議なことに、Aさんは楽しく音楽を
聴いているような表情ではなかった。
むっつりとしていて、かなり暗い表情だったのだ。
その理由を、少し後になって、皆が知るようになる。

何回か受講しているうちに、Aさんから皆に、
用紙を配った。
それは、聴覚過敏についてのインターネットで調べた
資料だった。
そして

「実は、僕はこういう聴覚障害を持っているんです。
それで、いつもヘッドフォンをしているわけなんです・・・」

というふうに、添え書きしていた。

Aさんによると、特に女性の高い声が苦手で、突き刺さる
ような音声感覚で耐え難いものなのだという。

難聴者対象の手話講習会では、まさに女性講師が
大声で講義をしていて、Aさんはやはり、ヘッドフォンを
着けざるをえなかったのだ。

読者の中には

「手話講習会なのに、なぜ音声説明が必要なのか?」

と思うかもしれない。

この講習会は難聴者のための手話講習会なので、
普通のところとは違う。
受講する難聴者に

「手話講師は、大きな声で説明してほしい」

と要望した人もいたためだ。
特に、高齢難聴者に多い要望らしい。
そういう難聴者の場合は、勿論補聴器も装用していたが、
それだけで聞き取れるようになるわけでもなく

「座席も(講師の声が聴き取れるようにするため)
前のほうにさせてほしい」

という要望も出していた受講生が、何人かいた。

私の場合は、補聴器を外して受講していた
(当時持っていた補聴器は性能が悪かったことも
あって、もう役に立っていなかった)
ので、そんな配慮をしてもらっても、意味がなかった。
しかし、手話を見て覚えるより、声での説明に頼る
難聴者の場合は、こういう人が多いのである。

しかし、Aさんはもっと軽い難聴なのに、
特殊な難聴でもある。
そういう場所に耐えられなかったので、
ヘッドフォンをしながら、手話講習会を受けていた。

そんな事情を知ってから、自分や、周りの人がどれほど
誤解していたかと、やっとわかった。
そして、Aさんが誰か人と会う度、こんな説明を個別に
していかないと、いつの間にか誤解が広がっていってしまう。
そして人間関係にも響いてしまう、という問題は深刻な
ものだということが理解できた。

この障害自体は、大した事ない、と思われるかもしれない。
だが、こんなに、ややこしくなる障害もあるのだ。

Aさんは大学病院などを転々としたあと、やっとこの病気
が稀(まれ)にあるということを知り、聴覚障害として認定
されるに至ったのだという。
自分が悩んでしまう理由も、それでやっと納得できたそうで、
聴覚障害者が使う言語「手話」を習おうと思ったらしい。

聴覚過敏の人にとっても、手話でのコミュニケーションは
有効なので、Aさんの手話学習力は大したものだった。


『バリバラ』では発達障害者の、学校の授業での苦労話
が紹介されていたが、実は、学習障害よりも、こういった
関係障害が起こることのほうが、もっと怖かったりする。

社会で誤解を受けてしまうことのほうが、もっと怖いのだと
思う。
本当に、いちいち説明しなければならない障害というのも、
大変だろう。
それは、「見ただけではわからない」聴覚障害者も同じだが。


〔参考記事〕

『「聴覚障害」の理解されにくい辛さ』
〔2014-03-25 19:00〕





聴覚過敏とは、あえて言ってみれば「変種の感音性難聴」
というところなのだろうか?

世の中には「聴覚過敏」の他にも、「聴覚情報処理障害」
もある、という。
理由はわからないけれども、これも近年の人気記事に
なっている。
もしかしたら、結構いるのかもしれない。


『聴覚情報処理障害と聴覚障害』
〔2014-01-27 18:30〕





【追記】(7月9日)


当ブログでは、本記事のタイトルを『聴覚過敏(聴覚障害)』
とした。
しかし、『聴覚過敏と僕』というブロガーさんによれば、
聴覚過敏だけでは障害者認定を受けられないらしい、
ということがわかりました。

当事者による詳しいお話は、下の記事をご覧下さい。


『聴覚過敏者は障害者手帳を頂けるのか?』
〔2014年07月05日〕




なお、聴覚過敏が聴覚障害と認定されないからといって、
筆者としては、記事タイトルを訂正するつもりはありません。
当ブログでは、難聴を広く「聴覚障害」と認めているのと、
同じ理由からです。

勿論、聴覚過敏に加えて、難聴の程度も基準を満たす人は、
国からも聴覚障害者として認定を受けているのは確かです。
聴覚過敏の症状も持つ難聴者で、聴覚障害6級の人が実際
にいます。
複合障害なのだろうか、と思いますが。

ともかく、まずは「こういう性質の聴覚障害もある」という話
として、させていただくことにした。


それにしても、手話が聴覚過敏の人々にとっても、
有効なコミュニケーション手段になるとは、驚きですね。
[PR]
by bunbun6610 | 2014-07-07 18:30 | 聴覚障害