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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

障害者の退職

就労後の聴覚障害者問題E


ある日の朝礼で、Aさんが上司に紹介されて、
皆の前で何か話をしていた。

こういう、重みのある状況というのは、人事異動の話だろう。
後で近くの人に尋ねてみたら「辞める」という。

そういえば、Aさんは最近、何回も上司や役員に呼ばれて、
個室で会談、ということがあった。
欠勤が多くて、元気もなかった。

お別れの日、久しぶりにAさんと話したが、
以前のような強気は、どこかへ飛んでいた。

おそらく、最近の会談内容というのは

「どう? そろそろ辞めないかね?」

といった類の話だったのだろう。


もし

「辞めてもらう」

という話だったら、何回も会談する必要なんかない。

会社も、それなりの手数を踏んだ上で、Aさんに
「辞める」と決めてもらったのだと思う。
逆に言えば「品の良い辞めさせ工作」だったのだろう。

Aさんが辞めるのは「会社都合」か「自己都合」かは、
わからない。
しかし、いずれにしてもこれは「リストラ」と同じだ。
5月に騒がれたユニクロのパワハラ問題と比べたら、
まだいいほうだが。


こうなる時には、次のような状況になる。
これは、Aさんの状況から把握できたことである。


●次第に、仕事を与えられなくなる。
仕事はあるのに、他の障害者ばかりにいってしまう。

●幾ら休んでも、何も言われない。
無視されている。

●上司や人事、役員に何度も個室に呼ばれ「そろそろ
辞めないか?」などと、言われるようになる。



こうなった時にはもう

「その対象者はリストラのリストに入れられている」

と思っても、間違いないだろう。

そういえば、D上司も

「サラリーマンは、何か言われているうちが華だよ」

と言っていた。

リスト入りが決まると、もう会社は

「何が何でも、辞めてもらう」

という方向で、話をするだけなので、
それ以外のことで話し合おうとしても、
会社は聞き入れないものだ。
慌てて真面目に働いたところでも、手遅れだ。

これで、一時は三人まで増えた障害者雇用も、
とうとう、私一人になってしまった。
新たに障害者を雇うかどうかは、わからない。

だが、今の業績のひどい落ち込みで健常者の
人員削減もあるのだから、新たな障害者を雇い
入れる可能性はない、と思う。
これも“アベノミクス”の副作用なのだろうか。

今まで、Aさんに仕事をやってもらうことはほとんど
なくなっていたのだから、私一人でも間に合っている。
残った私は、これからはずっと一人でやることになる、
と思う。
これは、残る方も大変だ。

真面目に働けば、一人だけ残されるし、真面目に
働かない人は、リストラになる。
やっぱり世の中は、どっちも大変だ。
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by bunbun6610 | 2014-06-30 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E