開き直った聴覚障害者は、聞こえなくても大丈夫 - 会社の内線電話はどうするか

私の聴力では、電話での会話は、全くできない。

それでも、仕事で別の事務所などへ行くと、セキュリティの
強固なドアの前に、内線電話がある。
その電話で、用件のある相手を呼び出さなければ、自分の
仕事ができない。
そんなとき、どうするか?

こんな時、もし声を出せないろう者だったら、アウトだろう。
しかし私は、話すことだけはできる。

それで勇気を持って、一方的にしゃべってみた。

肝心なのが、最初のところだ。
受話器を取って、内線番号をプッシュする。
すると、私の想定では「プルル・・・」という音が3回するまでには、
相手がその電話に出てくれると思っている。
大体3回程度の呼び出し音で、大抵の人は電話に出てくれる。
つまり、約3秒後になってから、こっちも

「もっしもしー、もっしもーし!」

と、大きな声で言い出す。
しかも、これも3秒間くらいかけて。
そして

「●●です。
××を持って来ましたので、▲▲さんを
お願いします」

と一方的に用件を伝えて、電話を切る。

ちょっと失礼な方法だが、大抵はこれでつながる。
ドアにはガラス窓もついているので、そのときに覗いて、
思い切って手を振る。
すると、誰かが気づいてくれる。
その人が、電話に出ている人へ

「あっちに変な人がいるわよ」

という感じで、大きなジェスチャーを送ってくれるのだ。
電話に出ていた人も、私の演出を聞いて笑っているので、
これで、どの席にいるのかもわかるのだ。
みんな

「おかしな人だね」

という感じで見ているが、私はこの状況でよくわかるから、
一向に構わないのだ。

これを何回か繰り返せば、後はもう、みんな私のことを
「聴覚障害者」だと分かってくれたし、対応も早くなった。

こんな目立ち方をすることによって、一発で、
しかも全員に、私が聴覚障害者だと覚えてもらえるのだ。

そうして覚えてもらった後は楽だ。
いつも、このパターンでやっている。


本当は、こんなやり方でなくとも、例えば

「私は聴覚障害者です。筆談でお願いします」

と書き添えた名刺を渡しておく方法もある。
しかし、それを渡していない人にはわからないので、
その方法だと、名刺を全員に渡さなければならない。
そもそも、その名刺を渡した意味すら、理解できない
健聴者がほとんどなのだから、やる意味がない。
現実には、これは無理というか、無駄だ。

名刺もつくってもらえない会社もあるので、
自費でつくるが、役に立たなければ意味がない。
それに年に何回も人事異動がある職場だったら、
そんなことはやっていられなくなる。

結果、今の大げさなやり方で落ち着いている、という
わけである。

「聴覚障害者はマナーが悪い」

とか、いろいろと誤解も受けるだろう。
だが決して、私は「変な人」なわけではない。
健聴者からは「変な人」に見える方が、目立つし、
よく覚えてもらえるから、それで仕方ない、と思っている。
単に、損得勘定での選択に過ぎない。
仕事が第一、恥は二の次でいい。

この方法は、女性には恥ずかしくて、できないかもしれないが。


「おまえは会社の恥」だと?
いやいや、聴覚障害者を雇用していながら、何の配慮もせず、
その状況をブログに公開されている会社のほうが、
よっぽど恥なんじゃないかな?

このブログの筆者が誰だか知っている人には、
会社名もとっくに知られているのだから。
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by bunbun6610 | 2014-08-09 18:30 | コミュニケーション能力

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610