聞こえなくてもわかる(通じる) - 健聴者の「身振り」と、私の「オウム返しのマジック」で
2014年 04月 12日
中途失聴者の最大の武器は、声が使えることだろう。
それを使えば「オウム返しのマジック」(※)が可能だ。
(※)『オウム返しのマジック』の詳細説明は
『「ダンボ!」→「マンボ?」 感音性難聴障害者のコミュニケーション方法』
〔2014-03-27 18:30〕
参照。
この話術と、自分の推測力とのすり合わせ作業で、
相手の言っていることを理解しようとするのだ。
これも「聴覚障害者のコミュニケーション能力」の
一つではないだろうか。
ろう者と比べると、健聴者とのコミュニケーション能力が
高いので、聞こえているように見え、誤解されているの
かもしれない。
ある日、干していた布団を布団叩きで叩いて、
取り込もうとしているとき、
近所のおばちゃんが近づいてきた。
おばちゃんは、何か言ってきた。
しかし、私が聞こえないということも知っているので、
身振りを交えて何か必至に、私に伝えようとしていた。
「何だろう?」と思いながら、身振りから推測を始めた。
おばちゃんの身振り;「おーい!(叫ぶ)/手招きする
/あなた(指差し)/ドンドン!(叩く)/寝る/指差し
/雨/怒る」
私「何? 雨?」
おばちゃん;「うなづく」
私;「雨がどうかしたんですか?」
おばちゃん;「首を振る/怒る」
私;「あ、隣の人が、布団叩きの音でうるさいって?
(だから、おばちゃんも怒っているのか?)」
おばちゃん;「首を振る」
私;「何で怒ってるの? 隣の人、何か言ってた?」
おばちゃん;「首を振る」
そして、おばちゃんは、もう一度最初から身振りを始めた。
おばちゃん;「あなた(指差し)/ドンドン!(叩く)
/おーい!(叫ぶ)/寝る/指差し/雨/怒る」
私;「え? オレの部屋まで来た?
寝てないよ、オレ。出かけていたから」
おばちゃん;「雨振る」
私;「え? 雨なんか降ったの?」
おばちゃん;「うん(うなづく)」
私;「こんなに天気がいいのに、ホントに降ったの?」
おばちゃん;「うん(うなづく)」
私;「あー。それで、オレの部屋のドアを叩いて、呼んだんだ」
おばちゃん;「うん(うなづく)」と言って、やっと笑顔になってきた。
私;「そうだったんだ。わざわざ、どうもありがとうございます。」
おばちゃん;「うん(うなづく)」
・・・(終わり)・・・
こんな感じの会話になった。
ちょっと時間がかかったが、このコミュニケーションが通じた
理由は、何だったのだろうか。
読者も考えてみてほしい。
胃部レントゲン検査の話でも説明しているが、
会話は一度に言いたいことを言うのではなく、
細切れにすることである。
特に身振りや手話の場合は、言葉とは違って、時間の流れ、
自然な流れに素直に表現することが重要だ。
これは、手話通訳でも大事なところである。
順序が違うと、視覚情報だけで理解しようとしている
聴覚障害者は混乱しやすくなる。
一つずつ伝わったかどうか確認してから、次のストーリーへ
運んでいくと、聴覚障害者にも通じやすくなると思う。
聴覚障害者の想像力が働くようにするのである。
身振りは、有効である。
(ただし、プライバシーに関わることで他人に知られない限り)
だから下手でも照れずに、真剣にやるべし。
上手い下手は関係なく、相手が重度聴覚障害者の場合は、
必ず喜ぶだろう。
それを使えば「オウム返しのマジック」(※)が可能だ。
(※)『オウム返しのマジック』の詳細説明は
『「ダンボ!」→「マンボ?」 感音性難聴障害者のコミュニケーション方法』
〔2014-03-27 18:30〕
参照。
この話術と、自分の推測力とのすり合わせ作業で、
相手の言っていることを理解しようとするのだ。
これも「聴覚障害者のコミュニケーション能力」の
一つではないだろうか。
ろう者と比べると、健聴者とのコミュニケーション能力が
高いので、聞こえているように見え、誤解されているの
かもしれない。
ある日、干していた布団を布団叩きで叩いて、
取り込もうとしているとき、
近所のおばちゃんが近づいてきた。
おばちゃんは、何か言ってきた。
しかし、私が聞こえないということも知っているので、
身振りを交えて何か必至に、私に伝えようとしていた。
「何だろう?」と思いながら、身振りから推測を始めた。
おばちゃんの身振り;「おーい!(叫ぶ)/手招きする
/あなた(指差し)/ドンドン!(叩く)/寝る/指差し
/雨/怒る」
私「何? 雨?」
おばちゃん;「うなづく」
私;「雨がどうかしたんですか?」
おばちゃん;「首を振る/怒る」
私;「あ、隣の人が、布団叩きの音でうるさいって?
(だから、おばちゃんも怒っているのか?)」
おばちゃん;「首を振る」
私;「何で怒ってるの? 隣の人、何か言ってた?」
おばちゃん;「首を振る」
そして、おばちゃんは、もう一度最初から身振りを始めた。
おばちゃん;「あなた(指差し)/ドンドン!(叩く)
/おーい!(叫ぶ)/寝る/指差し/雨/怒る」
私;「え? オレの部屋まで来た?
寝てないよ、オレ。出かけていたから」
おばちゃん;「雨振る」
私;「え? 雨なんか降ったの?」
おばちゃん;「うん(うなづく)」
私;「こんなに天気がいいのに、ホントに降ったの?」
おばちゃん;「うん(うなづく)」
私;「あー。それで、オレの部屋のドアを叩いて、呼んだんだ」
おばちゃん;「うん(うなづく)」と言って、やっと笑顔になってきた。
私;「そうだったんだ。わざわざ、どうもありがとうございます。」
おばちゃん;「うん(うなづく)」
・・・(終わり)・・・
こんな感じの会話になった。
ちょっと時間がかかったが、このコミュニケーションが通じた
理由は、何だったのだろうか。
読者も考えてみてほしい。
胃部レントゲン検査の話でも説明しているが、
会話は一度に言いたいことを言うのではなく、
細切れにすることである。
特に身振りや手話の場合は、言葉とは違って、時間の流れ、
自然な流れに素直に表現することが重要だ。
これは、手話通訳でも大事なところである。
順序が違うと、視覚情報だけで理解しようとしている
聴覚障害者は混乱しやすくなる。
一つずつ伝わったかどうか確認してから、次のストーリーへ
運んでいくと、聴覚障害者にも通じやすくなると思う。
聴覚障害者の想像力が働くようにするのである。
身振りは、有効である。
(ただし、プライバシーに関わることで他人に知られない限り)
だから下手でも照れずに、真剣にやるべし。
上手い下手は関係なく、相手が重度聴覚障害者の場合は、
必ず喜ぶだろう。
by bunbun6610
| 2014-04-12 18:30
| コミュニケーション能力