漢字の読み方を忘れる - 聴覚障害者のウィークポイント

聴覚障害者にある情報障害というのは、
いろいろあると思う。

「耳が聞こえない、聞こえなくなる」

ということは

「耳から音声情報を取り入れることに不自由をする」

ということになる。
一旦覚えたはずの読み方も忘れていったり、
わからなくなる。
漢字を、自分勝手に解釈して読んでいたりする。


「聴覚障害者にしては、文章力があるので、
頭がいいほうだ」

と思われている。

ところが! である。
その一つに、誰もが知っている漢字の読み方がわからない。
あるいは忘れる、といったことがある。

中途失聴者の場合はもう、耳からは音声情報を
ほとんど聞くことができないので、忘れていくし、
失聴後に目にした漢字の読み方だって、
さっぱりわからない場合がある。


●テレビに出ているデカ文字に

「初かつお」

ってあったけど、どう読むんだっけ?
これも知らない、忘れたなんて、恥・・・だろう。

●「四則計算」って、「よんそくけいさん」と読むんだったっけ?

●「韓流ドラマ」を「かんりゅうドラマ」と、ずっと読んでいた。

●ファミリーレストランのメニューに載るようになった
「三元豚」は、どう読むの?


地名の正しい読み方を、ずっと知らなかった。

●浅草の「雷門」を約40年も「らいもん」と読んでいた。

●「千歳烏山」を「ちとせとりやま」と、ずっと読んでいた。


有名人、アイドルとかの名前の呼び方も知らなかったりする。

●「AKB48」って、「アキバよんじゅうはち」って読むの?

●「EXILE」って、「エクシル」って読むのか?


いや、これではいつのまにか笑われてしまうから、
もう自分からしゃべりたくなくなってきたな、
こりゃ・・・。

本で読んでも、大人が読む本にはもう、
ルビがないから勉強のしようがない。

「初かつお」の読み方をパソコンで調べてみたが、ない。
あまりにも、誰もが自然に聞いているような
言葉の読み方なんて、調べても簡単に見つからないようだ。

地域の聴覚障害者対象文章教室で、是非、
こういう学習教室をやってほしいものだ。

そうしないと、発語訓練をしても、だんだんと声を
使わなくなくなっていってしまうものなのだ。

「大人になったら笑われたので、声を出すのをやめた」

という、ろう者の話も、よく聞く。


単に耳が聞こえなくなったからだけではなくて、
最近話題になった言葉はわからないし、
言葉も忘れてゆくから、だんだんと話さなくなってしまう、
ということもある。
言葉のアクセントも、忘れていったり、
新たに覚えることが難しくなっている。
だから、私の場合は、専ら、このブログで言いたいことを
言う場合が多くなった。
本当に自由な話しをする場合は、声は出さず、
聴覚障害者と手話だけでする場合が多くなった。
だから、手話ができる人としか、話さなくなっていった。

健聴者に、よく

「聴覚障害者の世界って、狭いね」

と言われるが、その通りなのだ。
けれども、それを認めるかわりに、
私にも言わせてもらおう。

「健聴者も、聴覚障害者のことを、ほとんど知らないのだ」
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by bunbun6610 | 2014-04-26 18:30 | 聴覚障害
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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610
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