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<聴覚障害者>佐村河内氏問題で「誤解される」と会見

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140327-00000077-mai-soci

<聴覚障害者>
佐村河内氏問題で
「誤解される」と会見


毎日新聞 3月27日(木)19時35分配信

 聴覚障害者らで作るNPO法人「東京都中途失聴・難聴者
協会」が27日、都庁で記者会見し、「全ろうの作曲家」として
活動していた佐村河内(さむらごうち)守氏(50)を巡る騒動


「聴覚障害への誤解が広がっている」

と訴えた。

 佐村河内氏は7日の記者会見で、身体障害者手帳を返納
したと明かし、

「耳元で60デシベル以上で言われても、音は分かるが言葉
としては聞き取れない」

と説明した。

同会はこのやり取りが、ゴーストライターに代作させていた
問題と相まって

「障害者手帳を持っていなければ聞こえるのでは、
という誤解につながった」

と指摘した。

 聴覚障害者は国内に数百万人いるとされるが、手帳保持
者は約35万人にとどまり、会話が聞き取れない程度では
福祉サービスが受けられない実情があるという。

新谷友良理事長は

「外から見えない『聞こえ』の障害について、
正しい理解を持ってほしい」

と訴えた。

【川口裕之】


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特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会から
は、下の声明が出されている。

なぜ、このよう声明が出されたのか、おそらく健聴者は
まだ、理解できないかもしれない。
私が心配するのは、就職差別だけでなく、役所の障害者
福祉課で手帳の申請をしても断られる、つまり水際作戦
が横行しないか、心配だ。
高齢者はすでに、対象外となっている、と老人が漏らして
いる。



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特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会
http://www.tonancyo.org/


佐村河内氏の聞こえに関する問題についての声明
〔2014年3月26日〕
http://www.tonancyo.org/140326seimei-bun.pdf


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「正しい理解を」と言うが、実際には、例えば下のような
情報もある。



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http://bylines.news.yahoo.co.jp/fujitatakanori/20140218-00032764/

佐村河内守氏への批判だけでなく
聴覚障害者への理解と支援を!


2014年2月18日 13時58分

藤田孝典 | NPO法人ほっとプラス代表理事、社会福祉士


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藤田氏の説明に対して、私の指摘をさせていただくこと
にする。


>「しかし、それよりも重要なことは聴覚障害者の
置かれた現状理解と生活支援の不足を改善する
ことではないだろうか。」



最も効果的な解決方法は、私もこれだと思う。
障害者制度を利用できるようにしても、
(こうして隠されてしまった)障害者を
増やしてしまうだけのような気がしてならない。

障害者は、差別を受けている。
だから、それをなくすには、障害があっても、
誰もが社会参加できる社会にしなくてはならないのだ。
そのほうがいい、と私は思う。


>「これらのコミュニケーションツール(コミュニケーション
の道具)としての言語が使用できない場合は、
手話やボディランゲージなど他の手段を
用いることになる。
コミュニケーションを支える何かが必要という
ことだ。」



この説明は、当事者から見たら、どう思うだろうか?
偏った説明だという印象は否めない、と思う。

理由は、幾つかある。

聴覚障害者と言っても、難聴者や中途失聴者が
圧倒的に多い現状。
しかも、そのなかで手話ができる人、
ボディランゲージが理解できる人というのは、
そんなに多くはない。
その点で言えば、これは適切な説明ではない
ように思う。

勿論、手話がわかる聴覚障害者もいるが、
この説明文を読むと、手話ができない聴覚
障害者のことはほとんど考慮していないかの
ような意見に思われてしまう。
だから、藤田氏は

>「コミュニケーションを支える何かが必要

と言っているのではないだろうか?


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【参考記事】

『中途失聴者と難聴者の世界』(山口利勝/著者、一橋出版)

2021 05 04

>「P197『中失・難聴者に対する最も基本的で重要なバリアフリーの手段は書くことである』



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それから、もう一つ大事なことがある。
手話は、ろう者(Deaf)のコミュニケーション言語、
つまり、健聴者が使う日本語と同様、れっきとした
「言語」である。
だから、このような説明はびっくりしてしまうし、
憤慨する。



>「ここで、全国で唯一の聴覚障害者の当事者団体
である全日本ろうあ連盟を紹介したい。」


浅はかな知識で、こう説明するのは困ることだ。
聴覚障害者団体は、他にもある。
ろう者、中途失聴者・難聴者の団体は別々に存在
しているし、一緒になってやっている団体もある。
この人が、知らないで勝手に書いているだけだ。



〔参考記事〕

『聴覚障害の用語定義について』
〔2011-03-30 22:03〕



『「聴覚障害者」の定義に関する共同声明(1989年)』
〔2011-03-31 23:19〕




〔参考情報〕(2017年1月28日)


秋田県立聴覚支援学校『1.聴覚障害とは?』


「難聴には「伝音性難聴」(耳小骨までの「音を伝える部分」に障害がある場合)と「感音性難聴」(蝸牛以降の「音を感じる部分」に障害がある場合)、「混合性難聴」があります。

また、聴覚障害には、補聴器がなくても大体会話が分かる程度から、まったく音が聞こえない程度まであります。」



2022108日に加筆修正】


by bunbun6610 | 2014-03-27 21:09 | 佐村河内 守

ある障害者から見た世界


by bunbun6610