Eテレ「「働く」を見に行こう! ―先輩社会人を訪ねて(1)―」

2014年1月12日(日)放送

Eテレ『ろうを生きる 難聴を生きる』

「「働く」を見に行こう! ―先輩社会人を訪ねて(1)―」




というテーマでは、東京にある日立グループの会社で働く
聴覚障害者の事例が紹介されていた。

会社で、聴覚障害者関連のプロジェクトを進めるときも、
最初の頃は健聴者主導で進められ、聴覚障害者は
そのサポート役のような存在でしかなかった、
という。

やはり、聴覚障害者も職場では「お客様」だ。
そこも「職場内障害者授産施設」だったのだろう。

ところが、ある時期を境に、これが逆になったのだという。
このようなプロジェクトでは、そのほうが上手くいくからだ
という。
職場の上司が実際に、次のように話している。


「僕らが考えるのではなくて、○○君に任せればうまくいく
のではと考えました。
「ろうの文化」というものがあります。
われわれ健聴者にはわからないところがありますから、
やはり、おもてなしの心をいちばん表現できるのが○○君
たちではないか。
ということで彼らに任せまして、われわれはバックアップ
ということで、お手伝いだけしました」


この結果は、当然と言えば当然である。
聴覚障害者に関することは、当事者のほうがよく
知っているのだから。

実は、同じような事例が、当ブログの記事にもある。


『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題 (1)』
〔2012-01-02 21:07〕




『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題 (2)』
〔2012-01-02 21:31〕




『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題 (3)』
〔2012-01-02 22:09〕




『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題(4)』
〔2012-01-02 22:31〕




『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題(5)』
〔2012-01-02 22:44〕




『胃レントゲン検査での聴覚障害者問題(6)』
〔2012-01-02 22:59〕




この記事にある会社は、実はM社なのである。
そしてクリニックとは、Rクリニックなのである。
その一部はメール記録、電子文書による回答文である。

やはり、聴覚障害者の胃レントゲン検査をどのように
行えばよいのかも、健聴者だけで話し合い、物事を決めて
しまう傾向が強く顕れている。
それがミスマッチを生む場合もあり、その可能性は高くなる
のだが。


別の会社、診療所でも、次のような事例がある。


『胃部レントゲン検査 - 会社の健康診断で、複雑な気持ちになったこと』
〔2013-12-19 18:00〕



残念なことに、健聴者が聴覚障害者の声を真摯に
聞かない限りは、こうしたことは繰り返されるしかない
のである。


また、当ブログにはカテゴリー『情報保障・通訳』があり、
そのなかの記事にも、そうした場面の記述がある。
これも、M社を含む、いろいろな会社での事例である。

先ほどのテレビを見て、会社の健聴者の対応が、
聴覚障害者を理解することによって変わった、
ということはわかる。
けれども、わからなかった点、そのために残念だった点
もある。
それはやはり、その理解がどうやって得られるようになったか、
ということである。
それこそが、視聴者の最も知りたかったことだろう。

この番組の視聴者の、かなりの人が、おそらく聴覚障害者
ではないだろうか。
そして、この番組を見て、最も知りたかったことは、問題解決の
方法についてだと思うのである。

日立グループの会社は、他の会社とは大きく違うのでは
ないだろうか。


『難聴者の先輩(1) 大石 忠氏』
〔2013-02-13 18:00〕



の大石忠氏も、日立の会社で育った聴覚障害者だ。

そういう会社の歴史的背景がある。
仕事内容も、聴覚障害者関連のプロジェクトもあるため、
そこで働く大多数の健聴者にも聴覚障害者とは、
決して無縁であっていい存在ではないだろう。
知らない、知ろうとしないでは、会社としても、
成功する事業はできないのだから。

だが、私や、読者の皆さんの勤めている会社には、
ほとんどの場合が、聴覚障害者雇用のノウハウが
蓄積されるような、長い歴史がないのではないだろうか。

だから、すんなりとはいかない。
一人ひとりが、何度も何度も、そしてそれは世代が
代わっていっても、声を上げ続け、行動して理解を求める
という、大変な役割を担ってゆくしかない。
自分自身のことだけを考えるのではなくて。




【参考情報】

『私がブログで情報保障を書く理由』
〔2013年10月05日 (土)〕

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by bunbun6610 | 2014-01-15 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題B
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