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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

『交響曲第一番』(佐村河内守/著) 11/11

『交響曲第一番』
(佐村河内守/著 2007年10月31日/第1刷発行 講談社/発行所)



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「――生きている・・・。
その瞬間に、私の闇に小さな光がもたらされるように感じました。
二度目の自殺未遂の体験で気づけた最も大切なことは、

「どん底の闇の中にすら、小さな光は存在した」

ということ、そして

「人間は最悪のどん底の闇の中でさえ、自らが小さな光を見出す
力を持っている」

ということでした。」



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聴覚障害者の自殺願望って、みんなあるでしょうね。

「生きてて、何になるのか?」

って、今でもよく思う。

でもそれは、よく考えてみれば「社会からの抑圧」だって、
原因の一つなんだと思う。



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「私には夢があります。
もし何らかの奇跡が起こり、聴力が甦り、発作も消えうせたときには、
迷わず筆を折り、作曲家以外の道を選ぶことでしょう。
裏を返すならこの淡い夢は、愛する音楽と引きかえにできるほど、
いまの精神的・肉体的苦痛が耐えがたいことを表しているのかも
しれません。」



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>「もし何らかの奇跡が起こり、聴力が甦り、発作も消えうせたときには、
迷わず筆を折り、作曲家以外の道を選ぶことでしょう。
裏を返すならこの淡い夢は、愛する音楽と引きかえにできるほど、
いまの精神的・肉体的苦痛が耐えがたいことを表しているのかも
しれません。」



この気持ちはおそらく、どの難聴者・中途失聴者者にも、
よくわかることだろうと思う。


彼の優れた作曲は、世界が認めている。
でも、彼は“自由”ではないと感じているのではないだろうか。
障害者運動に邁進する障害者とは、だいぶ違う様子である。

ろう者との決定的な違い、苦しみの違いが、この気持ちの告白に
顕れていると思う。




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by bunbun6610 | 2014-02-11 18:30 | 難聴・中途失聴