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『なかなか定着しない理由について』

http://blogs.yahoo.co.jp/uchayamamingkun2000/35313220.html

炎のジョブコーチ
『なかなか定着しない理由について』
〔2013/9/28(土) 午前 8:47〕


先日ある就労支援の集まりで企業の担当者の方
からの質問がありました。
弊社は障害者を雇用してもなかなか定着しない・・・
と障害者雇用の難しさをこぼされました。

すると、会場の方からご指摘がありました。

定着しないには原因がある、一つはいい人を採って
いないこと、もう一つは働きにくいことが上げられる、
との意見がありました


なるほど、確かに。
その的を射たような答えに、質問された方はすごすごと…、
何かご自身の気づきがあったようです。

確かに、面接では人柄よりも障害が軽い人に目が
いったり、支援機関のエントリーというだけで採ったり、
逆に人柄ばかりで職業能力に目がいっていないと、
苦手な仕事やモチベーションが持てない仕事について、
その後の働きにくさになってしまいます。

さらに、業務に達成感ややりがいが設計されていなかったり、
育成プランなどキャリアに応える仕組みが不在だったりすれば
働きにくい職場になります。
その障害特性や個人に応じたキャリア形成が働き続けるため
には重要です。

もう一つ思ったことは、「障害者は定着しない」の「障害者は・・・」。

健常者×障害者、一般社員×障害のある社員と気づかない
ところで区別しているところで発生しているように思います。
このことが問題の本質を見えなくしているように思います。

「こちら側の課題かも・・・」との気づきが、問題解決や成長など
次のアクションにつながります。

一方、「障害者は定着しない」では思考停止のままとなります。
これはビジネス一般に必要なスキルでもあります。



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これは、聴覚障害者の場合にも言えると思います。

『ろう学校の進路指導・支援に期待すること』
(岩山誠氏〔聴覚障害者〕)


という資料があります。

図2を見てみると、聴覚障害者の場合は「障害上の理由」で
辞めた人は他の障害者と比べて、かなり低くなっています。

そして退職理由で高いのは

「職場の人間関係」

「賃金、労働条件」

「仕事内容」

の順になっています。

聴覚障害者の多くは

「自分の障害を苦にしているのではない」

ということです。



>「健常者×障害者、一般社員×障害のある社員と
気づかないところで区別している」



この言葉の意味するところは、わかりやすく言うと、
縄張り意識とか、ヘンな住み分けをしている、ということだろうと
思います。

少し前に、当ブログで『職場内障害者授産施設』という
シリーズを書きましたが、そこに書いてあるような事例です。
それは会社や健常者が最も嫌う言葉でハッキリと言うなら

「職場内で障害者差別を行っている」

ということなのです。
有能な障害者なら、辞めて他を探して当然だと思います。(※)



(※)当ブログ

『優秀なろう者が辞めたのはなぜ?』
〔2013-06-01 18:00〕


参照。




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【参考/追記(10月31日)】


『(就労支援)仕事の中に挑戦があるか 』
〔2012/9/11(火) 午前 0:12〕

http://blogs.yahoo.co.jp/uchayamamingkun2000/archive/2012/09/11


障害者雇用や就労支援において、「働き続けること」に少しずつ
注目が集まっています。

業界用語の「3年目の壁」が働く人の「なれ」や「集中力の低下」
など本人側の問題でなく、仕事から得る充実感や仕事を通して
成長する機会に関係することが分かってきたように思います。

特別支援学校の先生から聞いたのですが、3年目で辞めてしまう
のは辞めさせられるのでなく、自分から辞めるのが多いのだとか。

友達の会社が良く見えたり、もっと給料の高い仕事、違う仕事を
したい…らしいのです。

本来なら、入社3年目といえば、少し責任ある仕事にチャレンジ
させてもらえたり、周囲が見えてきたりして仕事が面白くなってくる
時期です。周囲の期待も、自分自身もちょっと刺激がほしくなる頃
です。

一方、障害者雇用では、多くの職場で「達成感」や「挑戦」が業務
に設計されていません

茂木健一郎先生の脳科学の本には、挑戦すること、乗り越える
ことは脳にとって最大の刺激であり成長の機会
…とありましたが。
そんなわくわく感がなければ逆に長く働き続くるのはムリでは…
なんて思います。
障害に関係なく、仕事を通した自己実現が感じられなくなった時点
で仕事への魅力(動機付け)は失われます。

最近は定着後のフォローで訪問する時は、働いている人がどこで
充実感を感じれるか、そしてその人の仕事観はどんなか、そんな
ことを意識して見ています。

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【追記】(20231118日)

昔、ILOの報告書で、聴覚障害者の『離職率』は40%超だと知ったことがある。

日本とILO |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

今も変わらないのだろうと思う。

「音声による支配」も、深刻だと思う。

それによって、彼らの文化まで壊されていく。

アイヌ民族と同じように・・・・。


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>「「障害者は定着しない」では思考停止のままとなります。

なるほど。

原因をつくっているのは双方が考えられる、

という考え方もあるのだろう。

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by bunbun6610 | 2013-10-24 19:42 | 聴覚障害者労働問題・相談

ある障害者から見た世界


by bunbun6610