ブログトップ

蒼穹 -そうきゅう-

『障害者雇用に関する情報公開の経過と意義』

『障害者雇用に関する情報公開の経過と意義』
(2002年12月13日、株主オンブズマン 代表 関西大学教授 森岡孝二)




「4.障害者雇用状況報告書の開示請求と不開示決定
前述した日航障害者雇用株主代表訴訟の和解をうけて、各企業の
障害者雇用率等の状況を明らかにするために、2001年4月、
大阪では、株主オンブズマンの会員で公認会計士の熊野実夫氏が、
東京では、DPI (障害者インターナショナル)日本会議・障害者権利
擁護センターの金政玉(きむ・じょんおく)氏が、名古屋では、名古屋
弁護士会高齢者・障害者問題特別委員会委員の弁護士森弘典氏が、
それぞれ各労働局長に対し、情報公開法にもとづいて企業の障害者
雇用状況報告書の開示請求をした。

しかし、各労働局は、いずれも障害者雇用状況を明らかにする欄を
塗りつぶした「黒塗り公開」、つまり不開示の決定をおこなった。

不開示の理由として労働局長は、主に

(1)改善勧告に従わない悪質な事業主に対する制裁的な公表制度を
含む障害者雇用率制度の事業の適正な遂行・運営に支障がある、

(2)企業の社会的評価や社会的信用度の低下につながるおそれが
あり企業活動を阻害し、事業主の正当な利益を害するおそれがある、

という二点をもちだしている。

しかし、この論理は、障害者雇用に積極的な企業が社会的に評価され、
消極的な企業が社会的に批判されることをとおして障害者雇用を促進
する必要を否定し、障害者雇用を怠っている企業をかばうものである。




結局、違反企業に対しては、軽微な違反金を払わせるだけのようです。
何のための法律なのだろうか?
企業寄りの政策ばかりという点を見ると、
自民党がこれを反映させているのだろう。


“違反企業”のレッテルを貼られた企業名の公開はイヤだと?

それじゃあ、もうしょうがないから、違反金を3倍にしたらどうでしょうか?(※1)



(※1)当ブログ

『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕


参照。




厚生労働省が情報公開を拒み続けるのであれば、
障害者同士で情報交換する方法もある。


ハローワークで障害者枠の求人票を見れば、
違反企業がどこなのかは、だいたいわかります。


会社は障害者を、必要以上に採ることなんて
決してありません。
つまり、障害者を募集している――ということは、
法定雇用率未達成だからという見方ができます。

大々的に募集している企業、あるいは
同じ内容の求人票を繰り返し使って募集している企業は、
よほど障害者がいなくて罰金額が相当大きな会社とか、
何らかの理由で不人気になってしまっている会社です。
当然、そこは法定雇用率未達成企業です。
ワタミフードサービスなどは、その代表例でしょう(※2)



(※2)詳細は、当ブログ


『ワタミフードサービスの障害者求人票(平成25年8月)』
〔2013-08-12 23:57〕


参照。




本当にいい会社、そして本気で障害者を採用する
気がある会社だったら、求人票が出るとすぐ終わって
しまいます。
よほど例外的な、高度な仕事内容でない限りは。
これは、私自身の体験から言えることでもあります。

障害者向け求人票はだいたいいつも、
1400くらいあります。

募集をしているということは、未達成企業であるという
可能性が濃厚です。
障害者枠の求人票をハローワークのコンピューターで
調べれば、違反企業かどこなのかも、ほぼわかるという
ことになります。
ユニクロなどのような、障害者雇用で有名な企業を除いては。

もちろん、ハローワークが大会場でやる『合同面接会』に
連ねている企業も、有名企業ばかりではありますが、
あれは違反企業だと思って、ほぼ間違いなしだと思います。

ハローワークに指導されて、やらされているだけなのでしょう。
また求人票さえも

「指導に基づいて出しているだけ」

という会社もあるに違いないだろうと思います。
そうなると、求職者にとって実際に有効となる求人票は
少なくなることも間違いないと思います。
障害者と職種のマッチングも考えると、
さらに狭き門となるはずです。


健常者にとっても、障害者求人を調べてみることは、
企業の倫理観を調べる参考にはなると思います。

障害者枠の求人票に名前がないか、滅多に出ない企業が、
早く言えば優良企業である可能性が濃くなると思います。
逆に、メッタやたらと障害者枠求人票が出ていたり(※)
万年参加者のような感じだったりする企業というのは、
信用度も落ちてくると思います。


(※)同一会社が業務内容を細分化していて、
それごとの求人票をたくさん出しているケースや、
関連子会社、支店、各店舗ごとに求人票を出している
ケースもある。




【参考情報】

『平成24年 障害者雇用状況の集計結果 - 厚生労働省
(Adobe PDF)』



19ページの

「(5) 都道府県別の実雇用率等の状況(平成24年6月1日現在)」

を見ると、東京の「達成企業割合」は何と! 最下位(33.7%)です。
これは逆に言うと、約7割の企業が未達成ということです。

統計にとれた企業だけでこれだけあるのですから、
実際にはもっと多いのではないでしょうか。


求人票の数が1400あるからといって、
募集している企業数が1400社もあるわけではありません。
1社で複数の求人票を出している場合も多数あります。
支店別、店舗別にも求人票があります。
さらに、上の数字は都内だけでなく近県からの募集も
含めての求人数です。

仮に障害者枠の求人票を出している企業の数が、
求人票の半分だとすると、700社にも満たないことになります。

都内で雇用義務を負う会社は何社あるかはわかりませんが、
数千社はあるのではないでしょうか。
しかし、そのなかでハローワークに求人票を置いている会社は、
700社にも満たない、というわけです。
つまり、違反金を払うだけで「障害者募集すらもしていない」という
違反企業が圧倒的に多い、という推測が成り立つと思う。




======================================



【参考情報】

http://www.mynewsjapan.com/reports/1024


障害者雇用、最悪企業は日本郵政
 ニッセイ、損保ジャパン…
保険会社上位に


04:54 03/30 2009

「派遣切り」「内定取り消し」など雇用不安が拡大するなか、
不況前から弱い立場におかれているのが障害者だ。
だが、企業と癒着する厚労省は法定雇用率に達しない
企業名を公表せず、障害者の雇用促進を妨害している。
マスコミも企業の広告収入欲しさに一切、報じていない。
そこで、政令都市のある全国14都道府県の「障害者雇用率
の未達成企業」を情報公開請求して集計したところ、
最悪企業は、なんと日本政府の子会社である日本郵政で、
466人も不足していた。
上位には、保険金未払い問題でもコンプライアンスを問われた
生保・損保が目立った。

【Digest】
◇「企業名を公開する必要性がない」と厚労省
◇ワースト1位は日本郵政
◇ワースト2位は富国生命、保険会社が上位に並ぶ
◇ワースト3位は介護のニチイ学館
◇日経平均銘柄の3分の1が違法
◇障害者雇用促進法とは
◇障害者雇用「悪質企業」ランキング作成方法詳細

◇「企業名を公開する必要性がない」と厚労省
 不況の波が押し寄せる中で「派遣切り」や「内定取り消し」
「正社員リストラ」など「雇用悪化」が問題になっているが、
障害者の人々は不況以前から、ずっと高い失業率に見舞われ
ている。
 こうした最底辺の社会的弱者と位置づけられる側の視線に
立って労働環境を変えていかない限り、多くの人々が抱く
「雇用不安」の根本的な解決は不可能だろう。
雇用のセーフフィーネットを含め、今よりも人に優しい雇用環境
にしていくためには、障害者の雇用の実情を知る必要がある。

 障害者の雇用は、民間企業では、法定雇用率1.8%が基準
とされ、未達成の企業にはペナルティとして1名につき1カ月
5万円(常用労働者数が301人以上の企業)の“罰金”が課せ
られる。
 厚労省は法定雇用率の状況を毎年11月下旬頃に公開するが、
統計データのみで、企業名は伏せられており、雇用率が低い
企業に対しては裏で行政指導をする。
企業名を公開するか否かは役人の胸先三寸とすることで権力
の源とする、という裁量行政だ。
障害者雇用を促進するためには、厚労省のWEBに全て企業名
と数字を載せるのが最良の方法であることは言うまでもない。
 厚労省が個別企業の実態を公表しないことについて、筆者は
厚生労働省の担当課に

「個別の企業ごとの法定雇用率の未達成状況を教えてほしいの
ですが、よろしいですか?」

と聞いたところ、

「情報公開請求をしてください」

と言われた。
--税金を使って調査しているデータなのだから、情報公開ではなく、
ふつうに公開すべき情報ではないですか?

 「企業名を公開する必要性がないと考えているから、どうしても
知りたいなら情報公開してください」(厚労省担当者)

 役人は、障害者雇用の促進よりも、自らの裁量権を保持するほうを
優先する生き物だ。
「公開の必要性がない」の一点張りで埒があかないので、「情報公開」
を請求することにした。
 法定雇用率の未達成率の情報公開は、厚労省の出先機関である
各都道府県の労働局に、情報公開請求しなければならない。
これだと、全国の情報を知りたい場合、49都道府県に請求しなければ
ならない。
 政府に対して情報公開請求をする場合は、一件の請求につき、
300円の収入印紙をつけて80円切手を貼って郵送しなければならない。
つまり、請求するだけで2万円近くかかってしまう。
その後の文書の公開手数料や郵送料などの追加料金を合わせると、
少なく見積もっても5万円、多い場合は10万円以上かかる可能性も
出てくる事態だ。
 そこで、政令都市を抱える自治体と東京都の計14都道府県に本社を
置く企業の障害者雇用の実態を情報公開請求して取り寄せ、表のような
「悪質ランキング」を作成した。

◇ワースト1位は日本郵政
 集計し作成した「障害者の雇用不足人数の多い企業のワースト10」
が上記の表である。ワースト第1位は、日本郵政だった。
 日本郵政がトップになった理由としては、雇用している労働者数の母数
が36,872人と、情報公開請求で出てきた他の会社と比べ、とてつもなく
人数が多いことが挙げられる。
民間企業の障害者雇用の法定雇用率は一律1.8%と決まっているので、
雇用する労働者が多い企業ほど、多くを雇い入れなければならない。
 だが日本郵政は雇用率1.63%と低調なため、結果的に466人も雇用
が不足するという事態になっている。
 しかも日本郵政(株)は、少し前まで省庁の一部で、今も政府が株式を
すべて保有する、政府の100%子会社である。
にもかかわらず、他の追随を許さぬダントツの雇用人数不足という点で、
通常の民間企業に比べ、二重に悪質といえる。

政府は自分で作った法律を、自ら破っているということだ。

まさにワースト1位にふさわしい悪質な企業といえよう.....この続きの文章、
および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

[PR]
by bunbun6610 | 2013-11-04 18:30 | 就労前の聴覚障害者問題A