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蒼穹 -そうきゅう-

職場内障害者授産施設 (10)  - 企業の本音は?①

副題;『企業の「障害者にしてもらう仕事がない」は本当なのか?』


当ブログ

『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕



では、障害者雇用が進まない理由について、
企業は次のように答えている、という。

 「障害者にしてもらう仕事がない」


果たして、これは本当なのだろうか?

どういう意味で言っているのだろうか?


今は健常者ですら、仕事がない時代だと言われています。
それだから、障害者にはもっと仕事がないのは当然だ、
とよく考えられています。

でも、本当にそうなのでしょうか?

私は働いている、わずか5%の障害者の中の一人に
入っています。
もうだいぶ長いこと、障害者雇用で、いろいろな会社を
渡り歩いてきました。
それだけ、障害者も雇う多くの会社、そしてそこで働く障害者、
それに健常者の情況も数多く見てきました。

今だって、仕事はないのではない。
今の会社は、人件費を削っている時代です。
それでも、障害者を雇っているのです。

健常者の場合は、それはもう忙しいです。
残業になることも、珍しいことではありません。
つまり、それだけ仕事があるということです。

それだけ会社は人手が足りない状況にもなる
というのに、雇用されている障害者はヒマに
している人もいます。
なぜだと思いますか?

当ブログ『職場内障害者授産施設』の記事を
読まれた方なら、わかると思います。

会社は法令遵守の観点から、一定の人数の
障害者は雇用します。
けれども、職場では堂々と障害者差別をしています。
なぜそんなことをするのかは、わかりませんが、
彼らはそれを当たりまえのこととして、行っているのです。

健常者が残業代が欲しいから、障害者に仕事をさせない、
という会社もありました。
無論、それが発覚したら上層部でも大問題になりましたが。


当ブログ

『職場内障害者授産施設 (5)障害者差別禁止法の必要性 保護から権利へ』
〔2013-09-10 18:30〕



には、障害者にほとんど仕事を与えない状況が
書かれています。


さらに、小山内美智子氏の本から気になったところを
引用してみました。


「なにもいわなくても、母がすべてしてくれたからだ。
子どものころはそれで許されても、おとなになったとき、
すでに身についてしまった依存心が
甘えとあきらめだけを増長させて、
自立心をマヒさせていることに気づく。
この子が不憫だといって、親たちはいつも先回まわりして、
冷たい風に当てないようにする。
社会の目にふれさせたくないといって、
養護学校や施設をつくる。
そのかばいかたが障害者にとってマイナスになっているのだ。
子どもは社会や親に対し、さまざまに反抗する。
反抗して、実際に行動してみて、自分でまちがいに
気づいたとき、おとなへの階段をのぼるのだと思う。」

『車椅子からウィンク 脳性マヒのママがつづる愛と性』
(小山内 美智子/著 1988年9月16日/第1刷 ネスコ/発行
株式会社文芸春秋/発売)



会社の健常者は

「職場では、障害者には何もさせないのがいい」

と思っているのだろうか。

障害者を雇用した後、障害者にとっては、
職場が“職場内障害者授産施設”にしか思えなくなって
しまうのも、これだからではないでしょうか。

企業の

「障害者にしてもらう仕事がない」

というのは、これが本音なのではないだろうか。
これは可能性の一つとして、留めておくが。


もう一つの可能性は、実際に能力が著しく低いと
思われている障害者も何人かおり、それが障害者
では普通だと思われているからなのではないだろうか、
ということである。

さらに問題なのは、障害者の側にも、
仕事に対する責任感がないように思える。
予定外の休みが多かったり、
限られた時間にしなければならないような
仕事は苦手な障害者が多い。
これでは、安心して仕事を任せられないし、
急に休んだりした場合に場合に、代わりに
やらざるをえなくなる周囲の人々にとっては、
かなりの負担になってしまう。

私も、

「なぜこんなに能力が低くて、社会マナーや
責任感も低い障害者が多いのだろうか」

と思う。

正直に言って、今まで、能力的に優れた障害者など、
ほとんど見たことがない。

会社に居座る障害者というのは、重度障害を持つ人が
多かったようだが、それほど障害が重くはない人にもいた。
障害者たちは概して、社内での評判も良くなかったのである。

例外的に高い能力を持つ障害者はいるにしても、
やはりそれは例外中の例外というくらいなのである。

そういう例外的な人は障害者であっても、
間違いなく優秀で、健常者からの評判も良かったのですが、
そういう人ほど、なぜか辞めていきました。

辞めていくのは、おそらく障害者雇用に満足していなかった
からだと思う。

結局、目につくのは居座る障害者が多くて、
その人たちのイメージが、会社の知る障害者イメージ
となっているのかもしれない。
例外は、例外でしかないのだから。

それでは健常者から、企業から

 「障害者に任せられる仕事はない」

と言われても仕方がないだろう。




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【参考情報】

http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2013011602000079.html

北陸中日新聞 社説


◆超氷河期と予想される大学生の就活が本格化したが、
それ以上に厳しいのが障害者の雇用だ。
法定雇用率を守らない企業は半数を超える。
障害者もいきいきと働く場を提供するのは企業の責務だ。

 国内の障害者の人数や雇用の現状がどのくらい理解
されているだろうか。

障害者手帳の発行数によると、身体障害者が約三百七十万人、
知的障害者が約五十五万人、精神障害者が三百二十五万人
の計七百五十万人。
国民のおよそ6%にあたる。

 これに対し、働く障害者は約三十八万人(従業員五十六人
以上の企業、厚生労働省調べ)しかいない。


手帳交付者数のたった5%だ。

障害者が通う特別支援学級を卒業しても、就職できるのは
三割にすぎず、七割は自宅に引きこもってしまったりグループ
ホームで集団生活を送る場合が多い。
職業訓練を受け企業で十分働ける人も多いのに、雇用が
進まないのは企業の理解や知識不足のためだ。

 障害者の雇用促進法は現在、従業員五十六人以上の企業
に対し、障害者を1・8%以上雇うよう義務づけている。
しかし、達成した企業は約47%と半数に満たない。
四月からは義務が強化され、

「従業員五十人以上の企業に雇用率2・0%以上」

になる。

 未達成企業のうち、たび重なる指導でも改善しない場合は
企業名を公表されるが、公表企業数は毎年一ケタ台だ。
これは

「改善を約束して公表を免れ、実際は未達成なまま」

の企業が多数存在するということだ。
このような「法律違反」を放置している現状は明らかにおかしい。
法定雇用率を未達成の企業(同二百人以上)から、不足分に
応じ一人につき月五万円を徴収する「障害者雇用納付金」
制度がある。

 このため、お金(納付金)で解決できると理解する企業も多い。
障害者受け入れ企業には同納付金を原資とした 助成金や
報奨金制度もある。
厚労省は企業側へ一段の説明や指導を尽くすべきだ。

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by bunbun6610 | 2013-10-17 18:00 | 就労後の聴覚障害者問題B