障害者雇用 - ダブルカウント障害者

ダブルカウント障害者とは、
重度障害者(重度身体障害者及び重度知的障害者)を指す。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0112/h1226-1.html


特定求職者雇用開発助成金とは、
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/tokutei_konnan.html



ある会社の障害者雇用義務が5人だったとする。
でも、会社の本音は

「本当なら障害者を雇いたくはない。
でも法律で罰金を払うのも辛い。
だから、2人なら雇ってもいい。
しようがないから」

と考えていたとする。

ところが法令遵守をするとなると、
シングルカウント障害者なら5人雇わなければならない。

1人当たりに、月額8万円の給料を払うとする。
雇い入れる障害者は5人だから、障害者に払う給料は
月額40万円にもなる。

それで、罰金は0円になる。 助成金はなし。
人手もかなり余ってしまう。

これならば、5人も雇わないで、障害者1人不足につき、
5万円の罰金を払ったほうがましだと考える企業も出てくる。

もし障害者を2人だけ雇い、不足分は罰金を払えば、

月給2人分16万円+罰金15万円=合計額31万円になる。
このほうがいい、と考える企業もあるわけだ。


この例だと

「障害者は2人なら雇ってもいい」

ということだから、人件費として捻出できるのは、
月額16万円である。


そこで、ダブルカウント障害者を雇用すると、
3人雇えば、シングルカウント障害者6人を
雇っているのと同じ、とみなされる。

同じ賃金だとしても、人件費はどうなるか。
3人だから、障害者に払う賃金は24万円になる。

それで、罰金は0円、そして、障害者雇用助成金が
受給できるのである。
人件費も「24万円-もらえる助成金」の額だから、
企業の負担も少なくなる。

障害者雇用義務の大きな企業ほど、
企業にとってこのメリットは大きいと思われる。
大企業に重度の障害者がいるのは、そのためであろう。




〔参考〕
「『ダブルカウント制度と実際の雇用率』
第3回意見交換会において、重度障害者のダブルカウント制度に
対する貴省の認識として、ダブルカウント制度は、重度障害者の
雇用促進に有効ではないか、とのことであった。

しかし、JDF(日本障害フォーラム)加盟団体による調査によると、
シングルカウントによる実際の雇用率は2005年度で1.09%と
いうことで、1993年の数値と大きな変化が無いという結果が出て
いる。


また、ダブルカウント制度は障害者の尊厳にかかわる問題であり、
差別問題である。
実際の雇用促進効果に疑問がもたれ、しかも差別性を帯びている
ダブルカウント制度に代わる制度が必要であると考えるが、
どのようにお考えか。」

(P94 日本障害フォーラム・セミナー
『権利条約の原点とわが国の課題』〔2009年12月1日〕資料集より)


注1)現在の障害者実雇用率は1.6%台であるが、
これはダブルカウントによる水増しデータである。


注2)本気で障害者雇用を進めようとする気が無い会社こそ、
ダブルカウント制度を安易に利用しているのではないか、
という見方が強まっている。

[PR]
by bunbun6610 | 2013-09-30 18:00 | 就労前の聴覚障害者問題A
<< 不滅の手話 - ヴィンヤード島 デシベルダウン運動 >>