ワタミフードサービスの障害者求人票(平成25年8月)

ワタミフードサービス障害者求人票を、あらためて調べてみました。

残念ながら、当ブログ

『ワタミフードサービスの障害者求人票の内容』
〔2012-10-02 23:40〕


で紹介した条件と、
何も変わっていませんでした。

恐ろしく鈍感な企業だと思われます。

売れ残りのように、各店舗の求人票が
いっぱいありました。


これはハローワーク専門援助第二部門で現在公開されている、
障害者枠求人票のデータの中から、です。


求人番号; 13060-13768531
受付年月日; 平成25年8月1日
紹介期限日; 平成25年9月30日

勤務場所; 都内店舗
仕事の内容; キッチン 清掃等
雇用形態; パート労働者
雇用期間; 雇用期間の定めあり 12ヶ月 契約更新の可能性あり(条件あり)


当然ながら、雇用契約更新の条件があります。
それは、次の通りです。

<更新条件>
 ・能力により判断


「能力により判断」とありますが、ワタミでは障害を持つ人の
労働能力をどのように評価判断するのか、気になります。

ハローワークでは以前に「トライアル雇用」という
事業者向け支援システムがありました。
これは

「障害者は仕事や職場環境に慣れるまで時間がかかるため、
いったん障害者を雇用した事業主は、最低でも3ヶ月は雇用し続ける」

ことを条件に、ハローワークが事業所にトライアル雇用助成金を
払うシステム(※1)です。

(※1)詳細は当ブログ
『障害者雇用助成金を飲み代に遣ってしまう会社』
〔2012-02-21 20:05〕

参照。


やはり、

「障害者でも役に立たなければ、すぐクビにしたい」

という会社もあるからです。

今ではトライアルでなくても、試用期間が1~3ヶ月と
記載されている障害者求人票が多いようです。

ワタミの場合は、

試用期間; あり 労働条件変更なし 3ヶ月

となっています。
賃金は、

賃金; 時給850円

と、東京都の定めている最低賃金レベルではありますが、
問題はなしです。
勿論、都内の企業全体の中でも最低レベル賃金です。

他の条件も

昇給; なし
賞与; なし
退職金制度; なし
加入保険等; 雇用 労災 健康


厚生年金保険は「なし」となっています。
こういう会社が悪質である可能性がある、
と当ブログでも以前の記事で知らせています。(※2)

(※2)当ブログ
『無年金障害者になってしまわないために、知っておきたいこと (2)』
〔2012-05-07 18:11〕

参照。


やむをえずこういう会社で働く場合は、国民年金への加入を
忘れないようにしなければなりません。
それでも、国民年金だけでは老後の生活は厳しいので、
やはり厚生年金もある会社で働くべきだと思います。

もし年金制度への加入を忘れると、
万一、重度障害者になってしまった場合に
障害年金も出なくなる可能性があるということは、
もうおわかりだと思います。

「就業時間に関する特記事項」には、次の記載です。

月平均85~130時間勤務
(1)10:00~16:00 週5日 20時間
(2)17:00~23:00 週5日 30時間
時間外(労働); なし

休憩時間; 0分


「休憩時間なし」というのは、ヘンじゃないだろうか?
と疑問に思うかもしれませんが、これはワタミが、
労働基準法第34条(※3)に抵触しない労働時間内に
設定しているので、法律上はギリギリ問題なし、です。

しかし、健常者でも大変な仕事なのに、
障害者も休憩なしで6時間ぶっ通しで働くなんて、
大変なのではないだろうか。


(※3)労働基準法第34条
 →http://web.thn.jp/roukann/roukihou0034jou.html

 →http://www.nabejim.com/kyukei.htm



それと、130時間勤務なら、厚生年金に加入させてくれる
会社もあります。
やはりワタミは、厚生年金加入逃れの可能性が濃厚です。


「施設設備状況」では、次の通りです。

エレベーター; 有
階段手すり; 片側
出入り口段差; 有
建物内車椅子移動; 不可
トイレ; 洋式


エレベーター有にもかかわらず、車椅子移動不可ということは、
車椅子障害者は当然ダメだということでしょう。
一方、聴覚障害者に不利な「接客」とか「電話応対」はありません。
これなら、聴覚障害者は積極的に応募できそうです。

採用人数は「一人」なので、たった一人の障害者として、
いろいろなことに我慢して働かなければならないことだろう。
困ったことがあっても、職場には誰も相談相手はいない、
と思われます。


他には、

「利用可能託児施設」

「育児休業取得実績」

「介護休業取得実績」

「看護休暇取得実績」


が、全て「なし」となっています。

誰もが働き続けられる職場ではないと思います。



それと「休日等」の欄の記載ですが、多くの会社は
休日の曜日や日数、有給休暇等についても詳細に
公開しています。
有給休暇は大体
「6ヶ月経過後の年次有給休暇日数;10日」
です。
これはパート労働者もすべて、法令に基づく適用です。
(労働基準法第39条)


しかし、ワタミの場合は


休日等; 休日 他   週休二日制 その他

と書いてあるだけです。

これは、聞いてみなければ詳しいことはわかりません。

実は、ブラック企業は有給休暇は就業規則には
明記していても、実際に取得することは不可能な
場合がほとんどです。

ブラック企業でも『就業規則』に書いているのは、
法令違反の証拠を隠すためなのかもしれません。



【追記(2013年9月22日)】
〔参考情報〕

『自分に適した仕事がないと思ったら読む本 落ちこぼれの就職・転職術』
(福澤徹三/著者 2008年1月30日/第1刷発行 幻冬舎/発行所)

より、引用。


「『いつも求人しているのは、いつも社員が辞めるから』
クレームを承知でいいますが、大々的に求人している
企業の多くは、条件のいいところではありません。
大々的に求人していると、一見景気がよさそうです。
けれども、べつの視点で見れば、大々的に広告しないと、
ひとが集まらないということでもあります。
あらたな事業でもはじめて、どうしてもひとが足りない
のならともかく、ふつうに求人しているぶんには、
それだけ辞めた社員が多いと推測できます。

おいしい料理店がいつも混んでいるように、居心地の
いい企業なら、社員はなかなか腰をあげません。
社員の出入りが激しいのは、なんらかの理由がある
からです。

すこしでもましな企業に入りたいと思ったら、求人広告
を隅から隅まで見てください。
しばらくそれを続けていると、すぐに求人が終わる企業と、
そうでない企業が見えてきます。
すぐに求人が終わる企業が、必ずしも居心地のいい企業
とは限りませんが、それなりに応募があったと考えられます。
反対に、いつまでも求人を続けている企業は、よほど
人気がないか、社員が入っても、すぐに辞めているかの
どちらかです。

たまたま紙面の穴埋めとして、実際には求人していないのに、
求人情報誌などに頼まれて広告をだしている企業も
ありますが、最初から誠実さに欠けるという点で論外です。」


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また、ハローワークだと、幾ら大々的な募集を仕掛けていても、
企業に広告の経費はかからないでしょう。
これでは求人の本気度もわからないものです。

そして、ブラック企業と呼ばれる会社は、経費のかからない
ハローワーク求人票でないと、こんな半恒久的な募集を続ける
ことはできないでしょう。




【参考情報】(2013年12月21日追記)

『ブラック企業大賞2012 現在ワタミが1位』
〔2012年7月10日〕



>「残念ながら、ブラック企業にしか必要とされない人材がいる。
そういった人はブラック企業がなくなると、無職になる。
「ブラック企業がなくなれば優良企業が採用してくれる」
かといえば、そうではない。
そして、市場価値の高い労働者はブラック企業に勤めない。
残念だが現実だ。」



なるほど。
障害者雇用も、ブラック企業が法令遵守できる可能性は、
ほぼゼロなのではないかな。
障害者や、その家族たちを騙して、雇い入れているような
会社以外は・・・。


「障害者施設なら、障害者も、その家族も安心」

と思っていたら、下のような残念な
事件もあった。

『<袖ケ浦の少年死亡>何度も腹蹴る 2年前から虐待か』
〔2013-12-15 20:00〕




こういう障害者施設は

「ブラック障害者授産施設」

と名づけたらいいのだろうか。
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by bunbun6610 | 2013-08-12 23:57 | ブラック企業と障害者雇用
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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610
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