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ワタミフードサービスの障害者求人票の内容【再掲】

これは、当ブログの人気記事です。

この記事を閲覧する人は今でも多く、
当ブログのアクセス数は増え続けています。

当ブログの閲覧者には就労困難の障害者も
多いと思え、就労への関心から、
こういう情報のニーズが高いのかもしれません。

私自身、ブラック企業で働いた経験は、
今まで数多くあるので、障害者がこういった
企業に引っかからないように、という気持ちで、
こういった記事を書いています。

その企業への攻撃以上に、まず障害者が適正な
就労環境で働けること、そこで就労経験を
着実に踏んでいってほしい、と考えています。

その上でやはり、こういった企業は社会が排除する
流れになってほしい、と思っています。


9月にはやっと、4000社の調査に入るそうですね。(※)



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(※)
「ブラック企業」を初調査
=9月から4000社対象―厚労省


 時事通信 8月8日(木)12時42分配信


厚生労働省は8日、若者の離職率が極端に高い
「ブラック企業」の実態調査に初めて乗り出すと発表した。

同省に寄せられた情報や、過去の労働基準関係法令
違反事例に基づき約4000社を選び、9月から立ち入り
調査を実施する。

違反が判明した場合、是正されるまでハローワークでの
職業紹介の対象から除外。

悪質な違反が確認された企業についてはこれまでと
同様に社名を公表し、送検する。

調査対象は、離職率の高い企業約100社と、
過重労働などが繰り返されている約3900社の
計約4000社。

労使間の合意を超える長時間労働やサービス残業が
行われていないかや、適切な健康管理対策が
講じられているかを重点的に調べる。

田村憲久厚労相は8日の閣議後会見で、

「若者が使い捨てにされている問題を野放しにして
おいたのでは、日本の将来はない。
ブラック企業をなくしていきたい」

と強調した。




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ワタミの障害者求人票がハローワーク専門援助第二部門
で公開されていた当時は、掲示板はワタミ各店舗
の求人票で、ほとんど埋め尽くされていました。

それほど大規模に障害者雇用を進めようと
していました。

ハローワークも、企業のこの姿勢に大喜びだった
のでしょう。

しかし、何日経ってもワタミの求人票は一向に
減らなかったので、そのうちに端っこの一箇所に
まとめて掲示していました。


私は試しに、その求人票から3店舗を選んで、
相談員に相談してみました。


私;「この3つの店舗は、現在どのくらいの
応募者がいるか、調べてみてほしいのですが…」

ハローワーク;「すべて、応募者はいません…。
応募してみますか?」

私;「どこも一人もいないのですか?
やっぱり、ブラック企業で有名だから、
障害者も応募しないのかも…」


応募者がほとんどいないのは、ブラック企業だから、
という理由だけでも十分わかります。

この求人票を見て最も疑問に思ったのは、
障害者求人票に

休憩時間なしで、6時間ぶっ通しで働く

という労働条件を明示していることです。
(全店舗に共通条件だったので、
ワタミ本社の障害者雇用の方針に
間違いありません)

だが、障害者に対する配慮として多いものには、
働く時間もあるので、ワタミの条件はかなり
厳しいものです。


クリアできる障害者は、おそらく聴覚障害者ぐらい
ではないかと思ったのです。

裏情報までは聞き出しませんでしたが、
もしかしたらワタミも某飲食店(複数あり)と
同じように、「聴覚障害者希望」だったのかも
しれません。



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【再掲】ワタミフードサービスの障害者求人票の内容


以下は、元記事〔2012-10-02 23:40〕より、再掲載。


当ブログ

『ワタミ社長が持論主張で従業員を殺したようなもの?』
〔2012-02-25 08:34〕

『ワタミのような会社は、聴覚障害者も要注意』
〔2012-09-21 18:50〕

で紹介しました、

ワタミフードサービス

の障害者向け求人票を、ハローワークから入手しました。

これはハローワーク専門援助第二部門で現在公開されている、
障害者枠求人票のデータの中から、です。

就業場所多数で、勤務場所ごとの求人票がありますが、
記載内容はどれも同じようです。


勤務場所; 都内店舗
仕事の内容; キッチン 清掃等
雇用形態; パート労働者
雇用期間; 雇用期間の定めあり 12ヶ月 契約更新の可能性あり(条件あり)


当然ながら、雇用契約更新の条件があります。
それは、次の通りです。

<更新条件>
 ・能力により判断


「能力により判断」とありますが、ワタミでは障害を持つ人の
労働能力をどのように評価判断するのか、気になります。

ハローワークでは以前に「トライアル雇用」という
事業者向け支援システムがありました。
これは

「障害者は仕事や職場環境に慣れるまで時間がかかるため、
いったん障害者を雇用した事業主は、最低でも3ヶ月は雇用し続ける」

ことを条件に、ハローワークが事業所にトライアル雇用助成金を
払うシステム(※1)です。

(※1)詳細は当ブログ

『障害者雇用助成金を飲み代に遣ってしまう会社』

〔2012-02-21 20:05〕
参照。


やはり、

「障害者でも役に立たなければ、すぐクビにしたい」

という会社もあるからです。

今ではトライアルでなくても、試用期間が1~3ヶ月と
記載されている障害者求人票が多いようです。

ワタミの場合は、

試用期間; あり 労働条件変更なし 3ヶ月

となっています。
賃金は、

賃金; 時給850円

と、東京都の定めている最低賃金レベルではありますが、
問題はなしです。
勿論、都内の企業全体の中でも最低レベル賃金です。

他の条件も

昇給; なし
賞与; なし
退職金制度; なし
加入保険等; 雇用 労災 健康


厚生年金保険は「なし」となっています。
こういう会社が悪質である可能性がある、
と当ブログでも以前の記事で知らせています。(※2)

(※2)当ブログ
『無年金障害者になってしまわないために、知っておきたいこと (2)』
〔2012-05-07 18:11〕
参照。


やむをえずこういう会社で働く場合は、国民年金への加入を
忘れないようにしなければなりません。
それでも、国民年金だけでは老後の生活は厳しいので、
やはり厚生年金もある会社で働くべきだと思います。

もし年金制度への加入を忘れると、
万一、重度障害者になってしまった場合に
障害年金も出なくなる可能性があるということは、
もうおわかりだと思います。

「就業時間に関する特記事項」には、次の記載です。

月平均85~130時間勤務
(1)13:00~17:00 週5日 20時間
(2)17:00~23:00 週5日 30時間
時間外(労働); なし

休憩時間; 0分


「休憩時間なし」というのは、ヘンじゃないだろうか?
と疑問に思うかもしれませんが、これはワタミが、
労働基準法第34条(※3)に抵触しない労働時間内に
設定しているので、法律上はギリギリ問題なし、です。

しかし、健常者でも大変な仕事なのに、
障害者も休憩なしで6時間ぶっ通しで働くなんて、
大変なのではないだろうか。


(※3)労働基準法第34条
 →http://web.thn.jp/roukann/roukihou0034jou.html

 →http://www.nabejim.com/kyukei.htm



それと、130時間勤務なら、厚生年金に加入させてくれる
会社もあります。
やはりワタミは、厚生年金加入逃れの可能性が濃厚です。


「施設設備状況」では、次の通りです。

エレベーター; 有
階段手すり; 片側
出入り口段差; 有
建物内車椅子移動; 不可
トイレ; 洋式


エレベーター有にもかかわらず、車椅子移動不可ということは、
車椅子障害者は当然ダメだということでしょう。
一方、聴覚障害者に不利な「接客」とか「電話応対」はありません。
これなら、聴覚障害者は積極的に応募できそうです。

採用人数は「一人」なので、たった一人の障害者として、
いろいろなことに我慢して働かなければならないことだろう。
困ったことがあっても、職場には誰も相談相手はいない、
と思われます。

ちなみに、この求人票データは求人番号13060-15212321
からのものです。


【参考記事】
当ブログの次の記事も、飲食店で働いていた人の過労死事件です。

『<過労死>労災認定企業名の開示を命令 大阪地裁』
〔2011-11-12 20:48〕

by bunbun6610 | 2013-08-11 18:00 | 再掲

ある障害者から見た世界


by bunbun6610