Eテレ『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (2)
2013年 04月 30日
Eテレ『バリバラ』
4月26日(金)夜9:00~9:30放送
テーマ; 『就労・障害者の悩み』
〔関連記事〕当ブログ
『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕
今年4月から障害者の法定雇用率がアップし、
障害者が就職するチャンス!
と思いきや、企業の理解が思うように進まず、
就職できない障害者は依然として多いようです。
ある重度身体障害者の証言では、
障害者本人の働く能力よりも、
まず介助が必要になるのかどうかで、
採否を判断されてしまう。
誰かの助けが必要なら、もうそれだけで
落とされている現実がある、という。
重度障害者の自立支援を行っている
竹中ナミ氏(社会福祉法人プロップ
・ステーション理事長)は、
前回(※1)に続き、自分たちでNPO法人
でもいいから立ち上げて、
働く場をつくってしまえばいい、という。
(※1)
『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕
参照。
高次脳機能障害者(※2)Aさんの質問
(※2)高次脳機能障害
病気や事故などで脳に損傷を受け、
記憶や行動などに障害が起きる後遺症。
Q;「面接で自分の障害について、
自分がどう困っているのか、
どう言ったらいいのかわからない」
Q;「面接で、自分の障害をどこまで
言えばいいのか?」
軽・中度難聴障害者の悩みと、
どこか似ていますね。
高次脳機能障害は仕事に就けたとしても、
それに支障が起きる障害なので、
会社という厳しい組織の中で働くのは、
かなり難しいのではないだろうか。
さすがにアドバイザーのなかからも、
なかなか良い提案が出てこない。
街中に高次脳機能障害者が集まる施設
(NPO法人か?)がありますが、
健常者のサポートスタッフの支援を
受けながら、何か作って販売しているのを
見たことがありますが。
秦 政氏(障がい者就業・雇用支援センター
理事長)は、その人の障害は見えるか、
そうでないかに注目し、アドバイスしていました。
難聴障害者も補聴器を装用しているとはいえ、
高次脳機能障害と似たようなもので、
見えない、あるいは見えづらい、
そして配慮が得られにくい障害のほうに
入ります。
クローズで就職している難聴者には、
長髪にして、補聴器を見えづらくしている人も
います。
ハッキリと分かるのは、見えない障害のことは、
言わなければお互いのためにはならない、
問題解決にもならない、ということです。
4月26日(金)夜9:00~9:30放送
テーマ; 『就労・障害者の悩み』
〔関連記事〕当ブログ
『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕
今年4月から障害者の法定雇用率がアップし、
障害者が就職するチャンス!
と思いきや、企業の理解が思うように進まず、
就職できない障害者は依然として多いようです。
ある重度身体障害者の証言では、
障害者本人の働く能力よりも、
まず介助が必要になるのかどうかで、
採否を判断されてしまう。
誰かの助けが必要なら、もうそれだけで
落とされている現実がある、という。
重度障害者の自立支援を行っている
竹中ナミ氏(社会福祉法人プロップ
・ステーション理事長)は、
前回(※1)に続き、自分たちでNPO法人
でもいいから立ち上げて、
働く場をつくってしまえばいい、という。
(※1)
『NHK『バリバラ』 障害者の悩み -就労 (1)』
〔2013-04-21 18:00〕
参照。
高次脳機能障害者(※2)Aさんの質問
(※2)高次脳機能障害
病気や事故などで脳に損傷を受け、
記憶や行動などに障害が起きる後遺症。
Q;「面接で自分の障害について、
自分がどう困っているのか、
どう言ったらいいのかわからない」
Q;「面接で、自分の障害をどこまで
言えばいいのか?」
軽・中度難聴障害者の悩みと、
どこか似ていますね。
高次脳機能障害は仕事に就けたとしても、
それに支障が起きる障害なので、
会社という厳しい組織の中で働くのは、
かなり難しいのではないだろうか。
さすがにアドバイザーのなかからも、
なかなか良い提案が出てこない。
街中に高次脳機能障害者が集まる施設
(NPO法人か?)がありますが、
健常者のサポートスタッフの支援を
受けながら、何か作って販売しているのを
見たことがありますが。
秦 政氏(障がい者就業・雇用支援センター
理事長)は、その人の障害は見えるか、
そうでないかに注目し、アドバイスしていました。
難聴障害者も補聴器を装用しているとはいえ、
高次脳機能障害と似たようなもので、
見えない、あるいは見えづらい、
そして配慮が得られにくい障害のほうに
入ります。
クローズで就職している難聴者には、
長髪にして、補聴器を見えづらくしている人も
います。
ハッキリと分かるのは、見えない障害のことは、
言わなければお互いのためにはならない、
問題解決にもならない、ということです。
======================
【追記(参考記事)】(2023年7月19日)
難聴者の会社面接対策(2) サーナ(株式会社イフ)のおかしな面接アドバイス
2011年 07月 06日
難聴者の会社面接対策(2) サーナ(株式会社イフ)のおかしな面接アドバイス : 蒼穹 -そうきゅう- (exblog.jp)
======================
本人にしてみれば、面接で正直に言うと
それで終わり、という厳しい現実ではある
けれども、それでも言うべきなのだろう。
秦氏も
「後で分かるとダメージが大きい」
と言う。
面接では障害のことは説明して、
それでも理解し、雇用してくれるという会社を
探すより他にない。
そんな会社はほとんどないのが現実だと
分かっていても。
秦氏は
「面接では、障害のことよりも自分のウリを
いっぱい出せばいい」
とアドバイスしています。
秦氏; 「ご自分でウリは分かっているん
ですか?」
Aさん; 「好きなことなどには集中できます」
秦氏; 「自分の出来ること、得意なことを
一つずつ書き残しておけばいかがですか?
ウリをいっぱい出せばいい。
周りの人の声も聞きながら、いっぱい書いて
みると、いっぱいありますよ」
結局、相談者(Aさん)には、秦氏の
A;「障害を伝えるとともに、自分のウリも
いっぱい出す」
がベストアンサーに選ばれましたが。
身体障害者第一級のBさんの相談は
Q;「介助が必要だと就職出来ないの?」
これって、障害者自立支援法でも問題に
なると思うんですけれども…。
介助費用を誰が負担するのでしょうか?
福祉予算から全額出るのでしょうか?
それとも、会社も負担しなければならなく
なるのでしょうか?
会社は面接の段階からそんな疑問、
不安を抱くと思います。
東京でも、雇用している企業はなかなか
ないと思います。
在宅就労という方法があるのですが、
それはナビタイムジャパン(※3)という会社が
実施しています。
道路や街中の様々なデータを集めて、
何かをする仕事のようです。
実際に、ハローワークの障害者雇用枠でも、
この求人票を見ました。
(※3)
http://recruit.navitime.co.jp/challenged/challenged_entry.pdf
他にもコンピュータを使う情報処理の仕事を
する会社では在宅で、仕事の指示連絡などは
メールでやっている、という会社もあります。
これだったら聴覚障害者でもできるじゃないか、
と思うかもしれませんが、意外と高いスキルが
求められているようで、先天性聴覚障害者の
ように情報障害を受けていた障害者の場合、
ちょっと能力が不足していると言われたりします。
ところで、聴覚障害者の場合も介助者では
ないけれども、実は通訳者を必要としたい場合
であっても、通訳者の派遣を認めてもらえない
という問題点があります。
それと共通点がある事例だと思います。
問題は費用面だけではありません。
通訳者のケースと同じように、
介助者も会社が雇用契約を結んでいるわけ
ではないので、要するに部外者です。
すると、会社に介助者や通訳者の守秘義務
のことを言っても、会社の中のことを知られる
のを極度に嫌います。
だから、介助者も拒否している、
という理由が考えられると思います。
この問題は、会社役員の理解、承認が
なければ、絶対に解決しません。
現実を見れば、障害者差別禁止(合理的
配慮の実施義務規定)の法律でも出来ない
限り、絶対に無理だと思われます。
聴覚障害者と同じ壁にぶち当たっている、
とも言えそうです。
Q;「面接で説明ができない、パニックになる」
-発達障害者Cさん
A;「説明できるところまで説明すればよい」
森藤啓次郎氏(障害者を雇用している
物流会社 社長)
「これはうちの会社の面接であったこと
なんですけれども、本を一冊持ってきたと。
確か200ページぐらいの本だったと
思うんですけれども。
1ページ目から最終ページまで分からない
ことは国語辞典で全部調べて、
余白に書いてあるっていうふうなところを
見た瞬間に、あっ、彼、努力できるんやと。
『この本、一体どれだけかけて読みました?』
と聞いたら、
『半年かかりました』
と。
半年もかけてこのことが続けられるんやと。
もう、彼に決めました。」
ダメなところはダメなことでハッキリしといて、
いいところをきちっと伝えると面接官に響く。
Q;「双極性障害―そううつの波で転職を
繰り返す。
自分はどうすればよいのか?」 ―Dさん
他に、そううつの波があって、自分から辞めたり
解雇されたりして、何社も転職を繰り返している
障害者もいましたが、この人はそれまで障害を
隠して就職していた、という。
障害を隠すのは生活のため、と考えていたという。
これに対するベストアンサーは
A;「三ヶ月周期で来るのものなのだから、
それで仕事も変わる、と割り切る」
ほうがラクだという。
それはわかっているんですけれどもね…。
現実問題として、就職できないと
生きていけないじゃないですか。
個人的意見ですが、この矛盾の多い日本社会
を障害者が生きていくには、善だけではなく、
必要悪というのもあると思うんですけれども。
(注;苦渋の告白になりますが、
これは私の奨めとしてではなく、
率直に体験から話していることです。)
そこを、テレビに出ている健常者のアドバイザー
は、どこまで深刻な問題として考えているの
だろうか?
クレーン事故も、容疑者の犯罪を弁護する
わけではありませんが、そんな疑問がある
んじゃないか、と思います。
あの事件の背景にも、もしかしたら、
このような障害者の就労問題があるのかも
しれません。
もしそうだとしたら、健常者中心の社会が
つくった矛盾が生んだ犯罪、ということになる
のではないでしょうか。(※)
(※)当ブログ
『元運転手らに賠償命令=母親も責任、
1億2500万円―クレーン車事故・宇都宮地裁』
〔2013-04-24 22:09〕
参照。
〔参考情報〕
『障害を隠して就職活動していますか?』
最後に、秦氏はそううつの波で転職を繰り返す
障害者に
「(あなたがクローズで今まで働いてこれたのは)
能力があったからでしょうね」
とか何とか言っていました。
確かにこの相談者の場合、後天性障害者なので、
もともと能力があったのでしょう。
しかし、それは他の障害者と比較出来ること
じゃない。
両者は最初から、スタートラインから違っていた
のですから。
Dさんは元健常者だから、健常なときに能力を
身につけることが可能だったのだ。
Dさんの場合は、いわゆる”恵まれている障害者”
のほうに入るだろう。
だからといっても、先天性障害者は能力がない
のではない。
健常者社会からの障害者差別によって、
無能力化されてきたに過ぎないのだ。
日本の健常者は皆、まだそれをわかっていない
と思う。
それで終わり、という厳しい現実ではある
けれども、それでも言うべきなのだろう。
秦氏も
「後で分かるとダメージが大きい」
と言う。
面接では障害のことは説明して、
それでも理解し、雇用してくれるという会社を
探すより他にない。
そんな会社はほとんどないのが現実だと
分かっていても。
秦氏は
「面接では、障害のことよりも自分のウリを
いっぱい出せばいい」
とアドバイスしています。
秦氏; 「ご自分でウリは分かっているん
ですか?」
Aさん; 「好きなことなどには集中できます」
秦氏; 「自分の出来ること、得意なことを
一つずつ書き残しておけばいかがですか?
ウリをいっぱい出せばいい。
周りの人の声も聞きながら、いっぱい書いて
みると、いっぱいありますよ」
結局、相談者(Aさん)には、秦氏の
A;「障害を伝えるとともに、自分のウリも
いっぱい出す」
がベストアンサーに選ばれましたが。
身体障害者第一級のBさんの相談は
Q;「介助が必要だと就職出来ないの?」
これって、障害者自立支援法でも問題に
なると思うんですけれども…。
介助費用を誰が負担するのでしょうか?
福祉予算から全額出るのでしょうか?
それとも、会社も負担しなければならなく
なるのでしょうか?
会社は面接の段階からそんな疑問、
不安を抱くと思います。
東京でも、雇用している企業はなかなか
ないと思います。
在宅就労という方法があるのですが、
それはナビタイムジャパン(※3)という会社が
実施しています。
道路や街中の様々なデータを集めて、
何かをする仕事のようです。
実際に、ハローワークの障害者雇用枠でも、
この求人票を見ました。
(※3)
http://recruit.navitime.co.jp/challenged/challenged_entry.pdf
他にもコンピュータを使う情報処理の仕事を
する会社では在宅で、仕事の指示連絡などは
メールでやっている、という会社もあります。
これだったら聴覚障害者でもできるじゃないか、
と思うかもしれませんが、意外と高いスキルが
求められているようで、先天性聴覚障害者の
ように情報障害を受けていた障害者の場合、
ちょっと能力が不足していると言われたりします。
ところで、聴覚障害者の場合も介助者では
ないけれども、実は通訳者を必要としたい場合
であっても、通訳者の派遣を認めてもらえない
という問題点があります。
それと共通点がある事例だと思います。
問題は費用面だけではありません。
通訳者のケースと同じように、
介助者も会社が雇用契約を結んでいるわけ
ではないので、要するに部外者です。
すると、会社に介助者や通訳者の守秘義務
のことを言っても、会社の中のことを知られる
のを極度に嫌います。
だから、介助者も拒否している、
という理由が考えられると思います。
この問題は、会社役員の理解、承認が
なければ、絶対に解決しません。
現実を見れば、障害者差別禁止(合理的
配慮の実施義務規定)の法律でも出来ない
限り、絶対に無理だと思われます。
聴覚障害者と同じ壁にぶち当たっている、
とも言えそうです。
Q;「面接で説明ができない、パニックになる」
-発達障害者Cさん
A;「説明できるところまで説明すればよい」
森藤啓次郎氏(障害者を雇用している
物流会社 社長)
「これはうちの会社の面接であったこと
なんですけれども、本を一冊持ってきたと。
確か200ページぐらいの本だったと
思うんですけれども。
1ページ目から最終ページまで分からない
ことは国語辞典で全部調べて、
余白に書いてあるっていうふうなところを
見た瞬間に、あっ、彼、努力できるんやと。
『この本、一体どれだけかけて読みました?』
と聞いたら、
『半年かかりました』
と。
半年もかけてこのことが続けられるんやと。
もう、彼に決めました。」
ダメなところはダメなことでハッキリしといて、
いいところをきちっと伝えると面接官に響く。
Q;「双極性障害―そううつの波で転職を
繰り返す。
自分はどうすればよいのか?」 ―Dさん
他に、そううつの波があって、自分から辞めたり
解雇されたりして、何社も転職を繰り返している
障害者もいましたが、この人はそれまで障害を
隠して就職していた、という。
障害を隠すのは生活のため、と考えていたという。
これに対するベストアンサーは
A;「三ヶ月周期で来るのものなのだから、
それで仕事も変わる、と割り切る」
ほうがラクだという。
それはわかっているんですけれどもね…。
現実問題として、就職できないと
生きていけないじゃないですか。
個人的意見ですが、この矛盾の多い日本社会
を障害者が生きていくには、善だけではなく、
必要悪というのもあると思うんですけれども。
(注;苦渋の告白になりますが、
これは私の奨めとしてではなく、
率直に体験から話していることです。)
そこを、テレビに出ている健常者のアドバイザー
は、どこまで深刻な問題として考えているの
だろうか?
クレーン事故も、容疑者の犯罪を弁護する
わけではありませんが、そんな疑問がある
んじゃないか、と思います。
あの事件の背景にも、もしかしたら、
このような障害者の就労問題があるのかも
しれません。
もしそうだとしたら、健常者中心の社会が
つくった矛盾が生んだ犯罪、ということになる
のではないでしょうか。(※)
(※)当ブログ
『元運転手らに賠償命令=母親も責任、
1億2500万円―クレーン車事故・宇都宮地裁』
〔2013-04-24 22:09〕
参照。
〔参考情報〕
『障害を隠して就職活動していますか?』
最後に、秦氏はそううつの波で転職を繰り返す
障害者に
「(あなたがクローズで今まで働いてこれたのは)
能力があったからでしょうね」
とか何とか言っていました。
確かにこの相談者の場合、後天性障害者なので、
もともと能力があったのでしょう。
しかし、それは他の障害者と比較出来ること
じゃない。
両者は最初から、スタートラインから違っていた
のですから。
Dさんは元健常者だから、健常なときに能力を
身につけることが可能だったのだ。
Dさんの場合は、いわゆる”恵まれている障害者”
のほうに入るだろう。
だからといっても、先天性障害者は能力がない
のではない。
健常者社会からの障害者差別によって、
無能力化されてきたに過ぎないのだ。
日本の健常者は皆、まだそれをわかっていない
と思う。
===================
【追記(関連記事)】(2023年8月11日)
『障害者求人の特異性「オーバースペック?」』
2013年 08月 16日
『障害者求人の特異性「オーバースペック?」』 : 蒼穹 -そうきゅう- (exblog.jp)
===================
by bunbun6610
| 2013-04-30 18:00
| Eテレ『バリバラ』