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蒼穹 -そうきゅう-

職場での孤立と、離職率との関係

今から25年ほど前、日本がバブル経済の
真っ只中にいた頃でした。
不法就労をするために、日本へやって来る
外国人が増えていた頃でした。

彼らは観光ビザで来日して、
そのビザのままで就労をしていました。
日本への出稼ぎ労働者です。

観光ビザの有効期間は3ヶ月間ですが

「更新すればずっといられる」

というのが彼らの説明でした。

ある工場には中国人、ガーナ人、ナイジェリア人、
イラン人、日系ブラジル人など、
数多くの外国人がいましたが、
皆、数ヶ月のうちに帰国していってしまいました。

しかし、そのなかでも粘り強く残った人たちがいました。
それは、バングラデシュ人の群れでした。

バングラデシュ人だけが、職場でも複数人の
グループになっていて、また仕事も、その後も、
同じアパートの部屋で集団生活をしていました。

そのため、日本の差別社会のなかで奴隷の
ように働くという、人間生活としては苛酷な環境でも、
毎日のコミュニケーションを欠かすことが
ありませんでした。

そのコミュニケーションには、仲間同士のケンカ
も結構ありました。
歌を歌っているときもありました。
いろんなコミュニケーションをしていて、
いろんな喜怒哀楽がありました。

でもそれが、彼らが長く日本で奴隷的
労働生活を続けられた秘訣だった、
と思いました。
あのときは当たり前の光景だと思って、
わかりませんでした。

でも今になって、コミュニケーションって、
そんなに人間生活に欠かせないもの
だったのか、と思うのです。

他の外国人は皆孤立していたので、
そんなコミュニケーションは一切なかった
のです。
彼らはホームシックになったかのように、
次々と帰国していきました。

そんな孤独な姿は、職場で孤立しているろう者、
難聴者、中途失聴者も似ている、と思いました。


障害者雇用促進法で働けるようになったとはいえ、
働く聴覚障害者には、そんな問題が残っています。
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by bunbun6610 | 2013-05-15 18:00 | 就労後の聴覚障害者問題B