蒼穹 -そうきゅう- bunbun6610.exblog.jp

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

筆談ボード持参で飲み会に出席して

新人歓迎会で私は予定通り、
通訳なしで出席しました。
私は当日、筆談ボードを持参することに
しました。

それでも、司会者はマイクを持って話すので、
その場合は筆談はなし。

簡単な言葉は何とか理解できたので、
自分も簡単に答えることができました。

とにかく、自分の聞こえには自信がないためか、
自分の返答にもあまり自信が持てませんでした。

形式的な挨拶などが終わると、自然なおしゃべり
が始まりました。
そこへ突入すると、もう何が何だかわからなく
なりました。

このままでは取り残されたままだ…。

だが、新人の障害者Aさんも孤立している様子…。
耳が聴こえる障害者でも、そうなってしまう人が
いるとは思わなかった。

初めはAさんの前に筆談ボードを出してみて

「私はこの通り、耳が不自由なので、
これに書いて下さい」

と言いました。

しかし、Aさんのほうはあまり話したくないのか、
全く書いてくれませんでした。

そこで、とにかく笑わせるネタを一生懸命書いて、
Aさんに見せました。

すると、Aさんも次第に笑うようになり、
少し返事を書いてくれるようになりました。

頃合を過ぎたところで、今度は相手を変え、
Bさんにも書いて見せてみました。

Bさんも書いて見せてくれるようになり、
このやりとりは、なかなか盛り上がりました。

ただ、正直に書くと、やっぱり筆談は、
口話でのおしゃべりとは違う。

どうしても、筆談をする者同士だけでの
会話になってしまい、
その周りにいる人は自然に離れていってしまう。

筆談が、仲間はずれにしてしまうような状況に
なってしまうのだ。


よく

「聴覚障害者は放射状のコミュニケーションが
難しい」

と言われるが、こういう飲み会ではやはり宿命的
だ。


本当は、誰にもそんな意図はないのだけれども、
やはりいつのまにか、そういう感じになってしまうのだ。

そして、二人だけの密談のようになってしまう性質
ゆえに、酒の場ということもあるのだが、
相手によってはとにかく、話の内容がアブノーマルな
会話になってしまったりする場合もある。

そういうことを書かれても、誰も見ていなければ、
そういう会話も二人だけで成立する、というわけです。

例えば

「Cさんのオッパイはペチャンコだ」

とか、その場にいない、関係ない人のことも
自由に書かれたりする。

これって、おしゃべりの場合でもあるだろうが、
密かな筆談だと余計にあるのかもしれない。

他の人が顔色を見て

「何かおかしい…」

と思っていたりするようだ。
これはもう、マズイ雰囲気になる一歩手前…。

筆談コミュニケーションには、聴覚障害者である
自分にとって、メリットが大きいのだが、
予想もしないデメリットもあるのだ。

普段、なかなか言えない冗談、あるいは嫌味も
書かれたりする場合もあることだろう。

今回は特に気にしていない。
だが、過去にいた会社では、実際に度を越した
悪いヤツもいたので、要注意だ。
[PR]
by bunbun6610 | 2013-05-08 18:30 | 就労後の聴覚障害者問題E