会社の飲み会での手話通訳派遣の提案
2013年 04月 15日
今年の4月は、ちょっと違います。
新入社員がやってくるのは毎年のことなのですが、
今年はそれに加えて、4月から障害者の法定雇用率が
アップしました。
ですから、障害者も新たに入社してきました。
その歓迎会があるだろうと予測していたところ、
Aさんから
「●月■日に歓迎会を行いますので、
是非、参加して下さい」
というメールが届きました。
私の耳が聞こえないことを知っていても、
こう伝えてくるということは、
ご好意だということがわかります。
こうなると、断りづらくなるもので、
迷ってしまいます。
私は返答しかねて、しばらく考え続けました。
会食なので、予約席数の準備もあり、
出欠の返答をしなければなりません。
それでまず
相談する形にしてみました。
私;「今度の歓迎会に出席したいのですが、
私は飲み会のような場では皆の話を
聞くことが困難です。
ですから、こちらで手話通訳者を同行させたいと
思うのですが。
その件でまず、上司と相談させてください」
Aさん;「わかりました。よろしくお願いします」
そして、上司のところへ行って、
手話通訳者の同行を提案してみました。
すると、上司はにこやかに、ゆっくりと次のように
筆談してくれました。
上司;「歓送会は特に堅苦しくはないので、
軽い気持ちで参加して下さい。
おいしい料理を食べて楽しんでくれれば、
それでいいです。
通訳の方とかは、必要ないですよ」
上司はきわめて好意的な表情で、私にこう答えたのです。
こうなると、むしろ自分の主張を押し通そうとするようなことは、
しにくくなるものです。
もし上司が真っ向に反対の姿勢であったなら、
まだこちらも反論しやすかったのですが、
上司は物柔らかに、本人にしてみれば好意だと思って、
こう言っているのです。
何度もくどいようですが、上司はこれが好意としての
結論だと思っているのです。
それでも手話通訳者を同行したい、と言うとなれば、
強硬意見と見られかねません。
これは、非常に言いにくい。
やっぱり、これが健聴者の常識なのだろう。
仕方なく、私は今回は手話通訳者を派遣するのは
諦めることにしました。
実は、過去にも別の会社にいたとき、飲み会での
手話通訳派遣を提案したことがありました。
ですが、人事部のろう者に否定的に見られたことが
あります。
その詳細が、当ブログの下記記事に述べてあります。
『会社の飲み会にも通訳者は派遣できる』
〔2011-07-12 00:01〕
会社の場合だと、ろう者でさえ諦めるだけでなく、
否定的に見る人もいるのが現実です。
でも、本当はですね、私は上司の答えに不満だったのです。
上司が好意で言ってくれていることは理解できます。
ですから、上司の悪口を言うつもりなど、全くないのですが。
でも、正直に言うと、こう思います。
「聴覚障害者は、ペットなのか?」
あるいは、次の言葉も思い出してしまいました。
「永遠の子どもとしてしか、私たち障害者はみられていないのです」(※)
(※)当ブログ
『障害者は、永遠の子ども?』
〔2012-03-28 00:48〕
会社なのですから決定権は上司にありますが、
私の人権はどうなっているのでしょうか?
たとえ聴覚障害者でも、これが社長や役員だったなら、
誰も通訳をつけることに異議は言わないと思いますよ。
だから、結局は
「人権は誰にでも平等にあるのではない」
と強く感じます。
新入社員がやってくるのは毎年のことなのですが、
今年はそれに加えて、4月から障害者の法定雇用率が
アップしました。
ですから、障害者も新たに入社してきました。
その歓迎会があるだろうと予測していたところ、
Aさんから
「●月■日に歓迎会を行いますので、
是非、参加して下さい」
というメールが届きました。
私の耳が聞こえないことを知っていても、
こう伝えてくるということは、
ご好意だということがわかります。
こうなると、断りづらくなるもので、
迷ってしまいます。
私は返答しかねて、しばらく考え続けました。
会食なので、予約席数の準備もあり、
出欠の返答をしなければなりません。
それでまず
相談する形にしてみました。
私;「今度の歓迎会に出席したいのですが、
私は飲み会のような場では皆の話を
聞くことが困難です。
ですから、こちらで手話通訳者を同行させたいと
思うのですが。
その件でまず、上司と相談させてください」
Aさん;「わかりました。よろしくお願いします」
そして、上司のところへ行って、
手話通訳者の同行を提案してみました。
すると、上司はにこやかに、ゆっくりと次のように
筆談してくれました。
上司;「歓送会は特に堅苦しくはないので、
軽い気持ちで参加して下さい。
おいしい料理を食べて楽しんでくれれば、
それでいいです。
通訳の方とかは、必要ないですよ」
上司はきわめて好意的な表情で、私にこう答えたのです。
こうなると、むしろ自分の主張を押し通そうとするようなことは、
しにくくなるものです。
もし上司が真っ向に反対の姿勢であったなら、
まだこちらも反論しやすかったのですが、
上司は物柔らかに、本人にしてみれば好意だと思って、
こう言っているのです。
何度もくどいようですが、上司はこれが好意としての
結論だと思っているのです。
それでも手話通訳者を同行したい、と言うとなれば、
強硬意見と見られかねません。
これは、非常に言いにくい。
やっぱり、これが健聴者の常識なのだろう。
仕方なく、私は今回は手話通訳者を派遣するのは
諦めることにしました。
実は、過去にも別の会社にいたとき、飲み会での
手話通訳派遣を提案したことがありました。
ですが、人事部のろう者に否定的に見られたことが
あります。
その詳細が、当ブログの下記記事に述べてあります。
『会社の飲み会にも通訳者は派遣できる』
〔2011-07-12 00:01〕
会社の場合だと、ろう者でさえ諦めるだけでなく、
否定的に見る人もいるのが現実です。
でも、本当はですね、私は上司の答えに不満だったのです。
上司が好意で言ってくれていることは理解できます。
ですから、上司の悪口を言うつもりなど、全くないのですが。
でも、正直に言うと、こう思います。
「聴覚障害者は、ペットなのか?」
あるいは、次の言葉も思い出してしまいました。
「永遠の子どもとしてしか、私たち障害者はみられていないのです」(※)
(※)当ブログ
『障害者は、永遠の子ども?』
〔2012-03-28 00:48〕
会社なのですから決定権は上司にありますが、
私の人権はどうなっているのでしょうか?
たとえ聴覚障害者でも、これが社長や役員だったなら、
誰も通訳をつけることに異議は言わないと思いますよ。
だから、結局は
「人権は誰にでも平等にあるのではない」
と強く感じます。
by bunbun6610
| 2013-04-15 19:00
| E.ネッツトヨタ東京